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『オール・ユー・ニード・イズ・キル』

2014年12月26日
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かれこれ10年ぐらい通っている美容院があるのですけどね。
ラーメンが好きだったり、パン屋巡りをしていたりと、なかなか話の合う担当さんが居てですね。
「何系のラーメンがお好きですか?」とか「あそこに新店オープンしてましたよ」とか「替え玉無料の店見つけたんですよ」とか、毎回話が盛り上がるわけですよ。
で、先日行った時、「あ、そういえば、○○ってお店知ってます?」と聞かれたので、「んー・・駅前の・・?」って答えたら「そうそう!そこすごいんですよ!」と返されて、「もやしが」「もやしが大盛り・・」「大盛りなんですよ!よくご存じですね!」って感心されたりしたんですけど、ご存じもなにも、もうこの会話で盛り上がるの何度目かわからないっていうか、なんだったら鼻先に魚介スープの香りが漂ってきそうなぐらい繰り返された内容で。
ええ、まぁね、そりゃね、「それ前回も聞きましたよ」と指摘出来ればいいんですけどね、そこまでの会話スキルがないわたしは何も言えず、「チャーシューが厚切り」「麺が太目」「店の入り口に黒ウーロン」みたいな情報の渦に流れ流されるがままなわけで。
あと何回ここを通過すれば、先に進めるんだろう・・・。
食券を出すタイミングも、かやくの追加オーダー用語も頭に叩き込まれてバッチリなのに、まだわたしの手元にはもやしを受け止める小皿はおろか、どんぶりすら届いていない・・・
・・しかし、そう思っていたその時、「で、なんとトッピングにチーズもあるんですよ!」と、今回初めて聞く情報が耳に飛び込んできたので、まだ希望はあるのかもしれません。
次に髪を切りにくる時は上手に話を飛ばしつつ、なんとかスープをすするところまで頑張ってみよう。
ニンニクチップのその先にある世界を、この手に掴める日まで・・・。

・・とまぁ、こんな感じの映画です。

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(※ ずんぐりトムっくり!)

あらすじ・・・
人類は滅ぼうとしていた。
ある日突然宇宙からやってきた蜘蛛のようにクネクネとした宇宙生命体。
「ギタイ」と名付けられたそれらは、圧倒的な統率力と破壊力で地球を侵略して行った。
残された人間たちは、国の垣根を取り払い統合防衛軍を組織するも、神出鬼没なギタイたちになすすべなく蹂躙されるばかり。
唯一の希望は、敗戦濃厚だったヴェルダンに奇跡の勝利をもたらした女兵士リタ・ヴラタスキ。
彼女を広告塔に用いり、必死に民間人を鼓舞するしかない防衛軍に、勝ち目はあるのか・・・。



またもや世界を救います、トムが!(趣向を変えるための倒置法)

「また」宇宙人が襲ってきて、「また」地球がピンチで、「また」トムががんばります!
しかし、「また」そのパターンかよ・・・と敬遠することなかれ!
なんと今回のトムはいつもと比べてかなり様子がおかしい ・・じゃなかった、かなり異色なキャラクターなのれす!

過去にも、「普通の父親」や、「ただの肉体労働者」や、「いきなり侍の村に連れてこられた、刀を持ったこともないペーペーの外国人」などの「ヒーロー」からは程遠いはずのキャラを演じてきたトムですが、実際それらの役柄がどんな働きをしてきたのかというと、「ヒーロー」に程近い、ぜんぜんバッチリ「特殊な人たち」だったわけでありまして。
トム独自の基準。 わたしはこれを「トム・スケール」と今とっさに名付けましたが、トム・スケールでいう所の「ただの肉体労働者」は「宇宙人のたくらみをぶっつぶし、3年かけて愛する人を徒歩で探し当てる」タフガイに相当しますし、「普通の父親」ですと「宇宙人を撃退して地球のみんなを守る」超人レベルに達してしまうのです。

で、今回のキャラクターを見てみますと、本作でトムが演じるのは「統合防衛軍の広報担当官」。
口八丁手八丁で民間人を戦場へと誘う宣伝マンですが、要は自分が戦闘に参加したくないだけのチキン野郎です。
指を紙で切っただけで卒倒してしまう、と豪語するトムは、銃弾飛び交う前線での現地レポートを命じられ腰を抜かさんばかりに動揺しまくり&怯えまくり。
自虐ネタや脅迫めいた文言をまくしたて、ひたすら自己保身に励むトムのかっこわるいことと言ったら・・・
挙句、「これは取材依頼ではなく命令だ」とキレる上官に背中を向け、なりふり構わず脱走を試みるなど、トム史上ないほどのヘタレっぷりを披露。
そう、今回のトムは本当の意味で「ヒーロー」ではない「普通の男」なのです!

ぼくらはこのトムをどう例えればいいのでしょうか・・ トム・スケールの最下層にあたるトムを、どんな言葉で言い表せばいいのでしょう・・ 最も弱く、もっとも使えないトムを・・・
これはもう「サンダルの底についた噛みかけのガム」ぐらいでいくしかないのか・・・

日本のみなさんこんにちは!トムです!今回ぼくが演じるのは、サンダルの底にへばりついた噛みかけのガム的なアレです! でも、かなりおいしいガムです!

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(※ わかりづらいと思いますが、各レベルにかなりの差があります)

ヘタレで卑怯者なトムは、逃亡を試みた不届きものとして少佐から二等兵へと降格させられ、明日大がかりな掃討作戦が行われる予定となっている最前線どまんなかへと送られます。
そして、生まれて初めてパワードスーツを着せられ、銃火器の使い方すら教えられず戦闘に身を投じることに。
本当の意味で「普通」のトムは、目の前で繰り広げられる殺し合いに当然のごとく対応できず、地雷を使って奇跡的に敵を倒すことに成功するも、その反動で自らの命も失ってしまいます。
その際、偶然その相手(敵)がアルファと呼ばれる特殊能力を持つギタイだったことから、トムの身体にもある特別な力が備わってしまう。
しかし、それは決して「棚ぼたラッキー」や「チート」と喜べるような力ではなかった。
地獄のような苦しみをもたらす力だったのです。

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(※ タタリ神VSトム!)

敵の「時間を巻き戻す能力」を身につけてしまったトムは、自分が死ぬたび、1日前の同じ時間まで戻され、上官から「おい起きろチキン野郎!」とたたき起こされます。
全く戦闘経験がなかったため、なんどもなんども罵倒され、なんどもなんども死の恐怖を味わうトム。
逃げ出す事はかなわない、既に知ってしまった未来を仲間に伝えることもできない、気の遠くなるような繰り返し。
そう、結果トムは戦士として人として、強靭な力を手に入れます。
そしてわたしたちは、その強さがどれほどの絶望によってもたらされたものなのかを、トムがもらした言葉や、トムの表情の端々から感じ取らされることになるのです。
この演出、この演技力が本当にすばらしい・・・! トムもすごいしダグ・リーマン監督もすごい・・っていうかやっぱトムがすごい!トムさいこう!!

ビーチ上陸シーンの壮絶な闘いも圧巻でしたし、同じことを何度も繰り返すという、なんだったら単調になりかねない設定を、毎回手を変え品を変えして飽きさせないところも非常におもしろかったです。 シリアスとユーモラスとのバランスも秀逸でしたし。
初登場シーンから生き直すたび変わってゆくトムの目力もね、いちいちグっときましたよね!

ほんとトムはがんばったよ!ラストの表情なんて、ぼかぁもらい泣きしそうになりましたもん!
ええい~あぁ~トムからもらい泣k(ry


あまりにトムとトム以外の扱いが不平等すぎる脚本や、ラストのトム得すぎるオチに納得できない方もいらっしゃるかもしれませんが、しょうがないじゃないかトムの映画なんだからというグウの音も出ないであろう言葉をお送りして、今日のところは長い目でみて頂ければ幸いです。 グウ。



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