ブログパーツ

『エージェント・マロリー』

2013年07月19日
haywire-big_convert_20130716124744.jpg

あらすじ・・・
「わかった、わかりました! とにかく今から復唱しますから!ね!
ええとええと、さっきカフェであなたに襲いかかった男性の名前はアーロン!そんで、あなたの名前はマロリーさんね! え?フルネームはマロリー・ケイン? ああ、はいはい、わかりました!
ほんでえっと、あなたはとある民間企業で働いていて、その企業はもっぱら政府からの後暗い仕事を引き受けていた。 企業の責任者は・・・ケ・・ケ・・・ケネスさんね!そうそう、ケネスさん!あなたの元カレね!
で、議員のアレックスさんからの依頼をうけたあなたは、こないだバルセロナに向かったんですね!
依頼の内容は、悪者に監禁されているジャーナリストのヤンさんを救出すること! ・・・ちがう!ジャンさんだ!ヤンじゃなくてジャンさんね!わかってますよ!わかってますってば!
現地で、ヴィクターさんとジェイミーさんと、さきほどのアーロンさんと合流したあなたは、チームを抜群の統率力で率いて無事ジャンさんを奪還。
その後、ケインさんの部下で現地支局員のロドリゴさんといういぶし銀の・・ ・・え?ケインさんじゃない・・? あ、ケネスさんだった! もう!ケインとかケネスとか紛らわしいんだよ!」
ジーナさん_convert_20130716143956
「・・いや・・じょうだんですよ・・・ じょうだんですってば・・・
・・ええと・・・それから・・・ロドリゴさんにジャンさんを引き渡してから、サンディエゴの自宅マンションに戻ったあなたを、再びケネスさんが訪ねてきて・・・ ・・え?帰宅後わずか2時間で訪ねてきた?・・ああ・・2時間・・・そうですか・・・たぶんなんかね、どっかから見張ってたんじゃないスかね・・・てかもう2時間でも3時間でもいいじゃんよ・・・」
ジーナさん_convert_20130716143956
「ごめんなさい!ディテール軽視してないです!じぶん、めちゃくちゃ真剣です!
ケネスさんは、あなたに新たな仕事を持ち込みました!はい!その通り!
仕事の内容は、イギリス人エージェントのポールさんとダブリンで合流して彼の奥さん役を演じる、という、超ヌルいものだったけれど、MI-6からの依頼だったのでしょうがなく引き受けたんですよね。 あわよくば、MI-6関連の仕事を増やそうという魂胆・・ 前向きな姿勢でね!そうですよね!
それからそれから、ダブリン入りした後、ハイヤーでラスボローというお屋敷に出向き、フランス国籍を持ち今はアイルランドに居を構えているステューダーとかいう実業家に会って、ええとええと、っていうかフランス国籍とかアイルランドとかお屋敷の名前とか、必要ッスかねぇ・・・」
ジーナさん_convert_20130716143956
「・・必要ッスよね!もちろんですよ! 誰ですか!あなたの説明に疑問を抱いた大バカ者は!
ポールさんはステューダーさんを尾行するので、あなたにその間別の男・・ほらほら・・あの・・あなたが以前バグダッドのホテルでかち合ったことがあるという、あごヒゲの男を見張っているよう頼んだんですよね!
ほんで、あなたはというと、なんとなくポールさんの態度に怪しさを感じていた為、前もって彼の携帯をトラッキングしておいたんですよね!すげ~!さっすが~!やり手~!
そうしたところ、ポールさんがこっそりステューダーさんと密会していたことが判明。 
その後、ポールさんが出入りしていた納屋を調べてみたら、なんとつい先日救出したはずのジャンさんが変わり果てて姿となって隠されていたではありませんか!
その上、ジャンさんの手には、あなたのブローチが握られていたんですよね! ケネスさんから「これ持ってくように!」と念をおされたブローチがね! おーこわ!秘密組織こっわ!」
ジーナさん_convert_20130716143956
「・・いや・・ふざけてないですってば・・・すみません・・ 続けますから・・・
あの・・ステューダーさんから誘われたという、サン・モリッツのスヴレッタとかいうホテルの名前も、覚えておいた方がいいですかね・・あ・・・必要ですか・・そうですか・・・・いちおうね・・・
死体からブローチを抜き取った後、知らぬ顔のポールさんとホテルに戻ると、部屋に入った瞬間豹変したポールさんがあなたに襲いかかった。
どうやら敵の計画は、あなたにジャンさん殺害の容疑をかけ、そのまま口を封じてしまうというものらしい。 ・・と察したあなたは、まんまとポールさんを返り討ちにしたものの、警察から追われる身となってしまったんですよね!
それにしても、どうしてポールさんはあなたに罪を着せようとしたんですかね! ああ、発案者はケネスさんなのか! でも、ケネスさんのもともとの雇い主は・・誰でしたっけ? ・・・議員のアレックスさん?!そうでした!最初の辺りで聞いたような気がしないでもない!
じゃあじゃあ、アレックスさんが全ての黒幕ってことなんですかね・・?
ん? でもダブリンでの仕事はMI-6が噛んでいたんじゃ・・
ちょっと一旦整頓しますね! 
今んトコ死んでるのはジャンさんとポールさんとアーロンさ・・いや、アーロンさんは死んでないのか・・ えっと・・ステューダーさんはどうなったんでしたっけ・・・?
仕事の依頼はアレックスさんとケネスさんとポールさん・・ ・・MI-6・・
・・・あの・・ ぼくいつごろ解放してもらえるんでしょうかねぇ・・・
わかってます! わかってますよ! 今お聞きした話を全部おまわりさんに伝えればいいんでしょ! それはもう絶対しますから!がんばって一言一句間違えずに伝えますから! ・・だからもう・・帰らせて・・・」
ジーナさん_convert_20130716143956
「忘れてました・・・ そうでした・・最後にコブレンツさんに電話1本入れるんでした・・・
あー・・  えっと・・てへへ・・あのぼく・・もしかしたらなんですけど、教えてもらった番号忘れちゃったかも・・・」
ジーナさん_convert_20130716143956
「うそですよ!超覚えてますよ! で、コブレンツさんって誰なんですかね・・? 
ああ・・ ・・・アレックスさんがコブレンツさん・・ へぇ・・苗字だったんですか・・ それぐらいわかるでしょ? ・・うん・・わかりますよね・・・わかる・・・  ・・ってわかるか!! もうきみとはやっとれんわ!!


Gina-Carano-tumblr_lynponMOwO1qzlnvqo3_500_convert_20130716151028.jpg
(※ なんてマロリーさんに言い返そうものなら、これもんで大きく振りかぶってドツかれるから言わないよ絶対!)



・ 「劇場公開時、来場者特典としてマロニーが配られた」ということ以外何の前情報もなく鑑賞していた本作。 どの場面も色合いがえらくスタイリッシュで、画面もバチっと決まっていて、台詞は最小限だわ音楽の使い方もこじゃれているわで、なんなんだちみは! と思っていたら最後のエンドクレジットに「監督・スダーバーグ氏」と表示されて、ものすごく合点がいきました。

・ とにかく、殴る・蹴るのシーンがいちいちかっこいい! それもそもはず!本作では、めっぽう強い女の人が、名だたる豪華俳優陣をバッタバッタとのしてゆく、その一点に勝負をかけてみたからです!(※ソダーバーグさんの気持ちを代弁してみました!)

・ 冒頭のチャニング・テイタムさんを皮切りに、無名・有名を問わないドツきっぷりを披露するヒロインを演じていたのは、アメリカの総合格闘家ジーナ・カラーノさん。 表情のパターンは2種類ぐらいしかないものの、お話自体も「ニッコリ笑う」くだりと「フルボッコにする」くだりの繰り返しなので問題ありませんでしたよ! 細かい心の動きなんて気にしない気にしない!ひとやすみひとやすみ!

・ 大物俳優の中で実際しばき倒されるのは、イギリス人エージェントのポールを演じていたマイケル・ファスベンダーさんと、元カレであるケネス役のユアン・マクレガーさんだけだったのですが、出来れば政府の大物議員役のマイケル・ダグラスさんや、悪の黒幕ロドリゴ役のババンがバンデラスさんとも取っ組み合いの殴り合いを繰り広げて頂きたかったですね。

・ バンデラスさんなんていちおう元暗殺者でしたし、なんかもっとこう、肉弾戦をね・・・女の尻をおっかけるだけじゃなくね・・・

・ マイケル・ダグラスさんだって、本心ではジーナさんのあの張りのある内ももに挟まれてオチてみたかったんだと思うよ! 男の本懐、遂げさせてあげてよ!(※ダグラスさんの気持ちを代弁してみました!)

・ ていうか、ビル・パクストン出てたの?! どこに?!

・ いまだにビル・パクストンの顔が覚えられません。 ヒゲなんかつけられたら余計にわかんないよ! ・・・ビル・・オレの心を惑わストン・・

・ 一部のミラ・ジョヴォヴィッチさんを除き、大物女性俳優さんがアクション映画から遠ざかりつつある昨今、ジーナさんのような「本物の動き」が出来る女優さんにはもっともっと活躍して頂きたいですし、そういう場がどんどん設けられたらなぁ・・と思わずにはいられません。 ストーリーと演技は微妙でしたが、アクション映画としては最高でしたよ!

・ それにしても、エージェントとして超すご腕のマロリーさんはさておき、その武勇伝の一部始終を一度聞かされただけで固有名詞含め全部暗記してしまった、民間人のスコット青年(19歳)が有能すぎてこわいですよよね。 もしも続編に彼が新たなるエージェントとして登場しても、オレは驚かないネ!(まぁ、続編無いと思うケド・・)


     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『レ・ミゼラブル』

2013年07月16日
les_miserables_ver11_convert_20130711125637.jpg

あらすじ・・・
ジャン・ヴァルジャン、成り上がりすぎ!


ヤザワ コピー

【続発する突然死! 散りゆく若き命! 殺伐とした世の中で、いろいろと「すぎる」やつらが無情な人生を謳いあげすぎます・・・!】

・ ジャン・ヴァルジャン、刑期長すぎ!

・ 女性が多い職場、往々にして可愛い子に手厳しすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、無一文からたった8年で市長兼事業家とか大物になりすぎ!

・ 19世紀のフランス、治安悪すぎ!

・ ファンティーヌ、体調が急変しすぎ!

・ ジャヴェール警部、記憶力良すぎ!

・ コゼットの里親、手クセに問題ありすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、いくらかの現金だけを持って着の身着のままで幼子を連れ逃亡したのちたった9年しか経ってないのに何不自由なく暮らせすぎ!

・ ジャヴェール警部、高所好きすぎ!

・ マリウス、典型的な金持ちのボンボンすぎ!

・ コゼットとマリウス、衝動的に恋に落ちすぎ!

・ エポニーヌ、幼い頃からクズい親に窃盗や詐欺の片棒を担がされて育ってきたのに、ええ子すぎ!

・ マリウス、エポニーヌを都合のいい女として扱いすぎ!

・ エポニーヌ、一生懸命マリウスに尽くしすぎ!

・ エポニーヌ、「ホントは恋愛対象として見てもらえていないってわかっているけれど、目を閉じれば、想像の世界ではいつでも彼がそばに寄り添ってくれているから大丈夫なんだ・・・」って現実逃避することで「辛い片思い」も「幸せ」に変えてゆくとか、ネガティブなんだかポジティブなんだかどっちなんだかな思考回路が不憫すぎ!

・ わたし、エポニーヌに共感しすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、指名手配中なのに隠れる気なさすぎ!

・ マリウス、全般的に浮かれすぎ!

・ マリウス、仲間の冷ややかな目に晒されてるのに平常心すぎ!

・ マリウス、「革命とコゼットちゃん、どっちも捨てがたいんだけどとりあえずコゼットちゃん姿を消しちゃったから革命しとくかぁ!」 みたいなサックリとしたニュアンスで革命に参加しすぎ!

・ ていうかマリウス、あのままコゼットとくっついていたら毎日朝から晩までデートで革命どころじゃなくなってたんだろうなーというチャラい雰囲気醸し出しすぎ!

・ ジャヴェール警部、潜入捜査したる!って息巻いてた割には先の見通し甘すぎ!

・ ガブローシュ少年、堂々と敵の前に出てきすぎ!撃たれすぎ!何しに出てきたのかわからなすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、「遠くに行きます・・探さないでください」って言ってたのに、いつまでも近場で待機しすぎ!

・ ジャヴェール警部、心折れすぎ!

・ 革命を起こそうとした学生たち、「自由、さもなくば死を!」って極端すぎ!

・ マリウス、担がれすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、担ぎすぎ!

・ マリウスのおじいちゃん、暴動に加わりあまつさえ人を殺めてしまった孫の罪を見て見ぬふりしすぎ!

・ コゼットとマリウス、結婚急ぎすぎ!

・ ジャン・ヴァルジャン、一気に老けすぎ!

・ ファンティーヌ、天国からの参戦なのに坊主すぎ!

・ なんだかんだで沢山無駄死にしちゃいつつも、オレたち(はきっちり爪痕を残していったから、たぶん意志を継いでくれる人たちも現れると思うし、そんな彼ら)の戦いはこれからだ! って感じにええ話に持っていってるけどよく考えたらやっぱ悲惨な話だったよなぁ・・・ と思わせすぎ!


【全体的にはしょりすぎ!】

舞台を観ていて、「ああ、このお芝居をもっと間近で観てみたいなぁ・・」と思ったことはありませんか?
わたしはあります。
その息遣い、その感情の高まりを、目と鼻の先で観てみたい。 
役者さんの体温を、全身に浴びてみたい。
毛穴から汗がにじみ出る瞬間を、この目に焼き付けたい。

トム・フーパー監督による『レ・ミゼラブル』は、そんな願いを見事に叶えてくれました。
ミュージカル映画で初となる、歌の同時録音という撮影方法により、「ミュージカルナンバー」はより生々しい「言葉」として胸を響かせ、めまいがするほどのクローズアップから一気に「神の視点」まで上昇するカメラからは、映画ならではのダイナミックさを感じることができましたよ。

ただ、2時間半強でひとりの男性の人生をとっぷりと描ききるには、どう考えても時間が足りていない、ということも否めなく、全体的に端折りに端折った結果、若者たちが命をかけた革命についても、ジャヴェール警部の人生観の変化についても、マリウスとコゼットの運命的な恋愛についても、いまひとつ説得力に欠けた語り口になっていたように感じてしまいまして。
とりあえずですね、みんなタイミングよく亡くなりすぎ。 
「宴もたけなわではございますが、お時間の都合もありますので・・そろそろこのへんで・・・」みたいな感じでコロっと逝きすぎ。 空気読みすぎ。

死亡者を含むオールキャストによる大合唱で締めくくられるという、なんとなく「急遽打ち切りになったジャンプ漫画の最終回」みたいな終わり方になってしまった六月暴動。
実際、当時パリで起こっていた「王政を倒すための民衆蜂起」は、その後十数年をかけて実を結ぶことになったようですので、若者たちの死は決して無駄ではなかったのかもしれませんが。(血濡れた歩道を掃除する女たちの嘆きからも、彼ら(学生たち)の死が、なんらかの影響を残していったことは伝わってきましたし)
しかしできれば、回想(空想)上の一致団結シーンではなく現実のシーンとして、パリっ子たちをどう変えたのか、本当に無駄死にではなかったのか、といったあたりをもう少し具体的に描いてほしかったなぁ、と思ってしまいましたねぇ。じゃなきゃ悲しすぎるですよ・・・(特にガブローシュ少年の短すぎる半生が)

とまぁ、諸手を挙げて大絶賛するには物足りない部分もありましたが、とにかくジャン・ヴァルジャンを演じたヒュー・ジャックマンさんとファンティーヌ役のアンちゃんが身震いするほど素晴らしかったので、わたしは充分満足させていただきましたよ。
あと、大スターふたりを凌ぐほどの存在感を見せつけた、サマンサ・バークスさん!
舞台版でもエポニーヌ役を演じていたというサマンサさんによる「オン・マイ・オウン」は、今も耳に焼きついて離れません!

それにしても、こんな身近にエポニーヌのようなええ子がいてくれているのに、初対面のコゼットにうつつを抜かし、その上エポニーヌに「あの子んち調べてきてよ」と使いっぱしりのようなことをさせるマリウスは、鈍感とかではなく確信犯とみたね!
だってさぁ、常に自分の周りをうろちょろして、目をハートにして世話を焼いてくれる女の子がいたら、「ああ、オレに気があるな」ってわかるじゃんか!いや、わかんないとは言わせないよ!
あいつはそれらのことを全部把握してて、その上でエポニーヌをパシリにしてるんだよ!しどいひとだよ!
・・でもってね・・エポニーヌもそれは承知の上で、それでもなお、パシリでもいいから、恋愛感情無しでも微笑んでさえくれればいい・・っていうね・・・ ・・なんじゃい・・・なんじゃいこの涙は・・・!

【今日のまとめ・わたし、エポニーヌに共感しすぎ!】



     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』

2013年07月04日
Bridesmaids-poster_convert_20130703235515.jpg

あらすじ・・・
幼馴染の親友の花嫁介添え人(ブライズメイド)を務めることになった主人公が完全アウェイの中奮闘します。

女友達が結婚することになって微妙な心境に陥るキルスティン・ダンストさんのお話・・・、という程度の前情報だけで観る気満々になっていた『バチェロレッテ ―あの子が結婚するなんて!―』がWOWOWで放送されてる・・・!、という程度の認識で予約していたら実際録画されていたのは『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』でした。
という訳でキルスティンさんではなくクリステン・ウィグさん主演の『ブライズメイズ』を鑑賞しましたよ。
タイトルは「史上最悪」となっていますが、中身はその正反対。
意地っ張りで不器用な女性の本音が、珠玉の名台詞となってこれでもかと散りばめられている、「超超超最高」な作品だったので結果オーライですよ!

では、そんな台詞の一部をご紹介しながら作品の説明などをば・・・。


■ 「アレって直視できなくない?」

はい、もう一発目からシモですよね!

恋人とベッドの中で大運動会を開催している主人公・アニーの姿で幕を開ける本作。
速度といい角度といい、女体と会話しようという気がまるで感じられない自己中心的な腰振りをかますイケメンと、それでもなんとか表情を取り繕い彼との仲をキープしようとするアニーから、「ザ・どんづまり」という雰囲気がひしひしと伝わってくる名シーンに、早くも「これは傑作かもしれない」という予感が漂います。
そして、たのしくない夜遊びから帰宅したアニーが、親友・リリアンにぶっちゃけた一言が上記の台詞。「アレって直視できなくない?」。

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
こう言っちゃあなんですけど、性器ってグロいですよね!女性のも男性のも甲乙つけがたいぐらいエグい!気まずすぎてまじまじと眺められない!
なんでこんな形状にしたんや・・・ と責任者を呼び出して説教したい気持ちでいっぱいですよ、ぼかぁ!
ちなみにこの台詞と共にアニーが披露する「タマの顔面模写」はなんとも言えない味わいがあるので、ぜひ今をときめくキンタローさん辺りにでもチャレンジして頂きたい!キンなだけに!


■ 「かぶりつきでタマを見たいのよ!」

ええ、二発目もシモですよ! おちてこい!オレのところまでおちてこい!

長年付き合っていた彼氏にプロポーズされ、晴れて婚約の日を迎えたリリアン。
親友として「メイド・オブ・オナー(花嫁介添人のリーダー)」を拝命したアニーは、一緒に介添人をすることになったリリアンの知り合いを紹介されます。
この4人のメンバーが、とにかく個性豊かでおもしろい!
リリアンのいとこのリタは、生意気真っ盛りな3人の子を持つ平凡な主婦。
会社の同僚のベッカは、新婚ホヤホヤの世間知らずな若奥様。
リリアンの婚約者・ダグの妹であるメーガンは、態度も身体もLサイズ。
そして、ダグの上司の後妻で超お金持ちのヘレン。美人で物腰も上品だけど、あまりに世界が違いすぎる感じと、リリアンをガッツリ取り込もうとしている感じに、アニーは説明し難い反発心を抱いてしまいます。
まぁ、要は嫉妬ですよ!「女」として、「友達」としての嫉妬!

で、この4人に対し、リーダーとして仕切り能力を発揮しようとするアニーだったのですが、やることなすこと全て裏目に出てしまい、自己嫌悪に陥るばかり。
リリアンの為に独身お別れパーティを開くため、手近でお手頃なプランを提案するも、ヘレンが出した「わたしが飛行機代おごるからみんなでベガスに行きましょうよ」という金にモノ言わす案にあえなく撃沈。
「でもでも、わたし飛行機苦手だし・・・」と言い淀むアニーにリタが放った一言が「かぶりつきでタマを見たいのよ!」なのであります。

アニーとリリアンの「タマって直視出来なくない?」とは正反対の赤裸々発言ですが、日々の育児と家事に疲れ、気持ちが澱みに澱んだリタだからこその一言が激しく胸を揺さぶります。
もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
タマは見たくないけど、ドニーさんの上腕筋群とか大胸筋とか見たくなりますものね!

被せるように放った「男のストリップを目に焼き付けといて、旦那としてる時思い出すんじゃい!」という台詞も、涙なしでは聞いていられませんでしたよ!


■ 「アニーだけが自腹でエコノミーなのよね」

そんなこんなで「仕切り役をとって代わられる」という屈辱を味わうこととなったアニー。
最後の抵抗として、自らのプライドを守るためとったのが「航空券代は自分で払う」という選択です。
いけすかないヘレンの金なんて、ビタ一文使わせてもらうもんか!という勇ましい女心。 

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
「あー、え、なに?みんなファーストクラスなんだー。いや、でもわたしもう自分でエコノミー買ったから大丈夫大丈夫。ていうか、なんつうの?むしろエコノミーに乗りたかったっつうの? そういうね、確固たる意志で買いましたから。ほら、じぶん自立した女性ですし」
と毅然とした態度で言ってはみたものの、「そうなんだー。じゃ、ごめんねー」とさっさと別行動を取られ、自分以外のメンバーが和気藹々としている様子を背に、心で泣いている感じがね・・・
で、結局心細いわ飛行機苦手だわで情緒不安定になり、ヘレンにもらった安定剤とお酒の効果で暴れまわってしまうという。
わかってる。 
子供じみた行動だということはわかっている。
でも、どうしても「航空券サンキューでーす!」とは言えないんですよ!わかってくださいよ!


■ 「たまには旦那なしで深夜テレビが見たいのよ・・」

またもやリタさんの名言です。
ベガスへと向かう飛行機の中、新婚真っ只中で夢見がちだったベッカは、辛酸をなめ尽くしたリタさんから夫婦生活のリアルを叩き込まれることに。
「学生時代に男と遊んでおく」ということの重要性。
夜の営みからキスだけが抜けさってゆくという残念現象。
「愛情はないけど性欲だけはある、それが夫婦」という生々しい忠告を前に「じゃ、じゃあその最中は何を考えているんですか・・?」と質問するベッカにリタさんが答えた一言は、あまりにあんまりすぎて、もうここには書けません! リアルすぎてオレには書けないよ!

このくだりでのリタさんの台詞ですが、世界中の夫のみなさんが心の備忘録にメモしておいて損はないと思いますので、興味のある男性は泣きながらご鑑賞ください!マジで!


■ 「翼の上に植民地時代の女が!」

言わずと知れた『トワイライトゾーン』のエピソード「2万フィートの戦慄」のパロディです。
さいこうです。


■ 「あなたは私のことなんて何も知らないし、私にあなたの助けなんて必要ない」

さてさて、結婚式の準備に奔走する一方、偶然の出会いから「これは!」という人と一夜を過ごすこととなったアニー。
お相手のネイサンはおまわりさんで、アニーの弱いトコロや悩んでいるトコロを理解しようとしてくれる、とても優しい人。
しかも、朝チュン時にはコーヒーまで淹れておいてくれるという気配り名人で、アニーが今まで一度も出会ったことのない誠実なタイプでした。
どう考えても「やっと会えたね!」と言うべき人なのですよ。
年齢もいい塩梅だし、安心してつきあっていける人に違いないのですよ。
でも、言えないのです。
素直に胸襟を開いて甘えることが出来ないのです。
だって、この年になるまでひとりで必死に生きてきたから。 
ヤリ逃げ&都合のいい女扱いしようとする男たちに傷つけられないよう、「強がり」という鎧で必死に自分を守ってきたから。

もうね、わかる! わかりすぎて辛い!
パっと出の男に「きみのホントの気持ち、わかってるよ」なんて言われたかないのですよ! 
そんな浅くねえし! 
オレ、そんな単純じゃねえし!
まだまだ見せてない部分、山ほどあるし!! 同情なんてされたくもねえし!
おやじ!ホッピー一丁!大ジョッキで!


■ 「彼は親切で、優しくて・・・、それで私ね、大急ぎで逃げてきちゃったんだ」

物凄く自分のことをわかってくれている人なのに、それを認めることが出来ず、胸に飛び込むことも出来ず、毒を吐いて立ち去るしかなかったアニーが、リリアンの留守電に残した本音がこの言葉です。
優しさが痛いほどわかるからこそ、ワーって逃げてしまったアニーの、どうにもならない不器用さに、頷きすぎてムチウチ必至です。

わかりすぎて、辛すぎて、もうオレは泣いたよ! 赤鬼かアガサかっていうぐらい泣いたよ!!

ちなみに、留守電の最後に「これ聞いたら電話してほしいな・・」と残したものの、リリアンからの返信はなし!
いいよいいよ!もう友情なんて信じないよ! だったらいっそのこと、ひと思いにとどめを刺しておくれよリリアン!


■ 「悪口を言うんなら私のいない時にしてよ!」

「どちらがリリアンの親友として相応しいのか」と、火花を散らし合うアニーとヘレン。
リリアンはそんなふたりの現状に気づいていないわけではありませんでした。
彼女としては、付き合いの長いアニーも、最近知り合ったとは言え親身になって手助けをしてくれるヘレンも、どちらも大切な友達であり、自分が好きになった友達同士、できれば仲良くなってもらいたいと思っていたのです。
そりゃまぁ、ヘレンのブルジョワっぷりは、以前の自分ならアニーと一緒になって「ケッ」と鼻で笑っていたタイプではありますが。
しかし、そんなリリアンの気持ちも知らず、堅くなにヘレンを拒み、敵意を剥き出しにしてきたアニー。
ついには、うまくいかない仕事や恋愛のムカムカの相乗効果もあり、リリアンの婚前パーティで来賓を前に大暴走してしまいます。
そこでキレたリリアンが放った一言が、「悪口を言うんなら私のいない時にしてよ!」。

もうね、「やっとれんわ!」ってことですよ!
「おまえらわしの気も知らんと好き勝手しよってからに!」と。
両方の性格を知っているリリアンにしてみれば、これ以上イラつくことはなかったでしょうね。
「冷静になって、思い込みを捨てて話してみれば、きっと仲良くなれるタイプなのに・・・なにやっとんじゃぁぁぁ!」と言いたくもなるでしょうよ。 わかる。わかるよ。

・・まぁね・・・ アニー寄りの目線でみれば、「だったら最初っから間に入って取り持ってよ・・・」という話でもあるのですけどね・・・ フフ・・(遠い目)


■ 「自分を哀れむな」
■ 「自分の不幸を周囲のせいにするな」
■ 「問題の答えは自分の中にあるんだ」


リリアンと大喧嘩してしまい、ネイサンからも愛想を尽かされてしまったアニーは、すべてを失い(失ったような気になり)自宅に閉じこもってしまうのですが、そんな彼女の救世主となったのは、他ならぬダグの妹メーガンでありまして。
本気で誰かと交わろうともせず、勝手にやさぐれ、人生に失望していたアニーにぶつけたこの台詞は、彼女の心だけではなく、鑑賞していた私の心をも大きく突き動かしました。

人生なんて、うまくいかないものです。
理想と現実はしょっちゅう反発し合い、絡み合うと思えば解けてしまうのが常です。
しかし、だからといって「どうせ・・」と捨て鉢になる必要なんてない。
「理不尽な人生に振り回される可哀想な私」に酔っていても、事態は何も変わらないのですよ。
自分を変えることができるのは、自分しかいない。
ダメなトコロもイイ線いってるトコロも、全部正面から受け止めよう。

「人生は痛い。 でも、それが人生なんだ。 さあ、戦えよ!」
というメーガンの言葉は、すべての女性に贈られた力強い声援のようで(もちろん、男性にとっても同じだと思いますが)、なんかもう、師匠と呼びたいです! 師匠!かっけーッス、師匠!

ちなみに、せっかく訪ねてきてくれたメーガンを前に「私には友達なんてひとりもいないんだわ・・」とグチグチ言うアニーに向かい「友達を前によくそんなこと言えたな!」と、堂々友達宣言をするメーガンの精神力も超憧れッス! 
もしも私だったら「(ああ・・私は友達認定されてなかったんだ・・・そっか・・そうだよね・・エヘヘ・・)」と心の中で号泣するのがやっとですよ! やっぱ師匠すげえよ!!


■ 「私には女友達がいないの・・・」

いよいよ結婚式、という中、形相を変えてアニーの家に駆け込んできたヘレン。
彼女曰く、突然リリアンが姿をくらませてしまったとのこと。
まぁ、普通に考えたらマリッジブルーだろうとは思うのですが、何不自由なく育ち結婚したヘレンにはそのような発想はなかったでしょうし、結婚経験のないアニーは言うまでもありません。
ということで、万策尽きたふたりは、国家権力に頼ろうとネイサンの元に向かうのですが、その道すがらヘレンが涙ながらに告白したのがこの一言だったのですよね。

何もかも完璧に見えたヘレン。
だからこそ、初めて会った時から心の中でチっと舌打ちし、「絶対おまえとだけは友達になんないんだかんねー!」と反発してきたアニーだったのですが、正直すぎる打ち明けばなしに、思わず意地の悪い笑みを浮かべてしまいました。
それは、そこはかとなく意地悪ではあったのですが、ふたりの間にそびえ立っていた(というかふたりが妙なプライドからせっせと積み上げてきた)壁が崩れたしるしであり、「へえ・・・あんたもナナって言うんだ・・」的融和の瞬間だったのであります。

もしかしたら、いや、きっとヘレンも、どうやって友達を作ったらいいかわからない、不器用な女性だったのですよ。
ホントはみんなと仲良くなりたくてしょうがなかった。
太っ腹だったのも、嫌味とか恩を着せようとかそういうのではなく、育ちの良さが出ていただけ。
でも、そういうのを悪い方に解釈する人は多いし、何より猛烈に僻まれるものです。
ゆえにヘレンは、上っ面の友達はいても、誰かに本音でぶつかることなど出来なかったし、ぶつかってきてくれる人もいなかった。 
アニーとヘレンは、実はとても似ているタイプだったのです。

もうね、わかる! わかりすぎて辛いんですよ!
もういいよ・・何も言わなくていいよ・・ あんたもこっち側だったんだよね・・ ・・ねえ、今日からあんたのこと、ハチって呼んでも、いい・・?


■ 「人は変わらない。 ちょっとずつ成長してるだけで、根っこの部分は変わらないのよ」

高校生の頃、友情は永遠だと思っていました。
部活で苦楽を共にし、家族同然の絆で結ばれた仲間たち。
ですが、卒業し、それぞれが進学や就職や結婚という別々の道を進み始めた瞬間から、ほんの少し、その絆の結び目がやわらなくなってゆくのを感じ始めました。
新しい環境、新しい仲間との出会い。
それでも私にとって本当に心許せる友達は彼女たちだけだ、と思っていたし、お互い同じだと思っていた。 
そして、そう思っていたのは自分だけだったのだと、彼女たちの結婚披露宴で思い知らされた。

今振り返れば、なぜあんなにも頑なだったのだろう、と恥ずかしくもあり、情けなくもあるのですが、「親友」だった花嫁と、彼女の周りでにこやかにピースサインを決める見知らぬ女の子達はとてもキラキラしていて、私はなんだかもう無性に「無理だ・・・」と思ってしまったのですよね。
「ああ、彼女たちはもう変わってしまった。 新しい友達を得て、私の手の届かないところへ行ってしまった」、と。
なんてバカだったのでしょうか。
その輪の中に「やっほー!」と入ればいいものを、勝手に失望して、勝手に自分を哀れんで、「いいよ、別に、私ひとりでも平気だから」とやさぐれていた私は、なんてバカだったのでしょう。
もちろん、彼女たちがそうであったように、その時私の周りにも、新しい環境で巡り合えた大切な友達がいてくれたというのに。
メーガンのような友達が。

そんな、変わったと思っていた(決めつけていた)友達と、先日久しぶりに食事に行きました。
数年ぶりに会った彼女たちは、全然変わっていませんでした。
ちょっとずつ成長して、大人になって、でもちっとも変わっていなかった。
答えはいつだって、私の中にあったのです。

今でも私は友達を作るのが苦手で、というか、どうやったら友達になれるのか、友達を名乗ってもいいものか、そこらへんのさじ加減がさっぱり判断出来ないのですが、壁を作るも壊すも自分次第なのだよなぁ・・ということはわかってきた気がします。 飛び込むも尻込みするも自分次第なのだ、ということも。

アニーとヘレンは私だった。
そんな彼女たちがちょっとだけ成長し、新しい一歩を踏み出すラストは、さいこうに爽快で、さいこうに胸が震えて、エンドクレジットが流れた瞬間、本作は私にとってかけがえのない宝物のような映画となったのでした。
繰り返されるシモネタや、女性たちによる体を張ったギャグに腰が引けてしまう方もいるでしょうし、とことん合わないわーという方もいらっしゃるでしょうが、私の中では文句なしの傑作でしたよ!




     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

『オブリビオン』

2013年07月01日
oblivion2_convert_20130627151310.jpg


(※ 以下ネタバレしています)



あらすじ・・・
だから私は彼に言っていたんですよ。 
「それは規則違反よ」ってね。

スカブと呼ばれる獰猛なエイリアンの襲撃を受け60年。
核兵器を用いた全面戦争により侵略戦争には勝利したものの、私たちの地球はあちらもこちらも壊滅状態だわ放射能で汚染されちゃってるわで、もはや人が住める状態ではありませんでした。
人類は地球を捨て、土星の衛星タイタンへ移住することを計画。
お偉方は居住環境が整うまでの間の一時的な避難場所として、テットという名の巨大なスペースコロニーを大気圏外に建設し、生き残った人々を移動させたのでした。
もうこの地球上には人っ子ひとり残っていない。
私と彼、ジャック・ハーパー以外は・・。

そう、数年前、上層部の責任者であるサリーから「ジャックとふたりで地球に行ってくれない?」と打診された時は、すくなからずショックでしたよ。
移住先であるタイタンに水が必要なのはわかるけど、どうにかして海水を移動させなければならないのはわかるけど、なにゆえ私たちがその吸い上げポンプの見張りをしないといけないの? と。
スカブの残党対策なら、監視用ドローンに任せておけばいいじゃない? と。
ドローンが故障したらしたで、もうね、そこは消耗品だと思って放置しとけばいいじゃないですか。
どうしてジャックと私がふたりっぽっちで、ドローンのメンテを引き受けなけれなならんのですか。

もちろん、わたしたちはずっと前からのベストパートナーでしたし・・ いや、「記憶は任務遂行の邪魔だから」ということで上層部によって消去されているのでアレですけど・・・ でも、なんとなくベストパートナーだった気がしますし、とにかく新婚気分で乗り切ればなんとかなると思っていたんですよ。
ジャックはとにかくやさしくて、ケンカになったことなんてありませんでしたから。
ただ、ちょっと合わないなー・・という点も無きにしも非ずでしたが。
うん、それは認める。
だって私が「ごはんよー」って呼んでるのにメカいじりに夢中になってたり、なんだったらもうバレないように自分の趣味部屋つくったろか!みたいな自己中心的なトコ、ありましたし。
ここ、じぶんちじゃないし。 借家だし。 勝手に篭られても困るし。 わかってる?わかってんの?
でもまぁね、仮に険悪なムードになっても大丈夫なように、サリーが居住スペースの一角に「全方向から丸見えの水泳スペース」、通称「すけべプール」も作ってくれましたから、いざとなったらなし崩し的に・・お互い大人なんだし・・・
・・っていうかいやらしい女だな!サリーは!え?! そういう気遣い、嫌いじゃないけどさ!

ともかく、あと2週間、あとたった14日間地球での任務を果たせば、晴れてテットに戻れる筈だったんです。
こんな荒れ果てた地球とは、おさらば出来る筈だったんですよ。
ジャックさえ私の忠告を真剣に聞いてくれてさえいれば。
それなのに、ことあるごとに「地球の文化さいこーだよねー!オレもアメフト見たかったなー!」だの「上の連中は危ない危ないっつってるけど、地球も案外悪かないぜ?(チラッチラッ)」と、地球への執着心を剥き出しにし始めたあたりから、彼は以前にも増して自己中心的になってしまった。
よりにもよって、どんな菌が付着しているかもわからないような地球の植物を「いいもの持ってきたんだー」とプレゼントしてきた時は、ホトケのヴィクトリアと呼ばれていた私もキレましたよね。 速攻で窓から放り捨ててやりましたよね。
私が気づいていないと思っていたのでしょうが、泥まみれの書籍をコソコソしまっていたことも知っていましたよ。
まあ言いませんでしたけどね。 いちいち 言 い ま せ ん で し た け ど ね 。
夜中に汗びっしょりで飛び起きるもんだから、ベッドカバーの洗濯回数なんぞも激増しましたよね。
まあ私が洗ってあげましたけどね。 乾燥機もかけてあげましたけどね。 毎 回 ね 。

でもね、そんなことはもういいんですよ。
我慢できる範囲ですよ。 
どうしても許せなかったのは、私というパートナーがありながら、時折夢を見るようなほんわかとした目でボーッとするという暴挙。 これですよ。
遠い日の花火でも見てんのか? と言いたくなるような、切ないような焦がれるような目つき。
誰よ。 誰なのよ、その女は。 これもう、精神的とはいえ浮気と言っても過言ではないのでは。 
なんや。法的手段に出させたいんか。 内縁の妻の底力見せたろか。

そしてついに、遠い日の花火が現実のものとなったあの日。
やぶからぼうに地上へと墜落した飛行物体。 
ドローンの到着を待たず、自ら調査に向かおうとしたジャック。
「それは規則違反よ」、と私は言ったんです。
今までも繰り返し言ってきたように。
無事任務を終え、テットに戻る日を迎える為に。
だのにジャックは聞いてくれなかった。

そして彼は戻ってきたのですよ。
飛行物体から救出した、めっぽうナイスバディでちょっと影のある訳アリ風な美女を連れて。
初めて会ったはずなのになぜだか以前から知っていたような、意味深な目つきをした美女を・・・鼻の下50センチぐらい伸ばして・・・
こんなこったろうと思ったわ・・・いつかこんなことになるとおもたんや・・ ホンマ・・あれ程忠告したったのに・・・

・・・よしわかった! ならば法廷で会おう!



トム・クルーズさんが人類を救ってくれました!(※2年ぶり約10度目)(※不可能なミッションを含む)

その輝かしいフィルモグラフィにおいて、幾度となくわたしたちの地球を守ってきてくれたトム。
そんなトムがまたもや、個人的な理由で、あくまで私情で、結果論として人類を救ってくれました! 
ありがとうトム! たぶんその他大勢のことまでは考えてなかったと思うけど、とにかくありがとうトム!
しかも本作のトムは過去作品でのトムとはひと味もふた味も違う。
なんと、今回トムは出ずっぱりです! 
あ、今あなた「今までもそうだったじゃん!」と思ったでしょ! 
ちがうんだなー! 
いいですか、今回のトムは、エイリアンにアブダクションされたオリジナルトムを元に大量生産されたクローントム! 
大量生産ですから、5人や10人じゃないですよ! なんと作りも作ったり数万人規模のトムなのです!

地球に降りたっただけで約1000人! 巨大なスペースシップの船内には、その場を埋め尽くさんばかりに増殖したトム!
もはや一家にひとりはトム!
ホームセンターで「おかあさん、うちにもトムほしいよー」と駄々をこね、「ダメよ!こないだトム連れて帰ったばかりでしょ!」と怒られるトム!
空き地の隅のダンボールの中で雨にうたれて泣いている捨てトム! 
そっと傘を差し出す不良少年トム! 
意外な優しさにときめく幼馴染のトム!
トムの過剰供給による、若者のトム離れが叫ばれる昨今、みなさまいかがお過ごしでしょうか!

トム_convert_20130627151440
(※ こんな崖の上でももちろんスタント無し! そう、トムならね!)

という訳で、トムのことを愛してやまないわたしにとっては、終わらない白昼夢のような作品だった『オブリビオン』。
世界で最も有能な男ことトムが、お水だいすき宇宙人をやっつけるという壮大な物語です。
どれぐらいお水がすきかと言うと、50年かけて海の水をせっせと汲み上げ続けるぐらいだいすきです。
生命探知機(?)に反応しないタイプの宇宙人らしいので、トランスフォーマーのような機械製の宇宙人(宇宙ロボット)なのかもしれません。
機械に水っって必要なの・・・? と思わなくもないですが、たぶん後先考えないタイプの宇宙ロボットなのでしょう。
後先の見通しの悪さは、50年かけても海水を吸い上げきれていない点からも窺い知れます。
もうちょっとペースを上げられなかったのか。
これ想像ですけども、塩分を濾すことに相当苦労していたと見たね、ぼくは。
ていうか、量は豊富だけど質が濃厚すぎて扱いにくい海水すげー!

で、そんなスケールの大きなお話と共に、いや、むしろそれ以上の情熱を持って描かれているのが、とある夫婦の物語なわけですが。

地球に接近してきたテットによって引き裂かれたトム&キュリレンコ夫婦。
記憶を消されクローン化されたトムと、60年間の低温睡眠から目覚めたオルガ・キュリレンコさんが再会した時、止まっていた時は動き出すのか否かという点が、人類の行く末をも左右する重要ポイントとなっており、まぁ結論から言うと、トムが圧倒的な愛の力で、60年間ものブランクもクローン化をも乗り越えてしまうのですよね。
いやいやいや、と。
いくらなんでも、トムのメンタルに頼りすぎなんじゃないの、と。 
まぁ、トムならなんでも可能にしてくれそうな気もしますけども。

この、「大量生産されたトム」をどのように理解するかで、夫婦が迎えるラストに満足できるかどうかは大きく変わってくるのではないでしょうか。
わたしは、言うまでもないことですが、クローン人間を作ったことがありませんので、仮に作った際どのような成長過程を経てゆくのかさっぱり想像がつかないのですが。
ただ、もしも「記憶」というものが、レコードの溝のように脳に刻まれてゆくものだったとしたら、その情報を元に作りさえすれば、例えクローンとして生まれ変わっても尚、同じ人を、同じように、慈しみたいという気持ちが芽生えるのかもしれないなぁ・・と思ったのですよ。
パッケージは新しくなっても、そこに残された心は何度でも繰り返し再生されるのかもしれないなぁ・・と。
「スペア」とか「コピー」とか言ってしまうとそれまでですが、わたしは劇中キュリレンコさんを必死に守っていたトムも、再生された記憶を頼りに足掛け3年で隠れ家(我が家)へとたどり着いたトムも、どちらも本物のトムだと思いましたし、なんかね、「クローン技術」が現実世界においても全くの夢物語ではないだけに、「人間の可能性」っておもしろいなぁ!とワクワクしたのでした。

一見ハッピーエンド風なラストですが、実はその裏で「大量のクローントムとトムのクローンパートナーが木っ端微塵にされる」という、ぜんぜんわらえない悲惨な大作戦が実行されていたトコロも、いい塩梅に感動に水を差してくれてよかったですね。
テットが破壊された瞬間に、地上のドローンたちが全て鉄くずと化してしまったということは、吸水ポンプの監視を仰せつかっていた数十組ものクローントムとパートナーたちも、住処の機能が停止、もしくは崩壊してしまい亡くなってしまったでしょうし。
ただ、あれだけ優秀なクローントムなのに、生き残ったのがたったひとりとは到底思えないので、もう数十年経ったらキュリレンコさんの元にぞろぞろトムが集結してしまうのではないか、という想像が容易く出来てしまい、いい意味で胸を熱くしてくれました。
もはや一家に数人はトム!
おとうさんを名乗るトム過多により、若者のトム離れ(略)

いつもにも増して張り切っているトムが目に眩しく、圧倒的に美しい地球の風景に打ちのめされ、改めて「トムは今日も元気いっぱいだなぁ」、「地球にうまれてよかったなぁ」と、ユウジ・オダのごとく感嘆の声を(心の中で)あげつつ、大満足で劇場をあとにしたのでした。

メカもかっこよかったですよ!


Oblivion_30-535x254_convert_20130701142127.jpg
(※ モーフィアスみたいなモーガンさんもイカしてましたよ!)



     ♪♪どちらのバナーでもどうぞご遠慮なく♪♪ →   にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ

 | HOME | 

※当ブログで使用しているイラスト等の著作権は、全てはアガサにありますので、転載、二次加工、再配布の際は一言ご連絡下さいませ。