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『バイオハザードIV アフターライフ』

2010年09月11日
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第1作 の感想
第2作 の感想
第3作 の感想


※ まことに申し訳ありませんが、ネタバレを回避しようとする姿勢が全く見られない、あらすじのようなあらすじでないようなシロモノが以下始まりますので、未見の方はくれぐれもご注意下さい。



ゴールデン街を腹を減らして歩いていたオレは、人気の少ない脇道に一人の老人が入って行くのを目にした。
いかにも頼りなさ気にゆっくりとした足取りを見せる老人。これなら楽にやれそうだ。
老人の背後にすすと歩み寄り、横をすり抜ける間際に老人の懐を手で掠め取る。
オレの真上にあったビルの谷間の灰色の空と、熱せられたアスファルトの地面がその位置を変えた瞬間と、枯れた木の枝を踏みつけたような寂しい音が鳴り響いのは、同時の事だった。
その刹那、オレの体に、電流のように激しい痛みが駆け抜け、脂汗の隙間から見上げた老人の顔には、完全な無が張り付いていた。
“相手を誤った”。 そう思ったオレだったが、こうなったらもう引くことなど出来ない。ひたすらに、折れたわき腹の痛みをこらえ、恐怖を隠しながら老人を無言で睨みつける。
数秒か数分か数時間か、気が遠くなるような長い間のあと、老人はふと頬を緩め、「儂から盗もうとはいい度胸だな、小童」とささやいた。 オレは「盗もうとしたんじゃねえ。借りようとしただけだ」と答えながらも、老人を見据え続けた。
「おもしろい小童じゃのう」。 黄色く変色した歯を見せる老人。 「名はなんというのじゃ」。
「ウェスカー・・。  アルバート・ウェスカーだ。」
それが、オレと会長との出逢いだった。



・・・あ、ごめんごめん!  社内報に載せる自分史の原稿下書きしてたら夢中になっちゃってた!会長にスカウトされてからアンブレラ社のトップに登りつめるまでを私小説風に書きたかったんだけどなー! やっぱ難しいわ! 
てことで、今回の社内報の特集記事はアンブレラ社の物知り議長ことオレ、アルバート・ウェスカーが、みんなの疑問・質問にどんどん答えて行っちゃう『オレっすか?!ウェスカー!』のコーナーに変更しようとお・も・い・ま・す!
じゃ早速ヒーウィーゴー!

・ 「東京の地下に極秘裏に建設されていたアンブレラ社東京本部」って、いつの間にそんなものを掘っていたのですか?
ジャパンのみんなは気づいてなかったと思うけど、結構前から掘ってたよ! 湾岸署の刑事と同じ名前の人が都知事だった頃から掘ってたよ!

・ 地球上がほぼ絶滅状態なのに、アンブレラの社員は何をこそこそ活動していたのですか?
「こそこそ」て!地味に嫌味ワード盛り込んでくるよねー! でもね、コレいい質問! 絶滅状態だからこそ、どうしたら究極の生物を生み出すことが出来るのかを研究してるんだよね。たゆまぬ努力と飽くなき探究心、それがアンブレラ社のモットーです!

・ アリスはなぜアンブレラ社の地下社屋に攻め込んできたのですか?
そもそもね、アリスってうちのラクーンシティ本社に勤めてた派遣社員だったのね。で、まぁ色々あって、自分の人生が狂っちゃったのはアンブレラ社のせいだ!って逆恨みしちゃってさぁ。 それで事あるごとにアンブレラ社を潰そうとちょっかい入れてきてるってわけ。

・ アリスを使って人体実験していたのでは?
人体実験っていうか、おためしプログラム?的な? おかげで予想以上の成果を目にする事が出来たよね!超能力はちょっと行き過ぎだけど!

・ どうしてあんなに沢山アリスのクローンを作ってしまったのですか?
ほんとにね! 誰だよあんなに増やさせたの! あ!オレっすか!ウェスカー!!

・ せっかく生き残っていた社員を皆殺しにされましたが、今後アンブレラ社はどうやって活動して行くのでしょうか?
そうなんだよねー! ジャキーンって日本刀で斬り殺すわ、ババーンって超能力で吹き飛ばすわでさぁ! っていうか、だったら最初から吹き飛ばせばいいじゃん! 大人気ないわ!アリスおまえコノヤロー! で、今後のアンブレラ社なんだけど、まだまだ世界中の地下に支社が沢山あるからドンウォーリー!センスのないふとっちょはドン小西! 

・ アンブレラ社の制服が気になったのですが・・
気付いた?!背中に“アンブレラ社”ってニホンゴで書いてあるあのだっさい制服の存在に気付いちゃった?! せめてアルファベットにして欲しかったよね!いちおう外資系なんだし! ちなみにデザインは、そうあの人!ドン小西!

・ 議長は飛行機で東京を脱出していらっしゃいましたが、ついてきたアリスに墜落させられましたよね? あの惨事からどうやって生き延びることが出来たのですか?
実はオレ、ちょっと前に自分自身にTウィルス注射したんだよね! だから、落下する飛行機から飛び降りるなんてお茶の子さいさいな位のスーパーパワーを持ってたわけ!

・ アリスも無事だったようですが、それはなぜなのでしょうか?
あれは不思議だったよね! オレとは逆に、Tウィルスを中和させる薬打ったのに、全然無傷なんだもんあいつ! ビフォーもアフターも劇的にパワフルなんだもん! なんということでしょう! 奥さん、なんということでしょう!
マジレスすると、大人の事情です。

・ アリスはどうしてアラスカを目指したのでしょうか?
ん?前回の3作目観てなかった? アラスカにね、アンデッドに感染していない生存者の為の安息の地があるんじゃねえの的な、そういう思い込みで行動してたみたいだよ! 情弱だよね!

・ アリスは延々自分撮りをしていましたが、アレは何の為だったのでしょうか?
誰かに会ったら脅威の美肌を見せびらかそうと思ってたんじゃねえの! ちなみにこのテープは、その後の展開に全く絡んできません! ポールこの野郎!嫁だいすきっ子!!

・ アリスに襲い掛かっていた北京原人みたいな人影は何者だったのでしょうか?
言っちゃった!  Who are you?って言っちゃったよこの人! 前作にも出てたクレア・レッドフィールドさんでしょ!失礼だなぁまったく! って、クレア・レッドフィールドって誰だよバカヤロダンカンこのやろう!

・ クレアさんと一緒に行動していたほかの皆さんはどこに行ってしまったのでしょうか?
船だよね!

・ 結局、アルカディアとは何だったのでしょうか?
船だよね!

・ 頭頂部に毛が2本だけのご主人を持つ奥様の名前は?
フネだよね! っていうか、ふえてるよね!毛が! 2本あるのは海平!ヘイ・ブラザー!

・ 刑務所にいたクレアの兄は、何故牢獄に閉じ込められていたのでしょうか?
プリズンがブレイクするトコロが見たかったから!

・ 刑務所に突如現われた、顔から触手が出るタイプのアンデッドたちは何者だったのでしょうか?
顔から触手が出なさそうで出そうで少し出るアンデッド!

・ アリスたちが刑務所にいる事を、議長はいつごろからご存知だったのですか?
けっこうガチでストーキングしてたからね! 答えは最初からです!東京から逃げた辺りから!

・ きもちわるいですね
お前もアンデッドにしてやろうか!

・ アリスの遺伝子が欲しかったはずなのに、どうして刑務所にサイレントヒルの三角頭を送り込んだのですか?
サンレントヒルじゃないから! 全然パクってないから! アリスなら巨人をも倒せるって、オレ、信じてたから!

・ でも三角頭を倒したのはクレアでしたよね?
うん! あれ見てクレアもストーキングしようって決めたんだ、オレ!

・ きしょくわるいですね
ゾンビ犬のえさにしてやろうか!

・ アルカディアに生存者を集めて、何の実験をしていたのですか?
がんばろうぜーっていう実験!

・ 本当にアリスに中和剤を打っていたのですか?なんだかとても強かったように思えましたが
オレがナイフで刺した時、あいたたー!って顔してたじゃん! 強いからって痛みを感じてないわけじゃないんだよ!心の中はいつだって土砂降りなんだよ! でも、やまない雨は無いんだよ!

・ ・・よくわからないのですが?
最近胸が苦しくて夜寝付けません。

・ ・・・恋ですか?
鮒です!
これは何がおもしろいかっていうと、恋のこいを鯉にかけて鮒で返したって言うこのとんちの鋭さね!

・ 結局今回もアリスにしてやられた訳ですが、今後のアンブレラ社の展望をお聞かせ願えますか?
とんちで世界のてっぺんを取ります!


ね! あらすじのようであらすじじゃなかったでしょ! にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ  終始こんな感じのブログです!

と言う事で、久しぶりに3Dで飛び出す映画を観て来ました。
さすがは“飛び出させること”を前提で作られているだけあって、色んなものがちょいちょい飛び出してくる面白おかしい作品だったと思います。
ただ、あらすじはホントに無きが如しですので、文字通り目に飛び込んでくる映像を味わいながら、あとはミラ・ジョヴォヴィッチの美肌効果とか、サムライソード捌きとか、大岡裁きとか、そういうものをつまみに楽しんでいくしかないのかなぁ・・と。
いやもうホントに無いんですよ。内容が。 すっからかんのかんなのです。たぶん、2週間も過ぎると映画の進行表が頭の中から消え去ると思われます。 ちなみにアガサは先行上映を観ていたので、現時点で1週間経過。 ギリギリです。常に綱渡りのブログ更新となっております。


アガサはゲームというものをほとんどやった事が無いのですが、数少ない“クリア経験”のうちのひとつが、何を隠そう「バイオハザード5」でして。 (あとはドラクエが数本とFFが数本のみ)
ですので、過去の映画版『バイオハザード』はさておき、ゲーム版「5」の要素がたっぷりだった今回の映画版は、見覚えのあるキャラやシーンがあちらこちらに出てきて、とても楽しく観る事が出来たのでした。
そっくりさんショーと化した対ウェスカー戦とか、顔から触手が出てくる村民(マジニと言うらしいです)とか、巨大な斧を持った処刑人とか。
この処刑人がめちゃのくちゃに強くてですね・・・撃てども撃てども全く歯が立たず、悪戯にエリア内を逃げ回り、見当違いな場所に手榴弾を投げ、ひたすらにヘリコプターが拾いに来てくれる事を待ち続ける日々・・・嗚呼・・懐かしいなぁ・・。シェバ!「カマーン」じゃねえよ!こっちフォローしに来いよ!シェバ!死んでんじゃねえよ!シェバァァァ・・・

が、故に、もしも自分がゲーム未経験だったなら、どれだけ本作はフラストレーションの溜まる作品であっただろと想像してしまうのですよね。
前作まではかろうじてアンデッド(いわゆるゾンビ)だった人々が、いきなり顔パカーってなってブシュルシュシューってなって、なんなの?進化系なの?ゾロアがゾロアークになっちゃうみたいなものなの? みたいに困惑させれられて。
そもそもウェスカーってなんなん、と。
前作にちょこっと出てきた様な気もするけれど、今までどこの部署で何をしてきた人なん? なんで突然ラスボス扱いなん?と。聞いてへん、うち聞いてへんよ?と、意地悪な小姑を演じる富士真奈美の如き形相で詰め寄りたくなるのではないでしょうか。 もしもゲーム未経験だったなら。

と言う訳で、なんとかストーリーを紡いでいた前作までとは明らかに違い、「かっこいいおれの嫁をフィルムに焼き付けたい」という欲求とか「あの娘ぼくが落ちかけの飛行機ダンクシュート決めるみたいに引っ張り戻したらどんな顔するだろう」という画が撮りたいだけちゃうん?とか、とにかく“まずかっこいいシーンありき”な作品づくりになり過ぎている本作は、映画としてはホントだめな部類なんじゃないかと思いました。
超能力とかクローンとか無かったコトにしようとしても、そうは問屋が下ろさないんだからね!
せっかく、気合の入った3Dで産後の肥立ちがバツグンによい嫁をとっぷり映し出そうというのだから、もうちょっとストーリーも前のめりになれるような起伏のあるモノにして欲しかったです。ほんと勿体無いよポールこの野郎!

自分たちが開発した細菌兵器で、自分たちの会社に大ダメージを与え、その後の危機管理が甘すぎたせいで世界の人口を激減させ、歩く死体だらけの世の中にし、地下に潜ったり船で航行したりしながら、なお究極の生物の開発に余念が無いアンブレラ社。
抑圧させるべき相手も、ものを売りつけるべき相手も、蓄えるべきお金も、何もない世界の頂点に君臨して、一体なにが面白いんだろう・・と思わずにはいられないのですが、きっと世界征服ってそういうものなんでしょうね。
そんで、世界にたった一人残ってしまった時に初めて泣くんだよ。
ウェスカーは、ドン小西の広く温かい背中を思って泣けばいいよ。どんどん防虫すればいいよ。(※何を言いたかったのかわからなくなってきた)
まぁとにかく、さすがのポールも広げすぎた風呂敷を別の方法で有耶無耶にすべく、次回は前日談に戻る算段を始めているようですので、バイオハザード・ファンのみなさんは、気長にシリーズの展開を待ってみられては如何でしょうか。 なんか一説によると、シリーズ12作目か13作目あたりからミラジョボの娘にバトンタッチさせる計画まであるらしいですので・・っていうかそれもうおまえんちのハンディカムでやれよ。




-追記-

・ 渋谷の交差点を舞台にしたオープニングシ-ン。とっても美しくて引き込まれました。

・ タイトル文字に雨粒が落ちて跳ねる演出イイ!

・ 「地面を埋め尽くす程のアンデッドたちを、飛行機でミンチにする」 という痛快なシーンにほくそえんだよ。

・ バスケの選手っていう設定が活かされたのが初登場シーンだけって、ものすごく設計ミスだと思うなぁ。 設定説明があってから、のちに来るべき危機一髪シーンでダンクする方が活きると思うよ。素人考えだけど。(案の定その後大した活躍もない)

・ 処刑人が斧投げるシーンがラストアクションヒーローみたいでかっこよかったよ。 初めて3D映画観てて「うぉい!」って身を捩っちゃったよ。ちょっと照れくさかったよ。

・ クレアの記憶って、結局戻ったの?

・ クレアの兄って、結局何しにきたの?

・ ギロリさんが別人すぎてわからなかったよ。

・ よく考えたら、ギロリさんになんの思い入れもなかったよ、ぼく。


このままアンデッド(ゾンビ)を蔑ろにするようだったら、次からは劇場に行きませんからね!



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『死霊のしたたり3』

2009年06月20日
したたり3
★★★☆
今回も盛大にしたたってます。

参考:
『死霊のしたたり』(第1作) 感想
『死霊のしたたり2』(第2作) 感想


過去に1、2作は観ていたものの、どうしても3作目だけが手に入らなかった 『死霊のしたたり』 シリーズ。
先日、ふとした拍子にうっかり見つけてしまいましたので、仕方ないので借りて来ました。
いや、ホントはね、もういい加減、ホラーとか観るの嫌なんですよね。
そろそろ真人間に戻りたい。
ほら、あの話題の木村大作映画 『劔岳』 なんかを観て、壮大かつ過酷な風景や人間の情景に胸を打たれたい。
でもね、“大作”映画とか言われたら、あっちの“大作”しか思い浮かばないんですよね。
大作、名誉博士号取得にアグレッシュブな男、大作。
いや、あっちの大作とこっちの大作は、無関係なんだろうとは思うのですが。
ただ、したたりのマッドな博士とあっちの名誉博士は、なんとなく同じ匂いを感じますけどね。


ええと、なんだか身の危険を感じてきたのでそろそろ本題に入りたいと思います。
あと、冒頭のくだりは全部嘘です。 
本当はホラーが大好きです。
ではなぜあんな事を書いたのか。
それはきっと、一種のツンデレなんだと思いますよ。
いつも心にツンデレを。 アガサです。


オ チ が 思 い つ か な い (´・ω・`)  (←なら書くな)


という訳で、したたりシリーズ第3弾あらすじ・・・
・ ハワード少年の目の前で、姉のエミリーがゾンビに惨殺される。
・ 初めて見るゾンビになす術が無いハワード。
・ 駆けつけた警官によって処分されるゾンビ。
・ 墓場で運動会蘇生大会を開いていた張本人を逮捕。
・ 彼こそが、“マッド界の貴公子”ことハーバード・ウェスト、その人である!
・ 悲しみと絶望に包まれながら、ウェストくんの乗ったパトカーを見送るハワード少年。
・ ウェストくんがうっかり落としていた、蛍光グリーンの蘇生液入りの注射器を発見。
・ そそくさと着服。
したたり 5
・ こんな目立つモノ見過ごしてんなよ!ポリスメン!!

・ 時は流れて13年後、アーカム重犯罪刑務所。
・ 絶賛服役中のウェストくん。
したたり 6
・ 変わらないデコの輝きと、いささか変わってしまった肌のツヤ。
・ 独房なのをいい事に、ネズミを捕まえては実験し放題のウェストくん。
・ ネズミの体に電流を流し、なにやら収集しているウェストくん。
・ 機材はどっから持ってきたんだよ! とかは野暮なので聞かない。

・ ある日、医大をトップの成績で卒業したエリート新人医師が、刑務所に赴任してくる。
・ 彼こそが、13年前にウェストくんの迷惑行為によって姉を喪った、ハワード少年その人である!
・ この日の為に、念入りに準備してきたハワードは、元医師であるウェストを診療所の助手に使命しておいたのだった。
・ 13年の時を超え、ついに姉を死に追いやった張本人であるウェストくんと対面するハワード。
・ 2人の男の間にみなぎる緊張感。
・ そして姉の仇を前に、ハワードの口元から出た言葉とは・・・!
・ 「ウェストの兄貴! ずっと兄貴の死体蘇生術に憧れてたッス! 助手にして欲しいッス!」
・ 復讐とかじゃないのかよ。

・ いきなりの告白に戸惑いを隠せないウェストくん。
・ だってほら、歳もだいぶ離れてるし・・・。
・ あなたはあたしの事、何も知らないじゃない・・・。
・ そんなウェストくんに、長年に渡るストーキング行為を告白するハワード。
・ 「ぼくはあなたの事ならなんでも知ってるんですよ」
・ こんな愛の形もあったのね・・・。(←ねぇよ)

・ なおも渋るウェストくんに、13年前着服していた蘇生液をちらつかせるハワード。
・ 蘇生実験が再開出来そうな予感に打ち震えるウェストくん。
・ そこにナイスなタイミングで、心筋梗塞の囚人が運び込まれる。
・ 早速蘇生液を注入するウェストくん。
・ 13年使用していなかった割には、ばっちり効果を発揮する蘇生液。
・ 甦った際のお約束として、きっちり暴れる囚人。
・ 騒ぎを聞きつけて、マッドな刑務所所長が乱入。
したたり7
今回の“ヒル教授枠”である所長。 中田カウス師匠ではない。

・ とりあえずその場は取り繕ったものの、所長に目をつけられてしまったハワードと、元々目をつけられているウェストくん。
・ 一日目の仕事が終わったハワード、たまたま刑務所を取材に訪れていた美人記者ローラと急接近。
・ ていうか、ぶっちゃけナンパ。
・ 実はこの美人記者、所長のお気に入りである。
・ 草食系の様に見えて、実は心にたぎるような上昇志向を抱えていたハワードとローラは、すっかり意気投合し同棲開始。
・ ローラはともかく、ハワードはただのパシリにしか見えない件について。

・ 密かに13年前の事件について調べていたローラ。
・ 死体蘇生術を詳しく調べる為、所長に色目を使って所内に潜り込むローラ。
・ 浅はかな期待にロマンティックがとまらない所長。
・ ウェストくんによって蘇生された囚人に、直接取材を試みるローラ。
・ だ~か~ら~、ただ蘇生しただけのヤツは凶暴なんだってば~。
・ 案の定囚人ゾンビに襲われるローラ。
・ 間一髪で飛び込んでくる所長。
・ 助けに来たと思いきや、取材の為に自分を騙していたローラに折檻しに来ただけだった所長。
・ スーパー“ヒル教授”タイム開始か?
・ と、思いきや、おもしろ変態行為も無しにいきなりローラを絞殺する所長。 ダメだこいつ。 ガチすぎる。

・ 一方その頃、ネズミの蘇生に成功してホクホク顔のウェスト&ハワードコンビ。
・ 蘇生実験の順番、おかしくね?(人間で試した後でネズミって)
・ 実はこの13年間、ウェストくんは蘇生に関する別の研究を重ねて来たのであった。
・ ウェストくんが考え付いた、完璧な蘇生術。 それは、蛍光グリーンの蘇生液プラス、微小プラズマという中性エネルギーを注入すると言う方法なのである!
・ 判るようでさっぱり判らない仕組みだなオイ。
・ 要するに液を注射した後、魂の素をビリビリっと流すのである。

・ そこに運ばれてきたローラの絞殺死体。
・ 突然の出来事に打ちひしがれるハワード。
・ ていうかアレでしょ? どうせプスリって刺してビリビリってしちゃうんででしょ?
・ で、案の定プスリって刺されるローラ。
・ 血色は悪いものの、無事復活するローラと、それを喜ぶハワードの前に現れる所長。
・ 蘇生実験がバレて大目玉のウェスト&ハワード。
・ 18番の逆ギレ術で、所長に鈍器で殴りかかるウェストくん。
・ 見てるだけのハワード。
・ 仮死状態の所長に電極をぶっ挿して、例のナントカズマを抽出するウェストくん。
・ 見てるだけのハワード。
・ 取り出した中性ナントカーをローラにビリビリするウェストくん。
・ 見てるだけのハワード。
・ ハワードの半端無いエアリー(空気)感。

・ ローラの肉体と、所長の魂を合わせ持ってしまったゾンビ・ローラ。
・ 一方その頃、刑務所内ではゾンビネズミを発端に大暴動が勃発。
・ 荒ぶる囚人たちが、ローラに迫る。
・ 一度は看守とともに逃げ出したハワードだったが、ローラを守る為に刑務所にカムバック。
・ そんな最中でも実験スピリットを忘れないウェストくん。
・ さすがは“マッド界の貴公子”。
・ 所長の死体を蘇生させ、ネズミの魂を注入するウェストくん。
・ げっ歯類っぽくなるカウス師匠。
・ 残念ながら、可愛いと認めざるを得ない。

・ 暴徒と化した囚人たちと、哺乳類史上最凶のげっ歯類となったカウス師匠、2つの人格に苦しめられるローラと、それらを冷静な眼差しで見守るウェストくん、あと、・・・なんとなく居たような気がするハワード。

愛憎入り混じった屠り合いが行われる刑務所で、最後まで立っていられるのは一体誰なのか?
狂気に愛された男・ウェストくんの、人生を懸けた闘いの幕が、今、切って落とされようとしている・・・!


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いやぁ! 実にいいしたたりっぷりですね!

死体を蘇生させる事に人生を懸けた男ハーバード・ウェストが、周りの迷惑を顧みず我が道を突き進む『したたり』シリーズ。
の、割には、脇で灼熱の太陽の如く輝く変態王・ヒル教授の存在があまりに強く、あんまり主役っぽくなかったウェストくんなのですが、今回はヒル教授が不参加の為に、思う存分変態パワーを魅せつけてくれました。

たとえそこが牢獄だろうと、決して挫けず、ネバーギブアップ・ネバーサレンダーの精神でマッドな実験を繰り広げるウェストくん。
ネズミから抜き取った中性エネルギーを所長に注入してみたり、所長から抜き取った中性エネルギーを美人記者に注入してみたり、思いつくまま着の身着のままに、とりあえずなんでもやってみます。
そもそも中性エネルギーってなんやねん。
微小プラズマ抽出装置って、どんな仕組みやねん。
そんな私たちの素朴な疑問を笑い飛ばすかのように、相も変わらず「まずは実行あるのみ」のウェストくんは、よく言えばアホ、悪く言えばアホ。

・・・

・・あれ?

どっちにしてもアホじゃね?

ま、いっか!
小さい事は気にしない。
大きい事はもっと気にしない。
失敗は成功の母と言いますように、きっとこんなポジティブな発想が、科学の進歩を支えてきたのだから・・・。

うそ! 全部適当!
ないない、そんな進歩ない!
ていうか、蘇生しないから。 死体はねぇ、たぶん蘇生しない。 
だからしないんだって! 蛍光塗料注射したくらいで蘇生するかっての!( ゚∀゚)・∵ブフー!!
 (←まさかの全否定)


それはともかく、『したたり』のキモである変態描写が、今回少し控えめだったのが残念でしたね。
やはり変態王・ヒル教授の不在が落とした影は深すぎたのでしょうか。
今までは、エロとマッドのバランスが絶妙な変質者感を醸し出してくれていたのですが、今回の刑務所所長は、ちょっと狂気が過ぎましたからねぇ。
なんかもうこわい。
伊達にカウス師匠に似てる訳じゃない。(←失言)


で、その代わりと言ってはなんですが、程よく頑張っていたゴア描写。
冒頭のアゴなしゾンビ(『呪怨』や『ミラーズ』でもお馴染み)に始まり、上半身だけで走り回る囚人ゾンビ(ちょっぴりサビーニ似)や、ヤクの打ち過ぎで体が爆発し、『ヘルレイザー』のフランクおじさん状態になったジャンキーゾンビなど。
全体的に見ると、ゴア配分は決して多く無いのですが、その出来栄えが実にしっかりしているので見応えは充分です。
それもそのはず、特殊メイク担当は日本が世界に誇る変態アーティスト“スクリーミング・マッド・ジョージ”!

もうねぇ、名前にマッドって入れませんって。 普通。
そこを堂々と入れちゃってる時点で、もう間違いが無いじゃないですか。
100%信用出来ますもの。 
なんだったらもう、このブログのタイトルも 「すきなマッドだけでいいですマッド」 か何かに変えちゃってもいいくらいの信用度。
ま、ウソなんですけどね。


あと、前半はかなり空気感たっぷりだった、ウェストくんの新相棒ハワードなのですが、改造ゾンビになってしまった彼女に喪った姉の面影を重ね、「今度こそは救いたい!」とばかりに奮闘する様が、なかなかどうして涙を誘ってくれました。
で、その彼女もまた、ハワードへの愛と、体の中でのたうつ狂気に苦しみ、引き裂かれそうな自我をなんとか保とうと、必死にもがき続ける。
この“ゾンビと人間の悲恋”のくだりは、『バタリアン・リターンズ』に似た切なさを感じさせて、とても面白かったです。

と思ったら、同じ監督なのな!(※ブライアン・ユズナ)
侮れない! 「B級ホラー監督だろ」なんつって侮れないわ! ユズナったらもう!!


劇場未公開作品として、ひっそりとこの世に送り出された 『死霊のしたたり3』 。
今までのようなユーモアも少なく、大したエロも無い事から評価はあまり高くないのかもしれませんが、確かな“したたり精神”に満ち溢れた隠れた珍品として、これからも是非レンタル店の片隅で輝き続けて頂きたいものです。

あと、「ユーモアが少ない」と書きましたが、本編終了後のエンドクレジット時に流れる対決映像があまりにもアレな映像なので、アガサはそれだけでもう充分満足でした。
というか、もう最高。

したたり 8
(※本編には全く関係ない、ネズミと○○○の対決。)


お前(ユズナ)はホンマにアレやなぁ!。+゚(*´∀`*)。+゚(←褒め言葉)


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『ゾンビ・ストリッパーズ』

2009年05月01日
ストリッパーズ
★★★☆
「裸になって何が悪い。」 「ごめんなさい。悪くないです。」

あらすじ・・・
わし、ストリッパー。 
もっぱら裸。
服? 持ってない持ってない! 何しろ脱ぐし!

あのさ、ブッシュって知ってる? 大統領の方。
かれこれ4期目に突入したらしいんだけどさ、まぁ相変わらずやる事なす事えげつないっていうか。
中東のみならず色んな国に手当たりしだい武力介入して、かなり嫌われたりね。
「アメリカうぜえ」って、ちょっとした祭りになったりして。
わし? わしは脱いでたんだけどさ、如何せん仕事だから。 でもブッシュの野郎がストリップ禁止条例を出しちゃったのさ。
このタイミングでの禁止条例。
人々が荒んだ生活を送っている今だからこそ、必要とされる癒しの空間を禁止。
ブッシュは完全にすべっちゃってるよね。
ストリップなだけにスリップ。 
このギャグは何が面白いかと言うと(略)

でも娯楽は決して死なないのさ。
わしの脱いでるストリップ小屋にも、夜な夜な刺激を求める童貞どもが押し寄せる訳さ。
でも、ある日その中に、政府の生物研究所の秘密ミッションから逃げ出してきた新兵が混じっていたんだと。
秘密ミッションだかなんだか知らないけど、せっかく来てくれたんだからってわしも頑張って踊ったよね。
当然脱いだよね。
そしたら興奮したのか錯乱したのか、その新兵がわしに噛み付いた訳。
しかも喉元。
もうねぇ、鳴ったの鳴らなかったのって。
壊れちゃったわしの喉笛、ドとレとミとファとソとラとシの音が~出な~い! みたいな。
全部かよ! みたいな。

ま、当然死ぬと思った訳。
ところがどっこい、わし生きてんのさ。
むしろ元気100倍的に。
だもんで、同僚とかは、わしを完全にゾンビ扱いな訳さ。
あれかな。 ひょっとしてこれが女の嫉妬ってものなのかな。
ほら、わしトップダンサーだったし。
「噛まれてやんのww ざまあww」みたいな空気も感じたしね、正直。
ただ、わし自身には全然そういう、なんての?オワタ感?みたいなものが無かったのさ。
逆に、ダンスに対する貪欲な程の情熱を感じたっていうか。
あかん!守りに入っとったらあかん! これからは攻めの姿勢でいかな!
って、今まで以上に乳丸出しで踊ったわし。
そしたら客は食いついたね。
だからわしも客に喰いついたね。

いやいやいや、ほら、踊ったらお腹減るし。
そこはほら、ちゃんと舞台裏に連れて行ってから喰いついたし。
最低限の配慮はする辺りが、トップダンサーたる所以?みたいな?
わしの鬼気迫る裸踊りのお陰で、日に日に動員数を増すストリップ小屋。
わしに憧れてゾンビになる後輩ダンサー。
わしに嫉妬してゾンビになる同僚ダンサー。
わしらに喰い付かれてゾンビになるお客さん方。
生死率はともかく、満員御礼の室内。
確かな手ごたえを感じるわし。

ところがある日、そんな盛況っぷりを聞きつけた政府の特殊工作員が、ストリップ小屋に突入してきた。
果たしてわしらの運命やいかに!
一応小屋の中だから、公然わいせつじゃあないと思うけどな!


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たぶん、既にこのネタ(「裸で何が悪い」)の鮮度も古くなってしまっているんでしょうね。
時の流れについて行けないんだぜ。


と言う訳で、先週鑑賞済みだったのですが、なんだかバタバタしていて、その後発熱とかしていてすっかり鮮度を失ってしまった 『ゾンビ・ストリッパーズ』 のレビューです。

いやぁ、やっぱいいですね! アメリカ産は!ヽ(´∀`)ノ

最近、アガサの中でのヒットと言えば、陰惨で、どことなくノワールで、無駄に洗練された映像美で、救いの無いオチがそこそこ楽しいヨーロッパ産ホラーだった訳なのですが、久々に観るアメリカ産も実に素晴らしくて癒されました。

「あたし、心も体もB級ですけどなにか?!」みたいな、潔い宣誓のようにも受け取れる、アホ丸出しタイトル。
てことは、さぞかしやる気の無い切株映画なのかと思いきや、冒頭からゾンビに埋め尽くされた研究所での掃討作戦で、その前向きな方向性を高らかに掲げてくれます。
プレイメイトからスカウトされてきたような巨乳兵士に、いかにも胡散臭そうなイケメン兵士、男勝りなバスケス(※エイリアンズ)的ポジション兵士などなど、どうみても寄せ集めにしか見えない特殊工作員が、ゾンビと化した民間人を蜂の巣にして行くのですが、これがなかなかどうして気持ちのいい皆殺しっぷり。

あっちでスキャナーズ、こっちでランボー、マトリックスでおばけくらげをやっつけてたみたいな電磁波攻撃まで飛び出し、一人の兵士が感染したまま恐れをなして逃げ出すトコロで第1部完。

で、期待に胸を膨らませつつ続く第2部では裸。
もう、そこいらじゅう裸。
堰を切ったように溢れ出す裸。
なんかねぇ、去年間違って先走って借りてしまった 『ストリッパーVSゾンビ』 なんていうパクリ映画では、そのタイトルとは裏腹にほとんど裸らしい裸が出てこなかったものでしたが、正規品であるこちらはむしろそれを全面に押し出す気前のよさ。

なにせ主役の看板ダンサーを演じるのは、アメリカAV界の女王と呼ばれるジェナ・ジェイムソン。
もちろんアガサはその存在を知る由も無かったのですが、健全な男子の皆さんはもしかするとご存知だったりするのでしょうか?
今度世帯主くんにでも聞いてみたいと思います。
ま、「知ってるよ」と言われたらそれはそれで怖いんですけど。

そうそう。 ジェナさんの話なんですよ。
本業の方を主役に持ってきている点で、もう本作がどこに向かおうとしているかは推して知るべしですよね。
すなわち、おっぱいってコト!

ここから先の本作をチャートにして表すならば、

おっぱい

ポールダンス

おっぱい

ゾンビ

おっぱい

腐れかけのおっぱい

花電車

壊れかけのおっぱい

とでも言いましょうか。

もうねぇ、なんでもいいんですよ。
ゾンビがストリップなのか、ストリップがゾンビなのか、裸がアナログなのかハイレグがデジタルなのか。そんな些末事どうだっていいじゃないですか。

本場のちゃんねーがおっぱい踊りしてくれるって言うんだから、もうそれ以上何を望むと言うのですか否何も無い筈だ。

とにかく、疑惑の物質で見事に成形されたAV女王のおっぱいが、所狭しと乱れ飛びます。
その合間に、下っ端連中も大奮闘。
ビギナーあり、ゴスっ娘あり、おばはんあり、可愛い系あり、ビッチ系あり、なんでもありのおっぱいバトル。
で、忘れない程度にゾンビ感染しつつ、豪快なアゴ割りや○○○噛み千切りシーンなんかも挟んでお買い得感アップ。
男子なら、これを見ずして何を見るというのか?
女子であるなら、この挑発ダンスをマスターせずして何をマスターすると言うのか? アレか?例のなんとかリズムか? 
杉本彩に惑わされんな!
あれは元々遺伝子レベルで我々一般人とは作りが違うんだ!
ていうか、アガサは女子なんだけど、ここまでおっぱいを連呼しちゃって大丈夫なのか?

様々な疑問を朗らかに笑い飛ばすような、爽快なB級ゾンビ映画。
それが 『ゾンビ・ストリッパーズ』 。
あなたの期待に、そこそこ応えます。

あと、もはやB級ホラーの守り神ともいえるロバート・イングランドの怪演も見逃す事なかれ。
歳を重ねるごとに、益々胡散臭さと適当さを増してゆく伝説のロリコン・スラッシャーことイングランド氏に、理想の親父像を見た。
こういう中年になりたいものですね。

ゾンビ好きなら、おっぱい好きなら、B級好きなら素通りするべきではない娯楽作。
未見の方は是非一度手にとってみては如何でしょうか。

と、無難にまとめて今回のレビューはお開きに。


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『パキスタン・ゾンビ』

2009年02月27日
hells-ground-poster.jpg
アイスクリーム屋さんが丹精込めて作りました。


オスカーゲットにつき、絶賛上映延長中の『おくりびと』。
主演のモッくんに、世界から熱い視線が送られているとか送られていないとか耳にしましたが、ホントにめでたい事ですよね。
ホントにね・・・。

ホントに・・・。


ホント、なんで史郎は『おくりびと』に出てなかったんでしょうかね!!(*`Д´)

去年一年、佐野史郎さまの映画出演本数は、10本もあるんですよ?!
一年間に10本ですよ?!
なのに『おくりびと』にだけは出てないんですよ!!(※だけって事はない)

まったくもう・・ なんで出てないかなぁ・・! こんだけ邦画に出倒してるのに!!
もし史郎が『おくりびと』に出ていたら、そしたら今頃は「ワオ! あのオスカー受賞作に出ているファンタスティックなアクターは誰なんだ?!」とか「ジャパンには恐ろしい才能が眠っていたんだネ!」とか話題髣髴だったに違いないのになぁ!こんちくしょう!!

とまぁ、そんな妄想で一人やきもきしていますアガサです。こんにちは。

さて、それはさておき、今年のオスカーで一番の話題となったのはやはりインドのスラム街を舞台にした『スラムドッグ$ミリオネア』なのではないでしょうか。
8部門をかっさらい、今後の映画界において大きな流れを巻き起こすであろう『スラムドッグ』。
そう! 今年はインド映画が熱い!!

・・と言う事で、噂のインドのお隣、パキスタン発のスラッシャー映画 『パキスタン・ゾンビ』 を鑑賞しました。

ううん。 遠くないよ。
全然無理やりじゃないから。
こじつけとか、そういう野暮な事は言いっこなしだから!!



とりあえずあらすじ・・・
アホな若者5人が親にウソついて出かけたロックコンサートの道すがら、
大麻入りケーキを買い込んだり、
それ食べてラリったり、
道に迷って涙目になったり、
ガス欠になって喧嘩してみたり、
木陰からゾンビが出てきてギャーってなったり、
車に乗せたヒッピーがキチガイでウヘェってなったり、
逃げ込んだ工場にキチガイがいてグハーってなったり、
匿ってくれたおばちゃんもキチガイでイヤンバカンってなったり、
とにかくとっても疲れたので、丸太に鉄条網巻きつけた即興武器で退治してやりました。

というお話。


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この作品、去年ビデオマーケットで見かけたのですよね。
妙にグっとくるジャケット写真だなぁ・・と思っていたのですが、如何せん中東映画ですし「よし!買った!」と即決するには不安も大きかった訳で。
でも、裏の写真からビシビシ伝わって来る何かも感じ取っていた訳で。
何か・・・。
そう、ホラーに必要な何かをね!!

で、そのまま離れ離れになっていた 『HELL’S GROUND』 さんが、知らない間に 『パキスタン・ゾンビ』 として僕の前に帰ってきていた模様です。

・・・父さん・・・  日本の配給会社って怖いですね!!(これゾンビ映画じゃなかったハズなのにね!)

原語版パッケージの表にもドカドカと書いてある通り、『悪魔のいけにえ』と『ゾンビ』の幸せな融合を目指した本作。
本来交わるハズのなかったモノが見事に溶け合い、ぶつかり合い、そして分離していった意欲作です。

って分離してんのかよ!Σ(`Д´|||)

冒頭に「深刻な水質汚染で人体に影響が・・なんとかかんとか」と軽い言い訳説明があったものの、果たしてチラッと出てくるゾンビ集団がただの感染者なのか、それとも一回死んでいる人なのか、さっぱり解明出来ません。 ていうかする気もありません。
主人公たちは実に臨機応変に、ゾンビが出ればシドロモドロになり、キチガイが出てくればワーキャー言いながら逃げ惑ったり、で、逃げてる途中で憎からず思っていた相手に告白してニヤニヤタイムに突入してみたり、と大忙し。
で、観ているこちらも気持ちの整理をつけるのに大忙し。
すなわち “怒ったらいいのか困惑したらいいのか” ってな!(※何も怒らなくても)

過去の優れたホラー映画から、色んな要素をちょこまかと拝借して作られている脚本には、オリジナルの欠片も見当たりません。
実に堂々たるパクリっぷりです。 
しかし、だからと言って「節操なく詰め合わせしよってからに!」と目くじら立てる気にもならないのは、この作品が持つ「古きよきホラーへの愛情」によるものなのでしょうね。
あと、なんつーか、ここまでやって貰えると逆に清清しいくらいに感じますしね!

なんでも、本作を作ったのはパキスタンのとあるアイスクリーム屋オーナーさんとの事。
結構な売れ行きだったアイス業の収益をフルに活かし、自分が好きなホラーをとことんリスペクトして製作したそうです。
趣味もここまで高じれば立派な特技ですよね。
いい。 いいよね、その生き様!
職種は甘いですけど、人生は甘くないですよみたいなね!!
それに、なんだか行ってみたいですよねぇ・・ホラー好きなアイス屋さん*。:゚+(*´∀`*)+゚:。*+(←アイス好き)

と言う事で、設定や要素は西洋の名作から借りまくりで、もはや誰の、何人分のふんどしだったのかすら判らないくらいのカオスな春場所だった本作ですが、ヒロイン(最終的に残る子もギリギリまで頑張る子も含め)はめっぽう可愛いですし、野郎連中も何気にイケメンが混じっていて無意味にドキムネ出来るましたので、なんだか得した気分でした。
で、そのイケメンが第1感染者(被害者)になって、思い切りのいい白目を剥くという悪意に満ちた展開も楽しいですし、ヒロインの片方が70年代風ビッチだったのも好印象。
出てくるゾンビは、ロメロと言うよりフルチ風のこってり重ね塗り系メイクで味わい深い。
そして、水質汚染が叫ばれる川のリアルな汚染っぷりにパキスタンの本気を見たり、キチガイのトップランナーが持つ道具がチェーンソーならぬモーニングスターであるという点も斬新で素晴らしい。
Morgenstern1k71235.jpg ←参考資料(モーニングスター)

明らかに重力を感じさせないモーニングスターを、頭上でブンブン振り回しながら追いかけてくるキチガイ殺人鬼。
それはまさにプラスティックの質感d(ゲフンゲフン)
ホント微笑ましいですね.。*゚+.*.。  
ダメ・・・  あたし、好きになってしまいそう・・パキスタンくんの事・・!(←なればいいじゃない)

中盤で出てきたゾンビが、その後全く登場しない点は釈然としないものの(なのに邦題はゾンビですしね)、白装束に身を包んだキチガイの大活躍胸を躍らせていたら、なんと最後にビックリするようなオチが待ち受けています。

うそです。
アガサちょっと言い過ぎました。
(そんなにビックリはしません)

しかし、そのオチのお陰で、なんとか邦題をつけたバカセンス溢れる配給会社の面目も、ギリギリ保てたのではないかと思いますし、ホラーとしても正しい終わり方だと思いますので、もうこれはアリか無しかで言えばアリでしょう!
マジぱねぇぜ! インドのお隣さん! ・・のアイス屋さん!

そういえばちょっと気になるのが、本作のモーニングスターさんの性別問題。

コメンタリーで本作を語っていらした“バタリアンズ”のおふたり(井口監督と山口雄大監督)は、このモーニングスターさんを女の子と断定して話を進めておられたのですが、こいつがホントに女の子なのかどうかと言う疑問が浮かぶ訳ですよ。

後にコイツのお母ちゃんだった事が判明するキチガイばばあの家に、件の70年代ビッチが逃げ込みまして、そこでばああのファミリーアルバムを盗み見るシーンがあるのですが、写っている子供は2人。
どちらも小汚い暴れはっちゃく気味なやんちゃ坊主で、成長する過程も男の子そのもの。
で、途中から片方がブルカ(白装束)を装着し始めて、そのまま今の姿が完成した様に見受けられますので、そこから考えるとこのモーニングスターさんは女装した男子になる訳なのです。
しかも、ばああの家に辿り着く前にモーニングスターさんに襲われていた70年代ビッチも、
「アタイ確かに見たのよ! ブルカを被ったおっさんが追いかけて来るのを!」
って証言していて、それを聞いたばあさんも明らかに
「ギク!Σ(・ω・ノ)ノ」
ってマンガちっくな動揺をしてましたしね。

「ああた、バカ言ってんじゃないわよ! ブルカを着るのは女の子に決まってんでしょうよ!全くもう!」
と、アタフタしている様子から察するに、このモーニングスターさんは“娘”に対する歪んだ愛情の持ち主であるばばあが、息子を女の子として育てた事から生まれた悲劇の殺人鬼だったのではないかと。

ま、だったらどうなの?と言われてもどうもこうも無いんですけどね!(←バッサリ)

とにかく、ブルカと言うのはイスラム教徒圏では、女性が身につけるのが常識だそうですので、作り手のちょっとした遊び心(殺人鬼が女性or女装)の表れだと言う認識で問題ないのではないかと思います。
ほら、レザーフェイスだって女装が大好きだったじゃん! もうさぁ、それなんだよ。それそれ!そんなフィーリング!(←投げやり)


と言う訳で、地雷臭の漂う邦題のお陰で、二の足を踏む方も少なくないのではないかと思う 『パキスタン・ゾンビ』 ですが、ホラーへの熱い想いが詰まった意外な良作ですので、ゾンビファンのみならず『悪魔のいけにえ』ファンの方も、機会があったら是非一度ご賞味下さいませ。
香辛料は多めですが、結構クセになる味つけですよ.:*゜.:。:.(´∀`).:*゜:。:.

ただし、1時間20分程度の上映時間が3時間ほどにも感じられる、かなりのゆとり設計になっております(特に前半)ので、体調的に万全な時を見計らってご覧になる事をおすすめしますが。
(アガサは足掛け3時間半で鑑賞し終えました。 睡魔のやつらって侮れないよね!)


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『ゾンビ’99』

2009年01月21日
zonbi99.jpg
「おはよう!」じゃねえよ。


あらすじ・・・
エロ

密談

エロ

エロ

船釣り

エロ

エロ

( 省 略 )
↓ 
島上陸

エロ

( 省 略 )

島をウロウロ

エロ

ウロ

エロ

ウロ

エロ

ゾンビ

エロ

( 省 略 )

おしまい


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とまぁこの様に、8割がエロな訳ですが、どうします?奥さん!
1.早送りする
2・停止ボタンを押す
3.デッキを叩き壊す
4.やり場の無い思いを歌に込めて路上ライヴ☆デビュー


こうして国民的人気デュオ・ゆずは誕生したのです。(「ゆずを作った男たち」幻冬舎刊)

みなさんも是非、お試しアレ!


・・・
・・
試せないじゃない?
そんな事言われても無理じゃない?
まずギターとハーモニカを買って来ないとダメじゃない?
長い長い下り坂をゆっくりゆっくり降らないとダメじゃない?
と言う事で、アガサは迷わず「1」を選びました。
すなわち早送りの刑です。

あたしなんざぁ、まだまだゾンビ道に於いてはひよっこでやんして、それこそ普段お世話になっている盆踊りさんとかしんさんとか、ゾンビの世界を知り尽くした方々には到底及びもしない訳なのですが、それでも今まで観てきた幾許かのゾンビ映画の中で、本作ほどゲンナリした作品はありませんでしたね。
もう全てが最低です。

なにが最低なのかと言うのは、もうこのパッケージとか、やたらと改行の多いあらすじとかを見て頂ければ大体察しがつくかもしれませんが、なんかもう兎に角カスッカスなのです。

本土の人間からは「曰くつきの超コワイ島」と恐れられている無人島を、都会のお金持ちがまんまと騙されて購入。
一大リゾート地にする為の視察用にと、貸しヨットを手配しようとします。
「君は腕のいい船乗りらしいね」
「まあな」
「そこで頼みがある。 キャット島に乗せていってくれないか」
「あそこは不吉だから断る」
「そこをなんとかキャッシュで」
「わかったニャン♪」
吉本新喜劇かよ。(←新喜劇に失礼な発言)

で、この船乗りが何を隠そう本作の主役な訳ですが、どうでもいい事なので省略します。

かくして一行は、小洒落たヨットに乗り込み、キャット島へと向かうのですが、さて、この島はどうしてキャット島と呼ばれているのか?
1.猫が沢山いるから
2.島の形が猫に似ているから
3.猫の額のように狭いから
なんて書いてみましたが、どれも不正解なんですけどね。
どうだい? カチンと来ただろう?゚・。・(ノ∀`)σ・。・゚ ヒャーッヒャッヒャ 
実はそれこそがこの映画の正体なのです。
つまり、デタラメで適当、繋がり無視の悪ふざけ映画。

パッケージの裏に書いてある「エマニュエルVSゾンビ」の文字が表すように、エロとゾンビの華麗な融合を志した(であろう)内容は、志半ばでエロパワーに屈してしまったのか、序盤からひたすらエロ描写一辺倒に。
100%必要性の感じられない脱ぎシーン。
やたらとシャワーシーン。
ムサいオヤジと絡みシーン。
何の脈絡もなくストリップシーン。
とにかくエロシーン。
胸焼けがする程惜しみないサービスシーンの数々は、しまいにゃ画面に映るボカシで開始を察知。
こうなったら負けじとアガサも早送りスタート。
わしゃこう見えても女やっちゅうねん。
乳丸出しにされても、なんも楽しくないっちゅうねん。
と言うかもうさぁ、みんな服着ようよ!後生だから!( ノД`)

あと、お尻のアップもゲップが出る程映し出されるのですが、みんなオデキ出来すぎ。
食生活の改善をお勧めします。

で、なんだかんだで渡ったキャット島でも、またもやあっちでウマウマこっちでウマウマ。
謎のじいさんとその孫娘が一行に、「早く立ち去るのじゃ」と警告を発するものの、その孫娘(実はゾンビ?幽霊?)もまたフェロモン爆発で、船乗り相手にえっさほいさと大運動会。

1時間15分も過ぎたあたりで、やっとこさ本格的に登場するゾンビはというと、頭に手ぬぐいを巻いた農民風情。
例えるなら、悪代官に泣きついて足蹴にされるタイプの農耕民族。
「おねげぇですだ」がマストアイテム。
この春流行間違いなしの「泥を塗りつけただけ」メイクで、ゴージャス+かわいい感を先取り。
ボディに無造作に巻きつけたボロ布は、シンプルながらエレガントさも感じさせる上級コーデ。
もう自分が何を書いているのかわからない。

で、そんな農民イズムのゾンビ集団が、早送りにして丁度いいくらいの超スロースピードで島内を練り歩く。
勿論怖い訳が無い。
ただ、頭数だけは多いので、それなりに不気味で幻想的な雰囲気は醸し出しています。
だからなんだと言われても困るのですが。
ゾロゾロと現れた農民(ゾンビ)は一応人も食べますが、特殊メイクにかけるお金が無かったのか、若干血のついた物体をモソモソと口にするフリだけ。
一応首も飛びますが、自主映画レベルの切株描写にあくびのせいだけではない涙が滲みます。
そして画期的なオチ。
ゾンビの対抗策として、こんな斬新な方法があったでしょうか!
斬新過ぎて逆に新しい?みたいな!
ていうか、逆にふざけんなこんちきしょうみたいな!(逆なのか?)

見所がなんだったのか、見終わって何が残るのか、と問われたら、「何も残らない」としか答えようのない 『ゾンビ’99』 。
掘れども掘れどもアサリはおろかマテガイすらも出てこない、出るのはただアタックバイオジェルの空容器だけだった潮干狩りの様な本作ですので、賢明なみなさまは絶対にご覧になりませんように。
ただし男子のみなさんは除きますので、自己責任に於いてご検討下さい。
まぁ、おっぱいとおしりだけはたらふく出てきますので・・。

それにしても、ゾンビ映画という沼には底が無い。という事実を改めて思い知らされましたねぇ。
奥が深いなぁ! 失敗も多いけどね!!
下には下があるように、きっと更なる高みにも到達出来るはず。
そう信じて、これからもゾンビと名がつく作品に挑み続けて行きたいと思いました。


あと、この 『ゾンビ’99』 に関しては、もう二度と観たくないので、もし欲しい方がいらっしゃいましたら抽選で一名の方に差し上げます。(中古ビデオでよろしければ)
ただし、岡山まで引き取りに来て下さる方限定で。

うそです。

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