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『ディアトロフ・インシデント』

2014年12月31日
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あらすじ・・・
1959年にディアトロフ峠で起きた謎の死亡事故の真相を探ろうと同じルートをトレッキングしていた若者たちがおっかない体験をします。


ありがちなPOV映画かと思ったら後半の展開がとんでもないことに! 
まずもととなった事件(事故)がそこいら辺の映画の数倍おもしろい。 
「死の山」と呼ばれていた山をスキーでトレッキングしようと旅立った9人の学生たちが、約一か月後死体で発見されたのですが、そのうち5人の体には致命的となるような傷がなく死因は低体温症。 残りの4名はそれぞれに酷い怪我を負っていたものの、どれも「普通じゃない」力が加えられており、舌が無いものまで。 
下着一枚の状態の死体。 内側から破られたテント。 何人かの衣服から検出された高い数値の放射線。 彼らを死に追いやったのは、先住民か?ソ連軍が開発していた秘密兵器か?それとも宇宙人か? なんと犯人はいまだ謎のままという。

で、そんなオカルト&ミステリー好きにはたまらない事件を探るため、映像作家志望の若者たちが性懲りもなく雪山にアタックするというフィクションが追加されたのが本作なのですが、この膨らませ方がまた尋常じゃないおもしろさ! 
(この手の映画が大好物な)みんなが期待するすべてがここにある! 
ヒントは「フィラデルフィア計画」! 
どうだいこの盆と正月がいっぺんに来た感! ごっつぁんです!




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『凶悪』

2014年12月31日
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あらすじ・・・
死刑囚から届いた手紙をきっかけに、とある連続殺人事件を調べることになった記者が、自身の現実から目をそらし取材に没頭します。


オラフだいすきなちびっこたちには絶対に観せられない猛毒映画。 
冒頭、ピエール瀧さん演じる極道が、若い衆やらその恋人やらをめちゃくちゃに壊すシーンがあまりにもキツすぎて、というもの、現実にもこういう事件は起きているし(そもそもこの映画自体が現実の事件をもとにしていますし)、「娘を持つ親の視点」から映画を観てしまった瞬間、何の落ち度もない若い女の子がヤクザにシャブ漬けにされて火を付けられて・・というくだりがどうしても耐えられなかったのですよね。 
なんつうか、荒唐無稽な殺人鬼が出てくる映画ならたのしく観られるけれど、こういう(感情の)抜きどころのないおぞましい映画はそろそろ無理なのかもなぁ・・と己の限界を感じてしまったのでした。

気を取り直して内容に目を向けますと、山田孝之さん演じる記者が暴いてゆく事件そのものは有名ですし、過去にも目にしたことがあったので割愛するとして、その件以上にわたしの心を凍えさせたのは、フィクション部分である「記者の家庭」についてでして。 
ラスト、妻との人生を守るため、痴呆症を患う母を老人ホームに入れる記者。 
彼の選択と殺人事件の関係者との違いは、「平和的」だったか「力づく」だったかという点だけで、邪魔な親(老人)を始末しようとしたという根っこの部分は同じなのではないか。 
ヤクザなんかとつるまない、犯罪とは縁もゆかりもない普通の人間が持つ、いや、持たざるを得ない「残酷さ」。 
しかも、お金で方がつけられるだけ、記者はまだマシなのかもしれないということが、わたしはさらに恐ろしかった。
  
画面から立ち上る凶悪な匂いに胸やけしそうな、猛烈な映画でした。



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『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』

2014年12月31日
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あらすじ・・・
脳筋トリオがお金持ちを拉致・監禁して財産を巻き上げます。

上昇志向が強すぎて酸欠気味の主人公に、脳筋すぎて頭の中がお花畑な同僚たちがうまいこと言いくるめられ、雑すぎる犯罪に手を染めるお話。 
理想の筋肉を手に入れるためなら「ノーペイン&ノーゲイン」(痛みなくして得るものなし)を貫くくせに、一攫千金のためだと自分が痛まないよう、楽して金持ちになれるよう姑息な手法を選ぶあたりが、犯人たちの底の浅さをうまいこと表していてよかったです。 
そのおおざっぱな手口がありえないのですが、もっと信じられないことに、なんとこれは現実にあった事件をもとにしているというのですから、アメリカンドリームの魔力ってすごいですよね。 
あと、主人公演じるマーク・ウォルバーグさんの肉襦袢っぷりもすごい。 

キャラクターの滑稽さと行う犯罪の非道さとのギャップから、『ファーゴ』のマイアミ版といった印象を受けました。 
それにしても、ここはなんという空と海の色なんだろう。 
少しの影すらも残さず照らし出そうとするような容赦ない太陽。 
クライマックス、ペンキを流し込んだような極彩色の景色を眺めながら、「こんな残酷な太陽の下にいたら、わたしも正気を失うかもしれないなぁ」とぼんやり思ってしまったのでした。



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『ホワイトハウス・ダウン』『エンド・オブ・ホワイトハウス』 2本立て

2014年12月31日
『ホワイトハウス・ダウン』

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(※ 服着てない方)

あらすじ・・・
ホワイトハウスがダウンします。


SPとして長年政府に尽くしてきたおとうさんが、イラクでのマル秘密作戦で息子を喪い落ち込む ← わかる
にっくき中東を徹底的に懲らしめるのではなく、和平を結ぼうと言い出した弱腰な大統領にガチギレる。 ← まぁわかる
定年退職する日に合わせて、特殊部隊の知り合いを手引きしてホワイトハウスを占拠する。 ← ギリわかる
大統領の生体認証を手に入れて中東に一斉核攻撃を仕掛ける。 ← わ か ら ん

・・という悲しき逆恨み劇かと思いきや、実は一連のテロは中東との和平を邪魔したかった下院議長が黒幕でありまして、戦争が無くなったら軍事産業がメシマズになっちゃうヨ!と焦った議長は、アメリカが核攻撃すればふたたび中東と存分に揉めさせられることが出来ると結論付けちゃったのですよね。 
っていうか、核なんか撃ったら揉めるとか揉めないとかいうレベルを越えちゃうと思うんですけど大丈夫かこの議長。

本作を観て、アメリカの最高権力は、大統領→副大統領→下院議長という順番に移行するんだという事を知りました。 
やっぱり映画は勉強になるなぁ!(たぶん知ってても人生の役にはまるで立たないケド)
余談ですが、劇中チュッパチャップスを口にくわえたままクラッシックに合わせて手を振りながら「さぁ!ゲームのはじまりだ!」と叫ぶ、前世紀に絶滅したはずのタイプのスーパーハカーが出てきて、なんかもう顔を真っ赤にしてお布団に潜り込んでバタバタしたくなりました。



『エンド・オブ・ホワイトハウス』

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(※ 服着てる方)

あらすじ・・・
ホワイトハウスにエンドの瞬間が訪れます。


絶賛国際指名手配中のテロリストが誰にも気づかれず韓国の大統領のSPに就職して、ホワイトハウスの中枢に潜入するというすっとぼけたストーリー。 
韓国の人はよく怒らなかったなぁ。

で、そのテロリストは実は北朝鮮のご出身で、「オレたちの同胞はアメリカのせいでひもじい思いをしてきたのに、お前らのうのうと暮らしやがって~」と、坊主も袈裟も草履も空も大地もひっくるめてすべてが憎たらしいのですよね。 
そのため、いっそアメリカごとぶっ壊してやろうと考えるわけですが、どうですかこの、圧倒的なほどの「アメリカ憎し」パワー! 
こういう憎しみを抱くのって、果たして北朝鮮だけなのカナ?カナ? と現実のアメリカの行いを見ているとぜんぜん笑えない設定がすごいです。 
アメリカの人はよく怒らなかったなぁ。

似たような時期に公開された「エンド」と「ダウン」ですが、ホワイトハウスの意外とモロいセキュリティや、子どもが妙にウロウロする点や、味方が主人公と大統領だけという点や、国防総省のみなさんが特等席から悠々観覧している点や、マスコミによって情報が筒抜けになっている点や、核が乗っ取られ過ぎな点などなど、邦題だけではなく内容も極々似通っているため、「服を着ている方」と「着ていない方」で見分ける方法をお勧めします。 
ちなみにわたしは、戦闘服に身を包んだジェラルド・バトラーさんが殺人マシーンに大変身する「エンド」の方がすきです。

ゴリッゴリの殺戮シーン、さいこうやで!




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『グランド・イリュージョン』

2014年12月31日
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あらすじ・・・
「フォー・ホースメン」を名乗る4人のスーパーマジシャンが、種も仕掛けもある犯罪とマジックの華麗な融合に挑戦します。

我々は「目に見えるものしか信じない」という呪縛で自分自身をがんじがらめにしているがゆえに、重大な犯罪を見逃しているのかもしれない。 
ナイフを持って刺せば、そこには目に見える赤い血が流れる。
 しかし、目に見えない「人間の怠慢さ」や「傲慢さ」や「妬み嫉み」などが、誰かを死に追いやってしまっていても、そのことに気付くことはあまりないのだ・・。

ということで、愛する人を奪われた人物が、目には目を、歯には歯を、見えないやり方にはマジックをとばかりに、あの手この手を駆使し憎き仇を追い詰めるための壮大な復讐劇を企てます。 
復讐劇ですが、キラキラ眩いスポットライトに照らされ、ゴージャスにショーアップされた超爽快な復讐劇ですので、観ている間も観終わってからもひたすら楽しかったです。 
続編も楽しみ!




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