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『呪怨 –終わりの始まり-』

2014年07月02日
じゅおん


わたし    「ちょっと映画行ってくるで」
世帯主さま 「おっ! 『渇き。』行くんか?」
わたし    「えっ・・・ っと・・それも観たいというか観るつもりなんやけど、今日はちょっと別の・・・あの・・・『呪怨』をですね・・・」
世帯主さま 「はああ?! じゅおん?! 『渇き。』じゃないんか?!」
わたし    「・・うん・・・だからその・・・もちろん『渇き。』も行くんやけど・・・ なんというか・・・せっかくね・・『呪怨』もやってるし・・・」
世帯主さま 「今度のじゅおんってアレやろ? 佐々木希やろ? だいじょうぶなんか?だいじょうぶじゃないんじゃないんか?」
わたし    「いやそりゃまぁね・・・・大丈夫かって言われたら正直なんとも言えないというか・・・  監督もオリジナルを撮り続けてきた清水崇監督から落合正幸監督にバトンタッチしてるし・・」
世帯主さま 「それダメなパターンじゃん?!」
わたし    「違うんやで! 落合監督は過去に何作もホラーを手掛けてきたベテランだし、廃院間近の病院での恐怖の一夜を描いた『感染』なんかも、史郎がじつによかったし!」
世帯主さま 「史郎だけなんか・・・」
わたし    「それに、今回の内容はというと、 “不登校の生徒の家を訪ねた教師が呪いの渦に巻き込まれる” っていう導入部はオリジナルシリーズ1作目をなぞらえていてワクワクするし、 “遊び半分で家を訪れた女子高生が次々と惨劇のえじきとなる” っていう所なんかもオリジナルの展開そのまんまだし、とかなんとか言いながら “リブート” であるという点を強調していたりなんかもしていて、どのような物語になっているのか大いに興味をそそられるし!」
世帯主さま 「そ・そうなんか・・・  でも、なんだかんだ言っても佐々木希やろ?」
わたし    「ぐぬぬ・・・  ちなみにトリンドルも出とるんやで・・・」
世帯主さま 「なんやて・・・?  ・・しかし、ほんまにええんか・・・わざわざ映画館に行ってまで君が観る必要って、あるのんか・・?」
わたし    「・・逆にな、わたしが観ないとダメな気がするんよ・・・ 『渇き。』は既に話題になってるし、たくさんの人が観に行くと思う。でも、『呪怨』は・・・」
世帯主さま 「ま・・まあな・・・」
わたし    「おもしろくないかもしれん・・おぜぜの無駄かもしれん・・・でも、あの人(呪怨)にはわたしが必要なんよ・・・わかってつかあさい・・・・ 」
世帯主さま 「(完全にダメな男ばっか好きになるパターンのアレやで・・!)」


あらすじ・・・
悪徳不動産屋さんが、不幸が相次いで起こりさんざっぱら死人を出したいわくつきの家を、性懲りもなくシレっとした顔で貸し出します。

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(※ 相変わらず塗りムラがはげしい俊雄くん)

・ Jホラーブームの立役者のひとり『呪怨』が、先だってヒットを叩きだし続編まで作られた『貞子』に続けとばかりに、華々しい復活を果たしました。 しかも、3Dなんつう小手先勝負に出ることなく、正統派ホラーとしての堂々たるカムバックです。

・  というわけで、少なからず胸をよぎっていた不安を振り払いつつ、佐伯家の骨を拾うべく劇場へと馳せ参じたのですが、ホントにね、すごかったですよ! いろんな意味ですごかった! いやぁ、いい「呪怨」でした!

・ ノゾミール(佐々木希さん)とトリンドル(トリンドル玲奈さん)という二大巨頭を使って恐怖映画を作る、という、ねるねるねるねからIPS細胞を作り出すぐらいインポッシブルなミッションを突き付けられた落合監督の心情を慮ると、並々ならぬご苦労があったことは想像に容易いのですが、いざ蓋を開けてみれば「よくぞここまで!」と喝采を送りたくなるようなナイスな調理っぷりで敬服いたしました。 みんなー!でっかい大根がおいしく炊き上がったよ!

・ まず、準主役であるトリンドルさんについてですが、「困り顔」というただひとつの表情だけで、ほとんどのシーンを乗り切らせることに成功。 それはまるで、“人形”という感情の無い役に挑んだ「石の微笑」における北島マヤの如き「不動」の演技と言えるのではないでしょうか。 最もリアクションを求められる場面においては、スタントさんに体を張らせることで画面に迫力を与え、なんとなくうやむやにさせてしまうという。 まさに映像の魔術師(マジシャン)!

・ 多くの人が心配していたであろうノゾミールはというと、「オラが主役だべ!」という気概をも感じさせる熱演を披露。 神妙な表情(覇気のない状態)と驚いた表情(ちょっと目を開いた状態)といつものキメ顔(ふんわりと笑った状態)の3パターンで共演者を煙に巻く姿は、「はい」「いいえ」「ありがとう」「すみません」だけで姫川亜弓さんと渡り合った北島マヤの如き煌めきを感じさせる程。

・ そしてわたしが一番舌を巻いたのは、主人公ノゾミールが迎えたクラマックス。  一難去ってまた一難の果てにノゾミールを待ち受けていた、彼女の婚約者の変わり果てた姿(この姿がまた超さいこうにおもしろいんですよ!)。 物語を締めくくる最上級の悲鳴には、狂気と絶望に満ちた表情を添え・・・ ・・・たかったんでしょうけど流石にそれはちょっとノゾミールにはハードルが高すぎるとふんだ監督が選んだうまい解決法、それはズバリ「無表情」!

・ とりあえずぼけーっとさせておいて、あとは瞬きだけ我慢させておけばそのうち目が乾いて涙もこぼれますし! そしたら、何もしてないのに何かしてるみたいに見えますし!  「できないならやらせなければいい」 という発想の転換・・・ すごいぞ・・・落合監督は天才か・・!

・  (※ 演出に関する記述は全てわたしの推測です)

・ では、ダブルヒロイン以外はどうだったのでしょうか。  まず、貞子に並ぶホラー・アイコンを長年演じ続けてきた藤貴子さんに代わり、新たな伽椰子像を作り上げるという難関にチャレンジした最所美咲さんですが、人間モードの時こそ「いかにもな感じのエキセントリックな演技」だったものの、カヤたんモードに入ってからは抜群の動きとキレッキレの眼力を見せつけ、劇場内の温度を2、3度下げることに成功していたのではないでしょうか。  これまたオリジナル版の松山タカシさんから配役変更された、佐伯剛雄役の緋田康人さんも、松山さんに負けず劣らずな凄みのある演技で、タガが外れた人間の恐ろしさというものを心底感じさせられました。  あとは・・・ 俊雄くんは・・・ええと・・・・なんつうかその・・・ねぇ・・?

・ そもそも、「白塗り&グンパン(グンゼのパンツ)」という、恐怖の対極にあるとしか思えないいでたちでニャーニャーないていた俊雄くんは、いつだって全力でカヤたんの足を引っ張っていたわけでありまして。 どれだけカヤたんが気を吐いたところで、俊雄くんが体育座りでジト目をしているだけで失笑必至。 なんど映像化されても解消されない塗りムラ問題と、とってつけたような目のくまにプラスして、近年は「これって児童ポルノ的にオッケーなのか・・・?」という心配まで付きまとい、正直こちとら恐怖描写に身が入りません! せめてなんか羽織っておくれ!

・ 佐伯家に不法侵入した結果、おばけ親子にきっちりお仕置きされてゆく女子高生たち(トリンドルさんを除く)も、いい塩梅に浮ついていて、演技に関してはトリンドルさんとどっこいな方もいらしたのですが、制服姿がめちゃくちゃ可愛いかったので、もういいかな・・・ と思っているわたしがいます。 なあに、問題ありません。 なぜならホラーというのはそういうものなのだから。(たぶん)

・ 「あご割れ」や「布団からのコンニチハ」や「まさかの受胎騒動」に続き、伝家の宝刀「階段降り」など、オリジナルの名場面をふんだんに盛り込んだ展開がおもしろく、「来る・・?」と思わせた上での意表を突いた天井這いなどは、そうきたか!と膝を打ちたくなるぐらい愉快でした。 

・ ずらされた時間軸が組み合わされることで真相が解き明かされてゆく構成も、複雑すぎず、かといって単純すぎない程度のひねりがくわえられており、過去のシリーズを観てきたファンと、初めての観客の双方に、適度な驚きを与えてくれるのではないでしょうか。 

・ さんざん遠まわしに書いてきましたが、はっきり言うと「覚悟していた以上の惨状ではなかった」程度でしかなかった作品でした。 これでも回りくどいか。  わかった!正直に言うよ!ひどかったよ!わかってたけどひどかったよ! でも、わかってて行ったんだからこれでいいんだよ! 

・ 「このタレントさんを使って、この予算で、グロは無しで、血の色なんかは当然抑えめで、でも絶叫系で」みたいな無理難題にノーと言うことを許されない映画監督(制作スタッフ)って、決して少なくないのではないかと思うのですよ。 そうして完成した作品は、目の肥えたホラーファンからは悪しざまに批評され、新規のファンにさえ物足りないと言われることもあるでしょう。  ただ、わたしはそういった様々な制約の中で作られた映画をできれば応援して行きたいし、本作にしてみても、かなりの創意工夫と苦渋の決断の痕跡が痛いほど感じられ、絶対に嫌いにはなれない。  いや、むしろ充分すぎるほどよくできていると思うのですよね。  ひどいとか言っちゃったけど、最低限押さえるべきツボは、きちんと押さえて仕上げられていると思います。

・ 特に、ラスト10分の畳みかけはすばらしかったですよ。 そこに至るまでの停滞感を一気に吹き飛ばすほどの勢いで、思い切りの良すぎる造形も含め、大いに楽しませていただきました。  

・ サンルティンバンコもかくや! というような一大アクロバットに挑戦する(ほとんどはスタントさんと特殊効果でしょうが)トリンドルさんのスカートが、大人の事情でいっさいめくれないのを目にした時、本当に心の底から「スタッフのみなさん・・・ご苦労様でした!」と思いましたもんね。  あれだけ上下左右に振り回されて、あれだけミニスカートなのに、パンチラが完全にロックされてるなんて尋常じゃないよ! あとから描き足したみたいなスカートだったよ! もういいっ・・・!・・もう休めっ・・・・!

・ まあね、大きなスクリーンでカヤたんが観られたので、わたしはもう満足ですよ。ええ、そうですとも。

・ あとね、なんだかんだいって一番衝撃だったのは、エンディングで流れた主題歌なんですよね。 「なんだこのお経みたいな歌は」と思っていたら、鬼束ちひろさんの新曲だったという。 ・・き、聴いてるだけで気持ちがどんよりとするいい歌ですね!

・ というか、今の鬼束さんならそのままの状態でカヤたんやっても違和感ない気がします・・!

・ というわけで、得心したので、明日こそは『渇き。』を観に行きます。 



関連感想
『呪怨』(ビデオ版)・・・栗山千明さまが登場
『呪怨2』(ビデオ版2作目)・・・カヤたん大繁殖
『呪怨』(劇場版)・・・焼いても炊いてもどうにもならなかった奥菜恵さん
『呪怨2』(劇場版2作目)・・・酒井法子さんご懐妊
『THE JUON 呪怨』(ハリウッド版)・・・狙われたビル・プルマン
『呪怨 パンデミック』(ハリウッド版2作目)・・・家が燃えました
『呪怨 ザ・グラッジ3』(ハリウッド版3作目)・・・カヤたんの妹登場


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