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『ハイテンション』

2007年01月31日
20070129212728.jpg  ← ある意味ネタバレ
 
先日、めざましテレビを見ていた時のことです。
エンターテイメントコーナーで、画面に映し出されたテロップに私は釘付けになりました。
「ゴア映画に噂のあの人が登場!」

ゴ・ゴ・ゴア映画ですか??!!

こんな朝っぱらから、いいんですか?こんな爽やかな情報番組で、いいんですか?どの程度見せちゃうんですか?今の時期って、何のゴア映画が公開されてたっけ・・?
もうドキドキムネムネで、テレビの前で一人妙なテンションになってしまいました。
最近の朝の情報番組は、意外と(規制が)大らかなのかしらねぇ・・。なんて、妄想特急を走らせていたら、次の瞬間画面に映ったのは『不都合な真実』のワンシーンでした。

そっちのゴアかよ・・・。
改めて自分のホラー好きを再確認した、朝のひとときでした。
先生!紛らわしいテロップは、よくないと思いまーす。
ちなみに“噂のあの人”は、試写会に参上した自称エコの女王・藤原紀香さんでした。

そんな、3度の飯よりホラーが好きな私ですが、おおっぴらに血糊バシャバシャ臓物ゾロゾロを観るのは、さすがに気が引ける。
と言うか、日に日に冷たさを増してくる世帯主様の視線が、あっちこっちに突き刺さったりしていたりします。
そこで今回、スゴイと評判のフランス産スプラッター『ハイテンション』を鑑賞するに当たり、事前に世帯主さまに避難勧告を発令しました。

アガサ「今日のはちょっとスゴイらしいので、私一人で観る方がいいかも・・・」
世帯主さま「どうして?」
ア「いや、こんなエグイの観てる・・・ってドン引きされたくないから・・」
世「“ヘルレイザー一挙鑑賞”の時点で、充分引いてる」

だ っ て さ !

と言う訳で、一人膝を抱えて鑑賞した『ハイテンション』のあらすじは・・・
マリーとアレックスは大の親友。
「静かな環境で試験勉強に集中しよう」と言う事で、アレックスの実家がある田舎に行く事になりました。
その家はまさしく田舎の一軒家で、周りにあるのはだだっ広いトウモロコシ畑だけ。
アレックスの家族に挨拶をし、自分用の部屋で物思いに耽っていたマリー。
しかしその時、家の前に怪しげなオンボロトラックが近づき、そこから降り立った一人の中年男性が、真夜中だと言うのに家のベルを鳴らし続けました。
慌てて玄関に駆けつけたアレックスの父親が、ドアの小窓から覗いてみると、そこには見知らぬ中年男性が。
そして、その中年男性の手に光るのは、鈍い光を放つカミソリが一本・・。
驚き、動揺するアレックスの父親に、男のカミソリが振り下ろされ、そこからマリーとアレックスの恐怖の一夜が始まるのでした・・。


もう、ハッキリと断言してしまいますが、

2006年度ホラーベストテン(アガサ版)、

堂々の第一位決定です! (涙)


これほど怖い映画が、この1年間にあったでしょうか?
いやさ、過去5年ほど振り返って見ても、これほど恐怖に満ちた映画はありませんでした。

根っからのホラー免疫体質な自分が、こんなに小さく丸まって画面に釘付けになる日が来ようとは・・・。
極限までに高まった緊張感で、私の心臓は押しつぶされそうになり、胃はグルグルとでんぐり返るような感覚。
手足を縮め、息までも潜めて主人公と恐怖を共にする・・。
ホントにもう、アッパレです。

監督のアレクサンドル・アジャは、若干25歳でコレを撮ったと言うじゃないですか。
ついに来たか・・。
ホラー界のスピルバーグが、血糊を撒き散らしながらやって来たか・・。

わしに出来なかった事を、ついにやり遂げおったわい・・。(←何者?)

この作品、前評判でさんざん「ガッチガチのスプラッター(しかもお笑い要素無し)」だと聞いており、実際本編を観て見ると確かに血はザーザー噴き出すわ、あっちこっちスパスパ斬られまくるわ、出てくる凶器も、カミソリ手斧鉄条網付きの棍棒チェーンソーと、ホラークオリティの高い品物ばかり。
まかり間違っても、めざましテレビで紹介出来るようなシロモノじゃありません。
大塚さんもコメントに困るでしょうし。

しかし、そんな派手な血糊に敬遠してこの作品を観ないというのは、余りに映画人生に於いて損をしているように思うのです。
それくらい、この作品は恐怖のレベルが高い!

↓ ↓ ネタバレ100%の為、構わない方だけどうぞ ↓ ↓ (ちなみに、ネタが割れていますと本編の良さは半減します)

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『グエムル -漢江の怪物-』

2007年01月27日
20070126224446.jpg  見切れてますが、私が怪物です。


新発見です。
「銅メダル取ったんだ」
は、韓国語でも
「ドウメダルトッタンダ」
だったんですね。

何だか、韓国に渡っても暮して行けそうな気がしてきました。
日常生活で銅メダルを取る機会が、どれくらいあるかは判りませんが。

去年、韓国はもとより日本でも大ヒットを記録した(ハズの)『グエムル』のDVDがやっと出たので、早速借りて来ました。
給料日でもないのに、TSUTAYAで新作を借りるなんて・・・。
私って、贅沢やなぁ。
(←by変ホ長調)

・・・去年のM-1グランプリに出ていた、変ホ長調のネタなんて、一体どれくらいの方が判ってくれるのでしょうか。
1人いらっしゃれば御の字でしょうね。
そんなあなた、このネタは、あなたの為に・・!!

判らない方の為に、さっさとあらすじ行きますね。
※ネタバレ全開です※
2000年。
駐韓米軍基地の霊安室内で一人の傲慢アメリカ人が、部下の韓国人医師に長年使用される事無く埃まみれだったホルムアルデビド(猛毒)を、排水溝に捨てるよう指示します。
部下は渋々、猛毒をドボドボ洗い場に流しました。

時は流れて2006年。
下水が流れ込む漢江の流域では、シックハウス症候群の人は見当たりませんが、代わりに世にも珍妙な突然変異が誕生していました。
長いシッポと何層にも重なった口を持つ、その怪物(グムエル)は、ある日突然人を襲う事を決心します。
そうと決まれば実行あるのみ。
川岸でピクニックを楽しんでいた市民に突如乱入したグムエルは、手当たり次第に体当たり。
当て逃げ→踏み逃げ→呑み込み→当て逃げ→呑み込み→踏み逃げ→呑み込み→呑み込み、とやりたい放題呑みたい放題のグエムルは、最後に女学生・ヒョンソを一人尻尾に巻き付け、漢江の中に消えて行きました。

その場に居合わせながらなす術が無かった、ヒョンソの父・カンドゥと、叔父・ナミル叔母・ナムジュ祖父・ヒボンは、一度はヒョンソの生存を諦めていましたが、カンドゥの携帯電話に生き延びていたヒョンソから助けを求める電話があった事で一念発起。
収容されていた病院から脱走し、ヒョンソがいる可能性のある下水を闇雲に探し回ります。
しかし、何の計画性も無く無駄に探し回った為、一家は疲労困憊。
揚句、突如姿を現したグエムルに、果敢に立ち向かった祖父・ヒボンは無駄死にし、うろたえるばかりの父・カンドゥは逮捕、叔父叔母も散り散りになってしまいました。

グエムルの血を浴びていたカンドゥは、収容先の施設で散々検査をされます。
その間にも、懸命に娘が生きて捕らえられている事を訴えますが、き●がい扱いされるばかりで誰も本気で聞く者はいませんでした。
一方、ヒョンソから掛かってきたSOSの着信記録から、ヒョンソの居場所を調べる事に成功した叔父・ナミルは、それを叔母・ナムジュにメールで連絡。
ナムジュカンドゥに携帯で連絡。
一時は米政府の陰謀で、実験台にされかけたカンドゥでしたが、娘の居場所が判った事でパワー全開。
施設を抜け出し、ヒョンソの居場所に向かいます。
得意のアーチェリーを片手に握り締めたナムジュと、得意の火炎瓶を片手に握り締めたナミルも現場に急行。

カンドゥたちは、兄弟パワーで無事ヒョンソを救い出す事が出来るのでしょうか・・・?


後味が悪かったです。コレ。
なにせ、ラストでヒョンソが死んでしまいますから。

余りの後味の悪さで、私までグエムル並みに骸骨をゲボゲボしてしまいそうです。
勿論うそです。

主人公カンドゥは、真性のバカ。
叔父ナミルは、大卒のくせに「コネを使って着信を調べる」と言う裏技を、最後の最後まで思いつかない程の隠れバカ。
叔母ナムジュは、アーチェリーで銅メダルを獲る程のスゴ腕ですが、「考える前にまず行動」という体育会系バカ。
そして祖父ヒボンも、カンドゥのバカさ加減を親バカ全開で庇いつつも、そのバカさ加減が仇となりグエムルの犠牲になってしまったりと、一家揃ってバカばっかり。
こんな家族に救出して貰わないといけない、ヒョンソの心情を思うと涙が止まりません。
なんという不憫な娘なんでしょうか。

結局、各種のバカがちんたらしているうちにヒョンソは衰弱し、揚句グエムルのお腹の中で窒息死してしまうのですから、こんなことなら最初に一思いにバックリ食われてしまった方が、苦しみも少なかったのではないでしょうか。

少女をこんな風にネチネチと苛めるなんて・・・。
監督はウルトラ級のドSに違いありません。


そんな真性バカのカンドゥを、カンドゥの父親であるヒボンは庇い続け、カンドゥをバカにしているナミルとナムジュを前にカンドゥの生い立ちを話し始めます。
もしかしたら、カンドゥの白痴っぷりには隠れた感涙エピソード(幼少期に大病をしたとか)があったんじゃないか? ・・・と思いましたが、その生い立ちは「小さい頃貧乏で栄養が足りなかったから頭が悪くなった」と言う、ただの貧乏自慢でした。

また、終盤ではカンドゥがアメリカさんの陰謀に嵌り、頭に穴を開けられて脳細胞を採取されるくだりがあります。(※グロ描写は無し)
そこに至るまでのカンドゥが、余りにも不甲斐なく頼りなく心強く無かったので、もしやその手術でカンドゥの隠れた才能が解き放たれるのではないか? ・・と思いましたが、何と手術後もバカはバカのまんまでした。

物凄く痛そうだった手術の意義が、さっぱりわかりません。
やっぱり監督がメガトン級のドSだったと・・(略)

この作品で、アメリカさんは結構ひどい扱いをされています。
そもそもの原因を作ったのもアメリカさんですし、グエムルが出現した後に「細菌感染の恐れあり」とガセ情報を垂れ流し、韓国の方々を混乱させたり、そのニセ情報が露見する事を恐れて、無理やり細菌を抹殺する為の劇薬を散布しようとしたりと、悪い事は全部アメリカさんのせいにされています。
ひょっとしてこれも、太陽政策の一環なのでしょうか?
ジョンイルさんが観たら、スタンディングオベーションしそうですね。

しかしその反面、最初にグエムルが食料確保に現れた時、逃げ惑う韓国の方々に背中を向け、一人果敢にグエムルに立ち向かおうとしたのもアメリカ将校だったりしますので、ブッシュさんが観たら親指を挙げそうですね。

良くも悪くも、アメリカさんの特徴をしっかり捉えていると思います。

ただのパニックアクション、と言い切れないひねくれたストーリー。
笑えるかどうかは微妙な、脱力感たっぷりなシニカルな会話のやりとり。
緊迫感があまり感じられない、ゆっくりとしたテンポの展開は、登場人物のキャラクターを伝えるにはとても効果的ですが、観ているこちらはその間にもお腹をすかせて待っているであろうヒョンソが、気になって気になって仕方ありません。

色んなヤキモキ感や後味の悪さをひっくるめても、確かに面白い映画でした。

漢江を前に臨み、これからの生涯を第2のグエムル出現の阻止に捧げる決意をしたカンドゥの眼差しが、真性バカとは思えないような凛とした眼差しだったのが印象的だったラストは、心に残る素晴らしいシーンだったと思います。
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『ブロークン・フラワーズ』

2007年01月25日
20070123212938.jpg  2005年カンヌ映画祭・グランプリ受賞作品


ジム・ジャームッシュ
・・・それは映画界のオシャレ番長である。

街のオサレな雑貨屋やカフェに行けば、かなりの高確率で飾れている、彼の作品のポスター。
『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、 『ダウン・バイ・ロー』、 『ミステリー・トレイン』、 『ナイト・オン・ザ・プラネット』、 『デッドマン』・・・。
どれも、作品を観たことは無くても一度は聞いた事があるであろう、オサレなタイトルばかり。
オスカーに縁遠い変わりに、カンヌでは常連さんという所も、とってもオサレ。
もはや、表参道や代官山付近では“ジム・ジャームッシュ”はオサレの代名詞。
合コンで最近観たDVDの話題になったら、「俺はジム・ジャームッシュの『コーヒー&シガレッツ 』が良かったな」なんてさりげなく映画通をアピールすれば、“センスいい男子”の称号は勝ち得たも同然です。
(※すべてアガサの独断と偏見による

ところがですね、ところがですよ。
私は映画人生で2度、映画館で意識を失った経験がありまして、その一本は『アベンジャーズ』なのですが、なんともう一本が、他ならぬジム・ジャームッシュの『デッドマン』なのであります。

上映時間と目が開いていた時間とを比較すれば、もう一つの夢の世界に迷い込んでいた時間の方が長かったのは火を見るより明らか。
つまり私は、
1800円払って昼寝をしに行っていた
と言う訳なんですね。

どれだけセレブやねん。

まぁ、ありがたいことにアート系の映画のパンフには、大概の場合“シナリオ採録”と言う物がついていまして、あとでそれを読む事で作品の流れは掴めたんですが、

世の中ではそれを映画鑑賞とは呼びませんね。

しいて言うなら読書です

私の映画人生の黒歴史をさらけ出すのはコレくらいにして置いて、本題に入りましょう。(ここまでが前置きなのか?!)

『ブロークン・フラワーズ』のあらすじ・・・
コンピュータ関係の事業で一山当てたドン・ジョンストンは、若いお姉ちゃんをはべらかして悠々自適な日々です。
しかし、“ちょい悪オヤジ”と言う流行語が飽きられてきたのか、はたまた結婚に対して逃げ腰なドンに嫌気が差したのか、若き恋人は家を出て行ってしまいました。
そんなしょんぼりしていた(でも追いかけもしない)ドンの元に届いた、一通の手紙。
ピンクのレターセットに、赤いインクで書かれた手紙には、
「あなたと別れて20年が経ちますね。
私の息子も、もう19歳。
ホントの父親を探しに、旅立ってしまいました。
ちなみにあなたの子です。
てな訳で、あとはヨロシク!」


にゃ・にゃにおう?!

その手紙を隣人で悪友のウィンストンに見せたところ、「手紙の主を突き止めようぜ!」と言う事になり、早速20年前に付き合いがあった元恋人をリストアップ。
5人の候補者のうち1人は既に他界していた為、残りの4人の元を訪ねて、“息子情報”を探る事に。
ピンクの花束を携えて、1軒づつ訪ねるドン。

1人目のローラは、20年ぶりの再会を大歓迎。
露出狂の可愛い娘も出てきて、家中フェロモンで窒息状態です。

2人目のドーラは、20年ぶりの再会に戸惑い気味。
愛妻家の旦那も交えて、この世で最高に気まずいディナーの幕が、今あがります。

3人目のカルメンは、20年ぶりの再会に淡々と応じます。
動物セラピストとして大忙しの日々を送るカルメンは、ドンの花束も、夕食の誘いにも応じるつもりはなさそうです。

4人目のペニーは、20年ぶりの再会に怒り爆発です。
ギャーギャー叫ぶわ、集まってきた男連中にタコ殴りにしてくるわ、取り付く島もありません。

5人目のはずだった彼女のお墓の前で、やっと心の平穏を取り戻すドン。
何の成果も得られず家に帰ったドンを待ち構えていたのは、新たに届いたピンクの手紙。
それを見たドンは、ウィンストンに「手紙の主探しを止める」宣言をします。
諦めきれないウィンストンを後にし、いつものカフェで寛ぐドンは、窓の外に一人の若い男性を見つけます。
何故だか胸騒ぎがして、表に出たドン。
声を掛けて話をするうちに、ドンの中に妙な確信が沸いてきます。
「こいつは俺の息子に違いない」
さあさあ、父ちゃんの胸に飛び込んで来な。
恥ずかしがる事は無いさ、母ちゃんから全部聞いてるんだ。
父ちゃんを探してたんだろう?俺こそがその父ちゃんさ。

妄想全開のドンでしたが、いかんせん根拠の無い確信だった為に、相手はドン引きです。
ドンなだけにドン引き。(←駄目押し)

ドンを「ゲイかキ●ガイ」と勘違いした男性は、スタコラサッサと逃げ出しました。
その時、途方に暮れるドンの前を一台の車が通りかかります。
車の窓から顔を覗けていた若い男性は・・・
「俺にクリソツじゃねぇか!!」

誰も彼もが疑わしい。
誰も彼もが俺の子なのか?
これは、ドンの人生に対するツケなのでしょうか?
それともステキな贈り物なのでしょうか?


予告編を観た時から、面白そうな雰囲気が漂っていました。
主演は“とことんダメ中年だけど、なんだか憎めない”男を演じさせたら天下一品のビル・マーレイ。
彼の(新旧)恋人たちを演じるのは、シャロン・ストーンにジェシカ・ラングにティルダ・スウィントンにジュリー・デルピー。
なんてゴージャスなキャスティングでしょう。
ダメ中年が人生を振り返る、ロード・ムービーかつヒューマンコメディは、私を大いに魅了し、出来れば劇場で観たかった。
お金と時間があれば、劇場に行きたかった。

行かなくてよかったー!!(鑑賞後の結論)

危うく、またもや映画館でセレブなお昼寝タイムを過ごす所でした。
そんなに疲れていた訳ではないのですが、気が付くと私は時間旅行へと旅立っていたのです。
「おかしいなぁ・・ さっき観始めたばっかりなのに、どうしてカウンターが1時間も過ぎているんだろう・・・?」
どこかの時間泥棒が、私の貴重な1時間を盗んでいったようです。

でも大丈夫。
DVDにはチャプター機能と言う物があるので、簡単頭出し。
その後も繰り返される、時間泥棒との戦いを制した私が、何とか辿り着いたラスト。

画面に映し出された、ドン(ビル・マーレイ)の長いアップは、何を語っていたのでしょうか。
そのうち自分を訪ねてくるかもしれない、実の息子。
ホントは存在しないかもしれない、実の息子。
そんな息子の存在は、これから先のドンの人生をどう変えていくのでしょうか。
ニコリともせず、しかし悲壮とも言えない表情で空を仰ぐドンは、もしかしたら家を出て行った若い恋人を、この後迎えに行くのかもしれませんね。
自分だけの気ままな生活を続けてきたドンでしたが、人生と言うのは常に誰かと交わっているものですし、そうする事で生まれる感情が、人生の醍醐味なのではないかと、私は思います。

ドンも、息子と言う存在の可能性を肌で感じたことで、他人と深く向き合うようになってくれるといいな・・・と、親戚のおばちゃんのように心配してしまいました。

ちなみに、エンドクレジットを観るとビル・マーレイにクリソツだった男性は、ホーマー・マーレイだと言う事が判りました。

リアル息子かぁ・・・
そりゃ似てるわなぁ。
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オスカー!オスカー!オスカー!

2007年01月24日
3度の飯よりオスカーが好き!
アガサです。

実は、毎年オスカーの予想をするのが生きがいだったりしてまして、去年もちまちまと全部門の予想をしていたりしちゃったりなんかしちゃったりしてました。(ちなみにこちらがそうです)

今年もヤル気満々で予想してみようと思っていますが、まずは先程発表された、第79回アカデミー賞のノミネートの代表5部門のみを書いておおうと思います。

作品賞
『バベル』
『ディパーテッド』
『硫黄島からの手紙』
『リトル・ミス・サンシャイン』
『クィーン 』

監督賞
クリント・イーストウッド『硫黄島からの手紙』
スティーヴン・フリアーズ『クィーン』
ポール・グリーングラス『ユナイテッド93』
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ『バベル』
マーティン・スコセシ『ディパーテッド』

主演男優賞
レオナルド・ディカプリオ『ブラッド・ダイヤモンド』
ライアン・ゴズリング『Half Nelson』
ピーター・オトゥール『venus』
ウィル・スミス『幸せのちから』
フォレスト・ウィテカー『The Last King of Scotland』

主演女優賞
ペネロペ・クルス『ボルベール<帰郷>』
ジュディ・デンチ『Notes on a Scandal』
ヘレン・ミレン『クィーン』
メリル・ストリープ『プラダを着た悪魔』
ケイト・ウィンスレット『Little Children』

助演男優賞
アラン・アーキン『リトル・ミス・サンシャイン』
ジャッキー・アール・ヘイリー『Little Children』
ジャイモン・ハンスゥ『ブラッド・ダイヤモンド』
エディ・マーフィ『ドリームガールズ』
マーク・ウォルバーグ『ディパーテッド』

助演女優賞
アドリアナ・バラッザ『バベル』
ケイト・ブランシェット『Notes on a Scandal』
アビゲイル・ブレスリン『リトル・ミス・サンシャイン』
ジェニファー・ハドソン『ドリームガールズ』
菊地凛子『バベル』

その他のノミネートや、各予想は、またボチボチ書いて行きたいと思います。
ワクワクしてます
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『ゼブラーマン』

2007年01月22日
20070117103203.jpg   白黒つけるぜ!

・・・ついた・・・か?

ブログ移転シリーズPart2・・・『ゼブラーマン』のあらすじ
2010年の日本(?)。
夫としても父親としても悩みを抱えた主人公・市川が、突如地元に現われた宇宙人たちから地球を守るため、昔から憧れていたヒーローになりきって戦いを挑む姿を描いた、愛と勇気の物語。


感想を一言で言いますと、
こんなお父さん、やだ。

・・・補足しましょうか?
しといた方がいいですね。


哀川翔演じる市川新市は、小学校の教師です。
生徒からの人気はゼロで、同僚の職員からの信望も皆無。
とっくの昔に愛情の冷めてしまった妻は浮気中。
高校生の娘は援交中。
息子は、そんなお父さんのせいで、クラスメイトからイジメられる日々。

何故市川家は、ここまで酷い状態になってしまったのでしょうか?
それはズバリお父さんのせいなのであります。

何故なら、家族や職場に対して「なっちゃいねーなー」が口癖の彼の生き甲斐は、昔から憧れているテレビのヒーロー『ゼブラーマン』になりきる事、ただそれ一筋なのであります。
まぁ、それだけならそんなに悪い事では無いのですが、彼の場合は少しばかり度が過ぎていまして、
暇さえあれば自分の部屋で『ゼブラーマン』のコスチュームを作成。(軽い引きこもり)
サンドバックを相手に、暇さえあれば『ゼブラーマン』の必殺技を練習。(ドタバタとやかましい事この上なし)
授業中だろうが職員会議中だろうが、暇さえあればノートにせっせと『ゼブラーマン』のイラストを描きまくる。(完全に職場放棄)
と、堂々たる“イタイ人”レベルなのです。

そんなイタいオヤジは、崩壊寸前の家族に対しても、冷たい視線を浴びせる職場に対しても、何のフォローもしようとしません。

どうしてって?
だって頭の中は『ゼブラーマン』一色だから

そりゃー周りも引くわなー・・・。 

製作側にしてみれば、あくまで“特別な人間ではなく、むしろダメ人間が地球の危機に面して立ち上がっていく様”を描きたかったのでしょうが、いかんせん度が過ぎてます。

どれだけ頑張ってみても、とことん主人公に共感出来ないのです。
これって致命的なんじゃないでしょうか?

公開当時、“監督・三池崇史”と“脚本・宮藤官九郎”というセールスポイントをえらく全面に押し出していましたが、実はこの二人にも不満が残ります。

まずは演出。  
・・・のれないんだよなぁ・・ テンポに。
邦画を観ていてよく思うのですが、撮り方次第でもっとテンポ良く、面白くなれるだろうに、どうして邦画という奴は“引きの画”や“カット割り無しの長回し”が大好きなんでしょうか。
小津監督や溝口監督が作り上げた、古きよき日本映画の影響なのでしょうか?
でも、長く回せば情緒が増すってもんじゃ無いと思うのですが。

そういう撮り方が効果的な場合もあるでしょうが、アクション映画や娯楽映画の中で何回もこれをやられると、ものすごく引いてしまいます。
こちら(観客)をのらせまいとしているとしか思えないのです。
せっかく面白い会話のやり取りをしていても、なんだか間延びした緊迫感の無いシーンにしか観えなくて、最悪の場合眠気すら襲ってくる事態も招きかねません。

そして脚本。 
こまかい小ネタがあちこちに散りばめられていて、流石に面白いです。
渡部篤郎が毛じらみにやられてたり、哀川翔がコスプレした自分を晒し出したくなって、同僚の家を探し回るシーンは爆笑でした。
ただ、どうしても不満が残る所があります。
それは、主人公の妻と娘の描写。  
いくらなんでもテキトー過ぎやしやせんか?
私は田嶋陽子は好きではありませんし、あんまり
「女性が軽視されてどうのこうの」
とか言いたくないのですが、この作品の中の“女性”と言うものはホント凄まじく重視されていないのです。
主人公と心通わせるのはとことん男性のみ。
重要な役どころっぽい鈴木京香も、セクシーなコスプレが印象的だったぐらいで、実のところ大した働きはしません。

主人公を理解し、勇気を呼び起こさせるのは、あくまで「男の子(と渡部篤郎)」なのです。

もしも製作者に、
「これは男の夢とロマンの物語なんだよ!」
と言われたらそれまでなのですが、観ている私は女なのだし、そんな私も「夢とロマン」は大好物なのです。
したがって、
「所詮女にはわかんねんだよなー」
的な脚本は、ちょっと不満です。

それともこういう“娯楽映画”は、もっと気を抜いて観なければいけないものなのでしょうか・・・?  
いけなかったのはあたいなの? 
ねえ? 
全部あたいが悪いの?
お願い、もう一度やり直させて~!!
カムバック・サーモン!!(←意味不明)


渡部篤郎の熱演が、妙に虚しさを誘う作品でした。

それと、全国20万人(推定)の哀川翔ファンの皆さんを敵に回す気は毛頭無いのですが、
哀川翔のあの台詞の棒読み具合は、どうにかならないものなのか?
と勇気を出して問い掛けたところで、今回のレビューを終わりたいと思います。
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