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『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

2008年12月31日
ThereWillBeBloodMoviePoster.jpg
たぶんツンデレなんだと思うよ。

今年もいよいよ最終日。
しまっていこう!

と言う訳で、各レビューサイト様で大絶賛を喰らっていた 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 を滑り込みでなんとか今年中に鑑賞。
なるほど、確かにこれは傑作だお!


あらすじ・・・
稀代の勝負師であるダニエル・プレインビューと言う男が、家族を求めるんだけどどうしても本物の家族には恵まれなかったり、感じ悪いヤツらに絡まれたり、真っ黒な石油を浴びたりしながら、とにかくお金を稼ぎまくるお話。

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のちに石油王と呼ばれるプレインビューが、ひたすら貪欲に金儲けに奮闘し、周囲の人間を傷付けながら孤独と引き換えに巨額の富を手に入れる一代記。
と聞くと、どうしても重く重厚なドラマを想像してしまう。
おまけに上映時間は2時間30分強。
観たいとは思っていましたが、なんとなく腰が引けていた部分(寝オチしてしまうんじゃないかと言う危惧まで)もあり、今日まで鑑賞を先延ばしにしてアホなホラーとかにうつつを抜かしていた自分を、ボウリングのピンでめった打ちしてやりたい衝動に駆られる程の傑作でした。

まず、全然堅苦しくない。
主役がダニエル・デイ=ルイスだからとっつきにくいんじゃないかと言う先入観を抱いてしまいますが、さすがはオスカー常連者。
このおっちゃん、見た目の割にはぜんぜん怖くないから大丈夫だよ。
時にコミカルに、時にシニカルに、不器用にも程がある無骨な男の悲哀を、これでもかとばかりに怪演しています。

そしていかにもオスカー受賞作品っぽい、長ーい上演時間もちっとも苦にならない。
舞台が20世紀初頭のアメリカで、しかも石油採掘物語だから堅苦しいんじゃないかと言う先入観を抱いてしまいますが、さすがはポール・トーマス・アンダーソン(出来る方のPTA)。
このおっちゃん、今までの作品も上映時間が長い作品が多かったけど、語りが上手いから間延びさせないんだよ。
時に喜劇的に、時に悲劇的に、ホラー映画かよ?!と言う様な不快な音楽と共に、一人の男の一本筋の通った半生を魅力的に描ききっています。


ダニエル・プレインビューの人生の目的は「お金を稼ぐ事」ただそれだけ。 実にシンプル。
「人付き合いなんて大嫌い。 稼ぐだけ稼いだら隠匿生活を送りたい。」 ただそれだけ。
でも、ダニエルは本当に誰にも心を開きたくない訳じゃない。
本当は誰よりも“家族”と言うものを求めていた。
勿論彼の人生はイコールお金なのだけど、その人生を共に過ごす“家族”も実はとても大事に思っていたのです。

だから、石油採掘を始めて間の無い頃に仲間を事故で無くした時、その一粒種を何の迷いも無く引き取り、自分の息子として育てる事を決めた。
その心のうちには、「今後の商売において、幼い息子を引き連れていれば信用度も交渉成功率も上がるだろう」と言う目論みもあったでしょう。
で、当然周りにもそう思われていましたし。
しかし、プレインビューは彼なりに血の繋がらない息子を愛していた。
ゆくゆくは自分の事業を任せる為、石油採掘から仕事のノウハウまで、手取り足取り伝授していた。
そのぶっきらぼうな眼差しには、紛う事なき“父親としての愛”があった。

石油事業が波に乗り、息子も10歳まで物判りよくすくすくと育っていたある頃、プレインビューの元に一人の男が現れます。
男はヘンリーと名乗り、なんとプレインビューの腹違いの弟を自称。
大昔に捨てた家族(プレインビューの父親)の訃報を知らせにきたと言う自称・弟は、普通に見ればどう考えても「金の匂いを嗅ぎ付けた詐欺師」です。
しかしプレインビューは、その弟を無下にあしらうどころか仕事仲間として招き入れる。
息子と共に自分の小屋に住まわせ、これまた打ち解けた態度で暖かく接します。
その後、息子が採掘現場の事故に巻き込まれて聴力を失ったあとからは、弟を自分の腹心としてあちこちの会合に同行させるまでに。
その心のうちには「今後の商売において、障害を持つ身となってしまった息子の代役として身内を引き連れていれば信用度も交渉成功率も上がるだろう」と言う目論みもあったでしょう。
で、当然周りからもそう思われていましたし。
しかし、プレインビューは自分が蓋をしていた(でも大いなる愛情も持っていた)自らの過去を知るただ一人の人物として、自称・弟を大切に思っていた。
その憎まれ口の陰には、思いがけず出会えた“家族”への信頼があった。


プレインビューは、決して人間嫌いなどではなかったのではないかと思うのです。
いや、基本的には嫌いなんだけど。
うーん・・、嫌いというよりはどうでもいいのかも。
とにかく、「他人を見れば敵と思え」が信条で、金儲けだけが生きる目的だった事には違いないのですが、“家族”と言うものだけは別だったのではないか、と。
だからこそ、息子や弟を見るプレインビューの眼差しは明らかに優しく、暖かいものだったのではないかと思うのです。

で、そんなプレインビューの思いは、彼自身の思惑とは裏腹にことごとく裏切られる事に。
思いやりのある言葉を素直に吐けないプレインビューの不器用さが招いた事態なのかもしれないし、不幸な偶然だったのかもしれないけれど(特に息子の事故)、乱暴な態度の裏で追い求めていた“家族”をいとも簡単に失ってしまうプレインビュー。

聴力を失った息子は、プレインビュー(父親)と意思の疎通が図れなくなった事から情緒不安定となり、小屋に火をつける騒ぎを巻き起こす。
父親であろうとしていたプレインビューだったが、金儲けもそれに負けないくらい大事だったので、とりあえず専門家の手に委ねる事を決意。
母親もいない現状では、そんなに酷い仕打ちとは思えないけれど、息子の父への愛は裏切られる事となり、絶対的な溝が生まれてしまう。

そして自称・弟もまた、ちょっとした会話の瞬間にプレインビューの心に疑惑を芽生えさせてしまい、その疑惑が確信に変わった時、プレインビューは彼の嘘を許すことが出来なかった。
自分の中の大切な部分(思い出)を踏みにじられたプレインビューは、裏切りを認めて情けなくうな垂れる自称・弟に向って引き金を引く。
その無情とも思える殺害は、プレインビューの《実在していたかもしれない本物の家族》に対する思いの深さの表れなのではないか思います。

自称・弟を葬った後、プレインビューは再び息子を自分のもとに呼び戻します。
しかし、息子はすでに父親との間に大きな壁を築いており、仕事のパートナーとして長きを過ごすのですが、成人して家庭を持ったのを機に、父親からの巣立ちを宣言します。
独立して自分の事業を始めたい。 プレインビューとはただの「親子関係」に戻りたい。
そう願う息子に、プレインビューは餞の言葉の代わりに口汚い罵倒を浴びせるしかなかった。
「お前なんかホントは赤の他人だ! 孤児だったのを拾ってやっただけだ! バーカバーカ!」
思いがけない出生の事実を知った息子からは、嘆きの言葉や悲しみの言葉が出る事は無く、
「そっか。 アンタなんかと血が繋がってなくてよかったよ。」
と言う無情な一言だけ。

ここで「今までゴメン」とか「商売敵になるとか言わんといて! ずっと一緒にやってこうや!」とかが口が裂けても言えないプレインビューの哀しさたるやいかほどか。

お前はツンデレか! デレがないからツンツンか!

プレインビューの生き方は、とてもじゃないですが尊敬できません。
自ら招いた自業自得な孤独人生だと思います。
しかし、感情移入する事を抗えない魅力があるのです。
もうちょっと言葉が上手ければ・・・。
もうちょっと思いやりを素直に表現できていれば・・・。
本物の家族を捨て、偽者の家族を追い求めていたプレインビューの打ち捨てられた想いが、なんだか心に突き刺さりました。


本作のもう一つの柱に、プレインビューと神の手下との確執があります。
まぁこれは素晴らしいサイトの方々の素晴らしいレビューがわんさかありますので、今更アガサがくどくど言ってもしょうもない事この上ないのですが、この怠惰な神の手下を完膚なきまでに叩きのめすラストは、宗教そのものに対する果たし状みたいで実に爽快です。
ごちゃごちゃ大層なお題目唱えてないで、自分の手で何かを生み出してみいや!!
と言うプレインビューの姿勢は、一本筋が通っていてステキです。
額に汗して働く事の尊さは、むやみやたらに神さま頼りで嘆いているより、よっぽどか人生において大切なんじゃないでしょうかねぇ。

そして、血が流され、プレインビューの人生は終わる。
いや、終わらないんだけど。
人生に於いてやり遂げないといけない事は、全て終えたのでしょう。
なんと言うブレない人生。
かっこいいよアンタ。


という事で、後半は頭がボーっとした状態で書きましたので多分支離滅裂ですが、この際大目に見てください。(現時刻AM3時50分)
最後の最後に素晴らしい傑作を鑑賞できて、今年も本当に実りあるいい年でした。

皆さんもどうぞ良いお年を!!

ああ眠い!!
ヤベぇ! 弁当作れるかなぁ!!(泣)

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『ミラーズ』

2008年12月28日
ミラーズ
やたらとドルビーサラウンド。

憧れの演奏家さまの日記を見ていたら、「もしかして・・これあたいの記事の事?」という記述があって、絶賛ドキムネ中のアガサです。 こんにちは。
でも「これってどうなんすか?げへへ」なんてお尋ね出来る度胸などもなく、何度も日記を読み返して一人ムネムネしています。
まぁ、そんな訳ないんでしょうけどね。 思い上がりも甚だしいってね。 へいへい。

なんて言うか、街灯も星も、同じくらい綺麗ですね。空気が澄んでいる夜はね。(←支離滅裂)

という訳で、愛しのアレクサンドル・アジャの最新作がめでたく全国規模で劇場公開されたので、颯爽と馳せ参じました。

※ 絶賛公開直後ですが、そんな大人の事情にはお構いなくネタバレ全開で行きます。



ネタバレなので改行をたっぷりとってみます。

・ ・ ・

・ ・ こんな感じかしら?


・ ・ もうちょい?


・ ・ ・ ・ここら辺りでいい?



・ ・んもう ・ ・  ・ ・ せっかちなんだから///
 (←何がだよ)

あらすじ・・・
わたしの名前はアンナ・エシィカー。
何歳に見えますか?
・・「そういうのウザい」ですとな。
・・・そうですのう、かれこれ60は過ぎましたかのう。
今では立派な修道女のわたしですが、ちっちゃな頃から手がつけられない程の悪ガキでしてなぁ。
ナイフみたいに尖っては、触るもの皆傷付けておりましたものです。
もしくは、校舎の窓ガラスを割って、盗んだバイクで走り出しておったものです。
・・「平成生まれだからよく判んない」ですとな。
・・・悪そなヤツは大体友達、とでも言っておけばよろしいですかのう。

で、そんなわたしを悪魔憑きだと断定した両親は、神父さまやらお医者さまやら樋屋奇応丸やら色んな方法で、わたしの更生を計っておりました。
しかし、わたしの中に巣食っていたのは、なんと本物の悪霊だったのですじゃ。

悪魔、超KOEEEE!

・・「マジそういうの無理っぽい」ですかな。
現代っ子は手厳しいですのう。

最終的にわたしの治療を任された聖マタイ病院のケーン医師は、“鏡療法”という斬新な治療法を編み出しました。
周りを360度鏡に囲まれた小部屋を作り、その中に私を閉じ込めたら道が開ける。
その道を進めばどうなるものか。 迷わず行けよ!行けばわかるさ! ありがとう!!
・・って、これも通じませんかな。
平成生まれと言えども、猪木さんくらいは知っておいて損はないですぞ。 
なにせタバスコを日本に持ち込んだ偉大なる・・ え?違う? タバスコ云々の件は誤報だという事で確認済みですと?
わたしが知っていた猪木さんは、そんな事で虚勢を張るような人ではありませんでしたがのう。

ごめんなさい、「知っていた」はウソです。

“鏡療法”は、精神治療的にはてんでデタラメな治療法でしたがわたしの霊には効果を発揮しました。
わたしに巣食っていた悪霊どもは、見事鏡の中に閉じ込められましたのじゃ。
いやぁ、スッキリしました。
長年患っていたリュウマチも解消され、いまでは毎日階段の上り下りが楽しくて仕方ありません!
おまけに体脂肪も下がって一石二鳥!
こんなステキな“鏡療法”。 今ならまつげパーマとセットで、スーパーお得価格の2万9800円!

・・・人間生きておれば、投げやりになる瞬間もある筈じゃがのう。
あるとするならば、それが「今なのじゃ」。 とだけ言っておこうかのう。

わたしから鏡に乗り移った悪霊どもは、その後も病院の鏡の中でちょいちょい悪さを働いておったようですじゃ。
病院が不幸な事件から廃院となり、その跡地を利用して大型百貨店がオープンした時は、さすがのわたしも駆けつけそうになりました。
だって先着100名様に福袋とか言うチラシが・・いや、冗談ですじゃぞ。
最近の若いもんは我慢が足りなくていけませんのう。
その百貨店も、つい5年ほど前に火事で焼け落ちたとの事。
何でも放火犯は「鏡が・・」とか「エシィカーが・・」とか言っていたらしいですが、わたしは関知しておりません。
だってほら、わたし今修道院の中じゃん?
精一杯神さまにお祈りはしてるよ?
それが今のマイベスト? みたいな?

・・・なんでそんな可哀想な目でこっちを見るのですかな?
いやわたし全然可哀想じゃないですぞ。

きな臭い話題は流れていていたものの、知らぬ存ぜぬでやり過ごしていたわたしの元に、どこからどう調べてきたのか男が訪ねてきたのは、ある麗らかな小春日和の事でしたのう。
男は焼け落ちた百貨店の現・警備員で、警備につき始めてから身辺に異変が起き始めたとの事。
ついては自分と一緒に、わたしにあの鏡療法の小部屋を再訪しろと、そう言うのですじゃ。

しらねぇぇぇぇぇぇえ! 超しらねぇぇぇぇぇえ!!

だってあの部屋に変えるって事は、折角分離したあの霊たちを、再びわたしの中に取り込むって事ではないのかのう?
それって、「うーん!ゴメン、死んで?」って言ってるのと大して変わりないって事ではないかのう?
いやいやいや、それは無理!

私は一生を神に仕えると決心した身。
何のお役にも立てそうにありませぬが、せめてみなさまのご多幸とご健勝をお祈りして、お別れの挨拶へt

かみさま、銃は卑怯だと思います。

切羽詰った男は、わたしに銃を突きつけましたのじゃ。
すみません、無理とか言ってすみません。 死ぬ気で頑張ります。

という訳で、その男・ベンと共に、私は約50年ぶりに病院へと舞い戻りましたんじゃ。
無残に焼け焦げた百貨店内。
あの当時と全く変わらずそこにあった、治療室。
蘇る忌まわしい記憶。
オレ座ったら怯えるぜ酷く。
でもキミと一緒ならなれるんだ強く。
チェックザミラー☆ワン・ツー・カモン!

だからさっきも申し上げましたがのう。 「今なのじゃ」て。

明らかな死期を目前に控え、少々投げやり気分なわたしですが、この身がせめてあの警備員の家族を救う手助けになれば、今まで生き長らえてきた意味もあるというモノでしょうぞ。
ただし、警備員本人は別ですじゃ。
なんかやたらと 「こんな事に巻き込んでしまって、・・・・・本当にすまないと思っている!」 などと言っている割には、やっている事が強硬過ぎますでのう。
アレは許すまじ。

と言う事で、そろそろ悪霊が身体に漲ってきましたゆえ、わたしはこの辺で・・・。
華麗な変貌を遂げたわたし、ことスーパーヴァーさんと警備員のガチンコバトル、心行くまでご堪能くださいませ。


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うーん・・・ ごめんアジャ、正直コレちょっと微妙かも。

尋常じゃない緊張感のサイコホラー 『ハイテンション』 、尋常じゃない反撃の切株映画 『ヒルズ・ハブ・アイズ』 、そして尋常じゃないガチンコストーカーサスペンス 『P2』 (これは制作のみ)を手がけて、もはやホラー界の若手ナンバー1と言っても過言ではないアレクサンドル・アジャ監督。

“無駄に男前選手権”を開催すれば、間違いなく一位を勝ち取るんじゃないかという抜群のビジュアル。
aja.jpg  (※参考資料・ギザカッコヨス!)
そして、作中で魅せるえげつなさ満点のゴア描写。
舞台の湿度までも感じさせるような映像作りと、緊迫感あふれる空気作りに定評があるとかないとか。
さすがは切株界の貴公子・アジャ! けっこんしてくれ!

で、そんなアジャが韓国の未公開ホラーをリメイクすると言うので、否応無しに高まる期待。
なにせリメイク上手なのは『ヒルハブ』で証明済みですものね。
ハリウッド第2作目では、果たしていかなるえげつない展開を魅せてくれるのか?!


古びた巨大建築物で働く事になったおっさんが、次々起こる怪現象に巻き込まれ、正気と狂気の狭間を揺れ動く。 と言うと、どうしても『シャイニング』を連想してしまうのですが、本作も随所にアレっぽさを感じさせてくれます。
前任の警備員が精神に異常をきたして自殺・・・とか、
自己の不始末から職を失った男がアルコールに溺れて・・・とか、
徐々に病んで行く(設定では)筈の主人公が最初からキチガイっぽい・・とか、
おまけに怪しげな地下室まであったりと、もう
タイプライターはいつ登場するんですか?! 
「勉強ばかりで遊ばないと、ジャックはそのうち気が狂う」んですか?! まぁ、ジャックなだけにね!(ジャックはジャックでもバウアーの方)

と、ヘンな期待で胸が膨らんでしまうくらいのそれっぽさ。
いいですねぇ! さすがはフランスが生んだ切株王子・アジャ! けっこんしてくれ!

ところが、そんないい感じにそれっぽい舞台装置を用意してはいるのですが、どっこいどうしてなかなか怖くならない。
要するにお化け屋敷映画ですので、いかにおどろおどろしい雰囲気と陰に何かが潜んでいそうな緊張感を醸し出すかが勝負の付け所だと思うのですが、なんと言うか・・全体的に緊張感に欠けるのですよねぇ。
雰囲気は確かにあるのですが、そこに漂う空気が間延びしている。
この原因は、様子を伺うことなくいきなり盛大に始まる怪奇現象にあるのかも知れませんし、
いきなり鏡を見てキレまくりなキーファー・サザーランドのテンション配分にあるのかも知れませんし、
恐怖がもたらされる舞台が後半2箇所に分かれた為、散漫な印象を受けてしまうトコトにあるのかも知れませんし、
もしかするとアジャがホームシックになっていたとか、
キーファーとメタボ談義に花を咲かせすぎたとかかも知れませんが、とにかく盛り上がりに欠ける作りなのですよねぇ。

で、その代わりにと言うのではないのでしょうが、恐怖を演出する手立てはもっぱら“脅威のドルビーサラウンド”頼み

キーファーが鏡に映った自分の歪んだ顔を見て ジャーン!
物陰から鳩が飛んで ドジャーン!
あっちで バーン! こっちで ドガシャーン!
どうだい、南蛮渡来のデジタルサラウンドシステムは.。*゚+.*.
と言う程の大盤振る舞い。

どうもこうもあるか! 心臓止まってまうわ!! ドアホ!!ヾ(`Д´)ノ

物語がホラーの古典とも言える“お化け屋敷”モノですので、脅かし方も古典的に・・・と思ったのかどうなのか定かではありませんが、アジャにこれをやられるとは思いませんでした。
そして、ラストはいかにもハリウッドっぽい大爆破。
しかも何通りも角度を変えて、5~6パターンの爆破映像。
なんやねん。
なんカメやねん。
バラエティ番組のドッキリ成功シーンか。 アホか。

確かに芸術的とも言える爆破シーンでしたが、ここまで繰り返し映像を使われると後半はゲンナリしてしまいます。

アジャ・・・ ハリウッドって怖いトコロだよね・・・。 
わかるお!アジャのホントの気持ちはわかってるお! 
きっと次回作への足がかり的作品だったんだよね。
ぼくらの反応を伺ってみただけなんだよね。
大丈夫! だからこの際思い切ってけっこんしてくれ!(どの際なのかがさっぱりわからない)


とまぁ、貶したいだけ貶しておいてアレなんですが、一般的なホラー映画に比べても決して遜色ない作品ではあると思います。 『ヒルハブ』の興奮度を期待しなければ。
全ての怪現象のツケをオカルトに擦り付けて、しかも悪魔憑きでパワーアップしたスーパーヴァーさんが壁やら天井やらを縦横無尽に走り回ると言うトンデモ展開になりますが、それも微笑ましく観れると思います。 『ハイテンション』の緊張感を期待しなければ。
なんと言っても、オチはなかなか救いが無くて素晴らしかったですしね。

アガサにとっては 「劇場でアジャの新作を観る」 という事自体が、非常にありがたいイベントの様なものですので、観た事に悔いはありません。
おまけにパンフレットの中では、他の映画ではありえないくらいの比率で、アジャ監督の写真が大フューチャーされていましたもの!

さすがはイケメン変態仮面・アジャ! けっこn(省略)

という事で、涙あり、笑いあり、呪怨ありのビックリムービーだった 『ミラーズ』 。
思う存分ビビりたい方は是非劇場へ。
そうでない方は、是非DVDでお楽しみ下さい! (ああでもアジャの為には是非劇場へ><)

アジャの次回作がもっとえげつない傑作になる事と、アジャの体型がベッソンみたいな残念な状態にならない事を切に願って、今回レビューを括らせて頂きたいと思います。

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2008年・切株チャット納めのお知らせ。

2008年12月25日
なんとかイヴも無事過ぎ、今日のクリスなんとかが終われば一気に今年も最終段階に突入ですね。

みなさま、お年玉の準備はもうお済になられましたか?
新札は早めに替えておかないと、ATMで散々引き出し&預け入れを繰り返してピンとしたお札を探す羽目になりますので、お気をつけあそばせ.。゚+..。゚+.  (※去年・一昨年と羽目に陥った張本人)

ちなみにアガサは昨日のなんとかイヴ、世帯主さまがクリスマスパーティと称したクラブベントにお出掛けになったので、一人でアルジェントの 『トラウマ 鮮血の叫び』 を堪能し、その後ネットラジオなる玩具を弄んでやりましたとさ。
掲示板に書き込みを下さったみなさま、お耳を拝借させて下さったみなさま、どうもありがとうございましたヽ(*’∀’*)/
で、そもそもなんでまたネットラジオなんて事をやってみようかと思い立ったのかと言いますと、今年何度か開催したホラチャ(切株チャット)についてなのですね。

ブログパーツのチャットスペースに始まり、フリーのチャットルームを使用したり、掲示板をチャットに使ったりと色々してみたのですが、一番気になっていたのはその発言のタイムラグ。
一つの話題が上がっても、それに答えようとしてる間に次の話題になっていて、結局話が散漫になってしまう・・・。
それはそれで盛り沢山で楽しいのですが、出来れば一つのネタをもっと語り合えないだろうか?
そんな事を根暗にジトジトと考えていた時、ネットラジオに出会ったのでした。

掲示板と連携させ、一人が喋る事で、もっとチャットの進行がスムーズになるのではないだろうか・・・?
と言うか、やってみたいじゃない?
「東京都にお住まいのジェイソン大好きっ子さんからのコメントです!」 みたいなアレ☆
(← それが本音なのか)

そんなこんなで先日、お試し版としてネットラジオをやってみるに至った訳なのです。

前フリ長っ!


とまぁそういう事で、ホラチャ納めのおしらせです。

12月27日(土曜日)  午後11時~ (※いつもより遅めです)

書き込みはいつもの こちら

ネットラジオの入り口は こちら

※ アドレスはこちらです。  http://203.131.199.132:8110/djpu-.m3u


みなさんが書き込んで下さったコメントを、アガサが盛大に噛みながら読み上げさせて頂きます。
で、司会進行(おこがましいですが)も兼ねつつ、潤滑なチャット運営を果たすべく不撓不屈の精神で臨んでいく所存でございますので、みなさまの積極的なご参加を切に願う次第に存じます。


もちろん、過去のチャットに来て下さった方も初めて参加される方も大歓迎ですので!
ホラーに詳しいとか詳しくないとか、もういいじゃない!
好きならそれでいいじゃない!



なお、ラジオの直接アドレスは、また当日の開始5分前くらいに追記させて頂きます。(上記のリンクからでも辿り着けますが)

また、携帯から参加下さる方には、ラジオは無意味になってしまいますので、ちょっと申し訳ないのですが・・・

・・まぁ・・ そこらへんは  ・・その・・・  ほら・・ 前向きに・・  ・・ね? (←発言自体はめっぽう後ろ向き)


では、27日のみなさまのご参加を心よりお待ちしております+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

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突然ですがネットラジオのお知らせ。

2008年12月24日

こんにちは、アガサです。

突然ですが、恥ずかしながら本日24時より ネットラジオ をやってみます。

傑作ぞろいだった今年を振り返ったり、先日観た『ウォーリー』についてああだこうだ言ってみたり、はたまたアガサの激動の半生を辿ってみたりする予定です。

すみません。 激動はウソです。


本当に突然ですし、半ばやけくそな時間帯ですのでアレなんですが、もしもお手すきの方がいらっしゃいましたら・・・どうでしょうか・・ひとつ・・お付き合い頂ければ・・そこんとこ・・・。


livedoorねとらじ (←こちらです)

掲示板 (←書き込みを下さったら朗読させて頂きます)


http://203.131.199.131:8040/djpu-.m3u ← アドレスです



ホントにねえ・・・

アガサはどこに向かっているのでしょうね・・・


ではひとつよしなに。

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『WALL・E ウォーリー』

2008年12月23日
film20071001_Wall-E_KeyArt.jpg
手を繋いだ。 世界が変わる音がした。


クラスメイトが 「『うぉーりー』おもしれえ!」と大絶賛だった為に、辛抱たまらなくなったらしい小さい人に同行して 『WALL・E』 を鑑賞。

ううん、うそ。
あたしホントは、ずっと前から気になってたの・・ウォーリーのこと。
でも、なかなか言い出せなくて・・・ そうなの。ホントは劇場で初めて予告を観た時から、涙腺が緩みっぱなしだったの。
ごめんね・・ もっと早くに言ってればよかったね・・・ そうすればこんな風に離れ離れにならなくてもよかったのに・・ あたしが臆病だったせいだね・・ ごめん・・ごめんね・・・


と、急遽鑑賞が決まったものの仕事だった為に一人置いてきぼりを喰らわされる事になった世帯主さまに言ってみようかと思いましたが、シバかれそうだったので止めました。
時々シャレにならない事も起きますしね、人生ってヤツは。


と言う訳で、あらすじ・・・
・ ウォーリーは一人ぼっちでチキュウのゴミを片付けていた。
・ 実は一人ぼっちではなく虫型ロボットも一緒だった。
ディズニー先生、誇大広告の懼れあり。
・ 700年もの間、何物も訪れなかったチキュウに、ある日巨大な流線型の宇宙船が降り立った。
・ 宇宙船から出てきたのはタマゴ型の探査ロボット・イヴ。
・ 自分に等身が近いロボが登場して、ウォーリー大喜び。
・ 嬉しさの余り、溶接部分からひまし油が漏れ出します。
すみません、自分、ウソを言いました。
・ 何かを一心不乱に探すイヴと、そんなイヴに夢中のウォーリー。
・ ウォーリー、付きまとい行為。
・ イヴ、ウォーリーをガン無視。
・ 定期的に巻き上がる風塵に巻き込まれたイヴを助け、これ幸いにと自宅へ連れ込むウォーリー。
ピンチをチャンスに変える男、それがウォーリー。
・ 最初は周りのガラクタに警戒心を持っていたイヴだったが、それらがウォーリーの集めた宝物だという事に気付き始める。
・ 宝物という名のガラクタ。 誰かにとっては意味を持たないガラクタでも、ウォーリーには宝物。
何でもないようなことが幸せだったと思える男、それが高橋ジョウォーリー。
・ 依然としてウォーリーに心を許さないイヴだったが、ウォーリーが差し出したブツを見て顔色が変わる。
顔色っつっても、ロボットなので物理的には無理ですけどね。 つまりなんつーかさぁ、心だよ心。
・ ウォーリーがその手に抱えてきたもの、それは長年チキュウで作業を続けてきたウォーリーが始めて見つけた“植物”だった。
・ イヴは“植物”を体内に取り込み、即座にスリープモードに入る。 それはイヴに組み込まれたプログラムに則った行動だったが、ウォーリーには状況が理解できない。
・ スリープ状態のまま作動しないイヴ。
・ そんなイヴを甲斐甲斐しくお世話するウォーリー。
気分はちょっとしたラブドーr(自己規制)
・ 幾日が過ぎ、ウォーリーにも諦めの気持ちが生まれかけたその時、まっ灰色の空から例の宇宙船が降り立った。
・ イヴを確保する宇宙船。
・ 宇宙船に駆け寄るウォーリー。
・ ウォーリーに駆け寄る虫。
虫くんな! 邪魔だ虫!!
・ ウォーリーを船外に張り付かせたまま、宇宙船が目指したのは遠い遠い銀河系。 
そこでは700年前に「宇宙に一時避難」した筈のチキュウ人たちの子孫が、未だ「一時避難」を続けていた。 
永遠にもなりうる「一時」に、チキュウ人たちは慣れ親しみ、もはや自分達の故郷の記憶すら持たずに、ひたすらコンピュータに促されるがままに消費の生活を送る日々。
しかし、そんな怠惰で生きながら死んでいるような毎日は、他ならぬ故郷から飛び込んできたウォーリーによって打ち破られる事になる。
ただし、ウォーリー自身は、全く関知しないままに。

・ でもウォーリーは、チキュウ人の事なんか興味ない。 ただ、イヴと手を繋ぎたい。それだけなんだ。
・ 果たしてウォーリーは、イヴと手を繋ぐ事が出来るのでしょうか?
あと、覚えてたらでいいので、チキュウ人のその後についてもこっそり教えて下さい。


本当は勿論、チキュウ人についても真面目に描かれていますよ。
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お恥ずかしい事ながら、アガサはまだ 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 を観ていません。
このド年末に際して、あちこちのサイト様で行われている2008年総決算で、恐ろしいほど高評価のあの作品を、あろうことか未だに観ていません。
ホントにねぇ、映画が好きとか言ってちゃダメですよね・・こんなんじゃ。
切株に割く時間の3割でもいいから、来年はまっとうな映画も観たいと思いました。

で、その最高傑作(らしい)を観ずしてこんなの言うのもアレなんですが、
アガサの2008年ナンバー1が、どうやら決定致しました。

そうですよ、今年は本当に当たり年でしたよ。
先日ホラーの豊作っぷりについてちょっと書きましたが、それ以外の作品も実に素晴らしい作品揃いでした。
『ホットファズ』 『ノーカントリー』 『ダークナイト』 『ミスト』 『JUNO』 『ランボー最後の戦場』 、そして『イースタン・プロミス』(←これもまだ未見だった(泣))。
しかし、そんなツワモノ揃いの2008年終了を間近に控えて、まさかこんな傑作に出会えるとは思っていませんでした。

思えば最近、幸せで胸がいっぱいになるような映画を観ていなかった様な気がします・・・。
それはアガサが敢えて切株ばっか選んでいるようなダメ人間だからと言うだけではなく、今の世の中全体が先の見えない灰色の靄を進んでいるような状態だから。
よっぽど呑気な人でない限り、20年・・いいえ、10年先の世界が夢いっぱいの近未来都市だなんて考える人は居ないでしょう。
飛行機が巨大なビルに突っ込んだあの日がクローズアップされる事が多いですが、それよりもずっと昔から長い時間かけて、ジリジリとこのお先真っ暗な状態まで進んできたんですよ、私たちは。
確かにこの数年で一気に状況が悪化した感はありますが、地球をぶっ壊すのには少なからず時間が必要ですから。
アメリカのアホ大統領が特別悪いのでもないし、中国のアホ国家主席が諸悪の根源と言う訳でもないのです。
私たち(とその先祖)みんなで壊したんです。

・・と、思ったけど、よく考えたらやっぱブッシュのせいかもですね! 
犬野郎めこれでも喰らえ!! (バシーン!)
(←靴を投げる音)

で、まぁとにかくお先真っ暗な世の中で作られる映画と言うのは、そんな世界を映す鏡の様なモノですので、当然「人類がほぼ死滅した」とか「謎の感染病で」とか「純粋悪がさしたる理由も無く人を殺す」とか、そういう殺伐とした内容が増える訳です。

映画は色んな作用を持つ薬の様なものだと思います。
病を治す事もあるし、栄養を与えてくれる事もある。 
今年公開された、“殺伐とした内容”の作品は、あまりに苦味がたっぷりで飲み下すのも一苦労する様な薬でしたが、その口に苦い成分が後に、人生を正しい方向へと導いてくれるかもしれない。
ですから、たとえ後味が最悪でも、これもまたとても貴重な薬である事に間違いありません。
でもやっぱり、劇場を後にする時は、ドンヨリとした暗い気持ちになるより、幸せで暖かい気持ちの方がモアベターだわね。

やばい。 何を書いてるのかよく判らなくなってきた。ヾ((´Д`;))ノ


つまり、この 『WALL・E』 は子供から大人まで安心して飲み干せる、甘くて暖かくて解毒剤の効果も持つような良薬だったのです。
よって今年ナンバー1なのです。
よし。 なんとかまとまった!(←そうか?)


誰かを思いやる気持ちは、こんなに尊く、こんなに強く、こんなに周りを巻き込む力があるのだと。
そういう気持ちを無くしてしまった(麻痺してしまった)人間にそれを蘇らせてくれるのが、本来無機質なはずのロボットだという皮肉。
メッセージ性はたっぷりと込められていますが、ちっとも説教臭くないのがピクサ-の凄いトコなんですよね。
憎いぜ電気スタンド野郎!

そして、作中に散りばめられた数々のオマージュ。
有名な 『2001年宇宙の旅』 や、そのまんま使用されている 『ハロー・ドーリ-!』 は言うまでもないのですが、子飼いにされた“人間”の世界で、コンピュータのプログラムによって垂れ流される 
「食べろ!」「ゴロゴロしろ!」「昼寝しろ!」
という電子表示板では 『ゼイリヴ』 を連想させられたましたし、たった一人でチキュウに残った(残された)ウォーリーとその傍らの相棒(ゴキブリ)という構図では 『アイ・アム・レジェンド』 の素敵なワンコを思い起こさせらました。
他にも 『ET』 とか 『SW』 とかに目配せしたシーンもあったりなんかしちゃったりして、SF好きのアガサはなんかもうたまらん気持ちに。
映画好きが作った、映画愛に満ち溢れた作品と言うのは、こうも鑑賞後に幸せになれるモノなのですね。

ピクサー(ディズニー)らしく、“悪人”が出て来ないトコロも安心ポイント。
ウォーリーの恋路(と人間の進化)を妨げる、人工知能ロボの叛乱シーンはありますが、この人工知能君も結局プログラムに則った行動をとっただけなのですよね。
機械だから、命令は絶対なのです。
まぁ、若干任務に忠実すぎて行き過ぎた面もありましたが、完全な悪とは言い切れないでしょう。(この辺もまさにHAL9000)
機械によって管理され、怠惰な生活を700年に渡って送ったせいで、すっかり退化の道を歩んでしまっていた人類。
彼らも、感情を失っていたのではなく、感情に気付かなかっただけなので、ウォーリーが落とした一粒の“気持ち”のお陰でみるみるうちに正常な感情を取り戻します。
この辺は、もっと難航するのかと思っていたのですが・・・ まぁ全世帯向けですから。


で、とかなんとか色々書きましたが、この様にファミリー層に大歓迎されそうな心温まる感動作に見える本作が、本をただせば実はただの童貞奮闘記なのだと言う点が、なによりアガサの琴線に触れたのだったりするのですよね!

はい、ここからアガサの妄想はじまるよ!


チキュウでただ一人ゴミ処理作業を続けるウォーリーは、700年間ひとりぼっち。
て事はつまり、童貞ですね。間違いなく。
で、そんな童貞のウォーリーは、ある日ゴミの中から発掘したお宝ビデオの1シーンによって、知られざる“性”への扉を開く事に。

「おんなのこの手って、どんなんよ?」
「やわいん? やわかいんか?」
「匂いってどんなん? いい匂いなんか?そうなんか?」
「ああ!あと初キスもな! アレってホントにレモンの味すんの?どんなカラクリやの?その直前になったら空気を察してレモン食っときゃええのんか? どうなんや? どうしたええのんや? え?!え?!

もう凄まじくテッカテカです。

しかし、チキュウ上には自分以外、ゴキブリ型小型ロボットが一匹のみ。
そんなこんなで困り果てていた童貞ウォーリーの前に、ある日待望の女の子が舞い降ります。

親方! 空から女の子g(自粛) 

夢にまで見たリアル女子に出会い、有頂天のはるか上空を彷徨う童貞ウォーリー。
しかし女の子は童貞臭いウォーリーに無反応です。
「なんか、必死な感じがしてイヤ」なんだそうです。
よくある光景です。

ウォーリーは当然の如く焦り、セオリー通りに付きまといを開始。
俗に言う「ガンチラ見」というヤツです。
あくまでシカトを決め込む女の子に、しつこく食い下がるウォーリー。
ま、これを逃したら二度と童貞喪失のチャンスは訪れそうにありませんしね。
手下のゴキブリを有効利用し、若干ではあるけれど女の子との距離を縮める童貞。
ようやく彼女の名前を聞き出しました。
ついつい調子に乗って、彼女の名前を連呼する童貞。
「イヴたん♪」「ねぇイヴたん♪」「イーヴたん♪」

童貞マジウゼえ。

そんな時、童貞に絶好のチャンスが訪れます。
「天候が崩れた為イヴを保護します」という大義名分のもと、まんまと自宅に連れ込む大作戦です。
童貞と言う生き物は、いざと言う時予想外の行動力を発揮するモノなのです。

イヴに抵抗する隙も与えぬまま、童貞の自宅に到着。
戸惑いながらも部屋に入ったイヴが目にしたものは、所狭しと並べ飾られたコレクションの数々。

童貞のスキルに「オタク」が加わった!

メカオタク、ビデオオタク、玩具オタク、電飾オタク、など、様々なジャンルに精通するオタ童貞による、「ぼくのコレクション解説」。
本人以外はさっぱりノってこない、例のアレです。
大概の場合はドン引きされる、例のアレです。

身につまされ過ぎて、アガサ泣きそうです。

で、幻の植物をゲットしたイヴが母船に連れ戻されたり、童貞が「逃がすか」とばかりに彼女を追って宇宙へと飛び出したり、まぁ色々あるのですが、童貞はその後の展開に於いてもひたすら彼女に寄り添い、アピールし、時にバカっぽく、時に勇敢にイヴを全面サポート(と言う名の付きまとい行為)。
なんかもう凄まじい程のストーカーっぷり無償の愛です。
イヴは女冥利に尽きますね。

身も心も捧げた童貞の捨て身のご奉仕に、高嶺の花だったイヴの心は溶けて行き、ついに童貞は宇宙でその思いを成就させるのでした。
さらば童貞だった日々!
みんな! おんなのこっていい匂いだったお!!

そして最後は、「むしろイヴの方から逆プロポーズ」と言う最高のご褒美までゲット。
恐るべし童貞スキル・・・!
ていうか、一生懸命なら誰でも報われるって最高でつね!


と言う物語だったのでした。

・・うん・・。 オレ、最低だよね・・!(全国のよいこのおともだちは、こんな大人になっちゃダメだよ!)

わたしの妄想はさておき。
一台のロボットの無償の愛が、多くの感情を蘇らせ、失われた緑の大地までも復興させると言う壮大なファンタジーだった本作。
愛らしいキャラクターたちと、憎めないイタズラ者が織り成す、信頼と再生の物語ですので、大人から子供まで全世代の皆様におすすめですよ。
胸に幸せな気持ちを沢山抱えて劇場を後に出来る事請け合いですので、ぜひいちどご覧になってみてはいかがでしょうか。


・・・まぁ、童貞うんぬんも事実なんですけどね! (←意外としつこい)


エンドクレジットのバックで流れる、文明(アート)の進化と合わせたチキュウの復興シーンが非常に素晴らしいので、本編終了後も決して席を立たない事をキツクお勧めして、今回のレビューはお開きにさせて頂こうと思います。

ああ・・・素晴らしい映画を観れて、ホントに幸せだなぁ!
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