ブログパーツ

すきもの主婦が選ぶ2015年ベスト110 (69~50位の巻)

2016年05月31日
はいはい! サクサク行きますよ! サクサクと!


前回書いたシロモノ・・・
すきもの主婦が選ぶ2015年ベスト110 (110~90位の巻)
すきもの主婦が選ぶ2015年ベスト110 (89~70位の巻)



69位 『アナベル 死霊館の人形』 
あらすじ・・・
出産を控えた幸せな新婚夫婦のもとに、おっかない顔をした人形がやってきます。

「出産間近の若夫婦」というトコロから『ローズマリーの赤ちゃん』を、「邪教を信じる犯人の魂が人形に」というトコロから『チャイルド・プレイ』を感じさせる、ありそうでなさそうでやっぱりありそうな人形ホラー。
偉大なる先輩方と大きく違うのは、全身黒塗りの悪魔がガッツリ登場するトコロでしょうか。 
天井を縦横無尽に駆け回ったりする、とてもアクティブな悪魔くんです。 かわいいです。
最後は、「わたしに取り憑いて一緒に死になさい」と人形を抱いた女性が唐突に窓からダイビングするという『エクソシスト』を感じさせるシーンで幕を閉じて、ホント、ジェームズ・ワンさんはホラーがすきなんだなぁ・・と親近感しか湧かない一品。



68位 『96時間/レクイエム』
あらすじ・・・
殺傷能力の高いお父さん・リーアムがみたび家族を救います。

リーアム・ニーソンがじゃんじゃん人を殺すシリーズ第三弾。 というか、最近のリーアムさんはこのシリーズ以外でもじゃんじゃん殺すタイプの映画、増えてますが。
めちゃくちゃ殺していておもしろかった(←誤解を招く表現)第一作、まだまだ殺し足りてなかったらしき第二作、そして案の定作られた本作ですが、過去のアレらはなんだったのかというような大雑把な内容に。
まず、奥さん死にますし。 しかもすげえサックリと。
退場の仕方があまりに唐突、そしてあまりに余韻がなさすぎたので、ぼかぁ途中まで「こいつはどっこい生きてるパターンなのだ」とひたすら自分に言い聞かせていましたよ。 まぁ、どっこい違いましたけどね。
いくら人気シリーズを長引かせたいからといって、誰でも殺していい訳ではない、と思うのですよ。
積み重ねてきたものを「主人公を発奮させる」ためだけに台無しにしてしまうのって、そのシリーズを愛してきたファンの想いを踏みにじることと等しいのではないか。
少なくともわたしは、奥さんが死んだ時点で本作に対する関心が半減しましたよね。

『M:I-2』でトムの影武者をムシャクシャしながら演じていた、寝取られ王ことダグレイ・スコットさんが、またまた奥さんを元夫にとられそうになってムシャクシャする役に扮していて、「ダグさん、苦労が絶えませんねぇ・・」と思いました。
ただし、過去作にも登場していた(しかも顔が認識できるぐらいの出演量で)役を突然別の役者さんに変えるのは賛成できませんな。
たとえそれが、寝取られ王ダグさんでもね! すげえ説得力はあるけどね!



67位 『サイレント・ハウス』
あらすじ・・・
幼い頃住んでいた別荘を再訪した少女が、さまざまな怪現象に遭遇します。

長い事ほったらかしにしていた別荘を売りに出すことを決めた父親。 
娘と弟を連れて改装にやってくるのですが、娘はなんだか浮かない顔。 
それもそのはず、この別荘には彼女の隠された過去が封じ込められているのです・・・。
ってことで、封じ込められていた過去を取り戻した少女が、父親と叔父をフルボッコにするお話です。
どうしてフルボッコなのかというと、彼らは実の娘を虐待していた(そして見て見ぬふりをしていた)から。 
胸くそですね~。 よくある一軒家ホラーかと思ったら胸くそ映画なんですよね~。

少女は幼い頃、父親から受けていた性的虐待から自分を守るため、別人格を生み出していた。
成長過程において、その記憶は封印された。 
もしくは、精神疾患として治療を施され、別人格は影を潜めていた。
しかし、おぞましい記憶の源である別荘に足を踏み入れたことで、過去と向き合い、痛ましい傷を負ったもう一人の自分を受け入れる覚悟を決める。
色々と無理があるお話ではありますが、少女が自らのトラウマに物理的に立ち向かうクライマックスは、たとえそれが間違った解決法であろうと、応援せずにはいられなくなりますし、元凶を葬った彼女が少しでも心の平穏を取り戻してくれることを祈るばかりです。 虐待、アカン!



66位 『エスケイプ・フロム・トゥモロー』
あらすじ・・・
仕事をクビになったお父さんがディズニーリーゾートで現実逃避します。

以前書いた感想



65位 『フライト・ゲーム』
あらすじ・・・
航空保安官のリーアム・ニーソンさんが、テロリストに仕立て上げられそうになって困惑します。

こっそり飛行機に乗って、不届き者がいないかどうか抜き打ち調査する航空保安官のリーアムさん。
そんな中、誰かから「金を振り込まないと機内の乗客を一人ずつ殺す」というメールが送られてきたからさあ大変。
うそだろうと思っていたら、きっちり飛び出す死体。 飛行機と言う超密室でテンパるリーアムさん。
あとは延々、「お前が犯人だな!」 → 「ごめん違った」 → 「どうしよう」 → 「お前が犯人だな!」 の繰り返しなので、それはそれでおもしろいものの、単調でもあるのが玉に瑕。
「アメリカが安全だなんて嘘っぱちだ!」ということを世界に知らしめたいがためだけに、いつどの飛行機に乗るかわからないはずの航空保安官の隣の席を抑えていたり、その他もろもろの段取りを寸分の狂いもなく仕込んでいたりと、やたらと手際がいいこのテロリスト。 
予知能力者かなんかかっていうぐらい先を読むので、たぶんアレだ、彼はその才能と情熱を他の何かに注いだ方がいいと思う。



64位 『イントゥ・ザ・ウッズ』
あらすじ・・・
森の中で、赤ずきんちゃんとシンデレラと牛を売りに出かけたジャックが、パン屋の夫婦と出会います。

「おとぎばなしのその後を描いた・・」というキャッチコピーから、勝手に「マジモンのその後」なのかと思っていたのですが、いざ鑑賞してみたら真っ只中からのスタートでズッコケそうになりました。 
ただ、その真っ只中が実に人間くさく、「ドキッ!善人だらけのおとぎ大会!」的な勧善懲悪なノリではなく、それぞれの登場人物がそれぞれに「己が目先の幸せのためなら他人の犠牲には目をつぶろう」というディズニーにあるまじき自己中心っぷりを披露するので、パンチの効いた物語がすきだったらたのしめるのではないでしょうか。
一方、「目標」を失った人々が、迷走や哀しい別れの末に、ありふれた日常のなかに埋もれていた「幸せ」に気づくラストはというと、いかにもディズニーらしい気もしますが、そこに至るまでに、女にだらしない王子が出てきたりサックリ人が死んだりしており、そこはかとなく辛辣でもあるのでわたしは「あり」だと思います。
こじれまくった親子関係についての描写も印象深く、母の呪縛から逃れた娘(ラプンツェル)と逃げられなかった娘(魔女)のその後はかなりしんどかったですし、「親」にならなければ幸せではないという固定概念にがんじがらめになって、結果愛する妻を亡くしてしまうパン屋の主人もまた、「親子」というものの呪縛に縛られていたのかなぁと、なんとも重々しい気持ちになってしまいました。



63位 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編] 始まりの物語』
あらすじ・・・
平凡な中学生・鹿目まどかが、謎の転校生・暁美ほむらと出会い、今まで知らなかった「魔法」の世界を知ります。



62位 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編] 永遠の物語』
あらすじ・・・
親友や周りの少女たちが契約を結び魔法少女となる中、ひとりそうなることを躊躇い続けていたまどかが、たいせつな人を守るため魔法少女になります。

やわらかな絵柄と「マミる」という言葉ぐらいしか知らなかったまどマギを、WOWOWさんが一挙放送してくれるというのでちびっこたちと鑑賞。 
かなり入り組んだお話だったので、小学生に理解できるのだろうか・・・と思っていたのですが、小学生だけではなく中学生の琴線にも触れまくる何かがあったらしく、わたし以上に繰り返し観ていました。
なんつうか、日曜日の朝に、プリキュアという魔法少女たちが「ぜったいあきらめない!」「ぜったいにまもってみせる!」ってよく口にしているんですけど、それはそれで真実の言葉なんでしょうけど、実際あきらめずにやろうとしたらこういうことになっちゃうのかなぁ・・・と思ったりしました。 
何かをまもるって、何かをすごく犠牲にすることでもある。 それはファンタジーだけじゃなく現実でも同じこと。

ちなみに、まだ新編を観ていないおかあさんなので、ちびっこたちから「いいかげん観ればいいのに」と言われ続けています。 心が元気な時に観るからもうちょっと待っておくれ・・・



61位 『コロンビアーナ』
あらすじ・・・
両親をマフィアに殺された少女が、美しく成長したのち殺し屋になります。

少女! 殺し屋! 復讐! 強い少女! 強い女性さいこう! めっちゃ強い女の人にボッコボコにされたい! という、ベッソンによるベッソンのための集大成的作品。 まさにベッソンの「すきなものだけでいいです」。
救いのないラストがすきです。



60位 『俺たちスーパーマジシャン』
あらすじ・・・
落ちぶれたマジシャンコンビが再起を図ります。

才能はあるけれど無駄にプライドが高くて努力が嫌いなマジシャン・スティーヴ・カレルさんと、彼の幼馴染で誠実なマジシャン・スティーヴ・ブシェミさんが、人気の絶頂とどん底を味わい、再び表舞台に返り咲くまでのサクセスストーリー。 
栄光・挫折・転落・再起、というハズれようのない内容で、しかも役者がカレルさんとブシェミというんですから、なんの心配もなく鑑賞できますよね。 じっさいとてもおもしろかったです。
驕っていた自分を反省し、再生を決意するきっかけが、子どもの頃憧れていたマジシャンとの出会いというのが、主人公がド級のクズなだけに少し弱い気もしましたが、ブシェミがかわいいのでもう他のことはいいです。 久しぶりに激カワなブシェミを観ることが出来て、ぼかぁしあわせです! 
カレルさんとブシェミさんにプレッシャーを与える新進気鋭のマジシャン(といってもマジックはせずひたすら体を張るだけですが)を演じるのはジム・キャリーさん。 
これまた久しぶりに直球コースを行くエキセントリック演技を魅せていて、ほんわかした気持ちになりました。
老マジシャン役のアラン・アーキンさんもすてき!



59位 『アタック・ザ・ブロック』
あらすじ・・・
太陽風に乗って宇宙を漂っていたゴリラ型エイリアンが地球に舞い降りて、それを団地の悪ガキが撃退します。

真面目に生きている看護士さんが、帰り道で団地の不良少年に絡まれるオープニング。 
この子どもたちがホントにヤな子どもでですね! なにせわたしは「不良」にトラウマがあるものですから、全然ノレなかった! 観続けるのが苦痛なぐらいキライでした!
ところが、観続けているうちに、そんな彼らがどんどん頼もしくなってゆき、気が付くとかっこいいとすら思うようになってしまっているという。 憎い映画ですねぇ。
大人たちが怖気づく中、「ゴリラ型エイリアン」という不条理で暴力的な存在にひるむことなく立ち向かって行く少年たち。
それは彼らの中に「怒り」があるからなのでしょうね。 
不寛容な社会に、無責任な大人に、暗澹たる未来に対する「怒り」。
赤十字でアフリカの子どもたちの支援をしているというボーイフレンドの話をする登場人物に、「白人」貧困層の少年が「なぜそいつはイギリスの子どもは助けないんだ?ああ、そうか。ここは南国じゃないし、肌も白いもんな」と返すシーンがすごくグッときました。
子どもたちは、大人の欺瞞に気づいている。
そして、それに真っ向から逆らおうとしている。
自分がどうして、だんだん彼らを「かっこいい」と思うようになったのか、最後にはものすごく納得していました。



58位 『グラスホッパー』
あらすじ・・・
アホが起こした事故で恋人を喪った教師・鈴木が、アホの父親とその一派への復讐をふんわりと願います。

繊細すぎる殺し屋たちと、一般人すぎる鈴木と、エキセントリックすぎる女ヤクザによる人間模様。
まず、繊細すぎる殺し屋たち。 これがホントに繊細! 
目を見つめただけで相手を自殺に追い込める特殊能力を持つ浅野忠信さんは、過去に自殺させた人間の呪縛にがんじがらめ。
殺し屋斡旋業者に拾われて一流の殺しスキルを身に着けた暗殺少年・山田涼介さんは、昼夜を問わずなぞの耳鳴りに悩まされる日々。
暗殺少年を斡旋する暗殺業者・村上淳さんは、だいすきなミュージシャンの言葉を糧にしなければ生きてゆけない。
そして、道路や駅やいろんな場所でターゲットの背中を突いて事故死させる押し屋・吉岡秀隆さんは、顔が常に繊細。 っていうか、生きているだけで繊細。 吉岡くん=繊細。
こんなやつらが殺したり殺されたりするんですけどね、マジで誰と誰を掛け算すればいいのか、もうオーダー前からおかわりコールが止まないという状態でね。 ごっつぁんです! マジでごっつぁんです!
浅野さんと山田さんによる、殺り合いからのキャンピングカーでキャハハウフフとか、「オレたちがそんなもんで喜ぶとでも思っているのか・・・! そんなもんで・・・ ・・ありがとう公式・・!!」って叫びたくなりましたよね。 村上さんはひたすらかわいそうでしたけども。

ストーリーは正直、無理やりすぎて全くノレない内容でした。
鈴木が巻き込まれてゆく違法ドラッグのからくりや黒幕の思惑が、冒頭からガンガン説明されてゆくので全くワクワクしないし、鈴木を「いい人」に描きすぎたせいで、彼の怒りや慟哭が伝わってこず、クライマックスへのカタルシスも皆無だし、殺し屋の話と自警団の話と鈴木のふんわり恋バナとが絶妙にアンバランスだし、ホント残念。
ではなぜこんな上位に入れているのかというと、それはもう全て本作の吉岡くんがすばらしすぎたからに尽きるわけで。かあさん、吉岡くんの「押し屋」は、ものすごくゾっとしたわけで。
あの伝説の毛髪量そのままに、ただそこに佇んでいる吉岡君。
ちっとも怖そうな顔じゃないし、口の端を意味ありげに上げたりもしないのに、超こわいんですよ!ヤバい!吉岡くんヤバい!これはプライベートで二・三人殺してる顔ですよ!(※例え話)
悲しんでいるのか楽しんでいるのか集中しているのか退屈しているのかわからない、得体のしれない圧が全身から伝わってくるんです! いやぁ、ホントに吉岡くんよかったなぁ! これからはもっと猟奇的な役も演ってくれないかなぁ・・!



57位 『ジェサベル』
あらすじ・・・
なんやかんやあって実家に戻ったジェサベルが、元カレと一緒に自らの出生の秘密を解き明かします。

パッケージ写真が一番こわいタイプの超巻き込まれ型ホラー。
婚約者が事故で亡くなり、彼との子どもも流産してしまったジェサベル。 
疎遠になっていた父親の元に身を寄せてはみたものの、怪我人(ジェサベル)相手にやたらツンケンしまくる父ちゃん。 そして活動を開始する泥まみれのおばけ。
ジェサベルが元カレと共に調べてみた結果、すでに亡くなっているジェサベルのお母さんは、その昔ブードゥー教の神父さんと浮気をして、赤ちゃんを産んでいたようなのですね。 
当然お父さんは激オコで、あろうことか怒りに任せて赤ちゃんと神父さんを殺害&放火していたらしい、と。 
今いるジェサベルは、その直後お父さんがどこかから引き取ってきた養子だったのです。
ショックを受けたお母さんは、黒魔術をつかってジェサベルが18歳になった時、亡くなった赤ちゃんの霊に乗り移らせるよう呪いをかけましたが、ジェサベルが実家を出ていた為乗り移りは延期。 
今回里帰りのタイミングで改めて乗り移りを開始したと、そういうことなのだそうです。

ほうほう。
なるほどなるほど。
そういうことね。
・・うん・・・
・・お母さんも赤ちゃんもそれでいいのかよ。 呪うべきは父ちゃんじゃねえのかよ。

ジェサベルを演じていたのは『プリデスティネーション』のサラ・スヌークさん。 
演技は言うまでもありませんが、自然なやわらかさを感じさせる豊かなちちもすばらしかったです。



56位 『マラヴィータ』
あらすじ・・・
証人保護プログラムでヨーロッパを転々としていたデ・ニーロ一家の元に、マフィアの刺客が現れます。

デ・ニーロおじさんのたのしいセルフ・パロディかと思いきや、意外としっかり陰気な物語でした。
転校早々いじめに遭う息子。
誰とでもヤル女だと思われてしまう娘。
近所のおじさんからイヤミを言われる父。
スーパーで露骨な人種差別を受ける母。
学校から拒絶され、教会からも拒絶される一家は、最終的に彼らと和解するのではなく、断固たる姿勢で拒絶し返す。 右頬を撃たれたら、そいつの家にガソリンを撒いて火をつけろ。 それがデ・ニーロ一家の生きざまなのです。
流血の中、水を得た魚のようになっていく父親と、初めて自分の手を血で染めた母子の表情が対照的だったのが印象深かったです。
彼らはこの先も、永遠に終わらない逃亡生活を続けるしかないのだろうか。
なんと救いのない悲惨な話なのだろう。 (※褒め言葉)



55位 『キョンシー/リゴル・モルティス』
あらすじ・・・
落ち目の俳優がびんぼう団地で悪霊に襲われます。

わたしが小・中学校時代(つまり数十年前)に一世を風靡していた『霊幻道士』シリーズ。 
ユーモアと恐怖のバランスが非常に優れたストーリーはもとより、メインキャラクター・キョンシーの、額にお札を貼り付けたそのビジュアルや、おっかない顔でピョンピョン飛び跳ねるという斬新なスタイルや、息を止めたら回避出来るといったおもしろルールだとかが、子どもから大人まで幅広いハートをガッチリキャッチし、本家シリーズはもとより台湾で作られた『幽幻道士』シリーズも大いにヒットしたものでした。 
当時の映画誌は毎号のようにテンテンちゃんの特集が組まれていましたからねぇ。 月曜ロードショーもテンテンちゃんが主な飯のタネだったんじゃないでしょうか。
で、そんな人気(があったのにリメイクされることなく時間だけが過ぎ去っていた)作品を超リスペクトして作られたのが本作『リゴル・モルティス』なわけですが、これがものすごい雰囲気バツグンな作品だったのですよね!
キョンシーはより禍々しく、道士はより悲哀たっぷりに、その他のゴーストはとことん美麗に、ワイヤーアクションもふんだんに取り入れられ、当時を知る大人はもちろん、知らないホラーファンをも満足させるクールな新世代キョンシー映画になっていた。

なっていた。 なっていたんですよ。
なっていたんですけど、大オチがねぇ・・・

16歳で銀幕デビューを果たし、キョンシー映画でヒット作を連発していた俳優が、妻子に逃げられ人気も翳り、ついには生まれ育ったびんぼう団地で首をくくる。 最期の瞬間、彼の脳裏をよぎったのは、走馬燈ではなく自らの輝かしいキャリアが投影された壮大なゴシックアクションホラー白昼夢だった・・・!
ってどういうこと?! あのかっこいいガウンのおじさんも、やさぐれ道士も、夫想いの奥さんも、かわいそうな双子も、子どもも、みーんな落ち目の俳優の妄想の材料にされてただけってことなの?!
なにそれかなしい!
観たものすべてが夢オチだったのか、現実の果ての夢オチだったのか、そこいら辺は含みを持たせた作りにはなっていますが、もし夢オチだったら虚しすぎますし、そうなってくると『霊幻道士』シリーズの俳優さんを多用した(一部のファンをグっとさせる)キャスティングも、「あーこの映画すべてが監督の夢の結晶なんだなぁ」とおいてけぼりにされた気分になるというか、なんつうか、すきすぎるのも罪なのかなぁと思ったりしました。 
雰囲気は申し分ないので、余計にオチの「こういうのがオレたちの夢だったんス!」という「えっ?言いたいことそれだけ?」感が勿体なかったです。



54位 『地下に潜む怪人』
あらすじ・・・
どうもこんにちは!考古学者のスカーレットです!今日はここカタコンベにやってきました!複雑な作りのため、入ったっきり出てこられない人もいるというカタコンベですが、なんでもパリのチンピラの中にしょっちゅう不法侵入を繰り返している不届き者がいるらしく、今日はそいつに金に物を言わせてガッツリ案内させちゃおうと思いますので、ご安心ください! ではいってみましょう! カタコンベに隠された伝説のお宝・賢者の石に迫る! 世界、ふしぎ発見!

「誰をどう巻き込もうと、わたしはわたしが気になる事柄を納得いくまでとことん調べたいのである!」という超自己中女によるミラクル・アドベンチャー・トレジャー・ハンティング・ストーリー。
入った穴から出られなくなったり、通ったはずの道が別の道に通じていたり、下にもぐったはずが上に出ていたり、まるで違う次元に迷い込んだかのような摩訶不思議な探索が繰り広げられますので、もうこの時点で「出られないオチ」を覚悟していたわたし。
しかし、物語は予想外の方向へ。 
怪奇な展開ですっかり忘れていた「賢者の石」ゲットのための謎解きミステリーが、突如始まったのです。 
石板を動かしたりと、もっともらしいことをする主人公。 
そして、ついに問題の石を手に入れるスカーレット。 
その後さらに、死霊っぽいのが出てきたり、石像が襲い掛かってきたりと、ホラー映画の名に恥じないビックリドッキリ描写が続き、最後は天地が逆転して終劇。
結局、罪の意識に囚われていた人々が、普通は入ることのない特殊な世界の中で「罪悪感」と向き合うこと自らを赦し、ふたたび日常へと戻るというだけのお話なんでしょうね。 
最後まで「罪」や「過去」を拒否したものは、そのまま業火に焼かれた、と。
トラウマが物体化してあるべきではない所にあられれるシーンや、悪霊を物理的にしばき倒しながら進むシーンとか、すごくおもしろかったです。
あと、「私はラブ・リーガル」がすきだったわたしとしましては、守護天使フレッド役を演じていたベン・フェルドマンさんの姿をホラー映画で拝めたところから、かなりポイント高めになっております。



53位 『ターミネーター: 新起動/ジェニシス』
あらすじ・・・
サラ・コナーとカイル・リースとシュワちゃんが、もう何度目かわからないけれどまたもや審判の日を回避します。

シュワちゃんが元気なうちに続編を作って、そこにマーカスを出してさらに訳がわからなくしてほしい。

以前書いた感想



52位 『AFFLICTED アフリクテッド』
あらすじ・・・
世界一周旅行にチャレンジした難病を患う青年が、不死身の身体を手に入れます。

「情熱大陸」か「アナザースカイ」か、というようなオシャンティな前振りから一転、ゲボゲボブシャブシャのバンパイヤアクションへという思い切った振り幅がたのしめる一品。
POV作品ではすっかりお馴染みの、無限に放電し続けるバッテリーだとか、常に現場の一部始終がギリ映る角度を保持するカメラだとか、そういったアレコレが気にならないぐらい、勢いとスピードと疾走感とイケイケドンドンパワーに満ちた作品。 あ、だいたい同じ意味か。
華のないパンクブーブー佐藤みたいな主人公と、その誠実な親友役を演じていたおふたりは、そのまま監督も兼ねているとのこと。 
ありそうでなかったPOVとして、とてもおもしろかったです。



51位 『ミック・テイラー 史上最強の追跡者』
あらすじ・・・
オーストラリアが生んだ最強のアレなおいたん、ミック・テイラーが、またもや海外からの観光客をいびり倒します。

かの傑作『ウルフ・クリーク』の続編が、なんと「ウルフ」も「クリーク」もついていない状態で堂々リリース! 
という、誰得なのかさっぱりわからないゴアゴアかっぺ物語『ミック・テイラー』ですよ。 今回もめちゃくちゃおもしろかったですよ。
前作同様、というか、数多のホラー映画動揺、
・ 湖を見かけたらなにはさておき泳がなければならない
・ 国立公園だろうと私有地だろうと、テントを張ったら即座におっぱじめなければならない
・ 夜中に不審なおっさんがテント前に車を横付けしたら、無視せず対応しなければならない
・ 不審なおっさんには丸腰で立ち向かわなければならない
・ たとえ彼氏がおっさんの気をそらしてくれて、なおかつ目の前にナイフが転がっていても、一切反撃せずボケーっとしていなければならない
・ 逃げる時は道の真ん中を走らなければならない
というお約束をきっちり守り、おいたんのえじきになってゆく若者たち。 
なんと今回は若者だけではなく、オーストラリアのお巡りさんやオーストラリアの住民やオーストラリアの国獣・カンガルーまでも血祭にあげるおいたん。 久しぶりの続編に、やる気がみなぎりすぎています。 全編ぶっとおしで「んなアホな」のつるべ打ちです。 いや、いいんですけどね。
で、今回は拷問シーンにもちょっとしたアレンジが加えられており、相手がきゃわいい女の子ではなくむっさい男の子だからなんとか工夫しないと、と思ったのかどうだかわかりませんが、オージー横断ウルトラ指切断クイズを突然開催。
この辺のくだりなんかもうね、製作陣から「どうですかおまえら?おいたんかわいいでしょ?こういう破天荒な展開、すきなんでしょ?」って言われてるみたいで、ホント癪にさわりましたよね。 いや、すきなんですけどね。

でも、おいたんがイギリス人旅行者に「おまえらイギリス人が植民地政策で~」って怒り出すのはちょっと違うんでねえかな。
アボリジニ
(おいたんの理不尽なキレ方にこの画像を思い出したわし)



50位 『マイ・インターン』
あらすじ・・・
起業して一代で会社を大きくした若き経営者のアン・ハサウェイが、豊かな人生経験を持つデ・ニーロからいろいろアドバイスされます。

仕事と夫婦生活の両立にてんやわんやするアン・ハサウェイさんを、リタイア後の余生を使ってもう一旗揚げようとギラつくデ・ニーロさんが応援するという、とってもとっても舌触りのいいお話。
個性的なキャスト陣に、女性の社会進出や子育てといった社会問題をバランスよく語らせ、最終的にすごくいい話に仕上げているので、観ている間はホントくつろぎます。 
なんの苛立ちもないし、ぬるま湯に浸かったみたいな状態でスクリーンのシートに深く身を預けていられる。 
それはまるで、デ・ニーロおじさんの包容力に癒されるアンハサのように。

ただ、このお話を男女逆にしてみると、様子は少し変わってきまして。
「起業した夫を支えるため、有望と言われていた仕事を辞め家庭に入った妻。 家事育児の疲れやストレスは溜まる一方だが、一日中仕事に明け暮れ家族と関わる時間が持てない夫には、そんな妻の愚痴を聞いてあげる余裕などない。 もっと自分の時間が欲しい。 自分もキャリアに復帰したい。 このままでは自分という存在に自信が持てない。 不安と不満から別の男性に走る妻。 でも、やっぱり最後は自分の行いを恥じ、夫に謝罪し、今まで通り専業主婦としてがんばることを誓う。」
どうですか。 すごく昔ながらにありがちな、「妻が自分の人生を犠牲にして夫を支える」系の話になりませんか。
なんかね、女性目線で観ても男性目線でみてもハッピーな結末になるのかと思ったら、女性だけに寄った結構不公平な選択になっていて、いろんな意味で「おもしろいなー」と思いました。
社長と平社員は立場が違うのかもしれませんが、どちらも仕事に復帰したいのならそれを実現するためにどこで折り合いをつけるか考えた方がいいと思いますよね。 それは主夫だろうと主婦だろうと同じじゃないでしょうか。

あと、「デ・ニーロおじさんが人生経験から若いもんにありがたい知恵を授ける」っていう内容なのに、よくよく聞いてみたら大したこと言っていないという点もおもしろかったですよね。
「メールじゃなく実際に会って話せ」とか「賃貸物件はよく見て決めろ」とか「睡眠は大事」とか「大物客を訪ねる時はパリッとしたシャツを着ろ」とか、それもう普通の常識なんじゃねえの。 
わし40代だけど、全部「お、おう」って内容だぞ。
普通のことを含蓄あるように聞かせるデ・ニーロおじさんの「賢者オーラ」すごい。
一方で「尊敬する人物は?」と質問されて「ジュールズ社長(アンハサ)でございます!」とナチュラルに提灯持てるトコもすごい。

トップ俳優二人の競演が目玉の作品とはいえ、デ・ニーロおじさん以外のシニア世代が全く使えないし見せ場もないのは残念でしたねぇ。 まぁ、それを言ったら若者もほぼ全員使えないんですけどね!
デ・ニーロおじさんが醤油をどうやって落としたのかがいつまでも気になるので、続編ではその辺りの謎も解明させてください。(無いと思うけど)


いかがでしたでしょうか、今回のベスト69位から50位。
ベスト110もやっとこさ折り返し地点を過ぎましたよ! なんとなく終りが見えてきたような錯覚を覚える!いける・・このペースならいける・・・!

では次回、49位からの巻でお会いしましょう!(たぶん近日更新します)(あくまで予定)




     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ


※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。