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『ブラック・ダリア』

2006年10月27日
主なあらすじ
元ボクサーのバッキー巡査は、ひょんな事から同じく元ボクサーのリー刑事とコンビを組む事に。
仲良しタッグで目覚しい成果を挙げる2人は、リーの恋人ケイと3人で、『うれしたのし大好き(フジTV)』の頃のドリカムのような、和気藹々とした生活を送っていました。

そんなリーとバッキーが新たに担当した事件は、通称“ブラック・ダリア事件”。
女優目指してハリウッドに上京してきた田舎娘が身を持ち崩し、揚句に惨殺死体で発見されると言う、陰惨極まりない事件です。

何故か異常なほどに事件にのめり込むリー。
ケイとバッキーは、そんなリーを心配していましたが、それと時を同じくして、ケイの元カレが刑務所から仮出所する事が判り、全員正直いっぱいいっぱいです。

そんな中、順調に捜査を進めるバッキーは“ブラック・ダリア事件”の被害者であるエリザベスと、そっくりな女性と知り合います。
その女性、大富豪の娘であるマデリンは、以前にエリザベスと会った事があると言い、なにやら他にも隠し事がある様子。

そして、一心不乱に捜査に取り掛かっていた筈のリーは、出所してきたケイの元カレと、何故か相討ちになり死亡。
傷心のケイとバッキーは、西川容疑者が抜けた後の吉田美和と中村正人のように、固い絆で結ばれる・・と思いきや、ケイが隠していたとある秘密が露見した事で決別してしまいます。

恋していた女に裏切られ、やけっぱちになったバッキーは仕事に打ち込み、ひょんな事から“ブラック・ダリア事件”の現場を突き止めるのですが、そこから導き出された真犯人は、思わぬ人物だったのでした・・・。

果たして“ブラック・ダリア事件”の真相とは・・・?



オスカー2部門に輝いた『L.A.コンフィデンシャル』の兄貴分、『ブラック・ダリア』がついに日の目を見たと聞いて、劇場に賭け付けて来ました。

思えば、『L.A.』のパンフレットで
「原作者エルロイの“LA暗黒史4部作”の一作目、『ブラック・ダリア』が、デヴィッド・フィンチャーにより映画化予定」
との一文を読んでからと言うもの、まだかまだかと公開を待ちわびていた私。
LA史に残る陰惨な実在の事件とフィンチャーの陰気さがマッチしたら、さぞかし根暗なフィルム・ノワールが誕生するだろうな・・・
ス・テ・キ
そんな風に思いつつ月日は流れ、気付けば『ダリア』の『ア』の字も聞かなくなり、フィンチャー降板の噂だけ耳にしていました。

もはや映画化は遥か彼方に消え去ったのか・・・?
そんなにやりづらい題材なのか・・・?

と、半分忘れかけていたら、いつの間にか完成して公開日を迎えていたとは・・・!
しかも監督がブライアン・デ・パルマになってるし!

聞いてない!
あたしゃ聞いてないよ!!
(言う義理は無い)

で、観終わって見て感想。

死体怖すぎ。

ホラーやスプラッターに抵抗無い(むしろ大好物な)私なのですが、この作品に出てくる“ブラック・ダリア”の死体は、ホント怖かったです。
つまり、ニセモノっぽくなかったと言う訳で・・。

アンニャロー (←デ・パルマ) ・・、ホントに殺りやがったな・・ 
(んな訳無い)

死体をたかりに来るカラスは、地獄からの死者のようにおぞましく、腹で真っ二つにされ、恐ろしい装飾を施されたエリザベスの死体は、当分目に焼きついて離れそうにもありません。

作品は、そんなエリザベスを殺した犯人に辿り着き、恐ろしい真実が明らかにされて行くのですが、実際の事件では犯人は捕まっておらず、事件は迷宮入りしているそうなので、そこはあくまで映画上での真相な訳で・・。

それ(謎解き)よりなにより、この作品全体に感じる散漫さの方がよっぽどか気になった私。

散漫ポイント ① バッキーとリーとケイの三角関係のもつれ事件
散漫ポイント ② ケイとリーと出所して来る元カレが関係していた、銀行強盗事件
散漫ポイント ③ リーとバッキーが遭遇した、麻薬密売人射殺事件
散漫ポイント ④ リーとバッキーが担当していた、連続レイプ&強盗事件
散漫ポイント ⑤ ブラック・ダリア事件
散漫ポイント ⑥ マデリンとエリザベスって、そんなによく似てるか?事件



と、これらの事件が同時進行で起こるので、全編通してストーリーを追うだけで精一杯。
尚且つ一つずつ解決して行くも、どれもが浅い感じで重く効いて来ない。
どうしてもっと、“ブラック・ダリア事件”に絞れなかったのでしょうか?
まぁ、正義と妥協の狭間で揺れるバッキーの心の痛みや、リーやケイとの愛憎劇が、より“ブラック・ダリア事件”を引き立たせる(はず)だったんでしょうが・・・。
なんか消化不良。

ちょこっとネタバレの為反転大体、異常な程“ブラック・ダリア事件”に執着していたリーより、何となく捜査していたバッキーの方が、事件を解明できた所にも合点が行きませんし、やっとこさ事件の真相に最接近したリーが、あっさりそれをネタにタカリに走るのも合点が行きません。
あんた、死んだ妹にエリザベスを重ねてたから、やっきになって捜査してたんじゃなかったんか?!
そんな事より金か?!


原作を読んでいないので何ですが、本の方もこんな感じで話があっちゃこっちゃしているんでしょうか?
原作者のエルロイさんは、デ・パルマ監督就任を歓迎していたようですが、私としては出来れば“デヴィッド・フィンチャーの白黒3時間半バージョン”が観て見たかったです。
それがより、まとまりの無い内容であっても。
・・何故かって?
あいつ(フィンチャー)の方が、より粘着質な感じがするから・・・。
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あんたのはボクシングじゃないわよ!鼻折ってあげましょか?! 
1940年代のハリウッド。虚構の迷宮をたゆたう人間模様が、モザイクの様に折り重なって一つの文様を形作る。47年に起こった、未解決の猟奇殺人事件をベースに書かれたジェイムズ・エルロイの小説を、ブライアン・デ・パルマ監

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