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『スーサイド・スクワッド』

2016年09月20日
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と、いうわけで、各所で賛否が渦巻いていたらしい『スーサイド・スクワッド』を観てきましたよ!

あらすじ・・・
脱獄不可能と言われる超僻地の刑務所に収監されていたはぐれものが、減刑と引き換えに国家の安全のためのミッションに挑みます。


脱獄不可能と言われる超僻地の刑務所(第二高等少年院・通称 地獄城)に収監されていたはぐれもの(麻宮サキ)が、減刑(殺人を犯した母親の死刑の延期)と引き換えに国家の安全のためのミッション(学生刑事として学校内の犯罪の解決)に挑む・・・

・・・

・・なんの因果か警察(マッポ)の手先・・・

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つまり、『スーサイド・スクワッド』は「スケバン刑事」だってことですね! なんだよおい!さいこうじゃんか!


■ 出たトコ勝負上等! 米国政府諜報担当高官アマンダ・ウォラーさん無能伝説!
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・ スーパーマンが亡くなったタイミングで、肝いりのプロジェクトである「タクス・フォースX」の実現に乗り出したアマンダ・ウォラーさん。 死刑や終身刑が宣告された極悪非道な囚人を、特殊戦闘部隊として使い捨てようという人権完全無視の極秘プロジェクトです。 プロジェクトの建前としては「備えあれば憂いなし」だけれど、アマンダさんの本音としては「世の中に常に存在し続ける悪いヤツを倒すのに、正義が犠牲になる必要は無い。悪いもん同士殺し合わせればいい」ぐらいな感じだったのではないでしょうか。 いや、そりゃわたしもちょいちょい思いますよ?「ヤクザ同士どっかの無人島で潰し合えばいいのにナー」って。 でも米国高官がそれじゃアカンやろ。 もうちょっと色々練り直した方がいいですって。 で、案の定「タクス・フォースX」の候補メンバーは出所の段階で大暴れし、早々に刑務官が犠牲になるという。 無能! 出会って3分で無能!

・ 誰がどう聞いても「そもそも死刑にされるような荒くれ者ぞろいの犯罪者たちをコントロールなんてできるのか?」という素朴な疑問が浮かびそうな「タスク・フォースX」ですが、アマンダさんには秘策がありました。 それは、ちょっと前にジューン・ムーンという考古学者がアメリカ南部のとある洞窟で見つけた魔女系メタヒューマン・エンチャントレスを利用するというもの。 「タスク・フォースXは悪いヤツだらけでしょ?だから別次元に強い魔女をメンバーに入れるでしょ?でも魔女も簡単には言うこと聞かないから、魔女の心臓を取り上げて脅しに使うでしょ?いい考えでしょコレ?」 ちょっとアマンダさん! 魔女がいれば他の犯罪者をコントロールできるって理論おかしくないですか? とりあえず、魔女を脅してめちゃくちゃ恨みをかってるってことだけはよくわかったけれども。 無能! 6000歳オーバーの魔女を入れちゃってる時点で人選センスが無能!

・ しかしアマンダさんも無能なだけではなかった! 魔女に対する保険として、魔女の宿主であるジューン博士のもとにスゴ腕特殊部隊のフラッグ大佐を派遣。 アマンダさんの目論見通り、ジューン博士に一目ぼれするフラッグ大佐。 女性経験のなさがいい感じに仇となり、まんまとジューンさん無しでは生きてゆけない体になるフラッグ大佐。 これで、万が一「タスク・フォースX」内でエンチャントレスが「あいつ魔女らしいよ・・・」って浮いたり、お弁当の時間ハブにされたり、先生から「誰でもいいから3人組を作ってくださーい」って言われた時相手が見つからずボッチになったとしても、大佐が「オレの女になにすんじゃーい!」ってシャシャってくれるから安心です。 ただひとつ問題は、そんな大佐は兵士としてはまあまあ強いけれど、「タスク・フォースX」中ではダントツに弱いので、エンチャントレスを守る以前に大佐自身がメンバーに守ってもらわないといけないってトコなんですけどね! 無能!またもや各人の能力を鑑みた上での人選が無能!

・ 何はともあれ、ついに動き始めた「タスク・フォースX」。 念には念を入れて、出所させた犯罪者たちの首にナノ爆弾を仕込み、逆らったら即爆破することを告げるアマンダさん。 これで荒くれ者たちも借りてきた猫のごとくおとなしくなるはずです。 やるじゃんアマンダさん。 相変わらず人権完全無視だけど、やるじゃん。 無能なんて言ってごめんね。 で、各種仕込みを終えて自宅に帰るアマンダさん。 しかし、すやすや寝息を立てる彼女の傍に、突如黒い人影が・・・。 そう、心臓を盾にさんざんこき使われてド頭にきていたエンチャントレスが心臓を取り戻しにきたのです。 どうして魔女はアマンダさんの自宅に侵入できたのか。 答えは簡単。 アマンダさんがリクルートしたエンチャントレスは、地球の裏側であろうとも一瞬でテレポーテーションできる能力がウリだから。 無能! おまえマジ無能!ことごとく無能!

・ アマンダさんの枕元にある心臓保管ケースに手を伸ばすエンチャントレス。 しかしアマンダさんもバカではありません。 ケースは外部からの不審なアクセスを遮断する作りになっていて、簡単に心臓を奪い返すことができないようになっているのです。 臍を噛むエンチャントレス。 ふと隣の部屋を覗いてみると、そこには自分が発見された洞窟から心臓と共に持ち帰られた古い像が。 そう、それこそはエンチャントレスの7つ年下の弟の魂が封印されている大事な像。 中の魂を解放さえすれば、お姉ちゃんであるエンチャントレスを全力でフォローしてくれるであろう強い味方。 棚からぼたもちとはこのことか・・・! もちろん光の速さで像を懐にインするエンチャントレス。 はい、盗まれましたー! 絶対魔女の手に渡しちゃいけない像がたった今盗まれましたー! アマンダさんが金庫にも入れず、ちょっとしたアジア雑貨みたいにオシャンティな感じで棚に飾ってたからー! 無能! はい無能! 安心安全の無能クオリティ!

・ アマンダさん、心臓にばかり気がいっていたから、たぶんしばらく像が無くなったことにも気づいていなかったんじゃないかと思います。 残念な上司を持った諜報室のみんな、マジお気の毒。 無能なくせに態度だけは横柄な上司、みなさんの周りにもいませんか。 アマンダさんはそんな日常に潜むストレス要因のメタファーなのかもしれません。(←メタファーって言ってみたかっただけ)

・ さて、エンチャントレスによって解き放たれた弟さんの魂。 お姉ちゃんは弟に「あったま来たからこの地球壊しちゃおうぜ」と囁きかけ、弟さんは早速地下鉄で大暴れ。 地下で起きている大事件が、まさか魔女によるものとは夢にも思わないアマンダさんは、フラッグ大佐とジューンさんを地下に向かわせ、テロの首謀者を爆弾でやっつける作戦を立案します。 もちろん、現場に到着したジューンさんはエンチャントレスに変身した瞬間政府を裏切り弟さんに合流。 魔女の造反を夢にも思わなかったアマンダさんは怒り心頭。 傍らに置いた心臓をペンでめった刺しにし、魔女にお仕置きを与えようとしますが、よみがえったばかりでパワー満タンの弟さんに心臓を保護してもらったエンチャントレスはノーダメージ。  無能! 夢にも思わなかったことの連続みたいだけど、実際は普通に起こりうる事例ばっかでなトコが超無能! ぼんやりしていたのはおまえだけだよ! 対になっている像が見つかって、その一方に魔女の魂が収められていたならば、もう一方にもなんらかの魂が入っている可能性大じゃんか! それぐらい中学生でもわかるだろ! 無能! 無能・オブ・ザ・イヤー!

・ ビルを破壊し、車両を宙に舞い上げ、市街地の中心で暴走を始めたエンチャントレス姉弟。 時は来た・・・! とばかりに「タスク・フォースX」の出動を要請するアマンダ。 ミッションの内容は「武装したテロ組織が占拠しているビルに最上階に籠っているVIP(ことアマンダ・ウォラー)の救出」。 そう、エンチャントレスが大暴れしているのはわかっているけど、そんなことそのまま伝えたら政府の偉い人に「はあ?」って「なに?おまえふざけてんの?魔女はちゃんとコントロールするつってドヤってたんじゃねえの?」ってめちゃくちゃに怒られることは火を見るよりも明らかだから、ここはひとつ「困った時のテロ活動」ということにしておいたのです。 上司に嘘をつくのですから、当然部下ごときに本当のことなんて言いません。 無能・・・ ではない。 こんなトコだけ悪知恵が働くアマンダは、上司としては無能だけど小狡さでは業界ナンバーワン! おい!褒めてないからな!これ、結構な嫌味だからな!

・ っていうか、近い場所でエンチャントレスがドンガドンガ始めてるのに、退去もせず「こりゃ特等席だわー」ってのんびり盗撮してるアマンダなんなの。 「救出のためにタスク・フォースXが何人犠牲になっても平気」って言ったって、そもそも危険なミッションすぎてその「タスク・フォースX」が到着できない可能性もあるわけじゃない。 無能なの? 救出してもらえないという最悪のパターンも加味した上で計画を立てないアマンダは無能なの? さんざん笑ってきたけど、おかあさん内心ちょっと心配です!

・ 幸いなことに、有能だった「タスク・フォースX」は無事ビルに到着。 安心したアマンダさんは、執務室にいたスタッフを全員射殺。 しゃ、射殺ゥ?! ちょっとどうなってるのアマンダさん?! なんで危ない状況下で必死に働いてくれていた部下を射殺するの?! 「秘密を保持するためには殺すのが一番」だから?!  あのね、自分の失態を隠しておきたいのはわかりますよ。 でも「秘密の保持のため関係者を皆殺し」ってもっとも安直な方法じゃないですか。 そりゃ殺してしまえば楽でしょうよ。 でも、大勢の部下を抱え、命懸けのミッションに付き合わせようと思うんなら、殺さなくても従ってくれるような信頼関係を築くべきじゃないですか。 「壊してしまうのは一瞬で出来るから大切に生きてと彼女は泣いたー」ってNOKKOさんも歌ってたヨ!  無能!ああ無能!ジャン・バルジャンもパンを放り投げて逃げ出すレベルの無能!

・ 人望も能力もなにもないアマンダさん。 一難去ってまた一難、というか、本作最大のピンチが彼女を襲います。 救出用のヘリに乗り込んだものの、瞬殺でエンチャントレス姉弟から襲撃され、まんまと囚われの身となってしまったのです。 心臓ネタでさんざん怒らせてきた魔女ですから、嬲り殺されても当然・・・ と思ったら、殺すのではなく有効活用されました。 魔女の能力で脳内にハッキングされ、アマンダさんが知りえるすべての米国機密情報を読み解かれてしまったのです。 そんじょそこらの機密じゃないですよ。 ガチの最高機密ですよ。 他国にばれたら一発アウトのやつですよ。 無能という言葉すら虚しく思えてくる、完膚なきまでの能の無さ。 そう、すなわち無能。

・ アマンダさんの知識をもとに、エンチャントレス姉弟は極秘のアメリカ基地や最新兵器などをぶっこわしてゆきますが、漢気あふれるタスク・フォースXメンバーの命懸けの攻撃が功を制し、地球を滅ぼすという姉弟の野望は儚く砕け散りました。 色々ポンコツ上司っぷりを晒してきたアマンダさんでしたが、魔女の消滅と共にその命も消えてしまったことでしょう。 さようならアマンダさん・・・二度とその行き当たりばったりな作戦でみんなを振り回すことのないよう・・・ どうか安らかに・・・ マジで・・ 迷惑だから・・・もう出てくんなよ・・・   と思ったらちゃっかり生きてました! 地球を危機にさらして、米国の機密情報をご開帳して、将来有望な若者をいっぱい死なせて、自己保身のために部下を使い捨てにして、マズいこと全部隠ぺいして、これからも政府高官としてがんばる所存のアマンダさん! バットマンことブルース・ウェインさんに、性懲りもなく政府の極秘機密ファイルを横流すアマンダさん! がんばれ無能! 貫け無能! っていうか、並みの犯罪者よりも性悪な役人なんだから、バットマンがアマンダ・ウォラーやっつけなきゃだろ! ブルースさん、あなたの目の前にいる、そいつが今回の大事件の元凶ですよ! ・・・っていうか、もしかしてブルースも無の・・(ゲフンゲフン


■ 史上最凶の恋人たち!
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・ 萌えの一大催事場みたいな作品だった『スーサイド・スクワッド』ですが、なかでもわたしが一番グっときたのはやはりミスターJことジョーカーとハーレイ・クインちゃんですよね。 説明不要の最悪狂人ジョーカーを、精神科医として面談していたハーリーン・クインゼル博士。 常人には理解不能なジョーカーの精神世界を分析したい。 そんな学者としての好奇心は、しかし、見事に裏目にでてしまい、ジョーカーというこの世の深淵を覗いてしまったハーリーンは、その紫と金色に彩られた狂気の沼に飲み込まれてしまいました。

・ ここまではよくある話。 いや、よくはないかもしれませんけども、なくは無い話。 わたしが心を揺さぶられたのは、その後のハーリーンとジョーカーの「恋愛」という名の闘いなのですよね。

・ わたしは、もともとハーリーンの心の奥底には、ジョーカーが持っているのと同じように分析不可能な「破滅衝動」のようなものが潜んでいたのではないか、と思いまして。  ジョーカーの狂気に触れ、今まで見えなかった(見たくなかった)部分に気づいてしまったハーリーン。 ジョーカーに憧れ、ジョーカーに恋し、ジョーカーと同じものになりたかったハーリーンは、ジョーカーの甘い言葉を受け入れ、脱獄の手引きをした。 それがどういう悲劇を生むかわかっていながら。 ハーリーンは、ジョーカーによって自分が壊されるのを待っていたのではないか。 壊されることによって、醜く、美しい部分が溢れだすことを望んでいたのではないかと。

・ そしてジョーカーもまた、自分と「同じところ」まで来ることのできる誰かを待っていた。 きっと今までにも、彼の悪魔のような美貌と破滅の匂いに、沢山の女性や男性が吸い寄せられてきたことでしょう。 自分に愛と忠誠を誓う彼らを、ジョーカーは相手にしてこなかった。 人とも思わず、ただ暇つぶしの道具としてのみ扱ってきた。 ジョーカーが楽しさを感じられるのは、バットマンを痛めつけるときだけ。 バットマンの感情が、自分の行動によってかき乱されることだけが、ジョーカーの生き甲斐。 それ以外はゴミ。 歩道の隅に広げられた吐しゃ物。 ハーリーンからの愛の告白も、ジョーカーにとっては「またか」ぐらいなものだったのではないでしょうか。  

・ しかし、ハーリーンは無理難題を突き付けるジョーカーに、徐々にその底知れなさを見せ始めた。 どんな肉体的暴力も、どんな精神的苦痛も迷わず飲み込んだ。 時には、瞳に恐怖を浮かべるどころか、ジョーカーの「お仕置き」を心待ちにしているかのような表情を浮かべることもあったのかもしれない。 ジョーカーはハーリーンの盲従っぷりに、少しの苛立ちと恐れを感じたのではないかと思うのですよね。 自分が生きているのはバットマンが生きているからという理由だけしかなかったはずなのに、もしかしたら自分はこの女を求めてしまうかもしれない、自分は弱点を作ってしまうかもしれない、という恐れを。

・ ジョーカーが、自分が落ちたのと同じ化学薬品のタンクを前に、ハーリーンがどんな選択をするか試すシーン。 ジョーカーは愛を試したのではなく、弱みになりうるハーリーンを排除し、厄介な感情と共に葬り去ろうと思ったのではないでしょうか。 予想通り、躊躇なくタンクに飛び込むハーリーン。 これでよかったんだ。 これで元の生活を取り戻せる。 あの女はこのまま溶けてなくなってしまえばいい。 この時のジョーカーの、せいせいしたはずなのに全く冴えない表情からの、踵を返してタンクに飛び込むまでのくだりのエモーショナルなこと! 危険な薬品の中で溶け合い、混じり合い、ひとつになるふたり。 かくして、ハーリーン・クインゼル博士はハーレイ・クインちゃんとなり、ジョーカーは「惚れた女、という弱点を持つ、そこらへんに普通に存在するただの男」という一面を身につけてしまったのです。 最高かよ! 運命の恋とか最高かよ! そして始まる、ふたりの「恋愛」というギリギリの闘い。

・ ハーレイちゃんを失いたくない自分と、失ってしまった方が楽な自分との間で揺れまどうジョーカーは、幾度となくハーレイちゃんを見捨て、そしてその都度助けに行かずにはいられなくなる。 ハーレイちゃんは、ジョーカーに無限の愛を捧げつつも、「お仕置き」の記憶のフラッシュバックに囚われ続け、その呪縛から抜け出すためには、「自分が狂気を愛するようになったのはジョーカーにそうされたからではなく、あくまで自分自身の選択なのだ」と思えるようにならなければならないことを知っていた。

・ ジョーカーとハーレイちゃんを乗せたヘリが墜落した時、ハーレイちゃんは呆然としつつも、素直にジョーカーの死を受け入れようとしていました。 墜落現場に駆けつけるのでも、愛しのプリンちゃんの生存を確認しに行くのでもなく、「プリンちゃん」のチョーカーを外し勢いをつけて放り投げたハーレイちゃん。 あれは彼女の自立への第一歩だったのではないでしょうか。 ジョーカーに植え付けられた「悪」ではなく、ハーレイ・クインとしての「悪」を全うするための自立。 「ジョーカーの女」ではなく、「自由に悪を謳歌する人間」になることはつまり、彼の「弱点」でなくなることでもあるから。

・ 結局、表現方法は違えど、ジョーカーとハーレイちゃんは揺るぎない愛で繋がっていて、本人たち(特にジョーカー)が望むにせよ望まないにせよ、既になくてはならない存在になってしまっていて、その姿がとても邪悪なのにとても崇高なトコロが超たまらなかったですし、周りにしてみればただのめんどくさいカップルなトコロもすごい最高でした。 いいよいいよー もっとみんなを振り回せばいいよー。 バットマンをイライラさせてやればいいよー。

・ と、ダラダラ書いてみましたが、上記のことはすべてわたしが想像したことなので、実際のトコロはわかりません。 

・ ただ、ハーレイちゃんたちに限らず、恋愛ってある意味闘いだと思うんですよね。 自分と異なる誰かに惹かれた時生まれる感情は優しいものだけではなく、反発や反感やネガティブな反応も必ず含まれているじゃないですか。 「相手と同じものに感動したい」という気持ちと「自分を同じもので感動してほしい」という気持ちはイコールではない。 むしろ衝突の原因になることの方が多いですよね。 溶け合ったりぶつかったりいたわったり傷つけたりの繰り返しこそ恋愛。 時には「お前を殺してオレも死ぬ!(物理的な意味ではなく精神的な意味で)」みたいな激情に駆られることだってありますよ。 すきすぎておかしくなる。 すきになってもらいたすぎておかしくなる。 どこまで壊せるか、どこまで壊れるかのせめぎ合いが、恋愛の醍醐味ってこと、ないですか?

・ ハーレイちゃんとジョーカーの恋愛は、「あの狂人ジョーカー」のものとしては「普通」すぎるのかもしれませんし、そこが賛否の的になっている部分もあると思いますが、わたしは「ただの恋愛」が生死に関わるレベルの闘いになっている時点で、このカップルの狂いっぷりにうっとりしてしまいましたし、時折真人間みたいないじらしさを魅せるハーレイちゃんもすごくすてきだなぁと思いました。 ジョーカーの狂気に惹かれているのに、ジョーカーとの狂っていない日常生活も夢見てしまうアンバランスさ。 わかる気がするなぁ。

・ とにかく本作は、ハーレイちゃんの何もかもが魅力的すぎて、小3男子みたいなテンションで「DCやべえ」ってなりましたよね。 春に観たワンダーウーマンさまだけでも脳みそブッ飛びそうになったのに、この文句のつけようのなさはなんなんだろう・・・ DCなんなの! まだまだ隠し玉持ってそうな雰囲気なんなの! 本気出したの! ええどええど! もっとオレに強い女性キャラくれ!(※根っからの強い女好き)

■ まとめ

・ わたしはめちゃくちゃ好みのタイプの映画でしたし、ものすごく楽しみました! 上に挙げた部分以外も、スーサイド・スクワッドのメンバーはみんないちいちかわいいし、バーで一杯引っ掛けてから誰も得をしない魔女退治に出かけるシーンさいこうだったし、微妙に合ってない音楽もなんだか憎めないし、ベンアフもちゃっかり出てくるし、エンチャントレス姉弟の謎装置も既視感あり過ぎでおもしろかったし、DCの一大プロジェクトなのにどこか抜けきっていないどん臭さが漂っているのがホントすき。 逆風もあるのかもしれませんが、どうかこの路線を貫いて行って頂きたいものですね。 まずはハーレイちゃんのスピンオフ、たのしみにしております!

 


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『X-MEN:アポカリプス』

2016年09月01日
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あらすじ・・・
1983年、それは人々の記憶に残る年だった。 
大統領暗殺を巡るミュータント同士の闘いが全世界に報道されてから10年が経った年。 
数千年の時を超えよみがえった「神」が、人類の営みに裁きを下そうとした年。 
そして、地球上に生きる者たちが、偏見や差別を越え一歩を踏み出そうとした年。
多種多様なミュータントと人間による、個人的な恨みつらみや高すぎる意識改革などとの内なる闘い、ここに完結・・・!



■ かんたんな登場人物紹介!
ハゲ_convert_20160824114524
【名前】チャールズ・エグゼビアさん  
【別名】プロフェッサーX  
【特技】テレパス  
【モットー】話せばわかる  
【備考】わたしから「マーベルの2大うっかりハゲ」「人事不省ハゲ」などと呼ばれてきた地上最強のテレパス。 シリーズ第1作目から一貫して、意識を乗っ取られたりさらわれたり粉々にされたりしてきたブレないリーダー。 今回もみんなの期待は裏切りません!

マグニート_convert_20160824114616
【名前】エリック・レーンシャーさん  
【別名】マグニートー  
【特技】鉄に強い  
【モットー】話すだけムダ
【備考】鉄分さえ含んでいればどんなものでも思いのままに操ることができる。 なんだったら、地球の磁場を変えることも出来そうな気がする。 アウシュビッツで両親を殺されるという壮絶な過去から、なかなか他人に胸襟開けないタイプ。 考え方が極端で、100か0しか選べないタイプだったゆえに、なしくずしで「黙示録の四騎士」入り! 

レイブンちゃん_convert_20160824114630
【名前】レイヴン・ダークホルムさん  
【別名】ミスティーク  
【特技】トランスフォーム  
【モットー】大人はわかってくれない  
【備考】一度触ればその相手の姿かたちだけでなく能力までもコピー出来る無敵のミュータント。 おっさんふたりに振り回されることに疲れ果て、今は自分が信じる正義を貫くため孤軍奮闘中。 

ハンク_convert_20160824114644
【名前】ハンク・マッコイさん  
【別名】ビースト  
【特技】ちからじまん  
【モットー】一にチャールズ、二にレイヴン  
【備考】毛と皮膚がすごく青いのを気に病んで、薬で抑制している繊細男子。 理系にも強く、お薬から飛行機までひとりでなんでも作れちゃう、ミュータント界のワクワクさん。

クイック_convert_20160824114656
【名前】ピーター・マキシモフさん  
【別名】クイックシルバー  
【特技】俊敏  
【特技その2】人助け  
【備考】音よりも速く動けるがゆえに、超スローな日常生活がダルすぎて引きこもっていたマグニートーの隠し子。 かわいいわ性格はいいわ有能だわ生い立ちにドラマがあるわで、そのうちスピンオフが出来そうな臭が尋常じゃない。  

サングラス_convert_20160824114719
【名前】スコット・サマーズさん  
【別名】サイクロップス  
【特技】目からビーム  
【性格】やさぐれ  
【備考】原作コミックではX‐MENのリーダーを務めるほどの人気キャラのはずが、映画ではなぜかやたらと偉そうだったりその割には役に立たなかったり噛ませ犬になったりサングラスのせいで中の人の存在感が空気になったりと、散々な目に。 

ジーン_convert_20160824114729
【名前】ジーン・グレイさん  
【別名】フェニックス  
【特技】テレパス&テレキネシス  
【性格】やさぐれ  
【備考】チャールズにスカウトされて学園にやってきた次世代エース。 地上最強のテレパスであるチャールズに負けないぐらいつよい。 精神的にも物理的につよい。 どれぐらい強いかというと、超サイヤ人ゴッドのパワーを持ったサイヤ人の超サイヤ人ぐらいつよい。

ワグナー_convert_20160824114804
【名前】カート・ワグナーさん  
【別名】ナイトクローラー  
【特技】瞬間移動  
【宗教】信心がありあまる  
【備考】その容姿からサーカスで育てられ、大きくなってからは違法な賭け拳闘に参加させられていた心優しきミュータント。 基本的に他人を傷つけるよりもいたわりたいタイプ。 大きくなったらアラン・カミングたんになる予定。 

サイロック2_convert_20160824114745
【名前】サイロックさん  
【特技】日本刀  
【モットー】成りあがり  
【備考】日本刀と精神エネルギーで作り出したメンタル刀の二刀流でがんばる野心家ミュータント。 強さとカリスマ性にあこがれがあるため、悪い大人の「力がほしいか・・・」的な甘い誘惑にコロっと引っかかり、そのまま「黙示録の四騎士」入り。

オロロ_convert_20160824114820
【名前】オロロ・マンローさん  
【別名】ストーム  
【特技】天気読み  
【ア↑コガレ】ミスティーク姐さん  
【備考】スラム街を生き抜くため、ちびっこたちを率いて窃盗を繰り返す。 白目をむくと天候チェンジの合図。 本来はいい子だったものの、たまたま悪い大人に声を掛けられ、そのまま「黙示録の四騎士」入り。

エンジェル_convert_20160824114830
【名前】エンジェルさん  
【特技】翼で空を飛ぶ  
【性格】やさぐれ  
【備考】ナイトクローラーと同じく、違法な賭け拳闘に強制的に参加させられていた若きミュータント。  天使のような翼と悪魔のような鋭い爪も持つ、ミュータント界のロールパンナちゃん。 たぶんどっちに転んでもよかったんだろうけれど、たまたま声を掛けてきたのが悪い大人だったため、そのまま(略

アポカリプス_convert_20160824114855
【名前】エン・サバー・ヌールさん  
【別名】アポカリプス  
【特技】引っ越し  
【口ぐせ】あの頃はよかった  
【すきな映画】三丁目の夕日  
【すきな髪型】スキンヘッド  
【備考】地球上初めて誕生したミュータントではないかと言われている長生きじいさん。 魂を別の人間に移せる能力と、その際移した相手の能力をコピー出来る能力を持って生まれた。 その才能を最大限に活かし、せっせせっせと引っ越すことおよそ1000回。 手に入れた能力は数知れず。 努力積み上げ型の天才という意味では、ミュータント界の姫川亜弓と呼んでも過言ではないと思う。  5000年近くのブランクを経てよみがえったのち、最後の仕上げとばかりに地上最強のテレパスことチャールズの身体を狙います。 

モイラ
【名前】モイラ・マクタガートさん  
【別名】CIAの人  
【ア↑コガレ】エグゼビア教授  
【備考】約20年、チャールズやエリックと共に、ナチスの残党と彼が率いるミュータント軍団に立ち向かったCIAの人・モイラさん。 その後、身を引くことを決意したチャールズに記憶を消され、ラブラブだった思い出もX-MENとしての活躍も忘れてしまったのですが、今回縁あって再びエグゼビア軍団と懇意になることに。

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【名前】ウィリアム・ストライカー大佐  
【別名】ダムおじさん  
【趣味】ダムカード集め  
【モットー】打倒ミュータント  
【備考】とにかくもう、ミュータントが憎くて憎くてたまらないダムおじさん。 ダムがすきすぎて仕事場もダムに作っちゃうほどのマニア。 いつかダムカレーを食べるのが夢。

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(※ イ メ ー ジ で す)
【名前】ローガンさん  
【別名】ウェポンX  
【特技】爪でつめ寄る  
【モットー】この恨みはらさでおくべきか  
【備考】前作の大統領暗殺未遂事件の際に記憶を失い、一度はレイヴンちゃんに救助されたものの、なんやかんやで政府の手に渡ってしまったウルヴァリン。 ダムおじさんから全骨格にアダマンチウムを移植され、全身痛いわ頭はクラクラするわでフラストレーションのかたまりに。 今回はそんな恨みつらみを一気にはらします!


大いなる内輪揉めに、ついに決着がつきました!

・ 一言でいうとおもしろかったです。 超おもしろかったです。 もうひたすらに、「ありがとうシンガー監督、ぼくにX‐MENをくれて! チャールズにあわせてくれて! エリックにあわせてくれて!」と、シロツメクサが咲く中、ロックリバーへ遠乗りしたくなるような気持でした。

・ なにが超おもしろかったかというと、まずはチャールズが本領を発揮してくれたところですね。

・ いつになったら「地上最強」の名にふさわしい活躍をみせてくれるのか? 高慢ちきになるかいじけるかの、ほぼ二択だった過去のチャールズにおさらばしてくれるのか? そんなわたしのせつなる想いが、ついに天に届きました。 ブライアン・シンガー監督という「天」に。

・ ほんとね、わたしもね、今まで散々「うっかりハゲ」とかひどいことを言ってきましたけどね、心の奥底ではチャールズはやってくれると思っていたんですよ! スパーンって気持ちのいい反撃をね! 「まさかここまでのポテンシャルを秘めていたとは・・・!」ってね! なんつったって「地上最強」ですからね! 自称なのか他称なのかはさておきますけどね!

・ 今回もまた、古代から現代によみがえったアポカリじいさんにサクっとさらわれ、「今からわしが言うこと、全世界に発信してぇな」と拡声器のごとく扱われて、「お断りいたす」って言うのかと思ったらそのまんま復唱したりして、「またかよ!」と言いそうになりましたけども、さすがは新シリーズ最終作、今までとは一味違いました! なんと、自分の思考にコネクトしてきたのを逆に利用し、アポカリじいさんの思考に入り込むという裏技をみせてくれたのです!

・ 「ありがとう、(君の思考に)入れてくれて・・・!」というドヤ顔と共に、ついに、ついに、やっとこさ、シリーズ初ではないかという本格的な反撃開始するチャールズ! 長かった! 思えばここまで長かった! パッとしない人生とは、ここでおさらばしようチャールズ! だってほら、ミュータントとしてはじいさんほど人生経験ないけれど、テレパス遣いとしては格段に上のはずじゃん! なぜならチャールズは、地上最強のテレパス(自称もしくは他称)だから・・・!

・ というわけで、「マインド」という土俵の上でアポカリじいさんとがっぷり四つの闘いを繰り広げるチャールズ! さあ、どうぞ能力を解放して、思う存分じじいの野郎をボッコボコにしてや・・・ ボッコボ・・  ・・ボコ・・・

・ ・・速攻でボッコボコにやられました!  はい、スタジオお返ししまーす!

・ 期待を良くも悪くも裏切らなかったチャールズはもういいとして、もっとおもしろかったのは「例のあの3作目を完膚なきまでに叩きのめした」というところでしょうかね!

・ このブログでも過去に何度か書いておりますので、今回改めてクドクドと理由は挙げませんけども、わたしはとにかく旧シリーズの第3弾『ファイナル・デシジョン』が大キライでですね。 

・ どれぐらいキライかというと、「キライな映画はなんですか?」と聞かれたら「えっ?ファイナル・デシジョン以外で?」と答えるぐらいキライ。 

・ と、いうことで、そんなにっくき『ファイナル・デシジョン』を華麗に別のディメンションへと葬り去った『フューチャー&パスト』は、わたしにとってさいこうのご馳走だったわけなのですが、なんと今回の『アポカリプス』は前作のさらに上をゆく!

・ 『ファイナル・デシジョン』に描かれた歴史を「なかったこと」にするだけではなく、ジーンに「可燃ゴミか」っていうぐらいあっけなく塵にされたサイクロップスだとか、単調なだけのダークフェニックス描写だとか、全く匂わされすらしなかったジーンとサイクロップスの深いつながりだとか、そういうものを丁寧に紡ぎ直してくれたシンガー監督! 「いいかよく聞け、あんなろくでもねえデシジョンなんて、別次元にすら置いておかねえから覚悟しろよ」とでもいうような、シンガー監督の静かな決意が込められたX‐MENシリーズ結びの一本となっていたのです。

・ 「フェニックスのかっこいい見せ方はこう!」「サイクロップスはただの当て馬じゃねえ!」「オレもエンジェル使いたかったのに!」などなど、やりたい放題華麗な采配をふるう監督! どっちみち、前作のおかげで旧シリーズとの辻褄を細かく気にする必要はなくなってますからね! いいよいいよ、やっちゃえ監督! やっちゃえ日産!

・ 「自分のいない間に手が加えられていた世界を、再び塵にして理想通りに作り直す」っていう感触、すっげえアポカリプスと被ってるけどだいじょうぶ! オレ、そういうのあんま気にならないタイプだから! 気になる人はウゲエってなるかもしれないけど、オレはシンガー監督のそういうとこ、キライじゃないから!

・ ということで、バラバラだった歴史がひとつに繋げられた本作。 どの世界線を進んでも、結局ダムおじさんにとっつかまって、よりにもよって一番痛い方法でアダマンチウムを埋め込まれちゃうウルヴァリンさんは気の毒ですが、その世界の先には誰も死なない未来が待っているから、その、なんだ、ここはひとつよろしくお願いします!

・ あと、今回初登場したアポカリプスさんも、かなりおもしろいじいさんでしたね。 生まれてから転生すること1000回以上ですよ! 高みを目指すにも程があるだろ! それだけミュータントの能力コピーしていたら、途中には「ウイスキーボンボンか普通のチョコレートか、見ただけでわかる」能力とか「やたらと犬にだけ好かれる」能力とか、「ちょっとこれは・・・」みたいな能力もあっただろうなぁ、と思うと胸が熱いです。

・ ひとりぼっちがキライで、絶対子分を引き連れなきゃイヤなタイプなところもかわいいですよね。 しかも、子分の数は絶対4人。 なぜ4人なのか。 多けりゃ多いほど役に立つだろうに。 並んだ時、なんとなく配置がしっくりくるからなのか。 それ以外の理由があるなら教えてよじいさんこの僕に。

・ 転生したらまず4人の手下をスカウトするじいさん。 とはいえ、どこにミュータントがいるかわからないから、割と手当たり次第な感があるじいさん。 情報をテレビからインプットする現代っ子じいさん。 手下の衣装にも手を抜かないハイセンスじいさん。 核弾頭みたいな物騒な武器は迷わず廃棄するピースフルじいさん。 でも気に食わないものはゴシャーって全部壊しちゃう駄々っ子じいさん。 かわいいなじいさん。 じいさんが愛される理由が、ここにある。

・ じいさんが転送を試みたチャールズの毛髪がはらはらと抜け落ちたのも、髪型へのこだわりが反映された結果だったのでしょうか。 「オレが乗り移る以上、スキンヘッド以外は認めない」ということなのか。 それとも、じいさんのこだわりではなく、じいさんの魂に包まれたことによるストレスで抜け落ちただけなのか。 がんばれチャールズ! 意思の力でもういちど毛根をよみがえらせろ・・! もしくはジーンにおねがいしろ!

・ しかし、ストーム・サイロック・エンジェルの意識が高いヤングな3人組はともかく、エリックが地獄の黙示録(←名前が若干違う)に入会したのはいまひとつ納得いきませんでしたね。 

・ 大統領暗殺未遂事件から10年、世界のお尋ね者となったエリックは経歴を偽り、ポーランドの鉄工所で働きながら家族を養っていました。 そう、彼はいつの間にか所帯を持っていたのです。 それはいいですよ。 あのエリックが一緒に暮らそうと思える誰かと出会え、その誰かと家庭を持とうと思えるようになっただなんてすばらしいことじゃないですか。 チャールズ以外に胸襟開いたってことですもんね! エリックのつらみを分かち合ってくれる人格者がいた・・・ よかった・・ 人の心の温かさを知ることが出来てよかった・・・

・ しかし、世の中そんなに甘いものじゃない。 暗殺を阻止したレイヴンちゃんの姿が「救世主」として世界的なアイコンになったぐらいですから、当然その時暗殺しようとしていた側のエリックは「悪の象徴」として人々の心に焼き付いているはず。 ネルシャツを来て、ヘルメットをかぶって、よき父・よき夫として暮らしていても、いつかは誰かの目に留まるはずだった。 そして、その日はやってきた。

・ アポカリプスが起こした地震がきっかけで、自らの能力を使わざるを得ない状況に陥ったエリック。 いや、使うか使わないかはエリックの自由でした。 使わなければまだ安穏な生活は続けられるだろう。 けれど、エリックはとっさに同僚の命を救うため能力を使った。 人のために、ふたたび「悪の象徴」に戻る道を選んでしまったエリック。 つらかったです。 人の心の温かさを知ったからこそ、仲間を助けた。 そのことが、結果的に彼から家族を奪ってしまったのだから。

・ しかし、つらいとはいえ、ここですぐ「あーやっぱ無理だわーオレには幸せな家庭なんか無理だわー平和に生きるなんて出来ないわー」ってなるか? と。 もともと彼はそういう人だったけれども。 なんぼチャールズやレイヴンちゃんから「あなたが必要だ」って言われても「あーあー聞こえない―」を貫いてきた彼だったけれども。 奥さんや娘さんと暮らした日々は、そこに至るまでにあなたが犯してきた罪や屠った命に対して、何を感じさせたのか? と。 

・ 「自業自得」だなんて残酷な言葉を使いたいわけではないのです。 ただ、エリックがとった行動は、過去に関係なくすばらしいものだと思うし、エリックが哀しみと怒りに暮れるのもわかるだけに、なんでまたいつもみたいに「どうせオレなんて・・・どうせ人間なんて・・・」路線になっちゃうのかが納得出来なかったのです。 エリックを取り囲んだ彼らにも、守らなければならない存在がいる。 だから友人として接してきたエリックを恐れずにはいられなかったのだ、と。 なんでそんな風に考えられないのか。 あなたと彼らは、なにも変わらないのに。

・ いつもみたいにやけくそになって、アポカリプスの勧誘にまんまと乗っかって、というか、本心では全然乗り気だったわけではなく、捨て鉢な気持ちになっている時、偶然目の前に「こんな世界壊しちゃわね?」って言われてホイホイついてっちゃうとか、マジないわー。 オレが奥さんだったら全力で助走つけてグーパンチするレベルだわー。 あなたが壊そうとしているその世界には、まだ奥さんや娘さんが愛したものが残っているんじゃないですか? 自分がスカっとするならなんでもいいんですか? 所詮自分がかわいかっただけなんですか?   

・ で、いざやってることは砂鉄をイジりながらのよくわからない空中浮遊。 レイヴンちゃんが迎えに来ても、チャールズに説得されても、かわいい男の子がいじらしい目でこっちを見ても、全身全霊で「あーあー聞こえない―」。 お ま え な ぁ ・ ・ ・

・ 本当は温かなあの場所に帰りたかったのに、腹の虫がどうにもおさまらず帰れなかった。 自分を必要としてくれる人の胸元に戻りたかったのに、考え方の少しのズレも許せず戻れなかった。 でもね、思うんですけどね、ミュータントだろうと能力を持たない人間だろうと、完全にわかりあうことなんて出来っこないのですよ。 生い立ちだって性格だって性別だって将来の夢だってみなバラバラなんですよ。 それでも一緒にいようと出来る、歩み寄って理解しようと出来るのが人間のすごいところじゃないですか。 排除するほうが圧倒的に楽なのに、そうではない道を探ろうと出来るのが。

・ 排除しようとしたエリックも、歩み寄らない代わりに関わらないようにしたレイヴンちゃんも、松岡修造ばりに「出来る!出来る!歩み寄れる!話すだけでわかる!きっとなんとかなる!」とポジティブ路線を進んでいたチャールズも、それぞれがそれぞれに頑なだったんですよね。 本作は、彼らのどの主張でもなく、色々な考え方を含んだ新たな道筋が示されたところが本当によかった。 その道筋を彼らすべてが納得して受け入れた、というところも含めてね! いやぁ、観続けてきてよかったなぁ。 旧作・ウルヴァリン・デッドプール含め全8作、いいシリーズでした! えっ? 1個抜けてる? ファイナル・・?ファイナルなんですって? さっぱり聞こえないなあ!!

・ とてもたのしく鑑賞したものの、マカボイ=チャールズやファス=エリックでお送りしてきた新シリーズがこれでおしまいというのは、やはりさみしいものですね。 やっとマカボイの毛が抜けたのに! ここからが本番なのに! やっと出会えたジーン&目からビームマンや、立ってるだけでかわいいナイトクローラーちゃん、さいこうすぎるクイックシルバーや、おうちに帰ってこられたレイヴンちゃんなど、まだまだ続きを観ていたいキャストばかりですし、ウルヴァリンの第3弾とデッドプールの第2弾だけではなく、本シリーズも引き続きもう3本ぐらい作って頂きたいものですね! 



関連感想
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(新シリーズ1作目)
『X-MEN:フューチャー&パスト』(新シリーズ2作目)





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