2008.04.02 (Wed)
『ゾンビーノ』

生ける屍に、恋したっていいじゃない☆
こんにちは、アガサです。
先日のレビューでは、映画館に潜む魔物について書きましたが、そこで出会うのは魔物だけではないと言う事もお伝えしておきましょう。
実は先週末、

しかも、笑うポイントが一緒らしく、同じところで吹いていたのもツボ!><
ゾンビを劇場まで観に来る(=かなりのゾンビ好き)で、笑いのツボも同じ。
・・・くそぅ・・ おれがもう10年若ければなぁ・・ グハッ(←血反吐を吐く音)
そういうちょっとしたトキメキだとか、同じ趣味を持つ人との一体感だとかが味わえるのも、映画館のよい所ですよねぇ・・・。
いやぁ、ホントお茶にでも誘いたい気分でしたね。
メガネ男子じゃなかったので止めときましたけど。(←人として何かが間違っている)
さて、そろそろ世帯主さまに怒られる頃合なので、先にあらすじを済ませておきますね。
あらすじ・・・
ぼくティミー。
父さんはゴルフ漬けだし、母さんは体裁ばっかり気にして、ぼくの事なんて見てもくれない。
世界はずっと昔に宇宙から降ってきた悪い物質のせいで、あちこちゾンビだらけになっちゃってる。
ぼくは知らないんだけど、父さんや隣の家のおじさんとかも、かなりゾンビと闘ってたみたい。
で、ある日どこかの偉い科学者が、そんなゾンビを大人しくさせる装置を作ったんだ。
だから、ぼくが幼稚園に行く頃には、どこの家でもゾンビが最低一人は飼われてた。
みんな元は人間のはずなのに、ゾンビだからって言うだけで首輪で繋がれていじめられていたんだ。
ぼくはそんなのおかしいと思う。
母さんに言っても先生に言っても叱られるだけだけど、ゾンビだって人間でしょ?
苦しくないの? 辛くないの?
まぁ、でもそんなのどうでもいいや。
誰もぼくの事なんて気にもしてないし、学校のやつらは意地悪だし、ゾンビの事まで心配してらんないよ。
そんなある日、母さんが思い切った行動に出たんだ。
うちには大のゾンビ嫌いの父さんがいるっていうのに、ご近所さんに恥ずかしいからってゾンビを一人買ってきちゃったんだ。
うちだけ飼っていないのが、どうしてもヤだったんだって。
大人って困ったイキモノだよね。
当然父さんはスネて二階に上がっちゃった。
でもきっと、ホントは怖かったんだよ。
ぼくもちょっと興味はあったけど、キャッチボールの相手にもならないような3流ゾンビに用は無いよ。
でもぼくは、気が付くとだんだんうちのゾンビの事が気になり始めたんだ。
いじめっ子からぼくを守ってくれたし、ぼくの事ちゃんと見てくれるし。
だからぼくは、ファイドって名前をプレゼントした。
父さんと母さんは呆れてたけど、ファイドとぼくは友達になったんだ。
たとえファイドが粗相をしても、みんなから叱られても、ファイドと離れるなんて絶対にイヤなんだ。
そうでしょ、母さん?
母さんもホントは判るはずだよ。
だって母さんも、ファイドの事が気になり始めてるんだよね?ちがう?
ぼくらはただ、きちんと自分の方を向いて欲しかったんだ。
たとえそれがゾンビだったとしても。
お互いに真っ直ぐ向き合えれば、分かり合えない事なんてないんだよ・・・。
って、これなんて青春小説?
ま、ま、とりあえず今日も一押し
いやぁ、重ねて申し上げますが、まさかDVD発売まで1ヶ月をきったよき日に、劇場で鑑賞出来るとは思いもしませんでした。
シネマクレール(岡山唯一のミニシアター)さん! どうもありがとう!!
あんた、なんだかちょっぴりまぶしいよ

観た方からことごとく絶賛の嵐を喰らっているからには、それなりの良作だろうとは思っていましたが、まさかここまで素晴らしい作品とは・・・!
これはまごうことなきゾンビ映画ですが、しかしゾンビ初体験の方にも胸を張ってオススメできる、いや、それこそ 『恋空』 で胸ずっきゅん♪ みたいな方にも魅せつけてやりたいくらいの、信頼と友情と愛に満ちた傑作なのですよ!お客さん!!
物語の核となるのは、孤独な少年・ティミーと奴隷ゾンビ・ファイドの友情物語。
しかし中盤からは、ティミーの母・ヘレンとファイドのピュアな愛の物語へと、その比重を大きく変える事に。
一家の主(ティミーの父)は、自分の殻に閉じ篭って家族と真剣に向き合おうとしない、典型的なダメ夫(おっと)。
いるんですよね〜、こういう「結婚」という記号をクリアしたいだけの人って。
自分達から目を逸らしてばかりの父に、当然の事ながら絶望してしまうティミーとヘレン。
その前に現れたファイドが、2人をあるがままに受け止めた事から、彼らの関係は一気に親密さを増して行きます。
・・いや、「あるがまま」と言っても、ゾンビなのでそうしか受け止めようが無かったとも言えるのですが。
この愛(と信頼)が深まってゆく経緯の描写がとても上手い!
ティミー少年の目が生気を取り戻して行くのはもちろんですが、なんと言っても母・ヘレンの変貌がスゴイ。
映画の冒頭では完全に「若作りなおばちゃん」にしか見えなかったヘレンが、ファイドに心を開いて、徐々に惹かれてゆくうちに、そりゃもうどんどんキレイになってゆくのですよ。
やっぱ女は恋してなんぼですね!
ヘレンを演じていたキャリー・アン・モスの演技力の賜物でしょうが・・・。
いやはや、あんたホントに大した女だぜ!(←何様?)
恋と言えばもう一組、ティミー家のお隣に住むテオポリス氏のラブラブっぷりがまた凄い!
奴隷ゾンビがもっぱら家政婦代わり(雑用係)として使われている中、テオポリスさんだけはゾンビ少女・タミーを堂々恋人扱い。
いえ、勿論世間的にはお手伝いさん的に扱ってはいるのです。
しかし、その眼の奥に輝く光は、間違いなく恋の炎を宿していますぜ!(ニクイね〜コノコノ〜><)
なんだかんだいって、タミーを心の底から愛してしまっていたテオポリスさんが、ある瞬間に外聞をかなぐり捨てて真実の愛に目覚めるシーンは、この映画の一つのクライマックスとも言えるのではないでしょうか。
で、また可愛いんですよねぇ、このタミーちゃんが。
ゾンビ史上最高の愛らしさだと、アガサは思います。
てか、もうアレだ、つき合ってください。 (←またもや人として問題発言)
とまぁこのように、モジモジしたくなる程の心温まる恋物語(と友情物語)で観客をのぼせさせつつ、ドス黒い笑いもギッチリ詰め込んであるのがまた素晴らしい。
イヤミな奴、ムカツク奴は、確実に喰われるというお約束描写。
例えそれがいたいけな子供であろうとも、無力な老人であろうとも、子を持つ父であろうとも、とにかくカチンと来るような奴は手痛いお仕置きを受ける羽目になるのです。
まさか子供を車でバチーンと轢き飛ばす(←一応反転)シーンで笑う日が来ようとは・・・・゚・(ノ∀`;)・゚・
なんという痛快な毒!
なんという爽快なゾンビ映画!
これはもう、文句のつけようが無いですねぇ。
必要な物は全て揃っているのですから・・・。
強いて言えば、ちょっとグロさがモノ足りないかなぁ・・・と・・、イヤ!でも初心者でも安心して観られるという点では、やはりこれくらいで丁度イイのでしょうね。
無声映画の主人公ばりに、その感情を表すのにセリフなど必要としないファイドの愛くるしさ。
驚いたり、しょげ返ったり、ときめいたり、怒ったり、果てには笑ったり・・・。
ゾンビの定義などくそくらえ!と言わんばかりの、瑞々しい感情に溢れたファイドの表情(と唸り声)には、ヘレンでなくても恋してしまう事必至です。
これ以上ない程の完璧なハッピーエンドに度肝を抜かれつつ、劇場を後にする足がとても軽やかになる、今年観た映画の中で一番後味のいい作品でした。
それにしても、ゾンビ映画というのは本当に観ればみるほど奥が深いものなのですね。
これだけ観てきてもまだ、こんな素晴らしいゾンビ映画が現れるなんて・・・!
今年は御大の 『ゾンビ日記』 も公開になるらしい(たぶん)ですし、ゾンビ視点からの映画なんてのも出来たそうですし(日本にやってくるかは疑問)、ありがたい程のプチ・ゾンビブーム到来に、ゾンビーズの一員としてはドキドキがとまりません。
願わくば、そのどれもが日本で正式に公開されますように・・・!(ひっそりとでいいので^^;)
タグ : ゾンビ
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