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『アクアマン』

2019年02月28日
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あらすじ・・・
陸マンが海マンになります。


公開前から「動くラッセン」や「素早く動くラッセン」などの単語を見かけていたので、あまり期待せずに(※ラッセンがきらいな為)観に行ったらどちゃくそさいこう娯楽映画だった『アクアマン』の話をしますね。
とにかくもう、脱帽です。
オープニングシーンからクライマックスまで、オレはいくつ帽子をぬげば許されるんだろうかというぐらいおもしろさがつるべうちでした。
もうぬぐもの残ってない。
頭皮ぐらいしかない。
では以下、ぬいだ帽子についての説明です。


ひとつめの帽子  「ジェームズ・ワン先生」

『ソウ』を観た時、それはもうおもしろくてアイデアも撮り方も今まで観たことないやつで、世の中には才能のある若者がいるものだねぇ・・とそうそうにシャッポをぬいだわたしでしたが、まさかその15年後にDCコミック映画の救世主となりうる傑作を撮ることになろうとは想像だにしませんでした。
『ダークナイト』以降ケチをつけられることの多かったDCコミック映画。
わたしはどれもたのしく観てきましたが、まぁたしかに、陰気だったりクライマックスへの盛り上がりが毎回ぼんやりしていたりと言えなくもなかった。あと陰気だった。
マーベル・シネマティック・ユニバースの隆盛も、なにかにつけ比較されるという意味ではバッドタイミングでした。
満を持して登場した『ジャスティス・リーグ』だって、おもしろかったんですよ。
なのにめっちゃ不評だった。スーパーマンが強すぎるって怒ってる人までいた。 なんだその「ハンバーグがめっちゃひき肉やんけ!って怒ってる」みたいないちゃもんのつけ方は。ハンバーグはミンチだし、スーパーマンは強いんだよ!
今回、ジェームズ・ワン監督は、そんな『ジャスティス・リーグ』さえもアクアマンのためだけに観なおしたい気持ちにさせるほど、魅力的なソロデビュー作をつくってしまいました。
ワイルドでキュートで繊細でつよかった『ジャスティス・リーグ』のアクアマンが全要素それぞれ10倍増しでカムバック。
流れるようなストーリー展開。
まったく無駄のないキャラクター描写。
画面全体をつかってものすごい種類の色とものすごい量の生き物を動かしているのに、その中心にいる主要人物のアクションに自然と目線が吸い寄せられる。
この見易さ、ちょっと革命的だと思いますよ。 
情報量の多い画面においてどんなアクションをやっているか一目でわかるって、当たり前なことのはずなんですけど、最近わかりづらい作品が多いですからね。
さりげなくすごいことをやってのけるジェームズ・ワン先生・・・ そう・・ もうこうなったら先生と呼ばずにはいられない・・・!


ふたつめの帽子 「ザっくんとモモアちゃん」

親しみと敬愛をこめてザっくんって呼んでますけど、これすなわちザック・スナイダー監督のことですよ。
世界でもっとも信頼できる監督ベスト10にランクインしている名監督ザっくん。(※当ブログ調べ)
原作のアクアマンとは似ても似つかないジェイソン・モモア氏をこの役に大抜擢したのは、誰あろうこのザっくんだったというではないですか。
マジかよザック! 大辞林の「先見の明」の項に「例:ザック・スナイダー」って入れようぜ!!
一発で終わるか何発か続くかわからない映画の世界。
たとえ続ける予定ではじめても、ヒットしなければいとも簡単に頓挫するのがおなじみの容赦ない世界であえてモモアちゃんを選んだザっくん。
そしてその選択が間違いでなかったことを堂々と証明して見せたモモアちゃん。
ほんとにね、いかつい顔で無防備に笑うのとか、完全お手上げですよ。
どないせえっちゅうねんっていうぐらい愛くるしいですからね。
でまた、その肉体から問答無用で視覚に浴びせかけられる「なんだかんだでオレつよいよ」圧とその説得力たるや。
どんな苦境に立たされてもユーモアを散りばめ、生まれた環境を慈しみ、思いやりの心を忘れない。
モモアちゃんがアクアマンでよかった。 (原作を読んでいない分際でこんなこと言ったら怒る人いるかもしれませんけども)
ザっくんがモモアちゃんを選び、その個性を最大限に役柄へ反映させ「今までになかったヒーロー・アクアマン」を作りあげたことに脱帽です。


みっつめの帽子 「コンピュータグラフィックス」

映画の技術進歩はとどまることを知らず、亡くなった俳優さんを復活させることも可能なら現役俳優さんの加齢を取り除くことも可能になりました。
『シビル・ウォー』でロバート・ダウニー・Jrが青年に若返ったことも記憶に新しいですが、本作ではアクアマンのおとうさんやおかあさんやお師匠さんが、みんなそろってツルツル顔に大変身。
なかでもおかあさん役のニコール・キッドマンさんの美しさは特筆すべきでしょう。
おとうさんである灯台守と出会ったころのうら若きニコールをとくとご覧あれ!
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(映画の魔法すごい)

ちなみにこのニコールさん、連れ戻しに来たアトランティス王国の近衛兵たちをクルクルまわる系の攻撃技でばったばったとなぎ倒すという、いまだかつて観たことのないハードアクションをみせてくれます。
すげえ時代になったなぁおい!
しかしここまでツヤッツヤにしちゃうと、逆に気を遣いすぎというか、のちのちリアル年齢で出づらくなるんじゃ・・・

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(リアル年齢でもコレモンだった)

ニコール師匠すみませんでした。
あと、デフォーおじさんはエグいぐらい修正されていましたので、やっぱ映画の魔法すごい。


よっつめの帽子 「コンピュータグラフィックス その2」

海の中を舞台にした映画は過去にもありましたが、潜らずに海を描き、なおかつここまで海っぽく仕上げた映画は過去になかったのではないでしょうか。
水中特有の浮遊感を出すため特殊なハーネスをつけて撮影されたそうですが、髪の漂い方から水の壁を経たようなゆらめきなど、全カットにわたりほんとうに事細かい効果が施されていてすごいなぁ・・と感心しました。
あとはやっぱりなんといってもクライマックス。
甲殻類や魚人族や攻撃型サメや戦闘用タツノオトシゴや流線形の乗り物や海の生き物たちが画面狭しと暴れまわり、『ロード・オブ・ザ・リング』ばりの大乱闘を繰り広げるのですが、ただただ圧巻のひとことでした。
ザリガニとイカを悪魔合体したような「カラゼン」という巨大怪獣もバルログみたいでかわいかった・・・
また、本作はアクアマンといえども海の中だけでお話を済ませるのではなく、サハラ砂漠やシチリアのひしめきあった街並みをも舞台にするので、ここいらへんの「実際の映像」と映画の魔法のミックスなんかも相当大変だったのではないかと思うわけですよね。
どこからがどこまでか、というのがホントにわからないぐらい自然で、「これトムだったらマジで全部やってるな・・・」と思いながら観ていたのですが、さて、どうだったのでしょうか。


いつつめの帽子 「声だけの出演」

さきほど『ロード・オブ・ザ・リング』を挙げましたが、実はほんとうに中つ国からアクアマンに参戦されていた方が。
後だしジャンケンみたいでアレなんですけど、観ているときに「ドワーフみたいだな」と思っていた甲殻類の王が、実はギムリことジョン・リス=デイヴィスさんだったことを、パンフレットを読んで知りました。
なかなかどうして少しの出番ですよ?! なんつう贅沢なキャスティングなんや・・・!
で、同じくパンフレットで初めてわかったもうひとりの豪華キャスト。
なんと巨大怪獣カラゼンの声は、ミュージカル映画の生ける伝説デイム・ジュリー・アンドリュースさまだったそうです。
巨大怪獣がメリーポピンズやぞ・・・?! 監督はいったいなにを考えてキャスティングしたんや・・・ っていうかジュリー・アンドリュースさまはなんでオッケーしたんや・・・ でもそういうトコもすき・・・・!!


むっつめの帽子 「メラ」

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(海の映画です)

もうねー! モモアちゃんを観に来てメラさまにノックアウトされるとは思いませんでしたよねー!!
『ジャスティス・リーグ』にもほんのちょっと登場していたメラさまですが、刺身に乗ったタンポポ程度の描写だった前作を全力でなかったことにするかのごとし大車輪の活躍にスタンディングオベーションの嵐ですよ!
とにかくつよい! なんだったら王の継承者であるモモアちゃんよりもつよい!!
腕力一本勝負のモモアちゃんとは違い、水を操る能力をもっていますからね!
えっ?! 水を操る描写がスカーレット・ウィッチっぽかった?! 
あっちは赤でこっちは青でしょうが!よくごらんなさいよ!!
海水だろうが淡水だろうが、味がついている水だろうがなんでもこい! もちろんアルコールもイケるくちですよ、なんてったって水ですからね!
政治的な駆け引きから咄嗟の機転まできくこの知力!
そして、アトランティスの現王であるオームの性格をきっちり把握して、独断でモモアちゃんを連れ戻しにいくこの行動力!
常にモモアちゃんと対等(もしくは少し上)で世界を救う旅に出るメラさまもまた、今までにありそうでなかったヒロインなのではないでしょうか。
ぜったいワンダー・ウーマンさまと気が合うと思うなぁ! 
もちろん『ジャスティス・リーグ2』出るんですよね? ブルースのことだからちゃっかり目つけてますよね?


さいごの帽子 「人情友情愛情」

アクアマンの両親となる灯台守の人間とアトランティス王国の王女が出会う冒頭のシーン。
とても簡潔で決して長くはないシーンですが、ここでふたりの愛情深さや結びつきの強さがしっかりと描かれていることが、この後のすべてのシーンに活きています。
モモアちゃんが父を敬う気持ち、母を慕う気持ち。
メラさまが海底人の平穏な暮らしを願う気持ち。
バルコが王女に捧げる忠誠心、モモアちゃんに抱く父性愛。
オームが捨てられない母への思慕。
お互いの背後を守りあうモモアちゃんとメラさまの姿のなんと尊いことよ・・・
色彩の洪水のようなアクションシーンだけではない、人が人を想う気持ちが滾々と湧き出ているからこその静かな感動に、わたしの頬は濡れました。

と、いうことでこの『アクアマン』の成功でおおいに弾みをつけて、今後のDCユニバースも大いに盛り上がってくれることを願っております。
さしあたっては来年ワンダー・ウーマンさまが帰ってきますし。
わしはまだ、『ジャスティス・リーグ2』を諦めてないぞい・・・!


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