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『そんな彼なら捨てちゃえば?』

2010年05月10日
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捨てる神あれば、拾う神あり。 それが恋愛というものなのれす。

あらすじ・・・
感じのいい男性に会うと、即座に恋に落ちてしまうジジ。
明らかに都合のいい男扱いされていると判っているにも関わらず、熱烈な片想いに身を窶しているコナー。
堅実なコナーをキープしつつも、運命的な出会いをした年上の男性に猛攻を仕掛けるアンナ。
アンナと知り合った事で、自分の結婚生活に疑問を抱き始めるベン。
若くして結婚した夫を愛しているけれど、最近彼に対する信頼が揺らぎ始めた事に気付き動揺を隠せないジャニーン。
7年間同棲しているのに、結婚には消極的なままの彼氏に不満と不安が入り混じった想いのベス。
結婚という形に囚われなくとも、愛と信頼は保持出来ると信じ続けているニール。
多くのチャラい恋愛を見すぎてきたせいで、なかなか本気の恋に踏み出せないでいるアレックス。
最新の通信ツールを駆使しながらも、本当に信頼できる相手に出会えず悶々としているメアリー。

思い通りにならない恋に翻弄される9人の男女。
彼らの赤い糸の行方は・・・?


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人 多 す ぎ じ ゃ ね ? (←改めて言ってみた)

あのですねぇ、なんていうか、群集劇っつうの? シャレオツな街角で、シャレオツな職業の、シャレオツな男女が、絡み合って縺れあって解けあって・・で、最後には大団円、っつうの?そんな感じのスタイルなものですからね。 3人や4人じゃ話にならない訳なんですけどね。 ただ、まぁ実際問題多いですよね。 ひょっとしたら「誰がどれでどんな恋をしてるのかわからねーよ!」という方もいらっしゃるかもしれませんよね。
そこで、アガサ考えてみました。
超わかりやすいあだ名レッツカモン!
着火マン(ジジ)
ちびマイケル(コナー)
でかぱい(アンナ)
鼻(ベン)
まゆげ(ジャニーン)
ずんだ餅(ベス)
デアデビル(ニール)
皮パン(アレックス)
アンパンマン(メアリー)

・・・はい! という事で、つまりちびマイケルにフラれた着火マンを皮パンが慰めてて、ちびマイケルはでかぱいが好きなんだけどでかぱいは鼻にムラムラしてて、鼻は隠れてタバコを吸ってるんじゃないかってまゆげに再々責められるのがストレスこの上なくて、まゆげは会社で着火マンをけしかけるばっかしてて、ずんだ餅はデアデビルに結婚を迫ったら失敗してショボーンってなってて、アンパンマンは出会い系サイトで引っ掛けられそうになる。と、そういうお話な訳です。って余計わからねー! あと、“でかぱい”と“まゆげ”そのまんまー! 第一印象ー! マジ小学生レベルー!(※でかぱい=スカーレット・ヨハンソン まゆげ=ジェニファー・コネリー)

まぁ要は、恋愛あるあるネタを“オシャレな登場人物”という包装紙で包み込んだ、とても胃に優しいデートムービーという事ですので、つきあい始めの「イチャイチャだけが人生の目標です!」みたいなヌルいカップルは一緒に手でも繋いで観てみりゃいいんじゃねえの?  あ、言葉にトゲがあった?ごめんなさいねー。

いやぁ、それにしても、本作の冒頭シーンは衝撃でしたねぇ。
全国の女の子諸君の人生を狂わしてしまう原因となる一言。
そしてそれは、かなりの割合の女子が掛けられた事があるであろう一言。

「〇〇くんがあなたをいじめるのは、あなたの事が好きだからなのよ」

あるね! あるある!!

かく言うアガサも、先日うちのちびっこに言ったばかりですものね!
「〇〇くんがまいにちいじわるしてくるのー」と泣きついてきたちびっこに「あー、もしかしてその子、きみの事好きなんじゃないの~?」って。
いやね、もうこの歳になったら、さすがに“その言葉には嘘がある”という事は気付いてますよ。
確かに素直になれない可愛らしい男の子も居ますが、中には本気で性根の悪いクソガキ男の子もいますしね。
ただ、つい言ってしまうんですよね。
だってそれは、誰も傷つかない嘘だから。
人生に突如起こった“ちょっかい”というさざ波を、上手になだめる為の嘘。

しかし、その嘘は小さな胸に圧し掛かるストレスを収めてくれる代わりに、
「そっか、男の子って、自分の気持ちとは裏腹な事をしてくるものなんだな」
という、歪んだ解釈を植えつけてしまう。

とんでもない間違いなんですけどね! コレってね!
男の子が自分の気持ちと裏腹な態度をとるのなんて、せいぜい小学生くらいまでじゃないですか。
中学校越えてくると、そりゃもうシビアになりますよー、男子って。
眼中にない女子にはとことんビジネスライクな付き合いを。 意中の女子には形振り構わぬ猛アタックを。
わかりやすい程に目の色を変える男子の皆さんに、アガサも何度血の涙を流した事か・・・。
で、また、完全にこちらを切り捨てるでも無いのですよね。
プレゼントを渡したら「あぁ・・ありがとう」とかね。 
あ、受け取ってくれるんだ! って思いますわな。なんせこっちは真剣勝負ですし。
でも違うんですよ。
そのプレゼントはどこまで行っても一方通行だし、入れておいた連絡先の番号も、いつまで待とうが鳴り響く事なんて無いんです。

だったら受け取るんじゃねぇYO! 
はげろ!世の中のそこそこモテる男は全員ズルムケになってしまえ!!


本作でもバーテンダーのアレックスが、すぐ人を好きになって突っ走ってしまう(※ちなみにアガサは完全にこのタイプ)ジジに、
「男は本当に好きになったら前のめりになって誘ってくるもんなんだよ。 電話してねー♪とか、会えて楽しかったよー♪とか言ってるだけなら、それは気が無いって事なんだよ」
と、素晴らしく的を得たアドバイスをしていたのですが、ほんとコレ正味な話だと思いますね。

思わせぶりな態度や、煮え切らない口ぶりを、ついつい好意的に解釈してしまい、
「もしかしたらイケるかも・・・!」
と想いに拍車がかかってしまう女子の事を哀れと思うなら、今後一切情けは無用でござるよ、ケンイチ氏!ニンニン!!


・・・ただね、本気モードできちんと誘ってきてくれる殿方なら、それはそれでまだマシな方なんですよね。
最近は“草の根運動男子”だの“草ばっか食ってたら息が緑臭くなった男子”だのという、ヘンな呼び名をつけられた、自称“草系”な殿方がめっきり増えまして。

思わせぶりなんじゃなく、堂々と誘えないだけ。
煮え切らないんじゃなく、堂々と誘えないだけ。
気を持たせてるんじゃなく、堂々と誘えないだけ。

や、だってさぁ、こっちから誘って断られたらショックだし、逆に、そういう風にもっさりもっさりしてたら、業を煮やした女子の方から誘ってくれるかもしれないし。したら、その方が確実だし、好かれてるかどうかもわかりやすいっしょ。あー草うめえ。みたいな、そういう殿方が、只今絶賛増殖中。

もうねぇ、おめえらキ〇タマついてんのか! コンニャロウ!みたいなね。 
マジ頼みますよ、って。思わず固く拳を握り締めてしまった初夏の午後。
なんかすみませんね、言葉が荒くなってしまって。

という訳で、ちょっと本編からずれてしまったのですが、誰でも一度は体験したことがあるであろう、各種あるあるネタが散りばめられておりますし、王道パターンとは言え、後半訪れるハリウッドの職人芸とも言えるにやにや描写の畳み掛けも素直にドキムネ出来ますので、どなたでも楽しくご覧頂けるのではないでしょうか。
たまにはこういう、ふ菓子みたいな甘くて軽い映画もいいものですよ!

ちなみにアガサが一番印象に残ったのは、先ほども挙げたバーテンダーのアレックスとジジの顛末。
すぐに人を好きになり、その人の言動を都合よく解釈しては暴走してしまうジジに、辛口なアドバイスを与えて続けるアレックス。
ジジに対して恋愛感情が無いからこそ、男性側の本音をズバズバと教えるアレックスを、またもや都合よく解釈した結果好きになってしまったジジは、自信たっぷりにアレックスを押し倒すのですが、予想の斜め上を行くまさかの行動に、
「いやいやいや、なんでそうなるのさ! オレがいつキミの事好きって言ったよ?!」
とアレックスは大慌て。
そして、完全に自分の勘違いだった事を思い知らされたジジは悔し紛れに、
「でも、誰の事も本気で好きにならないあなたよりも、いつも本気で恋してるあたしの方がマシなんだからね!」
と、全く意味のわからない逆ギレをかまして去って行くのですが、なんとここからが衝撃のどんでん返し。
アレックスはジジの事を、本気で好きになってしまうのです!

どうですか! さすがは“恋愛あるあるネタ”の宝庫!
そうそう、こういうね、全く恋愛感情が無かった相手なんだけど、キレられた瞬間好きになってしまう、なんてことも、あるあ・・・ね え よ !!!


まぁ・・ね・・・ ほんと、男女の気持ちってわからないなぁ・・って・・  むしろ、わからないのが恋愛なんだ・・・って・・そう思いましたよね・・リアルにね・・。

全国の、叶わぬ恋に悩むみなさんも一度、自分を恋愛対象として見れくれないあの人に不条理にキレてみては如何でしょうか!
ただし責任はとらないでござるよ!ニンニン!!


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『ロボゲイシャ』

2010年05月07日
ロボ
ぎりぎりデートで使える映画なんだってさ!


あらすじ・・・
人気芸者の菊奴と、その妹であり、付き人でもあるヨシエ。
姉を慕い、姉に憧れ、姉と同じ世界に立ちたいヨシエと、
妹を憎み、妹に嫉妬し、妹とは別の世界に羽ばたきたい菊奴。

ある日、謎の大富豪の目に留まった事から、2人の運命は複雑に絡み合い、激しく狂い始める。
美しき姉妹が迷い込んだ、愛憎劇の結末とは・・・! 


ま、要するに「スラムドッグ・ミリオネア」みたいなものですよ! にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  ・・うそですよ!


井口監督と西村喜廣特殊造型監督による傑作バイオレンス映画『片腕マシンガール』以降、残酷描写に力を入れた邦画にコンスタントにお目にかかれるようになったような気がして嬉しい限りなのですが、一方、それを超える逸品に出会えないと言うジレンマもありまして。(※あくまでアガサ基準)
残酷効果、燃えるストーリー、魅力的なヒロイン、そして適度な笑い要素。
これら全てを絶妙なバランスで描ききっていた『片腕~』の前には、しいなえいひたんの凛とした佇まいも、川村ゆきえさんのボリューミィなちちも霞んでしまうのですよね。 ま、ボリューミィの意味はよくわからないんですけどね。

で、未見の『ドグちゃん』はさておき、久しぶりの井口監督作品という事で 『ロボゲイシャ』 をやっとこさ鑑賞した訳なのですが、これがすこぶる居心地のいいバカ映画だったのでした。
やっぱり井口監督の責めテクが一番グっと来ますね! よっ!この床上手!


■ 「おまえは結局何者なんだ!」
本作の冒頭、芸者風ロボに総裁選出馬を控えた大臣が襲われるシーン。
SPも全員倒され、万事休す!というタイミングで颯爽と現われる別口の芸者が一人。 その名はロボゲイシャ!
「どこから?」   「知 ら ん !!」みたいなね。
いやいやいや、て言うかさっき襲ってきた方もロボゲイシャでしたよね、みたいな。
問いかけた松尾スズキ(※大臣役)もびっくりな掴みのシーンが秀逸です。

観客に考える隙も与えず、そのまま目にも留まらぬ刀捌きで暗殺ロボをやっつけてしまう、通りすがりのロボゲイシャ。 何故かミニスカ(※着物風)。
ああ、これなんだよなぁ・・と、慣れ親しんだ故郷に帰ってきたような、そんな安心感に包まれたのでした。

あ、ちなみにこのシークエンス、後半の展開に一切絡んできませんからね!  この世はでっかい宝島!(←特に意味は無い)


■ 『スラムドッグ$ミリオネア』ミーツ『永遠に美しく...』
心の中では大切に想いあっているものの、素直になれない兄弟(姉妹)愛。
一度始めてしまったら、行き着くところまで行かないと止まれない女の闘争本能。
映画史に残る2つの傑作をひとつにしたら、こんなにドすごいB級映画になりました。
「ホルモン」と「焼きうどん」で「津山ホルモンうどん」みたいな。
「目玉焼き」と「焼きそば」で「横手焼きそば」みたいな。
2つの味が一度に楽しめる、的な、そういうアレですよ。アレ。

っていうか、B級グルメって“ソースもの”多すぎじゃね?!  摩訶不思議アドベンチャー!(←深い意味は無い)


■ 恋しさとせつなさと心強さと亜紗美
本作の見所は、ヒロインであるロボゲイシャを、迫力、腕力、美貌、知性(なんと医療行為だってお手の物!)と、あらゆる面で凌駕してしまっている天狗型アサシン・亜紗美であると、そう断言してしまってもいいのではないかと思いますね。
程よいくびれ。 美しい肢体。 キレのある攻撃。 そしてドスの効いたハスキーボイス。
もう、志穂美悦子の後を継げるのは、彼女しかいないのではないでしょうか。
取るものも取り敢えず、亜紗美。
オレが亜紗美で、亜紗美がオレで。
もし世界が、100人の亜紗美だったら。  

・・・亜紗美だったら
・・
・・・なんつうの、どこもかしこもムッチリしてて、会社に行くのが楽しくなりそうだよね。 ってなんだよムッチリって。 謝れ!亜紗美さんに謝れ! Yeah! Break! Care! Break!思い切りー!(←文字通り破れかぶれになってきている)



・・・すみません。
なんか色々すみません。


という事で、他にもヒロインの姉を演じていた長谷部瞳さんが突き抜けていて素晴らしかったり、
状況説明をそのままセリフにしてしまうユルい演出が今回もツボだったり(特に、闘う女性たちが尻刀を向け合って「恥ずかしいわ・・・」「恥ずかしいわね・・」「恥ずかしい・・」とつぶやくシーンは最高!)、
竹中直人が珍しく適量で使われていたり(丹波さんになったり、ショスタコビッチ三郎太になったりするww)、
拉致被害者の会のおばあさん役を草笛光子さんなんだと思っていたら、実は生田悦子さんで軽いショックを受けてしまったり、
志垣太郎が酷かったり(※褒め言葉)、と、とても面白かった本作なのでした。

ちょっと一言物申すなら、イケメソ息子(斎藤工)とhide似の父(志垣太郎)との確執が全く描かれていない(むしろ良好にしか見えない)為、そのイケメソが歪んだ性格になっている点に説得力が感じられないトコロでしょうか。
「オレは父の愛を知らずに育った・・・」とかなんとか言っている割には、お父ちゃんと仲良くヘンタイ談義に花を咲かしてるのですよねぇ。
まぁ、ただの甘ったれの馬鹿ボンという事なのかもしれませんが。

素直になれない姉妹の常軌を逸した意地の張り合いも、若干薄味すぎるかなぁ・・という気もしないでもなかったのですが、終盤からのやりとりがかなりグっと来る内容でしたので、アガサは大満足です。

エグい肉体破壊描写もありませんので、もしかしたらお子様でも安心して観られるかもしれませんね!
あ、もちろんアガサは(その際の)責任は取りませんけどね!
もしくはどんどんデートに使って、どんどんギリギリな関係になればいいと思うよ!
あ、もちろんアガサは(「えーこんな映画好きなのー信じらんなーい」的な意味でギリギリになっても)責任は取りませんけどね! ていうか電信柱の影から見てほくそ笑みます! バカ映画ばんざい!

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『キングスパイダー』

2010年05月01日
creepies
驚きに満ちた88分間。


あらすじ・・・
アメリカの軍の中の一握りの偉い人が極秘に開発していた生物兵器グモがハリウッドに逃げ出して何の罪も無い一般市民を皆殺しにするの巻。


拝啓 ジェフ・リロイ様。

貴方が監督された『キングスパイダー』、拝見しました。
どうしてもこの気持ちをお伝えしたく、筆を執った次第です。

まず冒頭、新兵が勝手に倉庫に忍び込み、保管されていたクモを逃してしまうシーン。
あの導入部は興味深いですね。 
とてもじゃないですが、初めて観た映画とは思えないくらい、親近感が湧きました。
そして、その新兵が慌ててクモを探すシーン。
隠れていそうな棚をキョロキョロ見てみるのですが、その時、置いてある何かの箱を指で“ちょん”って突付くのが、物凄いリアルでしたね。
世界に誇るアメリカの軍の兵士が、クモを怖がって指で“ちょん”だなんて。 
なんというリアリズムでしょうか。
兵士だって人の子。 じゃあ聞くけど、入隊テストで「虫を触れますか?」って質問あるのか?って話ですよね。 とてもよくわかります。

その後、クモに襲われた新兵が後ずさるシーンで、メガネを落っことし、そのメガネを“ばりん”って踏んづけてしまう所も、とても興味深かったですね。
おおよそ映画に出てくるメガネというものは、誰かに踏まれて割られるものだと、相場が決まっています。
むしろ、ここで踏まれて“ばりん”ってならないのなら、メガネが出てくる必要性など無いと言っても過言ではない。
踏まれないメガネはとっとと帰れ。 郷(くに)に帰って家業を継げ。
そう言われてしまっても仕方ないと思います。

すみません、ついメガネの事になると熱くなってしまうもので。

さて、新兵のミスのせいで、機密ボックスから文字通り蜘蛛の子を散らすように逃げ出したクモたちは、“フットヒル兵器実験センター”という名の雑居ビルを占拠してしまいますが、このシーンも非常に興味深かったですね。
まさかCGが使われるだなんて!
てっきりミニチュアとソフビ人形だけを駆使して製作されたのだろう思っていたものですから、ここでモソモソとCGのクモが這い出る画を見た時の驚きたるや・・・。
『ジュラシックパーク』でブラキオサウルスが草を食むシーンを、初めて観た時の衝撃が蘇りましたね。
もう17年も前の映画なのに。
今高校生の子が、生まれたてほやほやだった頃に作られた映画なのに。 なのにあの完成度。
本物の恐竜だ! と思いましたものね。17年も前ですが。
あ、『キングスパイダー』は何年の製作でしたっけ?  2003年? あ、一応21世紀なんですね。 いやぁ、それにしても『ジュラシックパーク』はすごかったですよね。20世紀に作られた『ジュラシックパーク』は。
いえ、『キングスパイダー』も、CGと実写部分の境目の荒々しさが、カラオケのバックで流されているやっつけアニメーションを思い起こさせてくれて、なんだか感慨深かったですよ。

そして、ここからの展開がまた泣かせてくれるのですよね。
実は、5年前にも同じクモがシール・ビーチにあった基地を全滅させていた、という事実が判明。
その時の責任者が、今回も絡んでいた事が発覚。
さすがに2回目の失態なので、一人だけ出てくる軍部の偉い人はいきり立つものの、事件が起きたのがハリウッドだったので矛を収める、と言う。
開発担当者も、軍の責任者も、部下も、大統領も、みんな「ハリウッドかぁ、じゃ、しょうがないな!」で納得してしまうこの展開は、未だかつて味わった事の無い、特殊な感情を与えてくれました。
クモ退治の為に出動されるのが戦車一台というのも、なかなかどうして特殊でした。
ちなみにこのシーン、日本語字幕で「こちらサンダーバード少佐です・・」という、本編の台詞とは全く関係ない字幕があてられていたのですが、これは完全に日本の配給会社の悪ふざけですね。
いくらミニチュアの背景と紐で引っ張っている様な戦車だからと言って、「サンダーバード」は安直すぎます。
そもそも、サンダーバードに失礼です。
責任者に代わって、ジェリー・アンダーソン氏にお詫び申し上げたいと思います。

ここから怒涛の死闘が始まるのですが、ミニチュアで撮影された破壊シーンと、それに臨む兵士のシーンの質感も大きさの比率も全くバラバラなのが、ホームメイドな感じでアレな感じでしたね。
距離感が掴めないという事が、こんなに脳を刺激するだなんて、30数年間生きてきて初めて知りました。
役者さんを使って撮ったシーンだけではなく、実際に空を(たまたま何かの用事で)飛んでいたヘリコプターを、ハンディカムで撮った映像を間に挟みこむ所も、とても工夫してあるなぁ、と思いましたよ。
なんと言っても、本物のヘリコプターが本当に空を飛んでいる映像ですからね。
そしてそれを撮っているのが、実際に家庭で使われているようなハンディカム、という。
これ以上のリアリティがあるでしょうか。
去年撮ったうちの子供の運動会のムービーに匹敵するような臨場感だったと思います。

そういえば、巨大化したクモと闘うおじさん(あ、軍の責任者でしたね)のシークエンスと同時進行して、貸しスタジオに閉じ込められた若い男女の脱出劇も描かれていましたね。
ストーリーを平坦なものにしない、という貴方のこだわりには、胸が熱くなりました。
軍が開発した最強の生物兵器であるクモを、ナイフとたまたま手元にあった爆竹で退治する若者たち、という熱い展開。
なんか熱いですよね。
イラっとするくらい熱いですよね。
こだわりと言えば、本編のあちらこちらになかなかしっかりとしたゴア描写が挿入されていた所も印象的でした。
飛び散る体液、吹き飛ばされる脳髄、血糊をつけすぎて何がどうなっているのかわからない特殊メイク、どれも無いよりはましですものね。
他の部分はありものの映像を使っても、ゴアだけは出来うる限り手作業で、という貴方の熱い心意気・・・。
野菜炒めを作る時、もやしのヒゲを一本一本取り除くくらいのこだわりだと思いました。
なかなか出来る事じゃありませんよね。
ま、ヒゲがあろうと無かろうと、もやしの味そのものは変わらないのですけどね。

クモが大きくなってヘリコプターに飛び掛ったり、エミネムが爆発したり、スタジオの中から出られなかった筈の若者が終盤ですんなり屋上から脱出していたり、クモが喋ったり、クモ人間になったり、ブリーフケース型のノートパソコンを撃ったら核爆発が起きたり、予想を裏切る怒涛の展開が矢継ぎ早にぼんやりと目に映る88分。
そうですよね。 88分ですものね。
宇宙の歴史を1年としたら、141年続いた鎌倉幕府ですら0.33秒ほどの存在だそうですから、『キングスパイダー』を前に呆然と佇んでいた88分なんて、0.0000・・・・ ま、耳クソみたいなものですよ、耳クソ。
ほんと、宇宙は壮大ですよね。
で、『キングスパイダー』は耳クソ、と。
ほんとにね。

ホント、いっぺん宇宙に飛ばしてやろうか!この耳クソ野郎! ばーか!おまえばーか!!





よいこのみんなは、連休中ヒマでヒマで写経したくなるくらいヒマだったとしても、絶対借りちゃダメ!

アガサとの約束だよ!


参考資料:宇宙の歴史を1年であらわすと | オモコロ特集 ←ちょうおもしろいですよ!



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