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『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』

2017年07月29日
The_Mummy_(2017).jpg

あらすじ・・・
トムがまたもやひとりで全部やっちゃいます!!


(※ 以下、またもや大体ネタバレしています)


マーベル・シネマティック・ユニバースの大成功を見て、「いいなぁ!」って思っちゃったんですよ。
そりゃもう、ハリウッドの映画関係者が軒並み「いいなぁ!おらたちもやりたいなぁ!」って思っちゃったんですよ。
アイアンマンの映画にソーのトンカチが出てきたり、アントマンの映画にファルコンが出てきたり、もちろんアベンジャーズでは全員が顔を揃えたり、もうね、このクロスオーバーのお得感ったらないですからね。 
一粒が二度も三度もおいしくなるんですから、別ジャンルでユニバスらない手はないですって。
というわけで、マーベルのライバルであるDCコミックが「えっ?うちもユニバースやるつもりでしたけど?」と名乗りをあげ、ゴジラやキングコングを抱えるレジェンダリー・エンターテインメントも怪獣大戦争に着手すべくモンスターバース宣言する中、「他に全員集合できそうなジャンルなんかねえかな・・・」って考えた結果、ユニバーサル・ピクチャーズがひらめいたのが古き良きモンスターを生き返らせる「ダーク・ユニバース」構想だったそうな。 想像ですけど、たぶん合ってます。

で、そんなユニバーサルの社運を賭けた一大プロジェクトの第一弾として製作されたのが、本作『ザ・マミー』こと「ミイラ再生」でありますが、いかんせん、吸血鬼や半魚人や狼男といったモンスターと違い、人気シリーズ(ハムナプトラ)が作られていた時期の「ついこないだ感」がけっこう強いものですから、ユニバーサルとしては絶対にはずせなかったわけですよね。
これを当てないとせっかくひねりだしたダーク・ユニバース計画が続かないし、「ハムナプトラでいいじゃん派」のみなさんも到底納得してくれませんからね。
ユニバーサルが渾身の力で放った白羽の矢。
刺さったのは、トムでした。 というか、刺されにいったのが、トムでした。

トム自身、幼少期からだいすきだったモンスター映画のリメイク。 
当代の人気俳優をガバっと集めた壮大なプロジェクトの第一弾。
絶対にはずせないというプレッシャーに、ふだんの3倍ぐらい力が入ったのか、トムはいつも以上にトムでした。
いや、今までだってトムだったんですよ。
普通の労働者をやってもトム、異国に迷い込んだサムライをやってもトム、スケコマシのスパイをやってもトム、ボロを着てても心はトム、トムのためにわがままにぼくはトムだけを傷つけない。
でも、今回のトムはなんかもう、やる気がありすぎたのかなんなのか、ひとりで全部やっちゃったんですよね!

邪悪なミイラに立ち向かう頼れるヒーローはトム!
邪悪なミイラに狙われる愛されボディのヒロインもトム!
邪悪なミイラの隠れ場所を当てちゃう賢者的な役割もトム!
邪悪なミイラとの殺伐としたやり取りの中ユーモアでガス抜きをするコメディリリーフもトム!
なんだったら、常人ではありえないぐらい長時間水中に潜っちゃうので半魚人的なトコもみせちゃうトム!
一回死体になってからウホーってよみがえっちゃうトコがフランケンシュタインっぽいって言えなくもないトム!
敵の生気を吸い尽くしちゃうあたりは吸血鬼感があるトム!
覚醒したら牙むいて獣っぽかったので狼人間みたいなアレも醸し出してたトム!
最終的にいいトムと悪いトムがひとつの体に同居してジキルとハイドにも寄せてきちゃったトム!
まさしくひとりダーク・ユニバース状態!!!


わかっていた。
トムを起用した時点で、こうなることはわかっていた。
だって、トムが出るのに他のモンスターなんかいるかぁ?って話じゃないですか!
たとえここに透明人間がいたとしても、透明なやつが存在感の煮凝りみたいなトムに敵うわけないんですよ!
っていうか、途中全裸になってたから、透明人間的要素もトムがこなしちゃってた気がします! はい、ミッション・コンプリート!

物語の終盤、愛する女性を生き返らせるため自らモンスターと化してしまったトムですが、ザ・ばけものって感じではなく、かなり自由な意思で抑制可能なようですので、呪われた身体でよろよろどころかゾンビ馬に颯爽とまたがって、ちゃっかり友達も生き返らせてそうさ今こそアドベンチャー!なエンディングを迎えていました。 さすがはおれたちのトム!この世はでっかい宝島!

聞くところによると、アメリカでの興行収入は期待を大きく下回り、でっかい風呂敷を広げようとしていたダーク・ユニバースの存続に影響があるとかないとかささやかれているようですが、わたしに言わせればトムはなんにも悪くないですね!
今後もいろいろなモンスターが登場予定のシリーズにトムを出して、しかもトムに古代エジプトの死の神を宿らせるほうが悪いんです! トムが神って! 属性強すぎだろ! せめて妖精ぐらいにしときなさいよ! もうね、歯の妖精ぐらいでいいよ! ファンシーなやつで!

トム以外に目を向けても、呪われた砂漠の王女を演じたソフィア・ブテラさんは超かっこいいし、ミイラが追いかけてくるシーンはちゃんとモンスターパニックしてましたし、丸太で殴っただけで崩壊するようなミイラの脆さもおもしろかったですし、いちいち体を張ってスタントさせたアクションも見ごたえありましたし、すきな部分はたくさんありましたよ。
そこにトムが加わるんですから、わたしとしてはこんなもん「大満足」以外言いようがないです。
あまりにトムトムしかったため、スタジオのみなさんもダーク・ユニバースの別作品にトムを出す勇気がなくなっちゃったのではないかと思いますが、不安になった時には「モンスターを倒せるのはモンスターだけ」という言葉を是非思い出していただいて、なんだったらトムにひとり25役とかを与えて、ホントに全部トムにやらせちゃえばいいんじゃないでしょうかね。
モンスター(トム)を倒せるのはモンスター(トム)のみなんですから。





― 追記 ―

・ まあね!わかりますよ! 酷評されているのもアメリカでいまひとつヒットしてないのもわかります! だってストーリーが割とはちゃめちゃでしたからね!

・ トムがめずらしく「身勝手なやつ」という設定で、遺跡から盗んだお宝を勝手に闇マーケットで売りさばいちゃったり、女の人をコマして利用したりして、「おっ!トム新機軸じゃん!」と思わせるものの、あっという間に自分の命より女の人の命を優先したり、敵の女の人にも同情を寄せる優しさをみせたり、命懸けで君を守る!ってヒーロー然としてみたりと、いつものトムに戻っちゃうので、だったら最初からいつものトムでいいじゃん、というか、女の人を死んでもいい程愛してしまっていたタイミングが全くわからなかったです。 わたしとしては、「ついてくるな」って言ってるのにしつこくつきまとう、典型的なうっとうしい女として登場していた人なので、「トム・・・はやまるな・・・!そいつのそれは自業自得というやつだぞ・・・!」ってハラハラしてしまいました。

・ わからなかったといえば、冒頭から出し惜しみなく登場するジキル博士もよくわからなかったですね。 

・ ジキル博士が率いる、「この世の悪を見つけ、捕らえ、調べ、破壊する」をモットーとする秘密組織・プロディジウム。 彼らの今までの実績が全く語られないまま、アメリカ軍やイギリスの政府に圧をかけちゃって、立ち位置がホントに謎! 

・ イメージとしてはシールドみたいな世界的なアレをナニしたかったのでしょうが、そもそもリーダーであるジキル博士が常にお注射していないと悪の権化・ハイド氏に変身してしまうという危険極まりない人という時点で、プロディジウムに対する不安が尋常じゃない。 だいじょうぶなのかその組織。 っていうか全然「悪を見つけ捕らえ・・」出来てないじゃん。 ちょいちょい現れる目の前の悪に対して放任状態じゃん。

・ 「トップが変身しても自動で部屋にロックがかかるので危機管理は万全」って、そういうことでいいのか・・・ トップを変身しない人に挿げ替えるという選択肢はないのか・・・ っていうかなんでお注射自己管理なの・・・ 案の定間に合わなくて変身しちゃってるじゃん・・・ 間違ってる・・ いろいろ間違ってる気がするぞい・・・

・ 挙句、砂漠の王女が今まさに逃走しようとしている最中、ジキル博士はハイド氏になって自室で大暴れしていたので、王女は野放し状態ですよ。 マジでわけがわからない。 逃走劇を盛り上げるためなのかもしれないけど、「おまえなぁ・・・」という呆れしかないです。 ザ・マミーなんだから、ジキル博士のくだりは簡単な自己紹介だけで済ませてもよかったのではないかでしょうかね。 色気出して盛り込み過ぎた結果がこれですよ。 ちゃんとやろうよ。 ミイラが泣いてるよ。

・ 悪魔に魂を売り渡した王女は、「自己承認欲求」という呪いに蝕まれていたのですよね。 男児しか認められてこなかった王位継承者候補の座に、女性として初めて名を連ねた王女。 その裏には彼女の身を削る努力があった。 心も体も頭脳も戦闘力も、男以上に強くあろうとし、実際そうなった王女はしかし、弟が生まれた瞬間あっけなく王位継承者ではなくただの王女に戻ってしまった。 自分は価値のない人間なのか。 弟が生まれる前と生まれた後、彼女自身の能力はなんら変わらないのに、「用なし」と位置付けられてしまった。 その怒りと虚しさと哀しさはいかほどだったか。

・ 復活した王女が時折見せる寂しげな表情や、トムに向ける嫉妬の表情は、そんな彼女の複雑な心境を表しているようでとてもよかったですよ。 やってることに全く賛成はできないけど、彼女があのまま王になっていたらきっとめちゃくちゃ張り切って統治したと思います。 あと、誰かにちゃんと愛されていれば、もっと別の人生を送れただろうとも。 神に憑依されたトムの前に佇む王女は、少しの憧れと少なくない畏敬の念と、まるで熱に浮かされたような眼差しを浮かべていて、その姿からは「わたし・・やりましたよね・・! 見事やってのけましたよね・・?!」という叫びが聞こえてくるようでした。 うーん、また復活してほしい!

・ トムがノースタントで行くということは、必然的に共演する俳優さんもノースタントになるという恐怖の法則・・・! 今回も、屋根の上を飛び回ってみたり、実際に崩れ落ちるビルからシャーっと落ちてみたり、セットをグルグル回して役者さんを乾燥機にかけたみたいにもみくちゃにしてみたり、無重力の中でアクションさせてみたりと、喜んでいるのはトムだけだったんじゃないかと心配になるようなおもしろアクション目白押しで、非常にたのしかったです! 王女にどつき倒されるシーンの繰り返しもくどくてよかった! トムが・・・!ボロ雑巾のように・・!ベシャッと・・・!! それ普通は死んでるレベルの打ちどころだから・・!

・ 無敵のトムにもっと活躍してほしいので、それだけの理由で「すきなものだけでいいです」はダーク・ユニバースを支持します! 今後も出来るだけトムでお願いします・・・!







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