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『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』

2022年01月07日
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あらすじ・・・
わるい大人に騙され続けたピーター・パーカー(17歳)が、なんやかんやあって世界中にその正体を知られるところとなり、進路に恋に人生に苦悩します。



(※ 以下ネタバレしています)

(※ この感想はネバタレを含みます)

(※ わかっています。みんながみんな公開早々劇場で鑑賞できるとは限らないと。休日まで待たないといけない方や当分行けそうにない方、さまざまでしょう。 鑑賞できるタイミングが整うまでにネタバレを踏んでしまうこともあるかもしれない)

(※ だからもし未見の状態でうっかりこのブログを開いてしまった方、ここは踏まなくても通れる場所です。 どうぞお引き返し下さい。 なぜならくどいようですが、わたしは今からネタバレをかまします。そう、かましまくるのです。たいへんな興奮状態なのでなにをしでかすかわかりませんよ)

(※ ということで、未見の方は鑑賞後にもう一度お会いできるとさいわいです)




今回のこれのために、権利関係とか契約関係とか津々浦々まとめてくれたソニーかどこかのえらい人に途方もない量の菓子折りを贈りたいので、いますぐ発送先をおしえてください!!今すぐに!!!!

2002年に作られたサム・ライミ監督&トビー・マグワイア主演版『スパイダーマン』。 
名優ウィレム・デフォーが演じる緑の怪人グリーン・ゴブリンとスパイダーマンの空中戦はさいこうでした。
続く2作目には機械に体を乗っ取られた悲劇の科学者ドクター・オクタビアスが登場。
恋に友情にヒーロー活動に悩むピーターとの死闘はこれまたさいこうでした。
3作目になると、満を持してか原作でめちゃくちゃ人気のヴェノムが登場。
めちゃくちゃ人気のキャラクターだっただけに、その扱いの微妙さには興奮よりももったいなさを感じたりしなくもなかったものの、シンビオートに寄生されたせいで性格わるくなったピーターの描写や元親友ハリーとの共闘はなんだかんだでさいこうでした。

3という数字にちょいちょいこだわりをみせるハリウッドの慣習にのっとり、続くもう3部作の構想はあったものの、サム・ライミ監督が降板したためトビー版はいったんここで終了。

時は流れて2012年、監督をマーク・ウェブ&主演をアンドリュー・ガーフィールドに変え、新しい『アメイジング・スパイダーマン』が誕生します。
恋人はMJからグウェン・ステイシーとなり、ピーターも「さえない科学オタク」から設定は「さえない科学オタク」のままに眉目秀麗なスーパー高校生へと様変わりした新シリーズは、大人の事情で再び(どころじゃなく幾度も殺されているんですけど)犠牲となったベンおじさんへの哀悼とともに、前シリーズと同じく全世界に愛され「これはこれで全然アリ」と受け入れられたのでした。
1作目で描かれたのは、父親の同僚だったコナーズ博士の暴走とクレーンの連携とグウェンの父からの「娘と別れて欲しい」という命がけの哀願。はい、さいこう。
続く2作目では、いろんな意味でわたし史上もっとも心に刺さる敵・マックス(エレクトロ)が登場。
星飛雄馬の誕生日会ばりにキツイ誕生日ケーキのくだりを経て、陰キャの煮凝りのようなマックスから逆恨みされてしまうピーターが不憫なら、そのピーターの幼馴染で不治の病を患っていたハリー・オズボーンも不憫、もちろんひとりぼっちの残業中に電気ウナギの水槽におちて怪人化してしまったマックスも不憫と、気の毒な人たちによる不幸エピソードのつるべうち。
クライマックスではピーターを助けようと現場にいたグウェンが敵の手にかかり転落、なんとか助けようとウェブ・シューターを放つも最悪の結末を迎えてしまうという、ウルトラド級の不幸で幕を閉じたのでした。
失意のどん底にいたピーター。 
しかし、ふたたび悪人が世に放たれた時、勇気ある少年の姿に励まされたピーターはもういちどマクスを被ってスィングする。
そんなさいこうのエンディングと、劇中匂わされていたシニスター・シックスにこころ躍らせたファンは少なくなかったはずなのですが、スパイダーマンのMCU加入の話がまとまったりいろいろあってアメスパは2作で終結。

そして2016年、みなさんご存じトム・ホランドを迎え、史上最も若いピーター・パーカーが誕生したわけです。

もうね、思うところはあった。 今までさんざんありました。
トビー版のヴェノムはほんまにアレでよかったんか? とか、アメスパもっと続けてほしかったとか、ヴェノム単体映画出来たけどなんでスパイディ出てこんのや?とか、ベンおじさん何回大いなる力にはのくだりやらされるんや・・・とか、まあいろいろあった。
そんな折も折、世界中を駆け巡った「今回の新作には過去のヴィランが再登場するらしい」という情報。
ヴィランが出る? しかもオリジナルキャストで? 
そんなもん、期待するなという方が無理というものじゃないですか。
だってほら、先駆けるかの如く『スパイダーバース』あったし! 今の時代、マルチバースからこれちゃうんですよ! そういうのもあるんですよ!!!

(祈るような気持ちでいた昨年末のわたし)

公開が近づく中、かたくなに出演説を否定し続けるトビー・マグワイアさんとアンドリュー・ガーフィールドさん。
口の堅さはウルトラフェザー級との評判高いトムホですら、躊躇なくノーと言ってしまうということは・・・いやしかしトムホの場合はリアルに教えて貰ってない可能性も・・・

(今思えばみんなよくがまんしてくれたね!!! 特にトムホ!!!)

トムホのスパイダーマン・シリーズは、めちゃくちゃおもしろかったものの常に心のいたむ物語でした。

1作目では、突然アベンジャーズメンバーとの闘いに参加させられたことでテンションのあがったピーターが、みなに認められるヒーローになるべく孤軍奮闘するも、経験値のなさからことごとく空回りし、近くの大人に相談してはみるけれど「子どもの本分は学業でしょ!」といなされ、結局ほぼひとりぼっちで性根の悪い大人に立ち向かう羽目になりました。
割れたフェリーを一生懸命つなぎ合わせようとするピーター。
コンクリートに挟まれて助けを求めるピーター。
まだほんの子どもなのに、大いなる力をもったというだけで都合のいい時だけ呼び出され、その後のフォローもろくにされず放っておかれるとか、今思い出しても気の毒すぎて胸がむかむかしてきます。
いや、まぁ、映画そのものはおもしろかったんですけど。もうちょっとなんかあるやろ、やりようが。おいトニー。

そして、指パッチンを経ての2作目。
父のように慕っていたトニーを亡くし、身内以外で頼れる大人はハッピーだけという、層が薄いにもほどがあるフォロー体制の中、夏休みを満喫しようとしたピーターにまたもや伸びる魔の手。
急接近を遂げて恋心が頂点に達しているMJに、なんとか愛の告白をしようと計画を立てるピーターでしたが、地球崩壊の危機を前にニック・フューリーから招集をかけられてしまうのですが、もっと他におったやろヒーロー。
いちおう「ストレンジ先生もキャプテン・マーベルもみんな忙しいんでね・・・」という説明セリフはありましたが、自称「別の地球からきたヒーロー」が「この地球もヤバいで~」って言ってるんだから、サノス級の用意しとく方がよくないか? 
自称ヒーローと高校生だけでふせぐ地球の危機、逆に聞くけどなんでそれでイケると思った?
トニー代わりのはずのハッピーは、メイおばさんに夢中でフューリーの依頼内容にはノータッチ。
フューリーは、地球で起きることへの対応を自分の姿をコピーできるスクラル人のタロスさんに押しつけ、経過観察も内容の精査もなにもなし。
トニーはというと、生前に遺しておいたメッセージにより、全世界中のデバイスをハッキング出来る能力や全衛星にアクセス出来るサングラス型機器の全権を17歳のピーターに一任。

いや、もちろんピーターはいい子ですよ。 
アイアンマンを継ぐ資質があるのはピーターかもしれん。
しかし、繰り返すようですけど、ヒーローとはいえピーターはまだ子どもじゃないですか。
いい大人かわるい大人かを見極める目なんて、まだ持ち合わせていませんよ。
むしろ誰がもってんだよ17そこそこで。
ハッピーもフューリーも頼れない中、唯一やさしくしてくれた自称ヒーローのミステリオに胸襟を開いてしまったピーターでしたが、実は彼はトニーに解雇されたスターク社の元社員で、狙いはトニーが遺したヤバいサングラスただひとつ。
ミステリオ含むわるい大人によって周到に用意された包囲網にまんまとはめられたピーターが、MJやネッドの協力のおかげでなんとか地球の危機を回避させるも、結果殺人の冤罪をかけられ、正体すらも明かされてしまうという、青春ヒーロー映画とは思えない胸くそのわるさで幕を閉じてしまった2作目から3年。
長かったなぁ。
ホントに長かった。
どうやってピーターを助けるのか、そればかりを思っていた3年でした。
予告で明かされたストレンジ先生による記憶消去術。 
しかし、同じく予告ではストレンジ先生のやらかしによってマルチバースに裂け目が生じる場面も。
これは助からんのんとちゃうか・・・ ストレンジ先生だけでは・・・ もっと他の大人が・・・ ・・ほら・・・ ピーターの苦悩を分かち合ってくれる有能な大人が・・・

(マジで超えてくるんだもんな・・・!!!)

なんだかんだ否定してるけど、最後には出てくるんやろ? 
闘いも終盤、いよいよピーター万事休すっていうタイミングで、エンドゲームの時みたく「左から失礼&アッセンブル」の激アツムーブメントかましてくれるんやろ?  そう思っていた時期が、わたしにもありました。
それがまさか、めちゃくちゃ中盤からそろい踏みしてくれるとはね・・・!! ありがとう!ソニーのえらい人ほんとうにありがとう!!! なんぼや!菓子折りなんぼ用意したらええんや!!

救おうとしていた人々の裏切りに傷つき、さらにメイおばさんの死という、本作でもっとも深い哀しみに襲われてしまったピーター。
MJとネッドは姿を消したピーターを探すため、「お願い!ピーターをさがして!」と願いながら見よう見まねでストレンジ先生のスリング・リングを動かします。
すると目の前にゲートが開き、通路の奥にはスパイダーマンの影が・・・
・・・ここからの記憶がない! いや!あるんだけど!興奮しすぎて正直ない!!
マスクをとった中からアンドリュー・ガーフィールドさんの姿が現れた瞬間、口をおさえましたよね。だって叫びそうになったもん。映画館なのにあやうく本気で叫びそうになったもん。
信じてた!きっと出るって信じてた! けどホントに出たー!
そして、もうこのあとの展開は観るまでもないんですけどもちろん観るんですけど、「本物のピーターが出るまでリングをまわしてみよう」と言いつつふたたび開けたゲートの中から出てきたのは、親の顔程見たスパイダーマンのトビー・マグワイアさん。
親の顔程はうそだけどマジですきだったんです!マジで! ふつうにトビーがすきなの!!

もうこのあたりから、IQも語彙力も左程持ち合わせていない所からぐんぐんさがって、脳内は「ヤバイ!すごい!ヤバイ!すごい!」のオンパレードでした。 
もう49歳なのに。
いい大人なのに。
泣きながらずっと「ヤバイ!ヤバイ!!ありがとう!!ヤバイ!!」って(脳内で)言ってました。

トビー演じる中年のスパイディは、怒りに任せてグリーンゴブリンを殺そうとするピーターを受け止める。
アンドリュー演じる青年のスパイディは、恋人を救えなかったピーターの代わりにMJを抱きとめる。
彼らは彼らの世界線で出来なかったこと、悔やんでいたことを果たし、ピーターはそんな彼らとの共闘により大きく成長する。
ピーターだからわかりあえること、ピーターだからできたこと。
親も兄弟もいなかったピーターたちが、お互いの存在に救われ癒されていく様に、なんというしあわせな姿だろう、と思いました。
監督やシリーズは変われど、常に痛みやかなしみがあったスパイダーマンの物語の先に、こんな救いが用意されることになるだなんて、わたしは想像していませんでした。
ありがとう、今までスパイダーマンを作ってきてくれて。
ありがとう、どっかのえらい人。えらくない人もふくめてありがとう。関わってきてくれた人たち、ありがとう。

「問題のある人たち」を殺すのではなく、治療してやり直す道を模索するトムホ版スパイダーマンのやさしさもよかった。
なにがあっても友達を見放さないネッドや、力強い愛で支えようとするMJも頼もしかった。
ベンおじさんのかわりに「大いなる力は」のくだり担当になってしまったメイおばさんの役割は若干どうなんだと思わなくもないけれど、彼女がピーターに遺した「道徳観念」は、これからも彼がヒーローとして道を逸れないための指針になるだろうと思うし、それはきっととても大切なものだと思う。
ドック・オクやグリーンゴブリンとちがい、変身した姿だけの出演かと思いきや、きちんと素顔もみせてくれたリス・エヴァンスさんとトーマス・ヘイデン・チャーチさんに感謝。
てっきり今回のやらかしの原因だと思っていたストレンジ先生でしたが、実際は邪魔すんなつってんのにさいさん横から呪文の邪魔をされたことと、メイおばさんの影響力とピーターのやさしさゆえの独断が招いた悲劇だったことを知り、心の底からお詫び申し上げたいと思います。 ストレンジ先生すみませんでした。 まぁ、最初にピーターのお願いを聞く時点でしっかり条件確認しなかった点は先生のおっちょこちょいだと思うけど、おおむね先生はわるくなかったです。まことにめんぼくない。

ヴィラン大集合の図では想像の5倍ぐらいアットホームでわちゃわちゃしていたし、ストレンジ先生とミラー・ディメンションの中でおいかけっこする図は予告の5倍ぐらいスペクタクルでしたし、デフォーさんは想像の5倍ぐらいこわかったですし、なにより3人のスパイダーマンがそろい踏みしてからの全てのシーンは、想像の5億倍ぐらいほほえましくて、かっこよくて、3人が3人とも完璧なスパイダーマンであることがなによりうれしくて、本当にしあわせなひとときでした。
3人のスパイダーマンがウェブの仕組みのこととか自分の世界線でのこととかすげえふつうに会話してるの、夢のようなシーンすぎてほんとに現実か?って頬をつねるレベルなんですけど。
脚本書いた人天才か。

世界中の人たちがピーターの存在を忘れてしまうラストはかなしかったけれど、きっとこれで終わりじゃない。
むしろ、ここからがあたらしい始まりなんだと思います。
だってこの世界には、マット・マードック弁護士もエディ・ブロックもいることがわかってしまったから。
目の前に広がるスパイダーバース。
飛び込む準備は、もう出来ているじゃないか。



- 追記 -
歴代スパイダーマンの共闘に胸いっぱいな本作でしたが、先述のとおりデアデビルを登場させたり、先月公開されて現在もまだ絶賛上映中の『ヴェノム』についてたおまけシーンとがっつりリンクするおまけシーンがあったり、本編前には『モービウス』の予告をやってたり、劇中「黒人のスパイダーマンもいるにちがいない」って言わせたり、なんかもうソニーが本気出したらこうだぞ!っていうつよい何かを感じさせますよね。 
がんばれソニー! スマホをエクスペリアからiPhoneに変えちゃってゴメン! 次買うときはソニーにするからこれからも頼んます!!!


- 追記 -

ずいぶんむかしに書いた感想ですが、よろしければどうぞ
アメイジング・スパイダーマン
アメイジング・スパイダーマン2

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