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『トランスフォーマー』

2007年12月29日
トランス
この夏、目が笑っていない大物コンビを君は劇場で見たか?!

いよいよ今年もあと僅かの今日この頃、今夏の目玉作品が未見だった事に気付きました。
これに匹敵するのは、某育毛CMの島田紳助&和田アキ子コンビくらいなんじゃないか、と言う程の胡散臭さと大金の香りを漂わせていた、超大物コンビによる超大作 『トランスフォーマー』 、堂々鑑賞です!

あらすじ・・・
やあ諸君。
私がアメリカ合衆国国防長官、ジョン・ケラーその人である。
先日、我が軍のカタール基地に急襲をかけ、国家機密をハッキングしようと試みた不逞の輩がいたようだ。
不幸な事に、その輩の攻撃で我が軍は全滅。
なにせ遠い土地の出来事な訳で、我々も事の真相を掴めないまま今に至っておる。

・・さあて・・・どうするかね?
する事もないし、ここは一旦家に帰って録画しておいた「LOST」でも・・


いやいやウソだよ!無論だよ!
なんだその目は! 冗談が通じない奴だな君は。
ここはとりあえず、ハッキングの際に敵が発したパルスを解明する方向で、事を進めようじゃないか。

しかし敵の正体は一体何者なのか・・・。
北朝鮮か? 中国か?
それともターバン連中か・・・?

何?! 何者かがエアフォースワンの機内からまたもやハッキングを試みただと?!
しかも今回はまんまと機密データを奪われたとは・・・このマダファッ○ーめ!
いやスマン・・ 今のは失言だ。

で、君がそのハッキングにいち早く気付いた分析官かね?
こんな美しいレディが電波解析を専門とするとは・・・ 時に君は、ガーター派かね?パンスト派かね?
失敬失敬、で私に話とは?
こんな高度なハッキングの能力を持つ国は無い、と?
これはきっと、知能を持ったコンピュータ型エイリアンの仕業に違いない、と?

寝言は寝て言え!このメス○タめが!
今のはオフレコでたのむよ。

話を戻そう。 我が司令部の必死の解析の甲斐も無く、敵の正体はおろかパルスの種類、ハッキングしたデータの内容まで、何一つ判らないままの状態が続いておる。
しかし諸君、朗報だ!
なんとカタール基地の生存者が数人存在しており、帰国後には、敵の判別に繋がる決定的証拠を我々にもたらしてくれる事に違いない。
さすがは我らが誇りある海兵隊特殊隊員だ!
偉大なるアメリカ海軍に栄えあれ!


・・・しかし、やっぱり彼らが帰国するまでは10時間ちょいあるのか・・
わし、一回家に帰って来てもいいかなぁ・・

ゴメン! ウソだよ!無論だよ!

そうこうしている間に、なんと先ほどのビッチ・・・じゃなかった分析官がパルスのサンプルをコピーして、親戚の家に逃げ込んだらしい。
くそぅ・・。 やはりあの時銃殺しておくべきだったか・・
いや、今のはアメリカンジョークだよ。HAHAHA!

しかし、その分析官の従弟とやらはどうも腕利きのハッカーらしく、たちどころにパルスに含まれた暗号を解読してのけたそうだ。
だから最初から私は、彼女の目の光には国家に対する誠実さを感じ取っていたのだよ。
そう言わなかったかね?言っていただろう?確実に言っていただろう?


どうやら、敵の狙いはサム・ウィトウィッキーとか言う少年が持つ古びた眼鏡と、セクター7と言う組織にあるらしい。
実は我が国に数十年前から存在していたという「セクター7」。
そこでは謎の事業が秘密裏に進められていたそうなのだ。
“謎”ばっかですまん。

で、早速そのサム少年の所に向かったセクター7の所員たち。
するとそこには、何台ものロボット型エイリアンの姿が・・・!
彼らは人間の原語を解し、その形を自由自在に変化させる事が出来るスグレモノだったのだ!

オッケー! 今すぐあの美しく有能な分析官を呼び戻せ!!
なんだろなー!私も最初から、敵はエイリアンだと思っていたんだよねー! それ以外考えられないしー!
誰だね、中国や北朝鮮だなんて言ってたバカ野郎は!


サム少年とそのガールフレンドと、分析官と帰国した海兵隊たちを引き連れて、我々はセクター7の本拠地に向かった。
そこにロボット型エイリアンたちの探している全てがあると言うのだ。

かくして、セクター7の責任者やサム少年からの話を統合した結果、事の真相は、
時は1897年、北極を探検していたウィトウィッキーの先祖は偶然落ちた穴の中で謎のロボットを発見し、時の大統領フーバーはそれをセクター7の管理下におき、そのロボットから技術を盗んで開発したマイクロチップやコンピューターで我が国は大繁盛し、以後100年以上セクター7はそのロボットを冷凍保存し続けたのだが、どうらやこの度仲間のロボットが地球を侵略すべく来襲し、それを阻止すべく同じ様なロボット集団も地球に舞い降りて、そのどちらもセクター7に保管していた“キューブ”と言う謎の物体を求めており、どうやらその“キューブ”を手にしたものが宇宙を征服出来るらしい
と言う事だったそうだ。

そこの君・・・ 理解し切れなくても気に病むな。
私も正直、話半分だ。

ところが、我々が事の真相を手にしていた頃、敵の小型ロボットがセクター内に侵入していた。
敵は100年前のロボットの冷凍装置を解除させ、目覚めさせようと目論んでいたのだ。
その100年前のロボットこそ、宇宙一凶悪な破壊ロボット・メガトロンだったからさあクライシス。
“キューブ”を巡るロボット同士の対決が、我々の目の前で始まろうとしていた・・・。

・・・ところでわし、する事なさそうだから一回家に帰っても・・(以下略)


大まかに言うと、こんな感じです。

・ ・ ・ ウソです。

いつも適当ですみません にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  ← ←機嫌を直して一押し・・

アガサの適当なあらすじとは裏腹に、実際の本編は実に血沸き肉踊る興奮シーンが目白押しです。
冒頭のロボットによる海兵隊壊滅シーンからして、もういきなりクライマックスのような大迫力。
ロボット達がそれぞれ思い思いの乗り物に、ウイーンガシャウィーンガシャメキメキとめくるめく変形するシーンの面白さ。
良心あるロボット集団のリーダー・オプティマスによる、漢(おとこ)気溢れるタイマン対決などは、涙無しでは観られません。
そしてそんな、人間以上に情に厚いロボット集団による大活躍の合間に、サム少年とマドンナ同級生との乳繰り合い初々しい恋のワンツーステップ。

これ以上、俺をクソとは言わせない・・・!
と言うマイコー・ベイの意地が、ヒシヒシと感じられる充実のストーリー展開に、思わず頭が下がります。(眠かったのではなくて)

いやぁ、ベイもやる時はやるんですね。
今まで観たベイモノの中で一番の出来だと思います。

・・・CGが。

CGがかよ。

大概のCG大作は、DVDで鑑賞するとその境目がハッキリわかるもの。
しかしこの 『トランスフォーマー』 は、全くその違和感が感じられない!
人とCGがここまで自然に共演(しかもアクション込みで)出来るとは・・・凄い時代が来たものですね。

そんな圧倒的迫力のロボット描写の前では、
なんで僻地に隠していた“キューブ”を、わざわざ市街地に運ぶの?
だの、
なんでオプティマスは「キューブは俺が破壊する」って言ってたのに、壊すどころか市街地への運搬を護衛していたの?
だの、
なんでやっとこさ市街地まで持って来た“キューブ”をまたヘリに乗せて他所へ運ぼうとしてるの?
だの、 「なんで? ねぇ、なんで?」 と小うるさく言う気も失せる事でしょう。

オプティマスさんよぉ・・・さっさと壊しちゃいなよ、それ。
なんて言う気が、起こるハズも無い。

敵ロボットと味方ロボット、どっちがどっちだかさっぱり。
なんて言う気も、起こるハズが無い。

金属なら何にでも形を変えられるって、タイヤは?
なんてもってのほかなのです。

胡散臭いなんて言ってゴメン。
確かにあなた方は、才能と実力に溢れた2人だったよ。

と、ハリウッドの長いものに心地よく巻かれた2時間25分でした。
いやぁ、やっぱり娯楽作はいいなぁ!






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『まぼろし』

2007年12月28日
まぼろし
ニュータイプ誕生。

“世紀の名作”・ 『タイタニック』 の公開当時、女友達の間でよく話題に上っていた事があります。
それは、
「あなたは恋人を見捨てて生き延びる事が出来るか?」
と言う事。
(ただし、ただの恋人ではなく、運命を感じた一生一人の恋人の場合)

意見は大体、
「彼が身を犠牲に助けてくれた命だもん。彼の分まで幸せにならなきゃ」
と言うローズタイプと
「助けられたかもしれない彼を踏み台にしてまで助かりたくない。彼無しの幸せなんてありえない」
と言うアンチ・ローズタイプに別れていまして、ちなみにアガサは後者でした。

恋人に限らずそれが家族だったとしても、自分が命を捧げてもいいと思うほど愛した人が抜け落ちた人生を、幸せに生きてゆく自信はありません。
苦しみを乗り越えて、その人の分まで充実した人生を切り開いてゆくなんて、とてもじゃないけど出来ません。

私は、卑怯者なのかもしれません。
私は、その人の願いを踏みにじっているのかもしれません。

でも、人間には出来る事と出来ない事があり、思うにローズの様な人生の選択は、私にとっては後者なのです。

あらすじ・・・
マリーは、いつでもジャンに会う事が出来る。

25年連れ添った、唯一の家族・ジャン。
ある夏の日の海で、突然姿を消したジャン。
警察は、ジャンの生存は絶望的だと言っている。
友人は、ジャンの事を忘れさせようとしている。

しかし、マリーはいつでもジャンに会う事が出来るのです。
灯りの消えた家で、いつでもジャンはマリーを待っていてくれる。
そして、疲れたマリーに優しく声をかけてくれる。

だからマリーは、人生を歩み続ける事が出来るのです。
ジャンの“死”とは、すなわちマリーの人生の終わりを意味しているのです・・・。


ここにも居ましたねぇ・・・。
アンチ・ローズタイプが。


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最愛の夫を喪って、現実を直視する事が出来ないマリー。
いえ、直視しているから尚のことなのかもしれません。
とにかくマリーは、夫の“まぼろし”と共に暮してゆきます。
辛い現実も、“まぼろし”が寄り添ってくれるから何とかやり過ごす事が出来るのです。

そんな“まぼろし”は、彼女を過去に縛り付ける足枷なのでしょうか?
それとも、未来を生きる為の支えとなってゆくのでしょうかるのか?
どちらにしても、それはつらすぎる“まぼろし”です。

ジャンはどうして、マリーを人生に置き去りにしてしまったのか。
ハッキリとした答えは出て来ません。
ジャンが生前、うつ病で投薬を受けていた事は明らかになりますが、失踪(自殺)時に薬を飲んでいたのかどうかはわかりません。
せめて、遺書の一つも遺してくれていたら・・・。
せめて、遺体がすぐに揚がっていたら・・・。

お墓の前で泣く事も出来たでしょうに・・・。

色んな事が判らないので、後を追う事も出来ず、ジャンが居た頃と同じ様に人生を歩むしかなかったマリー。
例え新しい恋人が現れたとしても、それはマリーにとっては不倫であり、恋のトライアングルでしかないのです。
そして、ジャンの遺体と対面したとしても、それを受け入れる事はマリーにとっては死刑の宣告と同じ事なのです。

ジャンが居ない人生を一人で生き抜く事は出来ない。
でも、ジャンが居ると思えば生き抜いて行ける。
だからマリーは、生きる為にジャンのまぼろしを作り続けるのです。
きっと、ずっと、いつまでも。


これは
「あなた無しでは生きて行けない」アンチ・ローズタイプ
とは違う、より強い生存願望を抱いた
「あなた無しでは生きて行けない、ならばあなたを作り出そう」というニュータイプ
なのかもしれませんね。

シャーロット・ランプリングは、このニュータイプを「強さ・果敢なさ・危うさ」と共に見事に表現しており、その演技はまさに芸術品です。
そして何より、こんな心をえぐる作品を作り上げたフランソワ・オゾン監督の才能には、激しい眩暈を感じてしまいました。

こうなったら、オゾンさんの全作を観ないと気がすみませんねぇ。
ちょっくらレンタル屋まで小走りで懸け抜けてきます。



※一応注釈・・・ 
冒頭のアンチ・ローズタイプのくだりについてですが、アガサは何も、後追いを推進しているのでも示唆しているのでもありませんので。念のため。
愛する人が居ない悲しみを乗り越えて一人で生きてゆく自信はないので、まずはそうならない様に全力を尽くします。

ちなみにアガサがローズの状況に立たされたなら、まずはもっと平等に(板の上を)交替します。
そして、肉のつき具合を見て、交替の時間配分をさらに平等にします。
ジャックが眠そうになったら、「起きんかコラ──ッ」とハリ手をお見舞いします。
2人で助かる道しか、選ぶつもりはありません。

2人で助かってこその人生ですもの。
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『ラスト・ホラー・ムービー』

2007年12月25日
ラスト
ホントにラストになるのかも。

大体いつもは、一人でこっそり映画を観ています。
もとい、ホラ-を観ています。
我が家の世帯主さまは大の嫌ホラー家ですので、ゴアがキツイそうな時は停止ボタンに指を乗せたままの鑑賞になります。(瞬時に止めれる様に)

ところがですねぇ、クリスマスイブのこの日、うっかり気を抜いて鑑賞してしまっていた訳ですよ。この 『ラスト・ホラー・ムービー』 を。
ゴア描写がとことん無い映画だったのでつい。
すると、世帯主さまが部屋に入ってきて数秒後、本編初の流血シーン。
で、ムムっ? と思っていると、すかさず今度はめった刺しシーン。
あふれ出す血潮。 
うなだれるアガサ。


そして、虫ケラを見るような眼差しで部屋から出て行った世帯主さま・・・。

・・・母さん・・・  これが僕の、今年のクリスマスイブです・・・。

あらすじ・・・
ハーイ、僕マックス。
今日君が借りてきたこのホラー映画、これクソだからさぁ。僕が撮ったとっておきのヤツを上からダビングしておいたよ。
それも正真正銘モノホンの殺人映画だよ。
人間ってさぁ、どうしてこうも生に執着するんだろうねぇ。
どうせ生きてても大していい事なんて無いのにさぁ。
生と死の間の境界線なんて、ホンの一歩なんだよ。
だからオレが、その背中を押してやろうって訳。

あ、今オレの事ムカツクって思ったでしょ?
でもさぁ、こんなスプラッター借りてきて楽しんでる君と、実際のスプラッターを生産しているオレと、一体どれくらいの違いがあるって言うの?
君はオレよりも、正常だって言うの?
異常と正常の区別なんて、誰が決めるっての?
そう思わないかい?


てな具合で、大いに勘違いを施したオレ様野郎が、次々と一井の頑張る人たちを殺して行く映画です。

こんな日までホラーで、どうもすみませんが にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ ← ←よろしかったら一押し


実際の事件でもたまにありますが、
世間や人生に嫌気が差して、商店街にトラックに突っ込むバカ野郎や、
小学校に刃物を持って乱入するクソ野郎や、
片思いの相手を道連れにするカス野郎たち、

お前らそんなに人生終わらせたいのなら、勝手に死ね。

と思わずにはいられませんよね。

人生に価値があるかないかなんて、それは自分で決める事であって、勝手に絶望しているアナタに決められる筋合いは無いのです。
あなたから見て、みっともない、希望も無い人生であっても、私にとってはそれはかけがいの無い大切な人生なのです。


とまぁ、そんな問い掛けも虚しくなるほど、自己中心的で人間性の欠片も併せ持っていないマックスは、自称50人殺しだそうで、このビデオ(上書きしたもの)をレンタル屋にセッティングしては、借りて帰った人を尾行し、
「フムフム、最後までちゃんと観ておるな」
と窓の外から確認ののち、家に押し入り感想を強要する。
と、どこまでもオレ命なクズ野郎です。
当然、作り物だと判っているものの、観ているコチラも最高に気分の悪いシロモノです。

しかし、じゃんじゃんホラーを借りてきて
「ホステル最高!」
とか
「やっぱゾンビは齧ってなんぼ」
とか、ウハウハ言っている自分が世帯主さまから見て異常に映っているように、マックスの問い掛けにどう答えればギャフンと言わせられるのか、判りかねてしまうのもまた事実。

作り物と現実は違うに決まってら!
ホントに人を齧りたい訳ないじゃん!

と当然思っていますが、正常な人ならそんな作り物のグロすら見たくないと言うのが現実なのかもしれませんし・・・。

でも全く違うモノ (映画として楽しむのと実際に犯罪思想があるのとでは) なのですがねぇ・・・ 
・・・判ってくれと言うのは土台無理な話なのかもしれませんが。

低予算&短い上映時間という割には小キレイな映像で、マックス役の俳優さんが非常にギラついた眼をしていたのが印象的です。
“ホラー好きな人限定”で、少し自問自答したくなる様な映画かもしれません。
不快な気持にさせられる映画です。
しかしそれは、つまらないという意味ではなく。

世帯主さまにキッツい一瞥をくれられたアガサにとって、本当の意味でラスト・ホラー・ムービーにならないか、それだけが気がかりです。
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『遺体安置室-死霊のめざめ-』

2007年12月23日
トビー
そうさ、フーパーさんは悪くないさ。むしろ頑張ってるさ。 ただ、脚本がクソなのさ。

さあ、いよいよクリスマス連休ですよ!
普段と同じ帰り道なのに、木々で煌くLED電球のお陰で幻想的な雰囲気が味わえる、クリスマスですよ!
普段と違う点は天辺に乗っかったサンタの砂糖菓子だけなのに、1.5割り増しの料金設定になるケーキが味わえる、クリスマスですよ!
今年のクリスマスも、皆さんにとってステキなクリスマスになるといいですね!

ちなみに、アガサの人生に於けるクリスマスのエピソードと言うと、
プレゼントに渡そうと数ヶ月かけて編んでいた手袋を、いよいよ仕上げようとしていたイヴの4日前に、別れの電話を頂戴した。
と言う、血塗られた記憶がありますが何か?

あらすじ・・・
① いわくつきの土地で葬儀屋を開業すべく、とある母子家庭がアメリカを横断。
② 前は墓地。後ろは高速。地中からは腐臭。 と言う、幼い娘を育てるには最適な廃屋に到着。
③ 念願の新生活を前に、母ちゃんハイテンション。
④ 居間には棺おけ、地下には遺体処置室、と言うこれ以上ないほどホラーテイストな家に、息子と娘はテンションだだ下がり。
⑤ 新参者に甘くない街の不良どもは、息子に絡むものの成果が得られず、仕返しとばかりに、家の前の墓地で乱痴気騒ぎ。
⑥ 目の前でバカ騒ぎをされてるのに、息子気付かず。
⑦ 不良といえば乱交。
⑧ 乱交と言えば背後から殺人鬼。
⑨ 変わり果てた姿の不良、息子のダイナーに乱入し、黒いゲロを吐き散らす。
⑩ その頃、手引書を片手に遺体の処理を施していた母ちゃんがゾンビに襲撃される。
⑪ 息子、ゲイに遭遇する。
⑫ ゾンビに変身した母ちゃん、娘と息子とその友達に説教する。
⑬ 家が4~5人のゾンビたちに包囲されもうアカン。
⑭ たまたま塩がかかったゾンビが、溶け出してゆくのを目撃。
⑮ 敵の弱点見つけたりぃっ!とばかりに塩まきをしている間に、謎のおっさんが娘を拉致。
⑯ 地下に秘密基地を作っていたおっさんと娘が、ひと時の交流。
⑰ おっさんの加齢臭がキツかったのか、娘が脱出。
⑱ 救出に向かった息子と友人が娘と合流して、地下に集まった4~5人のゾンビに塩をまく。
⑲ 諸悪の根源である地中の妖怪(?)にも塩をまく。  
⑳ 妖怪が溶解して一件落着。


ダジャレでどうもすみません。

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あの、 『悪魔のいけにえ』  『ポルターガイスト』 のトビー・フーパー監督が、満を持してゾンビモノに挑戦!
と言う事で、ホラーファンの期待を大いに煽ってくれた本作。
蓋を開けてみると正統派ゾンビではなく、地中に巣食っていた悪しきモノが、吐瀉物を介して人に感染。 と言う今までに無い斬新なアイデアにお目にかかれたのでした。
噛み付いて感染。なんてもう時代遅れ。
時代は嘔吐。 しかも顔面にね。
細かいディテールに感心しきりの邸内。
繊維状のカビに埋め尽くされた壁のおぞましき事よ ・・色んな意味で。
最新のCGで表現されたカビの繁殖風景は、身震い必至です ・・・色んな意味で。
親近者が感染する。と言う使い古された──もとい、深いテーマが観る者の涙を誘い・・

・・さそい・・・

・・・・さそ・・

ゴメン・・・
もうこれ以上
自分にウソはつけないや。・゚・(゚ノД`゚)・゚・

はっきり言います。
あたいに言わせりゃ、これはクソです。
トビーの演出には問題ないのです。脚本がクソなのです。

例えば、伝説の怪人・ボビー。
物語の舞台となる葬儀屋のもともとの持ち主だったボビーの両親は、幼いボビーを虐待。
8才のとき失踪してしまったボビーを、近所の人たちはてっきり殺されたのだと思っていました。
しかし、失踪から10年後に両親は何者かにドタマをカチ割られて死亡。
この一件から、住人たちはボビー生存説を唱えるように・・・。
で、このいわくつきの葬儀屋に主人公一家は引っ越してきますので、当然ボビーは物語のキモとなる筈。 なのですが、ほとんど関係してきません。
ゾンビ蔓延の役割を果たすでもなく、あっちをチラリこっちをチラリ。
で、可愛い幼女に一目惚れの揚句、最期は彼女を庇って死亡。
伝説の怪人は、実はただの寂しがり屋で引きこもりのロリコンおやじでした。
・・・って あのなぁ・・・(←脱力)

他にも、ゾンビ蔓延の実行犯となるカビがもずくにしか見えなかったり、
濃いキャラであるカフェオーナーは、ゾンビに感染するきっかけだけが描かれていて、その後が全く出てこなかったり、
自分が恋する乙女が始終べったりのイケメンを、てっきり彼女の恋人だと思っていた主人公が、気を決して探りを入れてみたら「んな訳ないない!僕ゲイだもん」と、衝撃のカミングアウトを受け、それなのにその後の展開でゲイの設定が全く活かされていなかったり、
不良が墓場で酒盛りの際、昔の担任の墓石に小水を引っ掛けるシーンが意味ありげに挿入されるのに、結局その担任はゾンビになっていなかったり、
とにかくもう、差し出される伏線がどれもこれも放りっぱなし&投げっぱなし。

念の為に調べてみると、この本を担当したのはなんと、トビーのヌルーい前作 『ツール・ボックス・マーダー』 と同じコンビじゃないですか。

お前ら・・・ 巨匠の顔に2連続して泥を塗りやがって・・・!
そんなに大味な本が書きたいのなら、ベイさんがブラッカイマーさんトコにでも行きやがれ!コンニャロー!

トビーさんは・・  トビーさんはなぁ・・

ハズしたらもう、後が無いんだよ・・゚・(゚`Д´゚)・゚・(←失言)

とまぁ、アガサの心にちょっとした殺意を抱かせてくれたアダム&ジェイス(※脚本コンビ)。
とりあえず一番彼らに言っておきたいのは、
ゾンビは人を齧らんといかんでしょう。
と言う事でしょうねぇ。

齧ってなんぼの商売ですよ、ゾンビってやつは。


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『8人の女たち』

2007年12月20日
はちにん
世のメイドどもは、ルイーズさんを見てもう一度出直して来い!

あらすじ・・・
雪深い山中の別荘。
そこで暮すのは富豪のマルセル。
そして彼の妻の母・マミーと、妻の妹・オーギュスティーヌと、彼の娘・カトリーヌ。

ある日、クリスマスを祝う為に別居中の妻・ギャビーと長女・スゾンが帰ってきました。
久しぶりの再開を喜ぶ一家。
しかし、マルセルを起こす為にメイドが寝室のドアを開けると、なんとそこには背中をナイフで刺されて死んでいるマルセルの姿が・・・。

慌てて警察を呼ぼうとするギャビー。
電話線が切られている事に気付くのに、そう時間は掛かりませんでした。
ならばと車で呼びに行こうにも、大雪に塞がれて動けません。

閉ざされた別荘内で、疑心暗鬼になる女たち。
一家の5人+シャネルとルイーズという2人のメイド。
そしてそこに、マルセルの妹・ピレットまで現れて、もはや邸内は大暴露大会の様相を呈してきます。
「あんたなんてレズのくせに!」
「なにさこの売女!」
「守銭奴が何を偉そうに!」
「お前こそ淫売じゃないか!」
「近親相姦だぁ?あーやだやだ!」
「無計画妊婦は黙ってな!」

美しい雪景色の下には泥に覆われた大地があるように、美しく着飾った女たちの化粧の下にはどれほどの醜い嘘が隠されているのか・・・。
マルセル殺しの真犯人が明らかになる時、女たちの素顔もまた白日の下にさらけ出される・・・!


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いやぁ、ルイーズさん最高!
高慢ちきな女主人たちが闊歩する邸内で、ソツの無い給仕を全うするルイーズさん。
前半は控え目な態度で、本性がバレる中盤からは堂々と居直る態度で、しかしながら痒い所に見事に手が届くメイドっぷり。
見た目の童顔さ加減とは裏腹な、むせ返るようなフェロモン砲といい、コイツはまさにメイドの鑑なのではないでしょうか。

年末ジャンボが当たったら、真っ先にオファーしたいメイド・ナンバー1ですね。(時給高そうなので)

・・・まぁ、ルイーズさんは一先ず置いておいて。

今やすっかりフランスの人気監督となってしまったフランソワ・オゾン。
昔観た 『ホームドラマ』 と言う作品は、身震いがするほど変態臭たっぷりの傑作でした。
当時短編も観ましたが、これがまた黒い感情を澱の様に沈ませる良作。
その後、アガサは観る機会が無かったのですが、新作する作品が次々に色んな賞を掻っ攫っていくと言う快進撃を続けたフランソワ・オゾン監督(通称フラ夫)。
そんなぱらゲイだと噂されるフラ夫が、フランスの人気女優を一堂に介して撮ったオサレな娯楽作とは一体どんなモノなのか?

どうやら悪意たっぷりの総天然色女優ショーだったようですねぇ。

『シェブールの雨傘』でお馴染み、フランス女優といえばこの人。カトリーヌ・ドヌーヴ (ギャビー)
『永遠のマリア・カラス』でお馴染み、天下のトリュフォーの嫁ことファニー・アルダン (ピレット)
『美しき諍い女』でお馴染み、フランスが世界に誇るフェロモン核弾頭ことエマニュエル・ベアール (ルイーズ)
『ピアニスト』でお馴染み、変態エリカ先生ことイザベル・ユペール (オーギュスティーヌ)
『ザ・ビーチ』で、レオ様をフェロモン漬けにした磯娘ことヴィルジニー・ルドワイヤン (カトリーヌ)
などなど、酸いも甘いも噛み分けたフランスの新旧人気女優が勢ぞろい。

美しい衣装を華麗に着こなし、ヘタウマな歌を愛嬌たっぷりの振り付けで披露してくれる8大女優の皆さん。
メイド頭役の黒人女優さんを除いて、他7人のフェロモン女優陣が均等に見せ場もキメ顔も用意されると言う周到さは、当然と言えば当然なのでしょうが、
ドヌーヴさんはコチラの角度でお願いします!
すみません!ベアールさんのエビアンがぬるいそうなので、至急替わりの物を!!

と言うセット裏で飛び交うスタッフの叫びまで、リアルに聞こえてきそうな気まずさ緊張感を感じさせます。

昔の日本の『オールスター忠臣蔵』モノ(阪東妻三郎・片岡千恵蔵・嵐寛寿郎・月形龍之介)などは、役者の台詞の数まで平等に振ってあったと聞きますが、この作品もかなり隅々まで気を配って作られているのでしょうねぇ。
しかしそんな気配りが逆に、撮影中の女の力関係を想像させて怖いったらありません。

したたかな女たちの、毒っ気たっぷりなセリフの行間にこれでもかと詰め込まれた
女って生き物は、コワイよ~ ホントだよ~
と言うメッセージは、フラ夫のメスに対する挑戦なのか、それともオスに対する警告なのか・・・。
少なくともアガサは心底震え上がりましたね。 自分、女ですけど。

その上、ドヌーブとアルダンが罵り合いの果てにキャットファイトを始めた日にゃあ、セット外でのピリピリとした空気で窒息寸前です。
姐さんがた、自分が腹を斬りますんでココはひとつ・・・

・ ・ ひと・ ・つ ・ ・



・・堪忍してつかあさい・・・・゚・(´Д`)・゚・ 


一見幸せそうだった一家が、主の死によって狂い始めてゆく・・・。
本当の事を言っている人など一人もおらず、何らかの秘密を隠し持っている。
そして、誰もが市原悦子。 誰もが見ていた。
女たちはこっそり目撃されており、秘密が次々と明らかになって行くストーリーは、アガサ・クリスティの小説の様でとてもワクワクします。
カーテンコールのようなラストショットまで、艶やかな女優陣の演技合戦から目が離せませんね!

これで満腹になれないのなら、お代はいらねぇよ! と言う、3つ星シェフ・フラ夫の啖呵が聞こえてきそうな、目にも楽しく口にほの辛い豪華絢爛な女優ショーでした
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