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『縞模様のパジャマの少年』

2009年09月30日
縞模様のパジャマの少年
★★★★★
凹むとか凹まないとか、もうそういうレベルの話ではない。 全人類必見。


本当は、今年の夏上京した際に本作を観ようと思っていたのですが、上映時間との兼ね合いで断念してしまったのでした。
無事“岡山の良心”ことシネマクレールでも公開されたので、先日鑑賞してきたのですが・・・。


これ、東京で観なくてよかったです。
『マーターズ』 と本作とをはしごなんかしていたら、もう立ち上がれなくなってたかもしれません。


あらすじ・・・
お父さんの仕事の都合で、田舎の一軒屋に引っ越してきたブルーノは8歳。
新しい家は、なんだかとても寒々としているし、お父さんの仕事の仲間が常に歩き回っているし、「危ないから」という理由で庭の外にも出させて貰えないし、何も楽しい事がない。
退屈でしょうがないブルーノ。
そんなある日、ブルーノは裏庭の納屋の窓から外に抜け出せる事に気づく。
入ってはいけない約束の裏庭。
でも、8歳のブルーノにとって、その裏庭はキラキラ輝く自由な遊び場への入り口だった。

お母さんが街へ行くと言う日、ブルーノは思い切って納屋の窓を開ける。
その向こうにあったのは、緑が眩しい森林と、そよそよと流れる小川と、鉄条網で囲まれた農場だった。
恐る恐る近づいたフェンスの向こうに、一人の少年を見つけたブルーノ。
少年の名前はシュムエル、8歳。
縞々模様のパジャマを着て、いつもお腹をすかせている不思議な少年・シュムエルと、ブルーノはあっという間に仲良くなった。
ブルーノはもう、寂しくなかった。

それから毎日のように、こっそり家を抜け出し、シュムエルとの友情を育んでいったブルーノ。
日常にまとわりつく得体の知れない不安と、真実を話してくれない大人の中で孤独に押しつぶされそうだった2人の少年は、フェンス越しとはいえ、堅い、厚い絆で結ばれてゆく。

楽しい日々は、ずっと続くと思っていた。

続く筈のものだった。

ブルーノのお父さんがナチスの強制収容所の所長で、
シュムエルのお父さんがユダヤ人捕虜でさえなければ。



なんという恐ろしい映画だろう。
なんという残酷な映画だろう。
あまりの衝撃に、口をついて出てくるのは激しい嗚咽だけだった。

本作はPG-12、つまり、12歳以下は保護者同伴で行くか、保護者の助言や指導を必要としますよ、という指定を受けている。
これは極めて妥当な指定だと思う。
12歳以下は観ない方がいいと言う意味ではない。
積極的に鑑賞して(させて)、その上で保護者(大人)が本気で説明をしてあげるべき作品なのだ。

戦争って、今ひとつ実感がわかなくて判らない。
正義を貫くための戦争も、あるのではないか。

そんな風に、ぼんやりとした平和に浸かっている人たちは、この作品を観ればいい。
この一本だけで、戦争の恐ろしさの全てが判るだろうから。
戦争という大量殺戮の中には、「奇跡」も「ヒーロー」もない。
ただの、吐き気がするような醜い殺し合いがあるだけだ。

私たちはみな、本作を観て、打ちのめされて、心を引きちぎられて、そして思い知るべきなのではないだろうか。
過ちを犯し続けるのは、もう沢山だ、と。




以下、オチを含めての感想になりますので、未見の方は出来れば鑑賞後にご覧になって下さい。


子供は単純だ。
本作の冒頭映し出される、
「子ども時代とは分別という暗い世界を知る前に、音とにおいと自分の目で事物を確かめる時代である」
という詩の通り、子供は偏見や先入観ではなく、目に映るもの、かわした言葉、耳にした音、向けられた目線で、相手がいい人かどうかを判断する。
子供が持つ、善悪のものさしはとても単純なのだ。
そして、単純だからこそ、物事の核心を突いてしまう事が多い。

本作でも、ブルーノは単純なものさしでもって、シュムエル(やユダヤ人たち)を“いい人”だと判断する。
大人がどんなに「ユダヤ人は普通の人間とは違う」だなどという嘘八百を並べ立てても、ブルーノの純粋な目には、シュムエルはただの気のいい8歳の少年にしか写らないのだ。
実際、本作のユダヤ人とドイツ人の違いは、縞模様のパジャマを着ているかどうか程でしかない。(演じる役者がイギリス人だという理由もあるけれど)
そしてその「些細でしかない違い」が、物語に今まで見たことの無いような悲劇的な幕切れを与える事になる。

大人たちが、子供たちに真実を話さなかった為、悲劇は起こった。
どうして大人たちはウソをついたのか。
それは、自分たちがしている事が、非人間的な行為だと判っているから。
誰もが納得できる、正当な理由などないと判っているから。

歴史を作るのは、いつだって大人だ。 子供には無理なのだ。
だから大人は、責任を果たさなければならない。
説明という責任を果たさなければ。
単純で、曇りの無いものさしを持つ子供を、納得させられるだけの説明が出来ないのならば、嘘で固めた説明しか出来ないのであれば、その計画は間違いなのだ。
実行すべきではないのだ。


何も知らずに(知らされずに)、最後の冒険に向かう少年たちの姿は、とても楽しそうで、とても生き生きとしていた。
その冒険の果てに待つのは恐ろしい悲劇だと予測出来てしまうから、その姿が余計につらかった。
心臓が激しく打ちつけ、私は心の中で繰り返し「やめて!やめて!やめて!」と叫んだ。
でも、その祈りは決して届かない。
現実の戦争、大量殺戮と同じように、必死の願いはいつだってただただ踏みにじられる。


ブルーノの母があげる叫びは、無責任な戦争でわが子を失った、全ての母の叫びだ。
被害者も加害者も無い、同じ“子”を喪った“母”の叫び。
そして、その叫びこそが、無意味で、無慈悲で、クソったれな戦争がもたらす事の全てなのだ。


私は、きちんと説明できる大人でありたいと思う。
間違った歴史を、これ以上作ってはいけない。


今はパンフレットを開くだけで、心が締め付けられて涙が溢れてしまうけれど、いつの日か家族にもこの作品の事を伝えてあげたいと思う。

つらいけれど、鑑賞してよかったと思った。


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『テラー トレイン』

2009年09月29日
テラートレイン
★★
ガイドマップも持たずに東欧行っちゃ、ダメ! 絶対!!

ゾンビが観たくなったのですよ。
『ハゲタカゾンビ』とか『ゾンビホスピタル』とか、最近またはしゃぎ過ぎな傾向にある「勝手にゾンビ邦題」シリーズを、とことん制覇してみたくなったのですよ。
ところが、レンタル店の店先をちょっと覗いてみたら、アガサの目にとんでもないキャッチコピーが飛び込んできたではありませんか。

『テラートレイン』
「トンネルを抜けると、そこは地獄だった」
「地獄の車窓から」


負けたよ・・・
この勝負、お前の勝ちだ・・・!
 (※すぐレジに持って行きました)

あらすじ・・・
『ホステル』 っぽくなって、
『暴走特急』 っぽくなって、
『アナトミー』っぽくなって、
『ブラッド・パラダイス』(原題Turistas) っぽくなって、
『サスペリア・テルザ』 っぽくなって、
「ビックリ人間大集合!」 みたいになって、
最期は 「吉田沙保里、前人未到・7連覇への道!」 になる。 


なんだかよく判らないとは思いますが にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ ま、概ねこんな感じです


と言うわけで、色んなデジャヴに彩られた新感覚ホラー 『テラートレイン』 を鑑賞しました。

結論から言うと、このジャケットのソーラ・バーチの胸はどう考えてもフォトショ修せ・・(ゲフンゲフン) そうじゃなくて、最初は本作に対し、結構な退屈さを感じてしまったのですが、要所要所から溢れ出すソーラ・バーチのローテンションっぷりや、辻褄を合わせる事を放棄しなんつーの?フィーリングっつーの?とでも言いたげな見せ場の数々や、ヘンなタイミングで突如キレ始めるソーラ・バーチのほんのり微笑ましい姿など、捨てるには惜しい要素もあったので結果オーライな様な気がします。


テキサス、スロバキア、ブラジル、オーストラリアに続いて、今回「あったら怖いこんな国」の舞台に選ばれたのはリトアニア。
もう、ここまで来たら「どこでもいいよコンチクショウ」と言う気もしないでも無いのですが、『ホステル』と同じ東欧をチョイスしたトコロに、製作者の微かなこだわりを感じるようなそうでもないようなってそこの奥さん、パクリとか言っちゃダメ。

物語の内容はと言うと、要するに、
見知らぬ東欧を訪れたバカなアメリカ人たちが国家的陰謀に巻き込まれ、○○○をちょんぎられたり、目ん玉をくり貫かれたり、ポカスカ殴られたり、片足切り取られたり、ポカスカ殴られたり、肝臓を抜き取られたり、心臓を抜き取られたり、ポカスカ殴られたりする
と、いうお話なのですが、それを行っているリトアニア人の目的はというと、ズバリ臓器移植なのですよね。
つまり、アメリカ人から取り出した人体パーツを、そのまま列車の中の専用ルームで移植してしまおうという。
じゃあ、「ポカスカ殴る」の部分は何なんだと言うと、それはまぁご愛嬌と言うことで。(もしくはサービスカット)

こういった“見知らぬ土地で臓器売買に巻き込まれた”みたいな都市伝説はよく目にしますし、実際、伝説どころかガッチガチの本気(マジ)商売として行われている国もあるのだろうと思います。
ただ、それらのリアル臓器売人の方がどうなのかは知りませんが、本作における臓器売買はとにかくリアリティのかけらも感じられません。

ズボって抜いた目玉を、たいした検査も無し(多分血液型の適合チェックのみ)で子供に移植。
心臓を取り出す為に電動カッターでズゴズゴと開胸する姿を見て、「まさか素手でって事はないよなぁ・・」と思っていたら本当にノー手袋で心臓ゲット。
で、見るからに錆び臭そうなブリキの缶にむぎゅーってイン。
肝臓移植もガタゴト揺れる列車内で施術。 ちなみにその手術室のドアは手動とな。

よし! 思い切って言うね!  お前らすげえ雑!!!

そもそも、この手の「人さらい系」映画の舞台となる施設なり一軒家は、どの作品でも見事な程に小汚いと、相場が決まっておるものです。
まぁ、その汚さは恐怖を増幅させる為の装置みたいなモノなので、構わないっちゃあ構わないのですが、その目的が医療行為となると話は別です。
いくらなんでも大雑把すぎる。
移植行為の前後と言うものがどれだけ、各種の菌との闘いに費やされるモノか・・・ヾ(*`Д´*)ノ謝れ!全国の移植患者に謝れ!!ヘソ噛んでしね!!

まぁ、臓器移植後の患者さんを、列車からエンヤコラサーと担架で運び出し、山道をテクテク散策した後に、これまた埃満載みたいなお屋敷に運び込む展開があったり、
肝臓移植後らしき患者が 「ねぇ!ちょっと! 拒絶反応かなんだか知らないけど、お腹がシクシクするから痛み止め持ってきてよ!」 とキレるシーンなどもありましたので、製作者(脚本家)はこういう方面に疎い方なんでしょう。きっと。
だが、疎いなら医療スーパーバイザーくらい雇えよコンニャロー! と私は言いたい。
あと、移植後の患者さんを山道移動させるのは危険! みんなも絶対やっちゃダメだよ!!(やりません)

ちょっと移植が絡んだせいでヒートアップしてしまいましたが、細かい設定をとやかく言う映画でも無い事をたった今思い出しましたので、ま、とりあえず「列車内が汚かった」という点だけ覚えて頂いて、他の部分は忘れて下さって結構です。
ていうか、ゴメン。 おとなげなくてゴメン。


さてさて、本作は内容が内容なだけに、グロ描写もそこそこ力が入っておりまして、物語の冒頭はいきなりご挨拶代わりの生皮丸剥ぎシーンで幕開け。
いいですよねぇ、こういう潔い初心表明。
「じぶん、こんな無骨な映画ですけどいいッスか?」
みたいなね。
「いいよいいよ、もうなんでもいいからとりあえずやってみな!」
と声援を送ってあげたくなります。
で、やる気に溢れた製作陣は、その後も出来る限りのグロを投入。
意味なく生きたままの解剖をしたり、意味無く強制去勢をしたり、意味無くピアスを引きちぎってみたりと、利益度外視で残酷描写大放出。
残念ながら、撮り方が近すぎて何をやっているのか判り辛い箇所や、肝心なトコロがカットされている箇所もあるのですが、やりたい事がハッキリと伝わってきますので好感が持てます。
ホンっっっトにストーリーには関係無いですからね! ゴア部分の半分以上が!
バカだよこの人たち・・・(* ´艸`*)ウフフ・・ ほんまもんのバカだ・・・イイワァ・・

実はこの製作陣、せっかく「列車内」という密室を用意しているにも関わらず途中で舞台を車外に移してしまったり、伏線っぽいシーンをその後に全く活かせていなかったり、いかにも思いつきで出したみたいな黒装束の集団を歩かせてみたりと、と、気合が先走ってしまった感じもするのですが、むしろ
「よく頑張ったね!」
と優しく肩をたたいてあげたい気持ちでいっぱいです。
「色々撮ってみたかったのな! わかるわかる! でも次からはもうちょっと考えてから脚本書こうな!」
みたいなね。
何なのでしょうねぇ・・・ もしかして、これが母性ってやつなのかしら・・・(バカな子ほど可愛い、とか
?)
ま、もし次も同じような大雑把な作りをしやがったら、その時は千尋の谷に突き落としてやりますけどね!!(それもまた愛情なんだかんね!)


この系統の作品を観るたびに思うのですが、ホント、初めての国を旅行する時は「地球の歩き方」とか「るるぶ」とか持って行かなきゃダメですよ!
あと、最低限の現地語は覚えるかメモしておく。
それと、知らない人に「ご機嫌なパーティがあるんだぜ~」とか言われても、絶対ついて行っちゃダメ。
その辺の人にパスポートを預けたら、もう後が無いと思え!!(※普通預けません)

で、それでもダメそうな時は、吉田沙保里に助けを求めるとなんとかなるかもしれませんので、是非日ごろから沙保里たんと懇意になっておきましょうね! これ必須!!
あれ・・・? もしかしてそれって、ALSOKしておけってこと・・・?

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「 両 方 大 事 ! 」

みなさんも、海外旅行とホームセキュリティには、くれぐれもお気をつけ下さい。(なんだこのまとめ)


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『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』

2009年09月26日
ウルヴァリン
★★★☆
アンタたちがいるってことは、派手なことが起こるってことだろ?

あらすじ・・・
ストライカー 「フロストくん、ウェポン11号の仕上がりはどうだね」
博士 「ミスター・ストライカー、11号は順調ですわ。 ただ、完成までにはあと少し時間が必要かと。それにして、一体何故この様な人間兵器を作ろうと・・?」
ストライカー 「聞きたい?! マジで?!」
博士 「え? ええ・・」
ストライカー 「そっかー、聞きたいかー! フロストくん聞きたいかー! あのな、ぼくめっちゃナイスな計画思いついてんねん!」
博士 「はあ・・」
ストライカー 「あのなぁ、ぼく、息子がミュータントだったばっかりに、奥さんが自殺してしもたやん?」
博士 「その件に関しましては、心からお悔やみ申し上げま・・」
ストライカー 「ええねん! そこスルーでええねん! でな、あんま腹立ったから、なんとかして地球上のミュータント全滅させたろ!って思ってんねんか!  でもミュータント強いやん? めっちゃ超能力者やん? ヘタしたらあいつら空とか飛びよるやん?」
博士 「え、ええ・・」
ストライカー 「せやからな、目には目を、歯には歯を!って思たのよ。 色んなミュータントの能力を一人の体にコピーして、究極のミュータント・キラーを作ろうって! 天才? もしかしてぼく天才?」
博士 「・・・」
ストライカー 「でな、やっぱキモになるのは、肉体再生能力と手から爪がシャキーンって出てくる能力を持つローガンやん? あいつ何とかして手にいれなあかんやん?」
博士 「しかし、その能力ならば、兄のビクターにも備わっておりますので、ローガンを狙う必要は無いかと・・」
ストライカー 「わー! 言う? 言っちゃう? ちゃうねん!全然ちゃうねん! ビクターはな、ほら、爪が伸びるだけやんか。 で、それで引っかくやん? なんか、怒ったおすぎみたいやんか!」
博士 「はあ・・」
ストライカー 「そこは男のロマンとして譲れない(キリッ」
博士 「・・・」
ストライカー 「ということで、手順としてはこうです。 まず、ぼくが編成した特殊部隊から離脱しよったローガンを監視する為、他人の精神を操れるミュータントのケイラをローガンに接近させる。 で、ケイラにローガンを夢中にさせる。 程よく夢中になったトコロで、ビクターがケイラを殺した様に見せかける。 そしたらローガンはどうなりますか?怒りますわな! で、怒ったローガンはビクターを追います。 ビクターはこの研究所に逃げ込みます。 ローガンはここまで追い駆けてきます。 はい、ローガン確保!! おれメシウマwww」
博士 「しかし、それならば何故ローガンにアダマンチウムを移植されたのですか? 単純におびき寄せるだけで良かったのでは?」
ストライカー 「ちゃうねん!ちゃうねん! そこはだから、なんかアレやん? シルバーの爪の方がかっこええやん? 男のロマンここに極まれり!」
博士 「ローガン・・、いえ、ウルヴァリンの体を無敵にしてしまったせいで、派手な逃走劇と無駄な民間人の犠牲を引き起こしてしまったのでは?」
ストライカー 「まぁ、まぁ、まぁ、そう言えなくも無いけど・・・。 あ! ほんまはな、ウルヴァリンの再生能力がアダマンチウムに耐えられるかどうかの実験やってん! そうそう!そうやねん!」
博士 「後付けですよね・・・それ」
ストライカー 「違う違う! 全然違うし! 最初から全部計算ずくやし!」
博士 「あ! って言っちゃったじゃないですか。 明らかに“今思いついた”って顔してたじゃないですか。 それに、その作戦で仮にウルヴァリンをおびき寄せたとして、果たして彼が素直に実験に協力してくれるでしょうか?」
ストライカー 「ん? それはだからほら、ここまで来た時点でケイラに対面させて、実は何もかも計画通りだったんだよ~!ってゲロさせたら、ワチャー!ってならへん? もう煮るなり焼くなり好きにして~!ってなるんちゃうの?」
博士 「むしろ真実を知ったら激昂するのではないですか? 愛する人の裏切りと、その裏に隠されたミスター・ストライカーの陰謀を知ったら・・ 怒るでしょ?普通。  って言ってる傍からホラ。」
ウルバリン 「ストライカー! おんどれ何さらしてくれとんねん(゚Д゚#)ゴルァァァァァァァ!!」
ストライカー 「Σ(´Д`;)」
プロフェッサーX 「X-MENスピンオフ企画・ウルヴァリン物語! もうちょっとだけ続くんじゃ!!」
ストライカー 「 「Σ(´Д`;|||)」


次回作はガンビットが大活躍すんのかなぁ! にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ おら、なんだかワクワクしてきたぞ!


と言う訳で、アメコミ好きな世帯主さまと鑑賞してきました 『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』 。
そこには男の夢やロマンがみっしりと詰め込まれていました。
もちろん、女子だけど女子っぽくないアガサも大満足です。

X-MENシリーズで何が楽しいって、それは超人見本市のような各キャラクターの見せ場だと思うのですよね。
火や氷を操れるのなんてほんの序の口。
瞬間移動や念動力、各種エネルギーも自在に操り、天使の羽がメキメキ生えてくる人まで登場。
「あんなこといいな、できたらいいな」がスーパーパワーとして具現化される様は、観ていてホントに気持ちいいです。
アガサも出来る事なら欲しいです。
どれがいいかと聞かれたら、迷わずケイラの“精神操作能力”ですよね。
あの能力さえあれば、
「お前ってオレの友達の中で一番の親友だよ」
だなどと言う、全く有難くない褒め言葉を贈られた、学生時代のハバネロ風味な思い出を、全部塗り替える事が出来ただろうに・・・。
出会う男子みんなに告白させちゃったりして。
超愛されガールになっちゃったりなんかして。

ていうか男子のみんな! 遠まわしに告白をブロックするのはよそう! 逆に傷つくぞ!!(※しかも1度や2度ではない)

まぁ、アガサの黒歴史はさておき。


『X-MEN』シリーズで思わせぶりに引っ張っていた、ウルヴァリンことローガンの過去を、「この際だから大放出」とばかりに魅せてくれた本作。
その呪われた特異体質(不死身&超つよい)から生家を追われ、19世紀の半ばから、南北戦争、第1次大戦、第2次大戦、ベトナム戦争などなど、名だたる紛争にレギュラー参加してきたビクターとローガン兄弟。
冒頭で、その約150年間の雄姿を描いてくれているのですが、ここの立体感溢れる画作りが非常に素晴らしい。
いちいち静止画になるのですが、そのカットひとつひとつが、兄弟の絆や微妙に生じ始める隔たりなどを的確に表してくれていて、とても秀逸なオープニングだと思います。

そして、物語は、良心を残して育ったローガンと、残忍な心しか残さなかったビクターとの確執になだれ込んで行くのですが、こういう人生の過ごし方をしてきたら、お兄ちゃん(ビクター)が暗黒面に落ちてしまうのも仕方ないのかなぁ・・と思ってしまうのですよね。
人を殺す事でしか、自分の生きる価値を見出せない。
殺し合いの場でしか必要とされない能力を持つ、という悲劇。
ローガンはなんとか踏みとどまり、可愛いチャンネーとラブラブ生活をエンジョイするのですが(まぁそれもストライカーの計画どおりだった訳ですが)、血塗られた己の運命から逃れられず、不毛な非モテの荒野をさ迷うしかなかったお兄ちゃんの姿は、時に無様で時に残酷で時に哀しい。

運命を共にしようと誓ったはずなのに、気がつくと全く違う道を歩んでしまって、また、引き返す事も出来ない不器用な男たちには、どこか 『スラムドッグ・ミリオネア』 の貧乏兄弟に通ずるもどかしさを感じてしまいます。
そして、数々のボタンの掛け違いから生まれた憎しみでしか向き合えない兄弟が、共通の敵を前に一致団結するシーン。
単純ですがこれでいい。 いや、これがいい。
仲悪かった者同士が共闘するシチュエーションで燃えない人なんて居ないはず。
否が応でも盛り上がるクライマックス、是非素直に酔いしれて頂きたい。(←何この上から目線)


悲劇的な最期を迎えるケイラを見てもわかるのですが、結局本作は、男の男による男の為の映画だったのかもしれませんね。
女要素は、まぁ重要っちゃあ重要ですが、そんなことより男。
ビクターとローガンの兄弟愛、ローガンとガンビットの友情、ローガンとストライカーの怨恨劇、サイクロップスとハゲの初めての出逢いなどなど。
いやらしい意味ではなくて、男と男の色んな形の絆や愛情が描かれていて、訳も無くワクワクしてしまいました。
違いますって。
いつの世も、男同士の絆というのは、人の心を鷲掴みにする必須アイテムなんですって。
まぁ、だからこそ、欲を言えばもう少しその辺りの描写を増やして欲しかったのですけどね。
ガンビットとローガンがいつの間にか仲良しになってとか! なにその勿体無い省き方!
そこはもっと掘り下げようよ!! 
じゃなくって! 掘るってそういう意味じゃなくって!  ぁぁ・・・_| ̄|○il||li

なにはともあれ、
わんこみたいにワッホワッホと駆け寄ってくるお兄ちゃんがとても可愛かったり、
華麗なカードテクを駆使しつつ、ローガンとお兄ちゃんの遺恨試合を全力で邪魔しに来るガンビットの空気の読めなさ具合にキュンとしたり、
2本差しの刀をダースモールみたいにくっつけて、クルクル回すデッドプールがかっこよかったり、
ひとりでマトリックスごっこを満喫するエージェント・ゼロの早撃ちっぷりがクールだったり、
ホビット村出身のメリアドク・ブランディバック(ことドミニク・モナハン)の相も変わらぬこじんまりとした佇まいに癒されたり、
要は、サイクロップスが裸眼で走り回れば敵陣壊滅なんじゃね? みたいな突っ込みどころの多さに懐かしさを感じたり、
困ってるミュータントたちには手を貸さず、テレパシーで透視しているだけのクセに、最後だけシレっと登場しておいしいトコ取りするハゲ(チャールズ・エグゼビア)にカチンと来たり、
ていうかやっぱりこのハゲ感じ悪い、と再認識したり、
ハゲのシーンだけCG粗すぎ、と予算の割り振り方に疑問を抱いたり、などなど、
色んな楽しみ方が堪能出来る1時間48分だったのでした。

次は是非、生き残ったであろうお兄ちゃんと、王子様オーラ全開のガンビットをメインにしたスピンオフを作って貰いたいものですね。
もちろん、その際もサイクロップスは参加の方向で。
皆勤賞目指して、がんばれ!ヘタレ王・サイクロップス! 


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『セックス・アンド・ザ・シティ』

2009年09月21日
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★★☆
はい!猛禽女子ドーン!!

秋の夜長が、なんだか私を淫靡な気持ちにさせたので、それなりの映画を観ようという事になり、それ相応のタイトルを探しにレンタル店を訪れました。

はい! それ相応なタイトル、 『セック○・アンド・ザ・シティ』 ドーン!!


・・・もうねぇ、言うてしもうてるから!
あまりにも明け透けに、言うてしもうてるから!
開放的すぎるわ!! おばちゃんもうよう言わんわ!! チョメチョメか! チョメチョメって言うとけばええんか―――!!


欲望の香り漂うあらすじ(うそ)・・・
・ 長年のつかず離れず状態から、ついにミスター・ビッグとの同棲を決意したキャリー、超ゴージャスなペントハウスの購入を決意。
・ いつもの仲間とセレブなオークションに参加。
・ 新居の購入方法を論じるとみせかけ、自然な感じに結婚話を取り付ける事に成功したキャリー。
・ いつもの仲間とセレブなランチ。
・ ヴォーグ誌でアラフォー結婚特集を組んでもらえる事になったキャリー。
・ いつもの仲間とセレブなランチ。
・ 仲間の一人がセックスレスの相談をしてくる。
・ 新居への引越し準備が着々と進行。
・ いつもの仲間とシャンパン片手にセレブなファッションショー。
・ セックスレスで揉めていた仲間の家庭で浮気発覚。
・ いつもの仲間とセレブなランチ。
・ 若干引き気味なミスター・ビッグを尻目に、空前の盛り上がりを見せるキャリーの結婚式熱。
・ いつもの仲間とセレブな結婚前日セレモニー。
・ 浮気発覚でやさぐれていた仲間が、ムシャクシャしたので、ミスター・ビッグに「結婚絶望論」を展開。
・ いつもの仲間とセレブなパジャマパーティ。
・ 一人ぼっちで“結婚”という重責と格闘するミスター・ビッグ。
・ いつもの仲間とセレブなドレスに着替えて超ハイテンションなキャリー。
・ 猛烈な勢いでブルーになってきたミスター・ビッグ。
・ 浮かれ放題で携帯不所持だったキャリーと、連絡がつかなかった為、一気に気持ちが萎えてしまい、式をバックレるミスター・ビッグ。
・ いつもの仲間とセレブなメキシコ傷心旅行。
・ やさぐれつつも、徐々に復活の兆しを見せ始めるキャリー。
・ いつのも仲間とセレブなメキシカンディナー。 
・ 日常生活に戻り、仕事に精を出すキャリー。
・ 念願の妊娠が発覚したり、セルフ女体盛りにチャレンジしたりする、キャリーの愉快な仲間たち。
・ いつもの仲間とセレブなファッションショー鑑賞。
・ ミスター・ビッグの仕打ちから立ち直るキャリー。
・ いつもの仲間とセレブなホームパーティ。
・ 仲間のひとりが無事出産。
・ 勇気を出して、ミスター・ビッグからの謝罪メールを読むキャリー。
・ 転売直前だった新居で、ミスター・ビッグと運命の再会を果たすキャリー。
・ 元サヤ&ザ・ジミ婚のキャリー。
・ いつもの仲間とセレブな結婚披露ランチ。
・ いつもの仲間とセレブなディナー。


・ 友情は永遠に・・・  「映画版 第一部・完」!!



         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『みんないい年して仕事や家庭を持ってると思うん
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ        だけど気がつくとしょっちゅうランチばっかして
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |        て、で、いつの間にか問題が解決してたんだ』  
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        おれも 何がどうなってるのか わからなかった…
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \   アラフォーだとか プチセレブだとか 勝ち組だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっと恐ろしいものの 片鱗を味わったぜ…


携帯からご覧になっている方には、にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 申し訳ないAAだと思っている


まず申し上げておきますが、アガサは本作のテレビシリーズは一切鑑賞しておりません。
「ハイソな熟女4人組が真実の愛を求めてさ迷い歩く」くらいの予備知識しか持っておりません。(違っていたらすみません)
と言う事で、今回はあくまでこの映画版だけの感想になりますので、本シリーズのファンの方には心地よくない内容かもしれませんが、何卒ご容赦下さいませ。

では本題に。


とにもかくにも、徹底的に配置されたオシャレ要素とハイクラスなNY的ライフスタイルに彩られた本作。
冒頭一発目のシーンの時点で、非オサレ女子のアガサは完膚なきまでに打ちのめされたのでした。
その問題のシーンがこちら。

イケてるドレス
(※通りすがりのギャルに超リスペクトされるキャリーのドレス)

うん・・・、 とりあえず 花 デ カ !

もうねぇ、「負けた!」と思いました。
この時点で完全に負けた。
イケてるかぁ・・・ イケてるのかぁ・・・そうかぁ・・・。
オレの知らないところで、世界は今日も回っているのですね・・お母さん。
て言うか、このハイレベルなファッションセンスに太刀打ち出来るのなんて、いくよねえさんくらいしか思い当たりません。
いくよ姉さん
(↑お笑い界のファッションアイコン・今いくよねえさん)


もしくは、キャリーがアシスタント(ジェニファー・ハドソン)にプレゼントする、ファースト・ヴィトンとかね。

ヴィトン1

なんか変なキノコ生えてますよ―――!!



ごめん、ホントにごめん、ぶっちゃけコレはない。
この色はもうねぇ、完全に毒キノコですから。 
食べちゃいけないのはもとより、鞄につけるべきでは絶対にない。


心なしか、貰った彼女の表情も曇り気味・・・
ヴィトン3
(キノコとかマジありえないんですけド!)


とまぁ、このように、あまりにハイクラスすぎるオサレアイテムの数々に、アガサなんざ完全に置いてきぼりだった訳ですよ。
まぁ元々ブランド品には全く興味がないですしねぇ。
貴金属とか高級スーツとかブランド家具とか、本当にピンと来ないのですよ。
いや、やっかみとかそういうのではなくて。
ここまでゴージャスでファッショナブルなキャリアガールズの生き様を見せられると、共感とか愛しさとか切なさとか心強さとかが入り込む余地が無いのですよね。
完全に別世界の話、つまりある種のファンタジーとして見るしかないというか・・・。

お金の心配をするでもなく、生活の不安を抱えるでもなく、都合が変わるたびに引っ越したり両海岸を往復したり海外旅行したり・・・。
そういう生活をしている種類の人は、確かに存在するのでしょうが、どうにもこうにも現実味が沸かないのです。
まぁ、ドラマ版では、実際に仕事の中で奮闘する、日々の細かい描写も登場するのでしょうが。(映画では省かれ過ぎていてよく判りません)

で、生活レベルはさておき、誰にでも共通しているはずなのが、愛の悩みや友人関係な訳ですが、どうもこちらの方にもちょくちょく違和感を感じてしまう。
友人の話を聞きながら、常に自分の状況と照らし合わせている登場人物たち。
で、その話よりマシか、酷いか、という自己採点結果に一喜一憂する。
ていうか、もう話そのものを聞いてない事とかも絶対ありますよね!
あ、こいつ今適当に相槌打ちやがった、みたいなね!
怖いよ~!! シビアだよ~!!

ミランダに「セックスレスなのよ~」と話を振られて、その夜「うちは全然お盛んですから!」と平時以上に燃えるシャーロットや、「うちのカレは全然絶倫ですから!」と満ち足りた性生活をエンジョイするキャリーの姿を見ていると、それは確かに怖いほどのリアリティを感じるのですが、友人関係としてはちょっと悲しい。
もっとぶっちゃけた話をすればいいのに・・・。
プライドやヘンな遠慮に邪魔をされて、口に出さなかった言葉のせいで、友人関係はこじれたりねじれたりそりゃもう大変です。


それから、一番理解に苦しんだのは、キャリーとミスター・ビッグの結婚騒動。
結婚にこだわっていなかった筈なのに、いつの間にか結婚する事になっていたミスター・ビッグ。
あまりにテンションが上がっているキャリーに、自らの不安を言い出せないミスター・ビッグ。
結婚前夜にその胸のうちを吐露されたにもかかわらず、当日何のフォローもしないキャリーは、いくら理想の結婚式直前だからと言って浮かれすぎなのではないか、と。
おまえ、携帯電話くらい持っとけよ、と。
で、その携帯にミスター・ビッグが一生懸命送ってきたSOSメッセージを、ろくに確認もせずに放り捨てるキャリー。

・・・ヘイ、ミスター! その結婚、いい機会だから見直した方がいいn(ゲフンゲフン)

ホントにねぇ、「何故にここまで?!」と言う程いい人だと思いますよ。彼は。
渋いオヤジで、お金持ちで、寛容で、甘えさせてくれて、猛烈に愛してくれて、他に何が足りないというのか。
ていうか、なにこの高物件! 頼むからこけてくれ!!(←事業で)

アガサ、ミスター・ビッグのこと最初はなんとも思っていなかったのですが、終盤は結構好きになってしまっていました。

いや、欺瞞はよそう!

こんな可愛いオヤジは観た事がない! けっこんしてくれ!!(※史郎はオヤジに含まれません)

このオヤジの隠された過去が知りたいが為だけに、本シリーズを見てもいいかな・・と思ったアガサなのでした。
正直、女のああだこうだはあんまり興味が沸かない。 すまん。こんなオレですまん。


という事で、言いたい放題書いてしまったのですが、洗練されたファッションの合間に放り込まれたお笑い要素が、物凄く下品極まりない「女体盛り」や「脱○」といった下ネタ満載だった点はとても素晴らしかったと思います。
さすがはアダルト向けのドラマですね! いいぞ!もっとやれ!!

そして、女の友情は、時に辛らつで、時に表面的ですが、本気でぶつかり合った時に生まれた絆は、きっと一生消えないのではないかと思いました。
私も斯くありたいものです。


で、余談なのですが、文中で「貴金属にもブランド品にも興味がない」と書きましたが、アガサも一応女の子ですし、全く興味がないと言うのは嘘になると思うのですよね。
普段全く身に着けないけれど、ダイヤやピカピカ光る宝石があれば、それはそれで嬉しい。
いや、むしろ一度でいいから纏ってみたい。

と言うことで、もうじき結婚10周年を迎える世帯主さまにその旨を伝えて、ほんの少しのおねだりを試みてみました。

アガサ 「ねえねえ、もうすぐ結婚記念日だねぇ」
世帯主 「ああ、そうだな」
アガサ 「あのさぁ、あんま言ってなかったけど、実はスイート10ダイヤが欲しいなぁなんて思ったりしちゃったりなんかして」
世帯主 「そんな話聞いたことないし、お前絶対興味無いだろ。 カラムーチョ10袋とかの方が嬉しいんだろ」
アガサ 「いや、それもそうなんだけど、ホントはダイヤも嫌いじゃないし、興味もそこそこあるんだよn・・」
世帯主 「嘘だッ!!!」



・・・何も言い返せませんでした。
ていうか、ホントはやっぱり興味ないです。貴金属。 自分、うそつきました。


そんな訳で母さん・・・、我が家の結婚10周年プレゼントは、カラムーチョ10袋になりそうです・・・。
アハハ・・・  おれ・・・がんばるよ・・・゚+。:.゚ヽ(´Д`)ノ゚.:。+゚


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『オカルト』

2009年09月16日
occult1a.jpg
★★★
衝撃! 霊体ミミズは実在した!! 
(※霊体ミミズが判らないよい子のみんなは、今すぐ『ノロイ』を借りてこよう!)



あらすじ・・・
男は囁き声を聞いた。 確かに聞いた。
その声は、「妙ヶ崎に行け」と告げていた。
だから男は従った。
そこへ行けば、クソったれな自分の人生が変わると思ったから。

そして、切り立つ断崖を一望出来る観光地・妙ヶ崎を訪れた男が目にしたものは、モノも言わずナイフで切りかかって来る、一人のキチガイの姿だった。
キチガイは、一心不乱に目の前の人間を切りつけていた。
2人の女性の首を斯き切ったキチガイは、次に男の背中にナイフの刃をつき立てた。
その時キチガイはハッキリと囁いた。
「次はお前の番だ」と。

キチガイはそのまま岸壁からその身を投げた。
遺体は、見つからなかった。

3年後、奇跡的に一命を取り留めていた男は、ある使命を胸に秘め、地道な活動を始めていた。
自分の人生の目的とは?
自分の存在理由とは?
全ての疑問に対する答えを手に入れていた男には、もう恐れるべきものは何も無かった。

その使命を果たした時、男の目の前に広がる世界は、天国なのか、はたまた地獄なのだろうか・・・。


ま、地獄な訳なんですけどね! にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  しょっぱなからネタバレかよ!みたいなね! マジすまん。


『ノロイ』 というフェイクドキュメンタリー風ホラーで、世間のいたいけな少年少女の度肝を引っこ抜いた白石晃士監督が、またもやいかにもドキュメンタリーっぽく仕上げたホラー 『オカルト』 を鑑賞しました。

いや、これはホラーじゃないですね。
文字通り“オカルト”映画です。

動機の見えない通り魔殺人。
その被害者に共通する不思議体験。
事件の関係者の周りに出没する未確認飛行物体。
カメラに写りこんだ白い影。
ポルターガイストに予知夢にオーパーツに民俗学。
ありとあらゆる“オカルト要素”を、これでもかとばかりに画面に散りばめ、その中心には生々しいネカフェ難民を配置。

リアルなんだけど非現実的。
非現実的なんだけど超リアル。
そんな相反する要素が紡ぎ出す、不気味で魅力的なパラレルワールドは、一度観始めたが最後、ノンストップで貴方を地獄の一丁目へと連れて行ってくれることでしょう。

とにかく、冒頭の「いかにも偶然その場に居た観光客が撮ってしまったホームビデオ」に映り込んだ、容赦なき殺人事件が怖い。怖すぎる。
というのも、物凄く“ありそう”だから。
のどかな観光地が一転、阿鼻叫喚の地獄絵図に変わるシーンは、作りものの世界(映画という)とは言え半端ないリアリティに満ちている。
遭遇したことは無い(出来ればしたくも無い)ですが、実際の通り魔事件の現場もこんな感じなのではないか、と。
普段と変わらない現実の中に、バシーンと部外者(キチガイ)が放り込まれる瞬間の恐ろしさを感じました。

で、そんな超リアルな衝撃的幕開けの後展開されるのが、なんとも微笑ましい超常現象スペシャルと言うギャップの妙。

カメラが捉えた心霊現象・・・、
フワフワと空に漂うクラゲ型未確認飛行物体・・・、
おまwww いつの時代の特撮だよwwww `;:゙; ・( ゚∀゚)ブッ
と叫びたくなる様な、昭和の香り色濃い合成ショット。
ヘタしたら、日曜朝のスーパーヒーロータイムに完全敗北です。

まぁ、もしかしたらですが、 『ノロイ』 が公開された時その怪奇現象の完成度の高さから、
「あれはモノホンの心霊フィルムだったのではないか」
「オレたちヤバイものを見てしまったのではないか」
なんて、沢山の純真無垢な若者たちが眠れぬ夜を過ごしたと聞きますので、敢えて大雑把に仕上げたのかもしれませんけどね。
なんつーの? 白石くん(※監督)のささやかな気配りっつーの? ニクイよ! この気配リスト!!

で、そんな白石くん(※すっかり「くん」呼ばわり)なのですが、本作に於いてはスクリーミング・クイーンとしても大活躍。
主役であるフリーター男と共に行動するうちに、自らの宿命に気付いてしまい、世にも恐ろしい自爆テロの片棒を担いでしまうヘタレ監督・白石くん。
最初こそ、凶悪な天啓を受けたと嘯くフリーター男をなんとか説得し、その計画を中止させようと試みる白石くんなのですが、なんと彼の人生もまた、その計画の中に微妙に組み込まれている事が発覚。
しかも、その事実を彼自身に知らしめるように、要所要所で白石くんを襲う蛭アタック。

突然足首に走る激痛!
慌ててズボンの裾をあげる白石くん!
そこにはなんと、横一線に並んだ9匹の蛭の姿が!

という展開のたびに、いちいちキャー!o(>ω< )oって可愛らしい叫び声をあげる白石くん。

くそう・・・これが今、巷で噂の“オトメン”ってやつか! (←たぶん違う)


とかなんとか、ちょっと茶化して書いてもみましたが、こういったお笑い要素と同時進行して、きっちり背筋も凍らせてくれるのが、本作の素晴らしいトコロだったりするのですよね。

フリーター男がふとした拍子に見せる空虚な目つき。
「今居る世界はオレの世界じゃない。」
「オレを取り巻く環境は変えられない。だから壊してしまうしかない。」
上手くいかない何もかもを、自分のせいではなく目に見えない何かのせいにして、そこから逃避しようとするフリーター男。
現実でも耳にする“誰でもよかった”という醜悪な常套句の原因が、すべてこう言った思い込み(妄想)にあるとは思いませんが、行き詰った人間の脆さというか身勝手さみたいなものが感じられて、なんだか薄ら寒い気持ちになりました。

それと、もう一つ怖かったのは、どこにでもいそうなアレな人の描写。

きみは、飲食店や役所やどこかしらで、訳のわからない絡み方(噛み付き方)をしているアレな人を見かけ、説明の出来ない恐怖を感じた事が無いだろうか?!
オレはある!(←誰やねん)

その不条理極まりない感情のベクトルが、自分に向けられた時。
完全に別世界の住人と化したアレな人の目つき。
同じ日本人のハズなのに、まったく会話が成り立たないその瞬間。
もしくは、さっきまで普通に話していた人に、いきなり声を荒げられた時などなど。

もうねぇ、色んな意味で心臓のドキドキが止まらないっちゅうねん。
正直、もっと違う事でドキドキしたいっちゅうねん。(←切実な願い)

そういう、「意外と日常に転がっているんだけど絶対に関わり合いになりたくない」アレな人が、ほぼ出ずっぱりの本作なので、その緊張感たるや目のやり場に困る程なのです。
で、困っちゃうんですけど観てしまう。
本作は、それだけの吸引力を持っているのですよねぇ。
派手な霊現象が起きるでもなく、むしろメインは、淡々と描かれるフリーター男の日常や白石くんとのムフフな友情物語であるにも関わらず、グイグイ惹き込まれてしまう。
アガサ断言しちゃいます。
これ、傑作です! 

白石くんって、典型的な娯楽作を撮らせても上手いんだろうなぁ。
ていうか、きっと大好きなんだろうなぁ、エンターテイメントが。


ちなみにフリーター男を演じる宇野祥平さんの、静かな中にもはげしい狂気を秘めたリアルな演技も、本作にはげしい説得力を与えてくれているので、はげしく要チェックだよ!

オカルト1
( 生え際が超現実的な宇野くん(※中央)  まぶしい程にリアル!)



実は本作を鑑賞していて、(昭和な合成を除き)違和感を抱かなくも無かった点に、
「いくらなんでも、白石くんは簡単にテロに共謀しすぎじゃない?」
というのがあったのですが、これも思うに、
「きっと人間なんてモノはちょっと何かに背中を押して貰っただけで、どっち側にでも転がってしまう脆い生き物なのだ」
と言う事なのではないかと。
(※で、白石くんの場合は、その一押しが怪奇現象だった為、更に効果てき面だった訳です)



狂気というものは、寄り添ってしまえば意外と心地よいものなのかもしれない。


そんな恐ろしい考えが過ぎってしまう程に、容易く深淵に落ちていった白石くんの姿。
ぼくらもせいぜい気をつけないと。
その闇への入り口は、いつも周到にこちらを窺っているのかもしれないから。



作中ずっと鳴りを潜めておいて、最後に(文字通り)大爆発する残酷効果団体・西村映造のステキな仕事っぷりや、物凄く神経を逆撫でしてくれる中原昌也さんのサントラや、たった数言葉で説明されてしまう超投げやりな20年後(自爆テロから)の風景も一見の価値あり。

それと余談ですが、先月上京した際にお茶をしたTabelaが作中登場した事が、何よりビックリだったり嬉しかったりしたアガサだったのでした。
カッペ万歳。

また東京行きたいなぁ。
 

と言う訳で、機会があったら是非一度ご賞味下さい。
この地獄は、かなり癖になる地獄ですよ。


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