ブログパーツ

『パラノーマン ブライス・ホローの謎』

2013年11月14日
ParaNorman-2012-Movie-Poster-5-600x893_convert_20131112224717.jpg


(※ 以下ネタバレ)


あらすじ・・・
幽霊となら談話できるけれど、生きた人間とは会話が成り立たない少年・ノーマンが、300年前に不幸な死を遂げたご先祖様と対話します。



■ 子どもたちの感想
おかあさん       「さあ、どうでしたか?パラノーマンは」
いもうとちゃん(小3) 「おもしろかった!」
おねいちゃん(小6)  「おもしろかった!」
はは 「どんなところがおもしろかったですか?」
小3 「あのね、トイレにおじさんがでてくるシーンがさいこうだった!」
小6 「ノーマンをいじめてた男の子が「オレの親友だ」って言ってるとこがおもしろかった!」
小3 「わたしもあそこおもしろかった!」
小6 「「脳みそたべられちゃう?」「君には無いから大丈夫だよ」っていうとこがおかしかった!」
小3 (思い出し笑いしながら激しく頷く)
はは 「ゾンビはどうでしたか?」
小3 「おじさんのいえにいったらゾンビがおいかけてくるシーンは、ちょっとこわかった」
小6 「わたしも、実はこわくて毛布にかくれちゃった・・」
はは 「ストーリーはいかがでしたか?」
小3 「えっとね、まじょのおんなのこがでてきたとき、ノーマンのいもうとだとおもった」
はは 「ああ、似ていたもんね」
小6 「全体的におもしろかった」
はは 「全体的って・・・ もうちょっと具体的におねがいします」
小6 「あのね、おかあさんは泣いてたでしょ? なんで泣いてたの?」
はは 「そうさのう・・・ とにかくアギーがかわいそうだったよね。 大人に責められて、理解してもらえなくて、まだ子どもなのに魔女として処刑されて・・。 それがつらかった。」
小6 「うーん、それはそうだと思うよね。 でも、わたしはね、悪い人は出てこなかったから、そこがよかったな」
はは 「えっ? 悪い人がいない?」
小6 「うん」
はは 「いじめっこは?」
小6 「ノーマンにかくれてたから」(※はは補足・要は弱い人間だから」という意味らしい)
はは 「お姉ちゃんは?」
小6 「途中で助けてくれたし」
はは 「アギーを裁いた人たちは?」
小6 「あれはよくないけど、でも、あの人たちもこわかったんだよね」
はは 「でも、殺しちゃうことはないよね?」
小6 「もちろんそうだけど・・。 でも、ジャンルダルクとか、魔女狩りってホントにあったんだもんね」(※はは補足・ちびっこは歴史好き)
小6 「あの人たちもゾンビにされたでしょ。 ホントは助けて欲しいのに、村人におそわれてかわいそうだと思った。」
はは 「そっか・・・。  アギーはどんな気持ちだったんだと思う?」
小6 「腹が立ってたと思う。 あと、かなしかったと思う。 復讐をやめたいけど、やり残したことがあるからやめられなかったんだと思う」
はは 「やり残したことって?」
小6 「誰かに「あなたは悪くないよ」って言ってもらいたかったんじゃないかな」

■ 300年の孤独
「周りの人たちと見えている世界が違う」ということから、恐れられ、忌み嫌われ、まだたった11歳だったにも関わらず「魔女狩り」に遭ってしまったアギー。
あまりに不条理で、あまりに残酷な現実を、「怒り」で受け止めるしなかったアギー。
そして、自分を裁いた人たちに対する憎悪の心は、煤のようにアギーにこびりついてゆき、美しかった心を覆い隠してしまう。

わたしは「憎しみ」が愚かなことだとは思いません。
ときにそれは、生きる支えになるのではないかと思うからです。
誰かに対する怒りや憤りは、哀しみを誤魔化し、感情をいう釜にくべられた薪のように心の中でごうごうと燃えつづけ、「自分」を走らせる原動力になるのではないかと。
同時に「自分」を激しく苦しめ疲弊もするのだけれど、自己嫌悪は抑止力ではなく、新たな燃料となって自分に降り注ぐ。
愚かではない。 ただ、とてもしんどい「憎しみ」。
本当はもう、おしまいにしたい。 
けれどもう、自分でも止まられない。
そんな風に心を引き裂かれ、もがき苦しむアギーの姿に、涙が止まりませんでした。

幼い娘を魔女として裁かれ、問答無用で処刑されたアギーの母親はきっと、ひっそりと埋葬された娘の亡骸の上で、彼女がすきだったおとぎ話を毎日読んであげていたのでしょう。
しかし、母親も亡くなり、おとぎ話を読み上げる声は、悼みではなく恐れを帯びるようになった。
母親以外の誰が、アギーの死を心から悲しんでくれたのか。
アギーの魂に優しい言葉をかけてくれたのか。
誰もいなかったのではないか。
そして、勝手なレッテルを貼られ、勝手に怯えられ、誤解されたままのアギーのもとに、やっと彼女を理解してくれる唯一の人間が現れます。
彼女の手を握り、あたたかな世界へと引き戻してくれる人間。
300年の孤独に、終止符を打ってくれる人間が。

本作を観て、アギーが受けた仕打ちがあまりにむごたらしい為、彼女が迎える結末に納得がいかない方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、この作品が伝えたいことは、「報復」や「復讐」ではなく、「赦し」と「救済」なのではないかと思うのですよね。
長すぎる年月を苦しみと共に過ごしてきたアギーに必要だったのは、怒りへの同調ではなく、ただそっと寄り添い、身体をあずけ、安らかに眠らせてくれる人だったのではないでしょうか。


■ 世界を変えることはできないけれど
アギーの遠い子孫で、奇しくも彼女と同じ能力を持って生まれたノーマンもまた、その力ゆえ周囲の人間に敬遠され、からかわれ、忌み嫌われます。
アギーが残した呪いにより、ゾンビパニックに陥り暴徒と化した街の人によって、あまつさえ、アギーと同じ火あぶりの刑に処されそうにさえなる。
しかし、ノーマンの周りには、彼を助けようとする人間がいた。
ノーマンはその瞬間、はじめて自分が一人ではなかったことに気づくのです。

共通することが多ければ多いほど、人は絆を感じ、親睦を深め、信頼し、かばい合うようになるものです。
一方、「自分たちとは違う」ポイントを目にした瞬間、いとも簡単に疎外し、レッテルを貼り、見下し、なんだったら憎みさえする。
そういう目に遭ったとき人間は、自分を守るため「孤独」を選ぶことがあります。
「誰にもわかってもらえないなら、一人でいいや。」と割り切ってしまえば、生きるのが一気に楽になるからです。
そして、孤独に慣れてゆくと、いつの間にか周りにいた、もしかすると最初から傍にいてくれた人の存在すら、気づかないふりをするようになることがある。
「話したってどうせわかってもらないから」
「胸襟を開いたところで、結局去って行かれるかもしれないから」
一人なら傷つくこともないけれど、二人だと傷つけたり傷つけられたりするかもしれない。 
それがこわいのです。
失望させたくないし、したくない。 
だから気づかないふりをする。 
たしかにそうしていれば、そんなに傷つかずに生きて行けますよね。
生きて行けるのだけれど。

一番理想なのは、周囲の人たち(レッテルを貼ってきた人たち)が偏見を捨て、「自分とは違う」人間を受け入れてくれるようになることです。
それはもう、そうに決まってます。
心からそうあってほしい。
しかし、残念ですが世界は簡単には変わらない。
ブライス・ホローの住民たちが同じ過ちを繰り返しかけたように、時代は流れても、人の本質は変わらないのです。
そんな現実を踏まえて、本作は「でも、ちょっとね、もういちど周りを見てみようよ」と問いかけてくれる。
「自分たちとは違う世界を見ている(愛している)あなた」が、世の中全体で広く受け入れられたり理解してもらうことは難しいかもしれない。
けれど、「まわりとは違う世界が見えているあなた」を受け入れてくれる人は、きっといるよ。 と、優しく語りかけてくれるのです。
ノーマンの能力を「彼は変人なんかじゃないよ、死んだ人と話せるだけだよ」と、個性のほんのひとつとして自然に受け止めてくれたニールのような人が、きっといる。
あなたはそれに、気づくことができるはずだよ、と。
だいじょうぶ。 気づいてもいいんだよ、と。

わたしのような、気づこうとする勇気すら持てない人間にとっては、ほんとうに柔らかで心強いメッセージでしたよね。
あと、これは子どもたちにも伝えておきたいことでもあります。
あなたたちはひとりじゃないんだよ。
この世の中は、まだ絶望には値しないんだよ。あなたたちを理解してくれる人は、かならずいるんだよ。と。


■ ゾンビ!ゾンビ!ゾンビ!
とまぁ、くどくど書きましたが、わたしの心の柔らかい場所を直撃したストーリーはもとより、冒頭シーンから炸裂するゾンビ愛もまた超たまらない作品だったわけでして。
目覚まし時計からスリッパに至るまで、ありとあらゆるゾンビグッズに埋め尽くされたノーマンくんの部屋は、今いちばん住みたい場所ナンバー1に即決必至。
トラディショナルなのろのろゾンビと、彼ら以上に凶暴な(というか彼らはちっとも凶暴ではない)(もちろんそうに決まってる)人間たちの一方的すぎる攻防戦は、胸を焦がすこと請け合い。
ちなみに、わたしがいちばんグっときたのは、劇中劇であるB級ゾンビ映画の1シーンで、逃げる女の子が床に落ちている脳みそを踏んづけたときのグニュっと感の再現度です。
なんちゅうこだわりなんや・・!

ゾンビに限らず、とにかく全編通して物凄い繊細な所まで作りこまれており、死んだ人がいない世界(普通の人が見ている世界)から一転、死んだ人で溢れかえる世界(ノーマンが見ている世界)に切り替わる際の鮮やかさや、ストップモーションアニメとは思えないような凝った演出など、技術の進歩に驚嘆するとともに、気の遠くなるような作業を完遂された製作者のみなさんに心からの敬意を表したいと思います。
オレもう、アメリカの方角に足を向けて眠らないよ!

80年代ホラー、80年代アドベンチャーをこよなく愛する方必見の大傑作でした。

「チャンク」リスペクトな超かわいいニールくんをはじめ、ノーマンを取り囲む人たちも、ええ顔揃いの憎めないキャラクターばかりでしたよ!
ああ! もう全然言い足りない!
わたしは『パラノーマン』がだい、だい、だいすきです!!



関連記事
I HATE HATE - 『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE I HATE HATE - 『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE I HATE HATE - 『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - THE KAWASAKI CHAINSAW MASSACRE
「孤独であること」の圧倒的な肯定〜映画『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ 「孤独であること」の圧倒的な肯定〜映画『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ 「孤独であること」の圧倒的な肯定〜映画『パラノーマン ブライス・ホローの謎』 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ



     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

すきもの主婦が選ぶSF映画ベストテン

2013年11月10日
おばんでやんす。 アガサです。

大人気ブログ・男の魂に火をつけろ! 様による、晩秋恒例ベストテン企画が今年も発表になりましたよ。 わーい!のっかるのっかるぅ!

SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! 〜SF映画ベストテン受付中〜 SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! 〜SF映画ベストテン受付中〜 SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! 〜SF映画ベストテン受付中〜


今年はSF映画だそうですよ! やったね!オレSFだいこうぶつ!
・・とは思ったものの、いざ考え始めると好きなだけになかなか絞り込めないわ、いや待て、そもそもこの映画はSFでいいのか? などなど、全くまとまる気配が感じられなくなってしまったそうな。 
とっぱらりんのぷう。 
いや、ぷうじゃなくて。

SFなのかファンタジーなのか、ホラーなのか特撮なのか、超常現象なのか怪奇現象なのか。
大いに頭を悩ませた結果、初心に戻って「わたしがほんとうにすきな映画」だけを10本選び出してみたのがこちらになります。

(※ 以下全作ネタバレ)


1位 『未知との遭遇』
close-encounters-of-the-third-kind-poster_convert_20131106212958.jpg
(監督スティーヴン・スピルバーグさん/出演リチャード・ドレイファスさん、フランソワ・トリュフォーさん、UFO、他)

あらすじ・・・
リチャード・ドレイファスさんが家庭崩壊を経てUFOに搭乗します。

物心ついた頃からアダムスキー型UFOや葉巻型UFOに心ときめかせていたわたしに、「UFOの本気」を教えてくれたのが本作、『未知との遭遇』でした。
目撃(第一種接近遭遇)、物的証拠(第二種接近遭遇)から異星人との直接面談(第三種接近遭遇)までが、超シビアな嫁との攻防戦を交えつつコッテリと描かれており、クライマックスに降臨する巨大なマザーシップの姿は圧巻の一言。
「これぞ宇宙船!」という感嘆と、「ここまでの(規模の)は無理!」という戦慄のはざまで、しかし、異星人にスカウトされるドレイファスさんに羨望の眼差しを向けずにはいられない、複雑な乙女心・・・ いや、やっぱ第四種は無理です!ごめんなさい!スカウトしないで!

冒頭からエンドクレジットまで全てが名シーンの連続。
今まで何度観たか判りませんし、これから何度観るかも判りませんが、ただとにかく、この作品を一生愛し続けることだけは確かです。

楽器店のピアノで5音の交信メロディを弾いたことがある方と、マッシュポテトでデビルズタワーを作ったことがある方、今度一緒に飲みに行きましょう。


2位 『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』
sw6_convert_20131106214307.jpg
(監督リチャード・マーカンドさん/出演ルークさん(老け顔)、レイア姫(コスプレ)、ハン・ソロさん(半冷凍)、毛玉、他)

あらすじ・・・
ブチギレたおとうさんが上司を投げ飛ばします。

SF映画ベストテンということで、一番悩んだのが「スターウォーズをどうするか」という点でした。
全て入れてしまったら、それだけで3本埋まってしまう。
それでは他の作品が選べないではないか。
・・ええ、3本ですよ。 何言ってるんですか?6本じゃないですよ、3本ですってば!
ということで、3本中最も観たであろう『EP6』を2位にチョイス。
本作の魅力はなんといっても毛玉たん。
はるか銀河の彼方のその中でもっともかわいらしいモコモコの生命体、イウォークさんなのでありますよ。

wicket_detail.png
(※ 今すぐ抱きついて尻をなで回したい!)

かさばる肢体をおどらせて、エンドアの森を縦横無尽に駆け巡る、愛され種族・イウォーク。
金ピカのC-3POを神様と勘違いしてしまったことから、あれよあれよという間に銀河帝国軍と反乱軍の戦争に巻き込まれてしまう毛玉たんの、なんと不憫なことよ・・・!
戦争の最中、爆発によって吹き飛ばされた仲間のイウォークにかけより、「ねえねえ、いこうよ?はやくいこうよ? ねえ・・・ね・・ やだよ・・・うごいてよ・・・・」としなだれるイウォークたんの姿を観るたび搾り取られるわたしの涙。
累計ゆうに10リットルは超えていると思われます。

一方、そんな健気さを見せる反面、ただかわいらしいだけの生けるヌイグルミではないこともせっせと証明してゆくのが毛玉たんのすばらしい所でありまして、えんやこらせーと手作りしたブービートラップを駆使し、泣く子も黙る帝国軍を結構な勢いでバッタバッタとなぎ倒してゆく後半戦は、もはや何の映画を観ているのかわからなくなる程の高揚感をあたえてくれることでしょう。
よく見たら邪悪な顔をしているんだぜ・・・うそみたいだろ・・・

ewok scary
(※ たべちゃうぞ!)

ちなみに、わたしがすきなのはイウォークたんが大活躍し、最後は彼らが森の木陰でドンジャラホイと太鼓を打ち鳴らす「オリジナル版」ですので、妙ちきりんなテーマ曲が流れ、ペターンとしたCGの都市風景が映し出される「特別篇」に対しては全く共感できません。
(というか前)との繋がりを気にして、ベイダー卿の中の人を変えるとか、もう言語道断ですよ。
気にするのそこじゃないだろ! もっと気にしないといけないとこ、あるだろ!

高松_convert_20131107145351
(※ オリジナルのベイダー卿がヘルメットを取った瞬間、「あっ・・高松英郎さん・・?」と思った方、今度一緒に飲みに行きましょう。)


3位 『未来世紀ブラジル』
brazil_convert_20131106215103.jpg
(監督テリー・ギリアムさん/出演ジョナサン・プライスさん、マイケル・ペイリンさん、デ・ニーロさん、他)

あらすじ・・・
デ・ニーロさんがシュルルーって助けに来てくれます。

近未来というにはアナログすぎる街を舞台に、不条理な抑圧、醜怪な登場人物、夢と虚構が入り混じった摩訶不思議な絶望世界が描かれる本作。
そう、この作品が残してゆくものは、ものすごく悲惨で、とことん理不尽で、「気分爽快」から最もかけ離れた種類の感情なのです。
その迷路のようなストーリーに差し込む、1組の男性と女性の、とてもピュアで、とても一生懸命な愛に希望を見出すものの、彼らに待ち受ける結末はまた、新たな哀しみと虚しさをもたらすばかり。
それでも、それでもわたしはこの作品をすきにならずにはいられない。
それは、たとえ完膚なきまでに打ちのめされても、生活の全てを奪われたとしても、心までは奪えない。というメッセージを感じるからなのだろうか。
はたまた、シュルルーって降りてくるデ・ニーロさんのシーンがかっこよすぎるからなのだろうか。
それは判らない。 
しかし、印象深いメロディと共に、いつまでも心のベストテンとして刻み込まれるであろうことだけはたしかである。
ていうかなんでこんな口調なんだオレは。

愛くるしすぎるマイケル・ペイリン氏におしおきされたい、と思ったことのある方、今度一緒に飲みに行きましょう。


4位 『12モンキーズ』
12monkeys9fz_convert_20131106212441.jpg
(監督テリー・ギリアムさん/出演ブルース・ウィリスさん、マデリーン・ストウさん、ブラピ、他)

あらすじ・・・
ブラピが動物園を襲い、ブルース・ウィリスさんがズラを装着します。

4位に選んだのは、これまたテリー・ギリアム監督による作品。
近未来というにはアナログすぎる地下世界を舞台に、とある任命を受けたブルース・ウィリスさんが「今」よりも「先」の「過去」を目指し時空を越える物語です。
「記憶」というもののあやうさ、現実と非現実のあいまいさに翻弄されるブルースさんと、ひょんなことから彼と行動を共にする精神科医のマデリーン・ストウさん、そして彼らの間でやりたい放題なブラピとのバランスが非常に絶妙。
「運命」を変えるため、「変えられない運命」に向かい突き進むブルースさんの姿は、何度観ても胸を締め付けられますし、クライマックスでマデリーンさんがみせる、哀しみに満ちたほほえみの美しさには圧倒されます。
今は『リベンジ』のおっかない美魔女役で大活躍のマデリーンさんですが、こんな聖女のような時代もあったんだよなぁ・・・ いや、見た目自体だと、この頃も今も大差ないのですけどね。 おそろしや・・・

『未来世紀ブラジル』にせよ『12モンキーズ』にせよ、鋭い現代風刺メインかと思いきや、根底に流れるのはやるせないほどせつない愛である、という点が、わたしを魅了してやまないのかもしれません。
ていうか恋愛映画ですよね、もう完全に。
・・・あれ・・今回のジャンル、SFだったような・・

ビジュアルセンス大爆発な『12モンキーズ』のポスターを部屋に貼ったことがあり、尚且つメガネをかけている方、今度一緒に飲みに行きましょう。


5位 『コンタクト』
JodieFoster_convert_20131106214756.jpg
(監督ロバート・ゼメキスさん/出演ジョディ・フォスターさん、マコの平、ヴェガ星人、他)

あらすじ・・・
ジョディさんが色んな意味でトリップします。

終盤、例によって例の如しなキテレツ日本が登場することで、キワモノ映画扱いされることも少なくない『コンタクト』ですが、わたしの心の中では大傑作の大名作としてキラキラと輝き続けております。
ほとんど解明できていないけれどたしかに存在する「宇宙」というものと、実証はないけれどたしかに存在する「神」。
そのふたつを大きなテーマとしながら、同じく不確かなものに左右されながらも、一生懸命ここで生きているわたしたち「人間」の存在理由について問いかけてくる、とても深い作品だと思います。
まぁ、とは言っても、小難しいことばかりの退屈な映画というわけではなく、ハラハラもドキドキもヒヤヒヤも存分に堪能できますので、娯楽作としてもがっつり楽しめるのではないでしょうか。

わたしがいつごろから、宇宙というものに強い関心を抱くようになったのか、それは定かではありませんが、今でも暇さえあれば漆黒の夜空を見上げています。
「宇宙にははじまりがある」と聞きますが、じゃあその前は「なに」があったのか?
最近の研究で、「宇宙の膨張が加速している」ことがわかったようですが、膨張によって収縮している「なにか」もあるってことなのか?
「ない」が「ある」ってどういうこと?
宇宙は常に、わたしの心を悩ませ、そして惹きつける。 あと、こわいですよね、宇宙のこと考えてると、ものすごくこわい。 じぶんがどんどん縮んで消えてなくなってしまうような気持ちになる。 でもすき。
そんな宇宙への憧れと恐怖が余すことなく詰め込まれた、素晴らしい作品だと思います。

あと、なんといっても、「宇宙はこんなに広いのに、生命体が我々地球人だけだなんてスペース(空間・宇宙)がもったいない」というセリフが本当に最高なのですよね。
わるい科学者役だった『12モンキーズ』とは打って変わり、ジョディさんのやさしいおとうさんに扮したデヴィット・モースたんが、幼い娘におだやかに語りかけるこの言葉は、今ではわたしの座右の銘となっております。

映画に地球外知的生命体探査(通称SETI)が登場するだけで高まるという方で、尚且つメガネと白シャツが似合う方、今度一緒に飲みに行きましょう。


6位 『デッドリー・フレンド』
dead.jpg
(監督ウェス・クレイヴンさん/出演クリスティ・スワンソンさん、ビービー、他)

あらすじ・・・
不完全な良心回路を持ち、善と悪の狭間で苦悩する人造人間の戦い。
(※Wikipedia:フリー百科事典[人造人間キカイダー]より引用 )


クズい父親に苦しめられ続け、DVの果てに脳死状態にされてしまった美少女サム(サマンサ)さんが、宮川一朗太似の隣人少年の手によって人造人間にされるものの、移植された人工知能がポンコツだったせいで私怨を晴らす大暴走を始めてしまう悲劇の物語『デッドリー・フレンド』が堂々ランクイン。
とにかく、便宜上の主人公である天才少年(宮川一朗太)が、幼稚だわ自己中心的だわで全くすきになれない本作なのですが、真の主役であるサムさんの、神々しいまでの美しさ、悲しみを秘めた微笑み、意外な行動力が超さいこうなので、プラマイゼロです。 
いや、プラスです。 サムさんだけでプラスです。 
宮川一朗太? ああ、おまえもう帰っていいよ。
そして、そんなサムさんと合体する(させられる)ロボット・ビービーもまた、彼女に負けず劣らずの鬼かわロボでして。

number5_convert_20131108115116.jpg bb_convert_20131108115028.jpg wall-e_convert_20131108115133.jpg
(※3秒間チャレンジ 「ほんもののビービーはど~れだ!」)

青春時代の淡い初恋、トンガっていたあの頃、触るものみな傷つけて、バスケットボールで隣の家のいじわるばあさんの頭を粉砕したこともあったっけなぁ・・・ なんて、そんなほろ苦い記憶を呼び戻してくれる名作です。 
あ、粉砕はうそです。

どうやらDVD化されていないらしい本作のデジタルリマスター版リリースを心待ちにしている方で、尚且つメガネと白シャツとネクタイをほぼ毎日着用しているんだよなーという方、今度一緒に飲みに行きましょう。

(※ ソフト化はされていませんが、某えがおが似合う動画サイトでアレをナニしたソレが鑑賞出来るようですよ。ヒソヒソ声でしか言えませんが。)


7位 『トワイライトゾーン/超次元の体験』
twilight_convert_20131106215025.jpg
(監督ジョン・ランディスさん、スティーヴン・スピルバーグさん、ジョー・ダンテさん、ジョージ・ミラーさん/出演ジョン・リスゴーさん、グレムリン、他)

あらすじ・・・
レイシストの男が、真夜中の老人ホームで缶けり遊びをしてたら、恐るべき子どもの家に迷い込み、帰りの飛行機の窓からグレムリンを目撃します。

わたしはとにかく、夜中にテレビで放送していた『トワイライトゾーン』がだいすきで、とはいえ、厳しい家だったため夜半のテレビ鑑賞など許されるはずもなく、毎週足音を忍ばせて潜入した真っ暗な部屋の中、ブラウン管テレビにイヤホンを差込み、明かりがもれないようごっそり毛布をかぶりつつ汗をじっとりかきながら見ていたものでした。
両親にバレたらこっぴどく叱られる・・・ そんな緊張感もプラスされていたからか、『トワイライトゾーン』でバズレ回にあたった覚えはまるでありません。 むしろ、毎週大傑作ばかりだったと記憶しております。
で、そんな愛すべきSFミステリーを名だたる監督たちが紡ぎ上げた劇場版はというと、これまた珠玉の名作揃いだったわけでして。

風刺にあふれた第1話、スピルバーグさんが担当しているにも関わらず最もおとなしく最も深イイ話になっている第2話、ジョー・ダンテ監督の世界観が爆発している最高にクレイジーな第3話、そして、ジョン・リスゴーさんの狂乱っぷりとグレムリンの人を食ったような態度がたまらない第4話。
どのお話も、「トワイライトゾーンらしさ」と新鮮な驚きに満ちた素晴らしい作品なのであります。

紹介される際、邦題である「ミステリーゾーン」と原題「トワイライトゾーン」がごっちゃで使われていたため、それぞれ別のモノが存在しているのだろうか・・・ と困惑したことがある方で、尚且つメガネと白シャツとネクタイが欠かせない前髪厚めの方、今度一緒に飲みに行きましょう。


8位 『ギャラクシー・クエスト』
out-cast-studios_convert_20131108174948.gif
(監督ディーン・パリソットさん/出演アラン・リックマンさん、シガニー・ウィーバーさん、ティム・アレンさん、他)

あらすじ・・・
『スタートレック』ミーツ『サボテン・ブラザーズ』。

現実に抗う勇気も気力も失った大人たちが、尊厳、友情、夢を取り戻す大傑作。
我が輩ことアラン・リックマンさんが特殊なヅラをつけて大活躍するのですが、途中からヅラが特殊に見えなくなるというね。 
まさしくシェイクスピアの戯曲を演じているような、威風堂々たる佇まいから繰り出される重厚なセリフ「トカゲヘッドの名にかけて」(※本当は「グラブザーのハンマーにかけて」)に落涙必至です。
元気がない時に観ると無性に力が湧いてくる、栄養補強材のような逸品。

「すきな言葉は?」と聞かれたとき「Never give up! Never surrender!」と答えたことのある方、尚且つネガネで白シャツでネクタイでサラサラ前髪で仕事中は袖をまくる傾向のある方、今度一緒に飲みに行きましょう。


9位 『ヘルレイザー4』
hellraiser_4_3.jpg
(監督アラン・スミシー/出演ピンヘッドさん、闇の女王、ビーストちゃん、他)

あらすじ・・・
ピンヘッド、宇宙に散る。

リーガンちゃんが予言した「宇宙で死ぬ」ひとは、誰あろうピンヘッドさんだった!
もうね、正直『ヘルレイザー』がSFとは思いませんよ。
なんだろう? ファンタジー?ファンタジホラー? まぁそんな感じですよね。
でも、オレはどうしても、『ヘルレイザー4』をSFベストテンに入れずにはいられなかった。
なぜって?!
あの、もっとも宇宙とは縁のなさそうなピンヘッドさんが、近未来的な宇宙船の甲板でボケーっと佇んでいる、そんな盆と正月がいっぺんに到来したような画を観せられたのですよ! 
もうそんなもん、「あーSFだわ」って思うじゃないですか!「あーこれ紛うことなきサイエンスフィクションだわ」って!
ほら、そういう気持ちで見れば、上のスチール写真も、どことなく『エイリアン3』っぽさを感じてきませんか・・・ 来ませんか・・そうですか・・・

誰も知らなかったルマルシャンの箱誕生秘話が秘話でなくなる本作。
しれっと登場した「闇の女王」が、その身震いするほどゴージャスなビジュアルとは裏腹に全く活躍しないという残念ポイントもあるものの、ピンヘッドの愛犬ビーストくんやクルクルっと丸まった双子など魅力的なキャラクターが実にすてきだったり、ヘルレイザー名物ズル剥けや過去の作品との関連性なども意外とあったりなんかして、下手するとシリーズ中3番目ぐらいにすきな作品かもしれません。
3番目って・・またえらい中途半端だな・・・

以前ビーストくんのフィギュアを見つけたとき、「また今度にしよう」と思ったのが運の尽きで、それ以来一度も購入の機会が巡ってこないわたしにビーストくんを譲ってあげてもいいと思われる方、もしくはビーストくんは持っていないけどメガネで白シャツでネクタイで前髪はサラっとしているよーという方、今度一緒に飲みに行きましょう。

『ヘルレイザー4』感想


10位 『ドリームキャッチャー』
ダディッツ_convert_20131107135438
(監督ローレンス・カスダンさん/出演モーガン・フリーマンさん、ジェイソン・リーさん、ダディッツさん、他)

あらすじ・・・
モーガン・フリーマンは悪い人。

アーイ・・ダディッツ!!!!

メガネ男子の方、今度一緒に飲みに行きましょう。





はい、長くなった! 書いてるうちにめっぽう長くなったパターンね!コレね!

というわけで、ほんとうにすきなSF映画ばかり10本、選出させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
余談ですが、いちおう「割とすぐ鑑賞できる作品」という点を勝手に念頭に置きつつ書いております。
と言いますのも、過去の名作やカルト的な人気を博す作品って、廃盤になっていたりべらぼうな値がついていたりして、興味を持ってもなかなか観られないことが多いのですよねぇ・・。
わたしも今まで何度か、「うわあ・・おもしろそう・・・ ・・・って観たいけど観れないんじゃん!」と臍をかんだ経験がありますので、今回はレンタル店に高い割合で置いてあるであろう作品の中から選んだつもりです。
ネタバレ全開で書いておきながらなんですが、もし未見の方で「あ、おもしろそう!」と思われた方、是非一度ご覧くださいませ。
あと、メガネ男子(略

以下、泣く泣くベストテンから外した作品をさっくりとご紹介して、今回の記事をおひらきにしようと思います。

・ 『ねらわれた学園』わたしは宇宙だ!
・ 『スペースバンパイア』マチルダ・メイさんのおっぱい!
・ 『ゼイリブ』プロレス!
・ 『銀河ヒッチハイク・ガイド』マーヴィンがえげつないほどかわいい!
・ 『幻魔大戦』悪党に襲われたおねえさんが覚醒してコンロの火をつけるシーンが好きすぎてたまりません!
・ 『エイリアン』元祖タンクトップ!
・ 『アビス』深イイ話!深海なだけに!
・ 『バック・トゥ・ザ・フューチャー/全3作』2を観に行った映画館で、「続きは来年夏にね!」と出た瞬間の「ぐぬぬ・・」感!
・ 『キャプテン・スーパーマーケット』何かもう、随分長い間ブルース・キャンベルしか観ていないような気がします!
・ 『ロスト・チルドレン』蚤すげえ!!
・ 『ダークシティ』インセプションのビルガシャガシャを観た時「ダークシティだ!」と思ったよね!
・ 『スターシップ・トゥルーパーズ』切り株祭り!
・ 『オブリビオン』トム祭り!


これはキリがないぞ!

またもや「どれがSFでどれが他ジャンルなのか」わからなくなってきました。
あと、基本的にUFOさえ出てくれば、即傑作扱いになってしまう傾向がありますので、うっかり『コミュニオン/遭遇』とか『フォース・カインド』とか入れそうになっちゃっているわたしがいますよ。 踏みとどまれオレのこの右手・・!


ではではワッシュさん、集計の方大変かとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします!



-関連記事-
「ゼロ年代ベストテン」
「続編映画ベストテン」
「スポーツ映画ベストテン」
「ホラー映画ベストテン」

「佐野史郎映画ベストテン」(←勝手に便乗企画)




     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『グレイヴ・エンカウンターズ2』

2013年11月01日
gureibu_convert_20131101120351.jpg
(※ 『グレンヴ・エンカウンターズ2』)


quarantine_convert_20131101120853.jpg
(※ 『ザ・クアランティン』)(←『REC』リメイク)


rec2_2_convert_20131101122139.jpg
(※ 『REC』)


【結論】 優勝 『REC』  (なんのだよ)


あらすじ・・・
① 自称・映画マニアの大学生アレックスくんは『グレンヴ・エンカウンターズ』を手厳しく批評していた。 なぜなら彼には独自のホラー哲学があるからだ。 今まさにそれに則り、過去誰も観たことのないような、斬新で、超おっかないホラー映画を随意製作中のアレックスくん。 ストーリーは若いチャンネーが山中で彼氏といちゃついていたトコロ殺人鬼に捕まり拷問に(以下略)

② そんなアレックスくんのもとに届いた一通のメール。 文章は無く、一本の動画だけが添付されていたのだが、そこには他ならぬ『グレイヴ・エンカウンターズ』の未公開シーンが・・・。 誰が、いったい何の為に? 送り主を突き止めようとするアレックスくんを、周囲の友人たちは止めようとするのだが(以下略)

③ 『グレイヴ・エンカウンターズ』に主演していた俳優の母親とコンタクトを取ることに成功したアレックスくん。 しかし、彼女は認知症が進行しており、息子に関する話は全く的を得ない内容ばかり。 そんな中、メールの末尾に記されていた数字の羅列が、とある場所の経緯と緯度を示していることに気付いたアレックスくんは、自主映画スタッフたちを引き連れ、『グレイヴ・エンカウンターズ』の撮影場所で、現在は立ち入り禁止となっている精神病院へ(以下略)

④ 病院に侵入しようとした瞬間、どこからともなく現われた警備員に引き返すよう注意された一行。 しかし(以下略)

⑤ 『グレイヴ・エンカウンターズ』に出てくるシーンそのままの院内に興奮が隠せないアレックスくん。 固定カメラを建物内のあちらこちらに設置し、いざ撮影を開始しようとすると(以下略)

⑥ 突如打ち破られるドア。 怯える一行の前に現われたのは、先刻の警備員だった。 不法侵入をたしなめられ、意気消沈するメンバーをよそに、アレックスくんだけは撮影の続行を(以下略)

⑦ 怪奇音を辿って姿を消した警備員が(以下略)

⑧ 撮影を諦め、建物から脱出しようと提案するメンバーにアレックスくんは(以下略)

⑨ 2人の仲間を喪いつつも、奇跡的に脱出に成功したアレックスくんたちは、警察に通報せずそのまま宿泊していたホテルにチェックインし(以下略)

⑩ 邪悪なモノによって、再度病院へと連れ戻された一行の前に、すっかり変わり果てた姿の『グレイヴ・エンカウンターズ』主演俳優が現われ(以下略)



【結論】 もういっそのこと作品そのものを「以下略」しちゃえばいい。


・ 廃屋に勝手にあがりこんだ撮影好きな人たちが、謎の怪奇現象に襲われウンジャラゲー、その一部始終を収めていた固定カメラがハンジャラゲー、といういつものアレが再び(というか何度目かわからないぐらいに)登場。

・ 前作『グレイヴ・エンカウンターズ』は、若干「予告詐欺」といいますか、「もう予告だけでいいじゃん」的な危うさがあったものの、後半怒涛の追い込みや予想外のマッドな展開があったりして、なかなかおもしろい作品だったのですが、さて、今回の出来栄えやいかに・・・?!

・ と思いつつ鑑賞したのですが、絶望的におもしろくなかったです。 非常にざんねんです。 

・ なにがおもしろくなかったって、前半のぼんやり具合から、後半白塗りおばけ参上までのダルさがね、悲しいほどに前作と同じなのですよね。 たしかに、くだんの精神病院を再訪するには、それ相応の理由が必要でしょう。主人公の「映画」に対する熱量も説明しなければならなかった。それはわかります。 

・ ただ、理由付けの部分が「謎メールが届いたよー!わー!なぞー!」「グレイヴ・エンカウンターズの出演者って、その後の出演作ないんだー!わー!なぞー!」と、非常に緊迫していなかったり、主人公が作っている映画がさっぱりつまらない上にやたらと長かったりするので、後半に向けての盛り上がりに効果を発揮できているように感じられなかったのですよ。 やっと病院内で怪奇現象が起こり始めたとき、わたしは思わずプレイヤーのメモリを確認してしまいました。 ちなみに44分経過していましたよ! 要チェックだよ!

・ 山海塾系のおじさんがドダダーっと走ってくる。しょんぼりと佇んでいた女の子が一拍置いてガバーッ!と顎を外す。でっかい音がする、などなど、脅かす方法にバリエーションがなかったのもざんねんでしたね。 クライマックスにアッと驚くグロシーンがあるのですが、なんだろ、今回それ、あんまいらないかも・・・(そこだけテイストが違いすぎて馴染まない)

・ 「錯乱してしまった主演俳優」さんを、どこかで観たことあるなぁ・・と思っていたのですが、今わかりました。 たぶんゴラムです。(※『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ)(※中の人が一緒、という意味ではなく、演技が似ている)

・ 暗く深い闇の中で、小動物を捕食しながら生きながらえるうち、精神を病んでしまった主演俳優さんが、いつ「しどい大学生だよ・・・ゴクリゴクリ」と言い始めるかドキドキしてしまうほど擬似ゴラムでした。 ネズミのかぶりつき方も堂に入ってましたし。 でぶのホビットにシチューにされないうちに召し上がれ・・!

・ で、「あーゴラムだなぁー」と思いながら観ていると、今度は『クロニクル』っぽいカメラ浮遊シーンが始まるという。

・ 調べてみたら、『クロニクル』の方が数ヶ月先に公開されているようですね。 まぁ、『グレイヴ・エンカウンターズ2』の製作者が前者を参考にしたのかどうかはわかりませんが、この撮影法が今後のPOV作品に欠かせないものになってゆくのか、ちょっと気になるトコロではありますな。 うそ。 ホントはあんま気になってない。

・ で、そうなってくると「今度は何リスペクトなの?」と思ってしまうのが人の常というもので。 くじけず鑑賞していましたら来ました。最後の最後に。 壁にぽっかりと開いた異空間にごうごうと吸い込まれて行く人と家具。 そう、『死霊のはらわた2』です。

・ 節操ないな!

・ 柱につかまってウワーとかやってましたからね。 それではみなさん、次回『グレイヴ・エンカウンターズ3 アレックスVSアーミー・オブ・ダークネス』でお会いしましょう。

・ 会わないから。

・ などと、散々好き勝手に書き綴ってしまったものの、根底にあるのはホラーに対する愛情と、製作者に対するリスペクト精神ですので、どうか送り主不明の謎メールだけは送ってこないでください。 マジで『グレイヴ・エンカウンターズ』を越えるホラーなんて撮れませんて! 『グレイヴ・エンカウンターズ』さいこうですやん! 

・ と、観ようによっては「わいの映画の悪口言うんやったら、もっとおもしろい作品撮ってみいや!」という「巷に溢れかえる自称評論家」に対する恫喝・・じゃなかったブラックなジョークが込められているようにも感じられる『グレイヴ・エンカウンターズ2』。 新鮮なおもしろさはありませんでしたが、作品(前作)をディスりまくる一般視聴者のコメントを製作者自ら脚本に取り入れている部分や、深淵をのぞき込んでいたつもりが逆に深淵にガン見されていた主人公の行く末など、「おっ」と思える部分もありましたので、1作目を観て興味を持たれた方はご覧になってみてはいかがでしょうか。



関連感想・・・『グレイヴ・エンカウンターズ』(1作目)







     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

 | HOME | 

※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。