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『吸血少女対少女フランケン』

2009年08月28日
きゅうけつ
★★☆
えいひ! かわいいよ!えいひ!!


あらすじ・・・
女の子はいいよね。
なにがいいって、ふわふわしてところがいいよね。
それにあれだ、もふもふしてる時もあるしね。
でもいちばんいいのはかわいいとこだよね。
かわいいと何でも許しちゃおうって気になっちゃうもんね。

そう、たとえばバレンタインにくれたのが血液入りのチョコだったり、その血液が実は吸血鬼のモノだったり、つまり彼女は吸血鬼だったり、何の説明も無く一族に引き入れられそうになってたんだったり、こっちの意志とか家族の同意とか全く無視だったり、ところ構わず言い寄られたり、その現場を見たぼくの彼女(自称)に逆恨みされたり、よく判らないうちに三角関係になってたり、彼女(自称)が勢い余って転落死したり、お陰でその父親のキチガイ博士に狙われたり、死体の山に囲まれるような事になったとしてもかわいいからまぁいっかって感じなんだよね。 ていうか、むしろ下僕と呼んでください、みたいな?



ってねえよ!!(ノ`Д)ノ:・'∵:.┻┻㌦ァァァ

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なんでも日本では毎年この時期になると、全国のあちらこちらで「愛」が「地球」を救い始めるという怪奇現象がみられるそうなのですが、「かわいい」は年中無休で「七難」を隠してくれるようです。
猟奇的でもいい、かわいいから。
サイボーグでもいい、かわいいから。
破壊的でもいい、かわいいから。
ラブドールでもいい、かわいいから。
最終兵器でもいい、かわいいから。
腐女子でもいい、かわいいから。
そして吸血鬼でもいいのです。 なぜからかわいいから。

ってねえよ!!(ノ`Д)ノ:・'∵:.┻┻㌦ァァァァァァァ (本日2回目)


と言う訳で、『東京残酷警察』 の西村喜廣監督と、 『STACY』 の友松直之監督が共同で製作した 『吸血少女対少女フランケン』 を観て来たのですが、ヒロインのかわゆさだけでなく残酷さをも余すことなく曝け出してくれていたお陰で、抱きかけた反感を見事吹き飛ばしてくれたのでした。
いや、そらぶっちゃけ、反感のひとつも芽生えそうになりますよ。
スタイルはいいわ、顔も愛らしいわ、無邪気だわ、語尾の「~だお♪」が違和感ないわ、ってもう言う事ないんですもの!
「はいはい、モテかわガール乙!」みたいなね。
言葉の意味はよくわからないんですけどね。

ただ、このヒロインは、先述どおり可愛いだけでは終わらないので非常に好感が持てるのです。
一見するとポワンとした癒し系の女子高生・もなみ。
しかし、屈託の無い笑顔で級友・樹権に求愛するその言動は全て、今までの人生経験で身につけた、黄金パターンに則られているのですよ。
すなわち、「こう言えばああ言う」「こう出ればそう来る」「この目線なら明日落ちる」みたいな、勝利の法則。
熟練のハンターにも似た、その冷徹かつ狡猾な姿勢は、同じ女子として全く勝てる気がしません。
ていうか、オレなら早めに降伏するね。

しかし、そんな天性の狩人・もなみとの恋愛勝負に、逃げる事無く真っ向から挑んだつわものがいた。
それが、本作のもう一人のヒロイン・けい子なのであります。

これまた“相手の気持ちなんて爪の先ほども考慮しない我第一主義”のけい子は、級友・樹権を我が恋人と決めつけたが為に、その間に割って入ってきたもなみに怒り心頭&宣戦布告。(勿論、樹権くんに選択権などある筈も無い)
このけい子の傍若無人っぷりが実に小気味いいのも、本作の魅力を高める要素の一つだと思います。

無邪気に凶悪なもなみと、堂々たる暴君のけい子。
「進むも地獄、退くも地獄、ただしどっちにも美形女子つき」という、ある意味天国みたいな蟻地獄にはまった樹権くんの受難な生活は、リアクションと台詞回しが激しく棒な事を除けば、かなり楽しめるのではないでしょうか。
・・・あれ・・・? でも、その2つ除いたら何も残らな・・(ゲフンゲフン)

さて、この様にステキな棒演技が堪能出来る本作なのですが、後に述べる豪快な残酷効果と同じくらい時間を割いて、お笑いシーンも盛り込まれております。
いや、棒演技はお笑いシーンに入りませんよ。
入れたい気持ちは山々ですけど。 ていうか入れなきゃやってやれないと言えなくもn(略)

要所要所に盛り込まれた、このお笑いシーンの数々は、実は結構厳しいモノがあります。
クライマックスでけい子と深く関わってくる事になる、リストカット部とガングロ部。
そして、けい子の父親でマッドな人体改造博士・ケン児。
若干しつこいくらいに登場する、これらの熱意溢れる脇役の皆さんが、かえって物語のテンポを落としてしまっているのです。
あまりにアホで笑ってしまうガングロ部と、“リストカット全国大会”が小部屋で執り行われる馬鹿馬鹿しさが楽しいリスカ部は、まだギリギリセーフだったのですが、ケン児の存在の薄ら寒さは如何ともしがたいモノがある。

なんでかね、歌舞伎メイクなんですよね、ケン児が。
ケン児2
(↑ 「勘定奉行にお任せあれ~」とか言い出だす始末)

いや、多分その意味不明さが笑い所なのだろうとは思うのですが、アガサは残念ながら失笑すら出ませんでした。
これは、個人的なツボに嵌らなかった為なのかもしれませんが、映画全体通して登場するキャラなだけに、もしかしたらこれが本作のギャグ要素に対する試金石になり得るのではないかと。
「ああ・・・ やってもうたなぁ・・・」と感じるようなら、ちょっと他のシーンも厳しいかもしれません。

演じる津田寛治さんが、物凄く頑張っているのが伝わってくるだけに、もう少し(繋ぎ方で)なんとかならなかったのかなぁ・・と残念でなりませんねぇ。(´・ω・`)

とまぁ、棒演技や人肌恋しくなるようなギャグパートで失速しないでもない 『吸血少女対少女フランケン』 だったのですが、要するに一番の見所はその残酷描写な訳ですよ。
そこはもう、確実にそう。
ギャグシーンも恋愛シーンも、言ってみればミートソースに乗ったパセリみたいなものなのです。
「お客さん、文句を言う前に、そのソースを一口食べてくんねえか?」
と、両監督(特に西村監督)に促され、魅惑のソースを舌に載せればそこはもう残酷パラダイス。

乱れ散る目玉。
いとも容易く剥き出しになる頭蓋骨。
滾々と涌き出る赤血球。
悪ふざけの境地とも言える、人体改造シーン。
そして切株映画の歴史に於いて語り継がれるであろう珍改造、足コプター。(≠タケコプター)
これでもかと繰り出されるグチャグチャドロドロの残酷効果は、それはそれは愉快な悪夢を紡ぎ出してくれます。
まさに本領発揮。
切株好きなあなたなら、きっとこの味の虜となる事間違いなし。

ま、そっち系が苦手な方は、絶対手を出しちゃいけませんけどね!(いつも言ってますけどね!)

アホで情熱的で容赦なく残酷な本作。
ヒロインが持つ無邪気なドス黒さを、鮮やかに魅せつけるオチが、上手い具合に物語を締めてくれて、中々面白かったと思います。
お笑いパートに関してもあれこれ物申してみましたが、反則的に登場する清水崇(呪怨シリーズ監督)の中国人コントだけは、文句なしに面白かったので、もうなんだったら行ってこいでチャラにしてあげてもいいくらいです。(←偉そう)
アレはいいですよ!
劇場内も、そのシーンだけは確実に爆笑が巻き起こっていました!

そして最後に、劇中のどの女子よりも、ヒロインの回想シーンにちょこっとだけ登場するしいなえいひ嬢の方が光り輝いていた事を記して、今回の感想はお開きにしたいと思います。
いやぁ、何なのでしょうね。 このえいひ嬢の圧倒的なオーラは。
凛とした佇まいと、それに似つかわしくない猟奇な眼差し。
ホラークイーンの理想形を見たような気がします。
えいひ嬢にはこれからも、血飛沫でその身を染めながら、バッタバッタと悪いやつをミンチにしてやって貰いたいものですね!


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『マーターズ』

2009年08月23日
martyrs_convert.jpg
★★★★
救いが無いなんて言わせない。 彼らに救いは、ある。 きっと。


※アガサからのお知らせとお願い ※
・ 本記事はネタバレ全開となっております。
・ 映画『マーターズ』鑑賞にあたっては、出来るだけ事前情報を入れない事をお勧めします。
・ 多分本編を観ない方、もしくはネタバレを経ての鑑賞でも構わない方は、このままお進み下さい。
・ そうでない方で鑑賞を予定されている方は、鑑賞後にまたお会い出来れば幸いです。
・ 近隣で公開予定が無い方には、・・・正直面目ない。







あらすじ・・・
古びた工場から、転げるように走り出した少女がいた。
汚れた下着しか身に着けておらず、体中醜い傷で覆われていたその少女は、背後にまとわり着く恐ろしい何かを振り払うように、必死に足を前へ、前へと繰り出していた。
やがて、無事発見され、施設で保護される事となった少女は、周囲に対し頑なに心を閉ざしていたが、ある一人の友人が出来てからは表情にも変化が現れはじめ、徐々に人間らしさを取り戻していったように見えた。
彼女を支配していた恐怖から逃れつつあるように。

しかし未だに少女は囚われたままだったのだ。
常に自身を取り囲む、恐怖の闇に囚われたままだったのだ。

少女はある決断をしなければならなかった。
自分の人生を取り戻す為に。
たとえその決断が、間違った結果しか生み出さないとわかっていても。


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なんなのこれ! アホなんじゃないの! ていうかアホなの?!

と、映画が終わり室内が明るくなった時、アガサの心が叫んだ。
なんでこんなの買い付けしたの? なんで公開しようと思ったの? ええい! 吐け!吐くんだドコンチクショウ! 
と、入り口にいたスタッフの方を小一時間問い詰めようかとも思ったのですが、あんまりにもイケメンだったのでやめました。
ていうか、むしろホクホク顔でおいとま致しました。


世の中なんてそんなものです。(どんなだよ)



と言う訳で、フランスの最終鬼畜兵器 『マーターズ』 を鑑賞してきたのですよ。

痛くて、つらくて、憐れで、哀しくて、どうしようもなく無力な自分に打ちひしがれる事が出来る、実にパンチの効いた映画でした。


上に書いたあらすじは、本作の題名が表示されるまでのたった8分間弱のあらすじなのですが、このオープニングの編集が非常に秀逸なのですよね。
最小限のシーンによって少女の心と体の痛みを存分に表してくれているお陰で、その後に起こる悲劇の数々をストレートに受けとめる事が出来ます。 

少女が受けた不条理な拷問。
少女が負った心の傷。
少女の体内に巣くった、“罪悪感”と言う名のモンスター。

これらを持ったまま成長した少女が、偶然憎き犯人の居場所を知ってしまったらどうなるか。
そこに待ち受けるのが、凄惨な復讐劇であるのは、至極当然な事なのかもしれません。
が、彼女が築き上げるであろう死体の山は、彼女の心を解き放ってはくれないのです。
なぜなら、たとえ復讐を果たしても、少女の中に潜んでいるモンスターは決して消える事が無いから。
その正体、つまり“罪悪感”が少女の良心と直結している以上、モンスターは少女が生きている限り消える事は無いのです。(もしくは少女が完全な邪悪になるか。)

と言う訳で、のんびりとした平和な日曜日の朝食風景にライフル片手に飛び込んだ少女は、蓄積された憎悪を武器に、自分を拷問した犯人と目される平凡そうなパパ、平凡そうなママを、血の詰まったズタ袋と化させ、残った彼らの子供の腹にも大きな風穴を穿つのですが、心が落ち着くどころか、相も変わらず恐ろしい形相のモンスターに付き纏わられるわ、責められるわ、傷つけられるわでもう散々です。

ていうか既に虫の息です。

で、そんな残念な復讐劇に付き合い、少女の“共犯者”となるもうひとりの少女。
施設時代に、少女の最初で最後の友人となり、彼女の痛みも、怒りも、恐怖も、全て共有してきた(しようとしてきた)少女・アンナは、少女が犯す無慈悲な殺人の免罪符となるのが、たった一枚の写真と、少女の記憶のみだった為、少女をフォローしながらも心のどこかで疑いの気持ちを捨て去る事が出来ません。
でも、少女を見捨てることなど出来ない。
何故ならアンナは少女を愛していたから。
何もかも全部ひっくるめて、愛していたから。

見返りを求めない無償の愛で、なんとか少女を救おうとするアンナ。
消滅することの無いモンスターによって、死へと直走る少女。

血にまみれた山荘で繰り広げられる、この2人の救いの無い密室劇は、とことん苦痛で心底絶望的です。
「アンナくんはなんで、警察とか病院とかに通報しないのかねぇ」
とか、
「いくらなんでも、犯行現場でのんびりしすぎなんじゃないの? ここはおまいら若者がカジュアルに過ごせるユースホステル的な類の宿泊施設じゃないんだかんね!」
とか、そういう突っ込みも無くは無いのですが、ここはひとつ穏便に・・・

・ ・ ・

・ ・

・ ・ ん? 

ホ ス テ ル ?!



と言う訳で、悲劇的なオチへとまっしぐらに突き進んで行く前半戦に引き続き、さらに出口の無い苦痛の泥沼に落とし込まれる後半戦では、かの名作 『ホステル』 で一躍世界にその名を轟かせた営利組織・エリートハンティングの斜め上を行く非営利組織が登場。
いや、非営利じゃないかもしれませんが。
ていうか、無理やり繋げた感もしないでもないですが。

気にしない気にしない! そんなの気にしない! 太陽なんて気にしない!絶対焼かないALLIE!(←特に意味はない)


生きるのをやめる事で不幸な過去から決別した少女。
後半戦では、少女の亡骸の傍らで哀しみに暮れていたアンナが、ふとした拍子に山荘の地下室で落ち武者ガールを見つけてしまう事から始まる、ノンストップ拷問バラエティになっております。
うそです。 
バラエってないです。
むちゃくちゃ陰気です。


まぁそれはさておき、この後半戦に登場する、異様にキャラのたった老齢の女性。
周囲から「マドモアゼル」と呼ばれ、とてつもない存在感を放つその女性こそ、実は本作のもう一人の主役と言える、恐怖の秘密組織のボスなのです。

全国のSっ気くん、Sっ気さん達が、金にモノを言わせて若い血潮を迸らせていた“エリートハンティング”に対し、とにかくストイックなこちらの皆様。
その目的はただひとつ。 「究極の痛みの果てにあるモノを知りたい」、それだけ。

普通の人は全く興味が湧かない様な、極めて特殊な世界に思いを馳せる「マドモアゼル」が、世界中のご同胞を集めて立ち上げたこの秘密組織。
人はどれほどの痛みに耐えることが出来るのか?
また、痛みも苦しみも超越したその先には、一体どんな世界が広がっているのか?
誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいS極のすべてについて教えて貰いたいが為に、人知れず拉致、監禁、拷問を繰り返してきた「マドモアゼル」には、是非パズルボックスを贈呈して差し上げたい気持ちでいっぱいです。

ていうかさぁ、ピンヘッド兄さんを紹介してやるから、もう自分で確認して来たら? ていうかしろ!!

そんな「マドモアゼル」に、若くてピチピチしているという理由だけで新たな試験材料に抜擢されたアンナ。
こう言っちゃあれですが、ホントいい迷惑です。


さて、この後は、延々地獄のような監禁生活が続く事に。
ゲロ嘔吐物のような流動食を与えられ、いかついオヤジにどつかれ、ロングヘアーを散切り頭にされ、キメの悪そうなスポンジで清拭され、またどつかれ、の無限リピート。
とにかく、「人がされて嫌がる事を全部やってみる」がモットーの団体ですので、肌に悪そうとか胃に悪そうとか毛先を傷めそうとか、一切お構いありません。
まさしく恐怖の組織ですね!
先述の落ち武者ガールだって、ホントなにをどうやったらそんなビジュアルに辿り着くのかさっぱりわかりませんもの。
なんなの? 一種の羞恥プレイか何かなの?
落ち武者
(何故そんな装甲なのかと小一時間)

本当に、観ているだけで胸クソが悪くなる(※言葉が乱暴ですみません)ような描写で、しかもどう考えてもその先に希望的展開が予測できない状況な為に、途中退席が頭をちらついたのは1度ではすみませんでした。
もしこれがDVDだったら、停止ボタンを押していたかもしれません。
しかし、その反面、「どうしても見届けなくてはならない」、とも思った。
たまたま地獄に突き落とされた女性たち(アンナと亡くなった少女)の行き着く先が、ただの絶望だなんて許せない。
せめて少しでもいいから、そこに希望を感じ取らせて欲しい・・。
そう思い、画面に映し出される悲惨な光景に耐える事数十分。

スクリーンには変わり果てた姿のアンナがいました。
余りにも無残な姿で、心は既に別の世界に移ってしまっているアンナが。
そうです。 アンナは痛みの限界を超えたのです。

こんな救いの無いオチがあっていいのでしょうか。
ついに「マドモアゼル」が、一切自分の体に痛みを感じることなく、アンナの口から夢見続けてきた世界を聞き取る事が出来る。そんな甘い話がまかり通っていいのでしょうか。
いやだよ・・・いやだよママン・・・。+゚(つД`゚)゚+。


物語は、その後思いもよらない結末を迎えます。
朗報を聞いた全国の有閑マダム&ムッシューたちが、山荘に続々と集まる中、ひとり私室で佇む「マドモアゼル」。
早く“別世界”の話が聞きたくてウズウズしている連中を待たせたまま、「マドモアゼル」は静かに銃口を銜え、一気に引き金を引く。
そしてエンドクレジット。

って唐突すぎるわ!ヾ(゚Д゚#) ノ゙ 


しかし、唐突すぎるこのラストは、驚きと共に少しばかりの溜飲を下げさせてくれました。
イってしまったアンナから、何らかの言葉を聞いた「マドモアゼル」。
作中で明らかにならないその言葉は、一体どんな内容だったのか。
きっとそれは、意味を持たない言葉だったのではないでしょうか。

実際にその世界を見たアンナには意味のある言葉だろうけれど、「マドモアゼル」にとっては不可解な言葉の羅列。
何故なら「マドモアゼル」の人生そのものに、痛みの実体が無いから。
その言葉を理解出来る筈が無いのです。

今まで数え切れない程の試験体を使い、その殆どが痛みに耐え切れず亡くなって(もしくは精神を病んで)しまった、組織の研究。
その過酷過ぎる試練にアンナが耐える事が出来たのは、幼い頃から生活をともにしてきた少女の存在があったからなのではないでしょうか。
少女の口から実際に、どの程度拷問生活について聞いていたかは判りませんが、きっとアンナは愛する少女と気持ちを同化する事で、その悲惨さを追体験していたのではないかと。
アンナは、自分自身が受けた2度目の試練(拷問生活)を、少女と共に闘った。
一人ではきっと負けていたでしょう。
しかし、アンナは勝ったのです。 少女と二人で。 愛を武器に。


「マドモアゼル」の過去にどんな事があったのかは判りません。
よっぽどの事が無い限り、こんなアホな研究に取り掛かろうとは思わないでしょうから、もしかしたらとてつもなく哀しい過去を持っているのかもしれません。
しかし、きっと「マドモアゼル」は本当の愛など知らないのではないでしょうか。
本当の痛みも、本当の愛も、何も実際に手にした事の無い「マドモアゼル」は、人生のほとんどを費やしてきた研究の成果を知り、理解出来ず、絶望し、そして命を絶ったのだと思います。
いや、思いたい。

アンナたちの結末はあまりに悲惨だけれど、「マドモアゼル」の死と、その死が同胞にもたらす絶望を考えれば、少しだけでも救われる気持ちになります。


それにしても、どこの世界(金持ちだろうと貧乏人だろうと)にも、キチガイは存在するし、その不条理な暴力の犠牲になるには特別な条件など必要ない、という事ですよねぇ。
こわいこわい。

みんなもアレな人にはマジで気をつけよう!(←投げやりなまとめ)


決して気分爽快にもならないし、むしろゲンナリとした不快感に見舞われる作品ですが、一見の価値はあるかと思います。


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アガサの夏休み(東京篇)

2009年08月19日
色々あって、上京して来ました。アガサです。ゲロゲログチャドロホラー大好きです。

タワー
(JR浜松駅周辺から見た、いかにも東京な風景)


と言う訳で、今回は怒涛の東京デイズを総まとめ。(※globalheadさま風サブタイトル付き)


■ 「火事と喧嘩は江戸の華だった」
まずはJR品川駅に降り立ったわし。
かっぺ臭丸出しで、猛烈にキョロキョロしながら歩いていると、とある中年男性にぶつかってしまった。
「あ、どうもすみません」と謝るわしに、「どこ見てやがんだバカヤロー!」と浴びせられる怒号。
江戸だ・・・江戸っ子がいるよ・・・
喧嘩っ早く涙もろい、江戸の華と巡り合った瞬間だった。 東京のおじさんこわい。

■ 「中野は底なし沼だった」
ゾンビ手帖の著者であり、その界隈では知らぬものの居ないゾンビ教授・伊東美和さんのお店「タコシェ」を探し、一路中野へ向かうわし。
目的地である中野ブロードウェイに一歩足を踏み入れるとそこは、世にも恐ろしい嗜好品地獄だった。
あっちを見ればマミのフィギア。 こっちを見れば煌びやかなコスプレ衣装。 さらに向こうにはエロい同人雑誌まで。
次の予定があったので、死ぬ気でその魅惑のラインナップを通り過ぎたわしの後ろ髪を、中野さんは激しく愛しむように引っ張り続けるのであった。 中野ブロードウェイこわい。

■ 「渋谷はコピペの街だった」
せっかく東京に来たからには、と、シアターNデビューを果たす事を誓ったわし。
ナイスなタイミングで、いかにもスキモノが好きそうなバカグロホラーを上映していたので、事前に頭に叩き込んでおいた地図を思い浮かべながら渋谷駅構内を通り抜ける。
通り抜ける。
また通り抜ける。
渋谷駅のどの出口から広がる景色も同じなのだという事に、まだ気付いていないアガサなのであった・・・。
ていうか、渋谷駅の周りのビルだの高架だのって、同じような配置過ぎませんか? 渋谷駅こわい。

■ 「シアターNは意外とハードだった」
渋谷駅周辺を迷走する事10数分。 危うくバターになりかけたわし。
やっとの思いでシアターNへと続く坂道に辿りつくも、鑑賞予定作の上映時間までは残り5分少々。
息せき切って、階段を駆け上り、なんとか聖地の扉をこじ開けたわしは、喉の奥から搾り出すように「お・・・おとな・・いちま・・い・・」と言おうとするものの、喉の上側と下側がカラッカラに乾いてくっついてしまっている為、思うように声が出ない。
体中汗でビショビショ、前髪は海草の様に額に張り付き、メガネは“ごはんですよ”の三木のり平ばりにズレ落ちてしまっている己の醜態を、なんとか笑いに転じさせたくて、「いやあ! この歳で全力疾走はキツいですなあ!」と言う気持ちを込めた精一杯の照れ笑いをイメケン店員に放ったわし。
そんなわしに店員は無表情で、「上映時間5分前ですので、お早く席にお着きください」と告げたのだった。 ごめん、わし、キモかった? ていうか出来れば「おまwww汗www」って突っ込んで頂きたかった。 東京の店員こわい。

■ 「渋谷のメシは何もかもがハイクラスだった」
オサレ地獄
期待を裏切らないバカグロだった『吸血少女対少女フランケン』を堪能したわし。
朝からおにぎり2個しか食べていなかった事を思い出し、事前にナウでヤングで才能溢れるライター・柿次郎さまに教えて頂いていたオサレなカフェに行く事に。
そのお店、HI SCORE Kitchenへは、割りとさっくり到着する事に成功し、とびっきりのオサレ女子店員さんにタコライスとアイスコーヒーをお願いする。
う・・うめえ・・・! これが都会の味か・・・!!
と、おのぼりさん気分を噛み締めながら、満ち足りた思いで会計に向かうわし。
「合計1400円頂きます」。
吹いた。
単品プレートとドリンクで1400円とな。 岡山のセブンイレブンだったら、おにぎり10個は食べれるんじゃないかな。(たぶん全国どこでも食べれます)
東京の物価こわい。

■ 「アガサの夢は夜開かれるのだった」
ウルトラど級の鬼畜映画『マーターズ』を鑑賞し、今回の上京のキモでもある品川オフ会を目指すわし。
夜10時開始という、平日にあるまじき時間設定にも関わらず、快く参加して下さったのは、「メモリの藻屑、記憶領域のゴミ」のglobalheadさま「とは云ふものヽお前ではなし」のpaseyoさま、マイミクさんのともこさま、ミクシでお知り合いになったとらねこさま。
globalheadさまは、博識で笑いのセンスもずば抜けていらっしゃるダンディ課長。
paseyoさまは絶頂期の牧瀬里穂を50倍美しくしたような超絶美女。
ともこさまはもうなんかクラクラしそうな程線が細く、「どうだ!東京のおなごはべっぴんさんじゃろう!」というオーラすら感じられる、これまたハイレベルな美女。
とらねこさまは、とてもいいメガネ。ありがとうメガネ!地球に生まれてよかった!!
そんな都会の洗練された皆様が、いなかっぺ・アガサを優しく包み込んで下さったひととき・・・。
バカホラーの話題あり、品川の隠れたグロスポットの話題あり、郷土自慢あり、島根と鳥取の比較調査あり、と、短い時間ながら実に様々な話題を楽しむ事が出来たのでした。
おまけに最後は、アガサが上京直後に荷物をぶっこんだコインロッカー探しまで付き合って下さり、電車の時間も押し迫る中、にこやかに手を振りお別れして下さった皆様。
何から何まで、本当にありがとうございました!
あと、遅刻してすみませんでした!(今更ですが、言うの忘れてたような気がします><)

東京すてき。
アイラブユー、トウキョウ。


と言う訳で、滞在時間約20時間と、とても駆け足だった今回の上京。
上には書いていませんが、渋谷ではもうおひとり、マイミクさんのあゆみさまとお会いする事が出来たのですが、これがまた実に可愛らしい女子で、何気におにゃのこも大好きなアガサはあゆみさまのそのほんわかとしたフェロモンに若干ドキムネ状態だったのでした。
いやぁ、やっぱネット上のみでのお知り合いの方に実際お会いするのって、無茶苦茶ワクワクしますね!
あと、話も楽しいですし!
ネットが縁で結婚する方の気持ち、わかるような気がするなぁ。

今回の上京にあたり、数々の情報をわけてくださったみなさま、非常識な時間にもかかわらず会ってくださったみなさま、一人旅を心配してくださったみなさま、本当に本当にありがとうございました!

みなさまのお陰で、素晴らしい夏休みを過ごす事が出来ました!

もしまた上京できるような日が来ましたら、その際は是非またご一緒して下さいませ!!


さあて。 現実に戻ろうかな。


※ 記事中さんざんな書きっぷりをしてしまったHI SCORE Kitchenさまですが、ご飯は美味しいし、コーヒーも美味しいし、居心地はいいし、ランチタイム中なら日替わりメニューにおかずビュッフェ、さらにドリンクまでついて1100円と、非常にリーズナブルかつボリューミーなラインナップが楽しめます。 そこにデザートが付いたバージョンでもたったの1500円ぽっきり! 東京に住んでいるアナタなら、これはもう行くっきゃない!ていうか、行ってよかったよ!オレ!!
という事を注記させて頂きます。 ホントすてきなお店でした。 



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マーターズ・短評

2009年08月18日
20090818013933
試写にて鑑賞。

映画は自由だ。
観るのも自由。 観ないのも自由。
観続けるのも自由。 途中で止めるのも自由。

今まで出会った映画の中で、これほどまでに途中で観るのを止めたくなった作品があっただろうか。
その続きを観るかどうかはあなたの自由。
でも、きっと止めることなんて出来ないだろう。

だってあまりにも苦しいから。
その先に救いを求めて、最後まで見届けずにはいられない。

『ホステル』より遥かにおぞましくて、「隣の家の少女」の痛ましさをも越えた、フランスの最終兵器です。

またくどい感想書きます。


※追記

くどい感想アップしましたので、よろしかったらどうぞ! → 『マーターズ』


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吸血少女対少女フランケン・短評

2009年08月17日
20090817172420
シアターNで『吸血少女対少女対』を鑑賞しました。

これは非道い。(笑)

どこまでも加速する大人の悪ふざけ。
おもちゃ箱をひっくり返した時の、ごちゃごちゃで、色とりどりで、片付けを想像しただけでゾっとするような惨状がスクリーンいっぱいに広がる。

笑うしかないけど、ノリついて行けずに茫然としてしまう瞬間も。
主役の二人が近年稀に見る棒。
ま、可愛いですけどね!

小ネタが本筋より面白かったです。

とりあえず、これは帰ったらお絵描きだなぁ。
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