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『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』

2014年09月25日
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(※ 以下ネタバレしています)


あらすじ・・・
さみしんぼのアウトローたちが図らずも宇宙の危機を救います。


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(※ あのちーへいーせーんー かーがーやくーのーはー)

アイ・アム・グルート! 一度聞いたら使わずにはいられない、「アーイ・ダディッツ」に並ぶキャッチーな名乗りセリフ、ここに爆誕! おうちで、がっこうで、おつとめさきで、お好きな時にみんなで名乗ろう!せーの、アイ・アム・グルート!


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(※ 「アイ・アム・グルート・・?」) (※意味:お花をどうぞ・・・?)

ただの名乗り口上ではないトコロも素晴らしい! かなしい時は「アイアムグルート・・ッ!」うれしい時は「アイ・アム・グルート!!」あまえたいモードの時は「あいあむぐるうと!」と、一つの言葉でどんな状況も表現出来てしまう汎用性の高さに全米驚愕!

フラワー
(※ 摘まれても踏まれても立ち上がる・・ それはまるで、野に咲く花のように・・!)

仲間の為なら我が身をもなげうつグルートさんから学ぶ、人生を楽しむ10の秘訣!うそ!10個もない!ていうか秘訣なんてない! 人を信じ、無駄な殺生はせず、常にまっすぐ生きるグルートさんの幹は太くて歪みない! しかも笑顔がかわいい! おかあさん!うちにもグルートさん植えようよ!ASAP今すぐに!


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(※ I am が We are に変わる瞬間、奇跡が起きる・・・!)




ということで、マーヴェルシリーズの新たな打ち出の小槌、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』を観てきましたよ。 

「負け犬」と言われる、もしくは自認している人たちが、星で暮らす人々を守る為巨悪に立ち向かい、そしてもちろん勝利する。 ・・という盤石なストーリー。  
しかもその「負け犬」たちはというと、めっぽう腕の立つイケメンに尻がプリっとした美女、格闘家体型のマッチョハゲ、おまけにアライグマと木という一度見たら忘れられない名キャラクターが揃えられているものですから、なんというか、もう各方面に対する「全種取り揃えてまっせ!」って感じがえげつなくて素敵です!
トイザらスで調達されてきたようなもふっとしたアライグマが、あたまを撫でられ尻尾をファサファサさせる姿を観て悶えない人がいるでしょうか。 ・・いや、いない!  
そんな完全にかわいい生命体に、ハードな重火器を持たせて口汚く罵らせるという正反対の設定まで与えるのですから、もうあざといとかしたたかとか、そういう領域を超えてますよね。 負けたよ・・・この勝負、オレの完敗だ・・・

で、あらいぐまラスカル・・じゃなかった、ロケットさんに関しては、鑑賞前から「はいはいかわいいかわいい!」と全力で好きになる気満々だったのですが、いざ蓋を開けてみるとロケットさん以上に「木」に首ったけになってしまったというね! 
あろうことか歩く「木」に!  
予告を観た時点で「なあんだ、また木の髭かあ」と思っていた、「木」に!

ロケットさんの観葉植物・兼相棒として真面目なお仕事ぶりを見せる「木」ことグルートさん。 
主人公であるスター・ロードさんと格闘中に両腕(両枝)をへし折られ、ションボリと首をしなだれさせるというグルートさんの初登場シーン・・・  ・・その時わたしのハートは盗まれました。 
周りの言葉にいちいち素直な反応を見せるグルートさん。 
本気を出せばめちゃくちゃ強いグルートさん。 
すくすく育てグルートさん。 
「アイ・アム・グルート」の抑揚のつけ方が天下一だよグルートさん。 
ムダ毛の処理にも余念がないグルートさん。 
小腹がすいたら体の表面をパクっと食べちゃうグルートさんは、さながらSF界のチョップトップ兄さんやで~!

もしもグルートさんがグルートさんではなく、ワイルドイケメンとかテッカテカのロボットだったなら・・・。 わたしはここまで本作に夢中にはならなかったかもしれません。 
ヒト以上に人らしく、思いやりと愛情と勇気にあふれるグルートさんは、わたしたち人間が本来持っているはずの、自分本位ではない生き方や修復・再生への可能性の象徴なのではないかとまで思いました。 
さよう。 愛情という土壌でなら、心は芽吹くのですよ。  
たとえ無残に打ち砕かれたとしても。

とはいえ、一緒に観に行った世帯主さまに聞いたら「そんなによかった・・?グルート?」という薄い反応しか得られませんでしたので、わたしがグルートさんにいろいろなものを投影しすぎなのかもしれませんけどね! いいじゃん!すきなんだよ!オレはグルートさんがだいすきなんだよ! 
ただし、ちびっこい方のグルートさんは「ほれほれ。こういうのんに萌えるんやろ、せやろ」感が出すぎてて、なんぼなんでもちょっとやりすぎだと思います! じゃっかん鼻につきます!先生!

むやみに人を殺さないキャラクターはグルートさんだけではなく、「たわむれにカエルを殺そうとした同級生とケンカした」過去を持つスター・ロードさんもまた、徹底して「平和的解決」にこだわる人でした。 
それはひょっとしたら、いや、ひょっとしなくても「ディズニー製だから流血NG」という、ただそれだけのことだったのかもしれませんが、わたしはとてもグっときたのですよね。
スター・ロードさんが銀河(というか主にザンダー星)を危機から救うに至るきっかけ。 
それはすべて、「目の前の誰かを死なせたくない」という、至極単純でなんとなくな理由でした。
それって、なによりすばらしいことなのではないでしょうかねぇ。

幼いころお母さんを亡くした喪失感(と、お母さんに何も出来なかったという無力感)が原因なのか、はたまた、カエルの件が示すようにもともとの性格なのか・・。 
とにかくスター・ロードさんは目の前の「死」を避けるため、口八丁手八丁でその場をしのぎまくります。 
ですからピンチの時に使う武器も、電気ビリビリとか、相手をその場にくっつけちゃう重力発生装置とか、人の命を奪わないものばかり。 
おまけに自分を狙っていた殺し屋に対してすら、共感できる所を見つけて交渉しようとするお人よしっぷり。 
そんな彼の姿は、はたから見れば「お調子者」「頭の中は金のことばかり」という風に映るかもしれませんが、「血の代わりに金が流れる」んなら、それでいいじゃないかと思うのですよ。 
武器を捨て、みんなでダンスすれば、それでいいじゃないですか。 
殺し合うより、ずっとずっとマシじゃないですか。


で、銀河の守護者軍団には、そんなスター・ロードさんとは正反対な「殺すことをいとわない」人たちも加わっておりまして。
NOと言えない状況だったとはいえ、悪逆非道な宇宙人ロナンに命ぜられるまま暗殺者として生きてきたガモーラさん。
ロナンに妻と子を殺され、無慈悲な復讐に燃えるドラックスさん。 
そして、小さな体で大きな人たちと渡り合うため手段を選ばない仕事っぷりを続けてきたロケットさんたち。 
彼らは、「邪魔者は消せ」という、殺伐とした宇宙では当たり前だったのかもしれない方針を貫いてきたゆえに、スター・ロードさんのふんわりとした生き方に苛立ちます。 
やられたらやりかえせ。 欲しいものは力づくで奪え。 強い者が勝つ者なのだ。 それの何が悪いのか。 どうしてこいつ(スター・ロード)はそうしないのか。

知恵を絞って妥協点を探り、お互い納得できるよう会話を重ねることは簡単ではありません。 
だったら、有無を言わさず撃ち殺す方が手っ取り早いですよね、ロナンがそうであったように。 
でも、スター・ロードさんはそうではなかった。 
効率は悪いしチキンかもしれないけれど、ホントはみんなその方がいいと思っているであろう「スターロードさん式交渉術」というか「人生観」に触れ、反発しながらもじわじわと感化されてゆく仲間たち。 
いい影響力ってあるんだなぁ、と、しみじみ感じました。

攻撃力や殺傷術が優れているわけではない、 銀河系住民のお手本になるような真面目人間でもない、いい加減で、女好きで、血が流れることを望まないスター・ロードさんこそ、新世紀のヒーローに相応しいのではないかと思いますし、銀河の守護者としてこれほど頼もしいキャラクターはいないような気がします。 
いやぁ、ホントにかっこよかったなぁ!
そんなスター・ロードさんにわしもお姫様抱っこされたいもんじゃのう! いいなぁ、ロケットさん役得だなぁ!

あからさまに始まる「お涙頂戴」シーンをはじめ、すごいこと言っているようで実は大して内容のないスピーチ、なのになぜか心打たれる仲間たち、あまりにも行き当たりばったりな宇宙の危機、空気すぎる大物俳優たち、後半の大殺戮などなど、乗り切れない要素は少なからずあったはずなのに、気が付くと夢中になってキャラクターに感情移入してしまっている。
そして、頬を涙で濡らし、手をぎゅっと握りしめ「がんばれ!がんばれみんな!」と心の底から応援せずにはいられなくなっている、とても不思議な映画でした。

もちろん、わたしはだいすきです! はやいとこ続き作っておくれ!サントラ聞きながら待っとるでよ!!


― おまけ ―

・ アベンジャーズをはじめとされる「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズも、本作で10作目となるそうなのですが、シリーズが増えれば増えるほど覚えられないのがそう、みんなの名前なわけでして。

・ ハルクや社長、ケロヨンやキャップなど、主人公クラスこそ頭に入っているものの、脇役や団体名になるともう収拾つきませんし! サノスってなに?なんかロハスみたいな名前の青い人いたけど、前にどっかで見たことあったっけ?ロハスさんの片腕の青い人って、ダークエルフに似てない? サノスとクリーのロハスがザンダーのノバとオーブの中に入っていたインフィニティ・ストーンを巡って大騒ぎ・・ ・・って爽快なぐらい頭に入ってこないけど、オレ大丈夫かなぁ?! 
まぁでもね、プリキュアオールスターズ40人弱プラスUMA数十匹アンド敵役数十人の名前を覚えるのに比べれば、少しはマシかもしれませんけどね!(←最近わたしがちびっこに出された宿題)

・ あと、本作で言うならば、スター・ロードさんをさらって育ててきた宇宙海賊ヨンドゥさんの組織名がラヴェジャーズっていくらなんでもひどくないですか。 アベンジャーズとラヴェジャーズ・・・発音だけでなく字面まで似とるやないか・・・!!なんや!軽い嫌がらせか!

・ オーブ(インフィニティ・ストーン)を売りに行ったコレクターさんという人は、『マイティ・ソー2』のラストでアスガルドの使者からエーテルを預かっていたはずなのですが、今回の大爆破のあと、エーテルってどうなったんでしょうね。  そもそも何故オーブはあんなどこぞの星の適当な部屋に放置してあったのでしょうか。 サノス気づけよ! たぶんあそこ、自分で取りに行ける場所だぞ!

・ という具合に、人物の相関関係はシリーズが多いせいでやたら消化しにくい面もあるのですが、とにかく「悪い人」を止めるため「いい人」が命がけでがんばる。 というおおまかな所だけ理解していれば、映画そのものは楽しめると思いますので、興味が湧き次第追々調べたり他の作品も観て行ったりすれば良いのではないでしょうか。  だいじょうぶ、覚えられなくても大丈夫! 木がかわいいから全部オッケー!

・ 基本的には無駄な殺生はしない主義だけど、いざとなったら雑魚キャラ全員串刺しにしてぶんまわすグルートさんマジご神木やで!甘く見てたらバチ当たるで!天使のような悪魔の笑顔やで!!

・ ところで、ノバ軍の飛行隊、ほとんど全滅してましたけど、飛べる飛行機残ってます? 今後サノスに対して防衛できます?  よかったら、浅野忠信さんでも呼んでみます?

・ ノバ軍の防衛線がもたなかったのは、繋ぎ方を四角形にしちゃったからだと思います。 どうしてハニカム構造にしなかったの? 何のために面白い形の主翼をつけてたの? 機能性よりデザイン重視なの? オシャレじゃないと息できなくなるの? そうなの?

・ 「アイ・アム・グルート」だけでさまざまな感情表現をこなしてみせた中の人が、まさかのヴィン・ディーゼルさんと知った時の驚きといったら・・・  さながら4つの言葉だけで姫川亜弓さんと渡り合った北島マヤのごとき熱演やったで・・・ ヴィン氏・・こわい子…!

・ 吹き矢のおじさん最強説。

・ 木の枝に包まれ命を救われるシーンだったり、少女にお花を捧げるシーンだったりに激しく既視感を抱き、「ジェームズ・ガン監督は絶対ラピュタ観とるはずや・・・」と思いながら鑑賞していたのですが、帰宅後ネットを散策していたらこんな記事を見かけました。

バルス! バルス!!

・ そんなジェームズ・ガン監督の代表作、ウニョウニョなめくじSFホラー『スリザー』と、エレン・ペイジ師匠が大活躍『スーパー!』は、本作とはだいぶ様子が違いますが、どちらも大傑作ですので、もし未見の方がいらっしゃいましたらぜひ一度ご賞味くださいませ! ちなみに、そちらにはジブリ風味は感じられません! 超エグい大人のファンタジーです!超おすすめですよ!


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